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■森田恒雄
   
    

まず、田母神論文に対する知事の認識について伺います。

 イラクは5分に1人の子供が死んでいく。食料と医療の不足、そして戦争の犠牲です。お金と人をつぎ込んで第2のベトナムと言われる泥沼、何の平和ももたらさない愚かな戦争です。4,000人のアメリカ兵も犠牲となって、ノー ブッシュの声が上がり、オバマ氏の圧勝となったわけであります。そして、オバマ氏はイラクからの軍の撤退を表明いたしました。すなわち、アメリカ国民は、戦争ノー、そして格差と貧困を拡大する政治にノーを突きつけたわけであります。これは歴史的なことであります。
 日本の憲法をまじめに正しく読む限り、田母神航空幕僚長の憲法改正と集団的自衛権の行使賛成の発言は、戦後50年目に出された村山談話を一気に葬り去ろうとしておると受けとめられております。すなわち、公務員として非常識、不適格の考えが最優秀論文として公表された。しかも、隊員に対しましてそのような考えをあおっていたなど、今の日本の政治家がなめられているとしか言いようがない暴論と思います。
 憲法99条は、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する責務を負ふ。」とあるわけです。

 県民を代表する知事として、見解を聞かせてください。

 あわせて、次に、国民保護実動訓練にかかわって、信毎の記者の質問に対する答弁について知事に伺います。
 知事が言われました、私は、正直言って、現在の国民保護法が十分だとは思っていません、余りにも権利の擁護のところばかり言っていまして、個人的には行動の制約が不十分だという感想を持っておりますについての部分。私は、田母神論文が公然と出るやからのときに、知事のそうした発言があの昔の愚の道に戻っていくような世情に加担しているように思えてなりません。ただしておきたいと思います。
 以上につきまして御答弁をいただきたいと思います。
           

◎知事
 (村井仁) 

 

田母神元航空幕僚長の発言に関連して御質問をちょうだいいたしました。
 田母神元航空幕僚長の論文や発言の詳細を承知しているわけではありませんが、政府がさきの大戦について、平成7年の村山談話や平成17年の小泉談話で、植民地支配と侵略によって多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えたとの見解を示し、麻生内閣もこれを引き継いでいることは御承知のとおりでありまして、田母神氏の個人的な主張によって政府の見解や世論が左右されることはない、このように認識をしているところであります。

 また、自衛隊の存在やその活動は憲法の認める範囲内にあるものと理解しておりまして、法治国家であります日本においては、公務員の職にある者がその憲法を尊重し擁護する義務があることは議員御指摘のとおりだと思っております。
 一方で、歴史認識等について、今、すべての公務員が今の政府の見解と同じ見解を保有しなければならないとすれば、憲法第19条には思想、信条の自由というものの保障がございます。それとの関連で、私は率直に申しまして懸念を覚えるものであります。

 いずれにしましても、航空幕僚長の立場にある者の行動、発言としては不適切ではなかったかと考える次第であります。
 続いて、先般行いました国民保護実動訓練の際に私が行いました会見における、国民保護法の私権の制限に関する発言についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 緊急事態が発生した際に、個人の自由やあるいは個人の権利というものをどう考えるかというのは議論として非常に大事なものでありまして、憲法の考え方を踏まえて国民保護法第5条が基本的人権の尊重をうたっていることは私は重々承知しております。

 私が発言した中で、個人的には行動の制約が不十分だという感想を持っていると申しましたのは、今まさに目の前に生命の危険が及んだときに、第1に、個人の自由や権利を擁護しつつ、多くの住民の生命を守ることが果たしてどこまで可能なのかという現実的な課題、二つ目に、また、個人に要請などを行う、お願いしますと言っていろいろな行動をしてもらう、これを行う時間的余裕がない場合にどう対処したらいいのかと、このような現実的な課題に直面した際の、これは解決されていないわけでありますが、その不安について発言したものでございまして、御理解をいただきたいと存じます。
          

■森田恒雄

知事と議論しても歯車が合いそうもありません。19条の問題も出されました。しかし、あのブッシュ大統領が、過日、オバマ氏が当選したことを踏まえまして、イラクに軍を送ったことは失敗だったということを言われました。世界の状況はそういうふうです。それを理解しない我が平和憲法を持つ日本国民としては、これはその認識を改めることが大事なんです。
 私は、この議場の中でただ一人、中学生時代の勤労奉仕中にアメリカ軍の飛行機による機銃掃射を受け、戦争体験の高齢者です。4年前に成立した国民保護法に基づいて、今回の軍事訓練的な行動が行われました。自衛隊も頻繁に姿を見せ、近隣諸国も刺激することになると私は思っています。国民保護法が想定する武力攻撃対応訓練より、紛争を起こさせない外交努力やアメリカの基地を日本に増強させないこと、そして学校現場で平和教育が行われることが最も大切と考えます。答弁は求めませんが、アメリカがこういうふうに大きく変わった、そういう認識を持って長野県の意思がそうした方向に動いていくよう強く要請をしておきたいと思います。

 次に、県立病院の独立行政法人化につきまして伺います。
 県は、平成22年4月を目標に、県立病院を地方独立行政法人に移行させる方針であります。私は、特に阿南病院の状況について長い間見てきて実情を知るだけに不安を抱き、県議会が設立や運営に関与できるとしておりますので、以下、経過、状況を踏まえ、質問してまいります。

 県立阿南病院は、昭和23年、県立移管後、今年で60年です。僻地病院として草分け的存在であります。過疎が進行し、今、医療圏人口は1万7,000人。かつてスタッフが、木曽病院ができるまで、伊那谷から大平宿、さらに木曽谷へと広く地域医療を担うという精神で医療スタッフの並々ならぬ努力のもと、地域医療を守り続けてこられました。
 しかし、今、阿南病院では、医療を担う肝心の医師数は、院長が全国を駆け回る努力にもかかわらず、定数14人に対して最大13人もありましたけれども、常に不足の中で増減を繰り返しており、本年当初は常勤8人、うち自治医大出身医師3名、不足する分は院長、副院長、OB医師をお願いしてやりくりしている現状であります。
 過疎が進む地域でぜひ必要な内科、眼科、整形外科に至っては医師不足でありますし、人材という点では看護師を初め放射線技術科、臨床検査科、薬剤科、そして給食現場に至るまで地域から確保が困難な状況であります。
 以上申し上げた状況の中で、県から手が離れて独法化されたらさらに人材確保が難しいのではという率直、素朴な大きな不安が地域や職員に生じておりますので、以下、何点かについて病院事業局長に伺っておきたいと思います。

 一つに、県立病院の経営形態に関する行政機構審議会からの答申概要の中におきまして、一つ、地域の中核病院としての役割、二つ、僻地における医療サービスの提供、三つ、一般の医療機関では対応できない高度特殊医療の提供、安定した医療提供を行っていくための人事制度の構築、五つに、やりがいの持てる給与制度の構築とあります。これらのことはしっかり担保されていくのかどうか。お伺いをいたします。

 二つとして、移行理由には、医師確保や看護師確保が思うに任せないという現実を解消するためとあります。阿南で見ると、住民はその逆になってしまうという懸念がありますが、わかりやすく説明してください。

 三つとして、県立病院の医師初めスタッフの理解が十分得られていると思えませんが、いかがでしょうか。

 四つに、自治体とは別の法人格になることから、不採算医療に対する担保がどこまで保障されるのか不安があります。現状が赤字ですから、採算重視の運営となり、結果として不採算部門が切り捨てられて医療サービスの低下のおそれが考えられます。いかがでしょうか。

 五つとして、累積赤字が拡大した場合、規模の見直し、診療所化等の不安を抱く向きも大きくありますが、その懸念はないかどうか。

 六つとして、概要の中で、職員は原則非公務員化とあります。県職員として採用され着任されている現職員はどうなるのでしょうか。また、プロパー職員を採用していくのかどうかもあわせ伺います。

 七つとして、耐震構造は老朽化で低い、改築などは独立行政法人独自の資金対応となるのかどうか。

 八つとして、この項の終わりに、過日の懇談で、法人化しても県の責任放棄は絶対ないと言われ、財政の裏づけも責任を持つとされましたが、ここで改めて確認しておきたいと思います。いかがでしょうか。お答えをいただきたいと思います。

          

◎衛生部病院
事業局長
 (勝山努) 

ただいまの御質問に順次お答えしたいと思います。
 最初に、私も、病院事業局長に就任後、阿南病院にたびたび訪問させていただきまして、阿南病院の地域における重要性、その重みというものについては議員と見解を同じくするものであることをお話しておきたいと思います。
 最初に、行政機構審議会の答申の内容は担保されるのかというお尋ねです。
 議員御指摘のとおり、県立病院は、答申にもありますように、それぞれ重要な役割を担っております。地方独立行政法人制度では、僻地医療や高度医療など病院が提供する医療サービスの内容や人事、給与なども含めた業務運営については、議会の議決が必要な中期目標、中期計画に盛り込んでいくことになります。さらに、病院運営の成果は評価委員会によって評価され、議会に報告され、次年度以降の病院運営に生かされるようになっております。このように、制度上、県立病院の役割が十分果たされるように担保されております。

 次に、阿南病院では医師、看護師の確保が難しくなってしまうのではないかというお尋ねです。
 地方独立行政法人では職員の採用は法人の判断で弾力的に運用できますので、勤務形態や給与などの採用条件を地域の実情にあわせて定めることにより、職員の確保が行いやすくなります。また、現状では難しいほかの医療機関との医師の相互派遣も容易になり、地域として医師を確保しやすくなります。

 なお、県立病院では、研修医を受け入れ養成する体制づくりが喫緊の課題となっております。昨夜のNHKの9時のニュースで放送されておりましたけれども、厚労省は2年間研修医の受け入れのない研修指定病院については指定から外すことを検討しているということです。今後、このような外される対象の施設に絶対にならないように、県立の5病院をネットワーク化して研修医を養成する魅力的なシステムを構築するよう体制を整えることが、我々に課せられた非常に大きな責任であろうというように思っております。そのようなシステムを構築することによりまして、医師その他医療人を吸引し、阿南病院への派遣も現在より容易にする体制を整えるようにしたいと思っております。

 次に、病院のスタッフの理解が得られていないのではというお尋ねです。
 これまで、各病院において計13回の職員説明会を開催したほか、薬剤師や管理栄養士、臨床検査技師などの職種別の会合の場をおかりして地方独立行政法人化について説明してまいりました。また、各病院の代表による県立病院の地方独立行政法人化に向けた検討チームを設置し、現状の病院運営の問題点の分析や病院のあるべき姿などについて検討を重ねております。こうしたことで職員の理解は深まりつつあると考えておりますが、今後とも、職員と十分に丁寧に対話を行い、新しい組織の構築に向けて検討を進めてまいります。

 次に、不採算医療が切り捨てられるのではないか、それと病院の規模の見直しが行われるのではないかというお尋ねにあわせてお答えいたします。
 経営形態の見直しは、県立病院が担っている僻地医療や高度専門医療などの不採算医療提供体制の崩壊を防ぎ、今後も継続して地域に必要な医療を提供していくために行っているものです。経営的な視点で物を考えることも重要ではありますが、むしろ病院が果たしている地域での役割を十分に考慮し、どうしたらきちんとした医療を提供し続けられるのか、より質の高い医療を提供できるのかという視点で制度の検討を行っておりますので、御理解をお願いいたします。

 次に、職員の処遇についてのお尋ねです。
 まず、職員の身分関係ですが、医師や看護師などのように病院勤務を前提として採用された職員は原則として法人の職員に移行していただくことを考えております。一方、事務職員など一般行政との異動がある職種については県から法人に一定期間派遣するという形をとることも考えられます。また、病院機能を高めるためには職務の専門性の向上が求められるため病院プロパーの職員の採用も考えられますが、むしろ病院プロパーの職員を内部から養成するということが非常に重要なテーマとなっております。
 給与につきましては、先日、北山議員にお答えしたとおり、就業規則や労使交渉の結果に基づき法人が定めることになりますが、必要な人材の確保のためにも給与水準に配慮する必要があると考えております。

  また、年金、健康保険などの福利厚生につきましては、引き続き地方職員共済組合に加入することになるなど、現状と変わりません。
 いずれにいたしましても、地方独立行政法人化について職員に処遇面での不安が生じないように、職員の意見を聞きながら検討を進めてまいります。

 次に、改築などの経費は地方独立行政法人独自の資金対応となるのかとのお尋ねです。
 改築工事や医療機器の更新などの際の財源については、地方独立行政法人が調達するのではなく、県が起債をして資金を調達し、それを法人に貸し付けますので、必要な資金は確保できます。
 また、起債償還にかかる費用の一部は県が負担いたしますので、法人化によって改築等が困難になることはないと考えております。

 最後に、法人化後も県は病院に対して責任を持つのかというお尋ねです、
 地方独立行政法人は県が100%出資して設立する法人であり、先ほど申し上げましたとおり、法人が行う医療サービスなどは、議会の議決を経て定められる中期目標により県が法人に指示することになります。
 また、僻地医療や高度医療などの不採算医療については、これまでと同様に、運営に必要な費用の一部を県が負担するように法律上定められております。
 さらに、仮に法人が廃止される場合には議会の議決や総務省の認可が必要となりますし、法人が負った債務の返済は県が行うことが法律で義務づけられております。
 このように、県が責任を持って県立病院の運営に関与し、財政措置を行う制度となっていることを御理解いただきたいと思います。
 以上です。

               

■森田恒雄

8項目の御質問を申し上げましたですが、ある部分は理解をいたしますが、現実の問題、阿南を中心とする地域の皆さんは非常に心配しています。このまま小さくなって、当然、今の状況でいきますと黒字に転換できる要素は非常に少ないわけです。私が見てもそうです。ですから、だんだん縮小されていって不採算部門は切られていく、そして結果的には地域の診療所の大きな姿、そういうものになっていくんではないか、こういう心配が大変にあるわけです。
 ですから、今、局長申されましたように、早急にこうした地域に出向いて、あそこの医師あるいは職員のみならず、地域の皆さん方に、今の答弁のようにわかりやすく、そして一番大事な部分は、最後の部分で県が債務を負っていくという明確な答弁はあったにいたしましても、県の今の財政状況からして、既に3億とか赤字がある、それが大きく赤字が伸びていきますと必ずそのままでいいということにはならない。議会としてもそこの部分は考えなきゃならないという時点に陥っていくのではないかという心配がありますから、トータルいたしまして、早急に今の答弁のような姿を広域連合を初めとして、特に阿南を中心とするそうした地域の皆さんに理解をいただくように求めておきたいと思います。

 さて、次に、厳しい質問をいたします、飯田長姫高校と飯田工業高校統合の校地は長姫高とした不可解な決定につきまして教育委員長並びに教育長に伺います。
 私は、当初から、高校入学生がピーク時の半減という現実を踏まえまして、統合賛成の意思表示をして取り組んでまいりました。当初、県教委の提案は下伊那農業高校と長姫との統合でありましたが、前県政時代、私たちが求めました地域地域で部会を設けて検討させてほしいとの要望は認められず、やむなく飯伊は自前で部会的検討を進めた結果、元学校長や教師などの意見も踏まえまして、下農・長姫では賛同が得られることができず、長姫・飯田工業が好ましいとの結論に達しまして、県教委もそれを認められたことは御承知のとおりです。

 以下質問に入りますが、一つとして、18年3月、長姫と工業の統合についての校地は飯田工業と発表し、不足する新たに必要となる校舎など建設位置見取り図まで示されておりましたし、統合は19年4月とまで示されておりました。そこで、私たちは早く予算化して施設整備を進めるよう要請し、当時の高校教育課長は、18年6月と9月県会で補正予算を要求するとし、整備に要する予算は約10億円と初めてそのとき言明されたわけであります。いつ、どこで撤回されてしまったのか。地元座光寺地区自治会や早くから議論してきました私たちには何の説明もなく進められ、今、校地は長姫と決定されたことに対してどう考えておるのか。あわせて伺います。

 二つに、今になって県教委が両校の現場視察ということも、私には理解に苦しむところであります。一歩譲りまして、野村委員と伊藤委員が去る11月13日、矢ア委員長と長岡委員が11月17日に視察されました。これは県教委が校地を長姫高と最終決定した前日であります。これは、私から見れば形式的、そう簡単に決定できるものでありますかと問いただしたいところであります。広域連合の方針と県教委事務局の方針に沿ったものと思われますが、どうなんでしょうか。就任即の矢ア委員長にはつらい思いかもしれませんが、お答えをください。

 三つに、私は、両校をずっと以前と、改めて去る11月中旬の2回、校長、事務長の案内で全館調査をしましたが、広域連合長初め委員はだれ一人校内調査されていないと言われており、丘評定で議論したことになります。内部を見ずして正しい結果が出せたと思われるのか。改めて伺います。

 四つとして、両校校舎周辺を見ますと、技術校として教材、機材の差は歴然で、工業のほうが校舎建築が5年余新しく、平成元年8月竣工、家庭科、電子機械科の特別教室棟は平成6年竣工でありまして、まだ14年経過のみであります。玄関前の広さ明るさ、廊下の広さ明るさ、教育環境は長姫の比ではありません。どう見られたか。感想を聞かせてください。

 五つとして、工業の設備は数多く、2トン、3トンもある機材をそれべしに建築していない長姫高にどうやって移すのか。電気配線もはるかに少ないわけです。

 六つとして、両校が統合すると教師の駐車スペースは倍必要です。長姫には現在でも全く余裕スペースがありません。工業高校のほうは十分スペースが足りる。どう考えられますか。
 以上述べてまいりましたけれども、広域連合長は飯田市長、飯田市が自治基本条例を定めて取り組んで地域振興を図るとしているのに、新しい環境のよいほうの校舎をやめて、座光寺地区の不満と疲弊をつくり出し、飯伊で最もにぎやかな鼎の長姫高校校地を決定したか私は極めて疑問と思います。県教委がそれに加担してしまったことをどう弁明するか。お聞きしたいと思います。
 以上申し上げて、答弁を求めたいと思います。
          

◎教育長
 (山口利幸)

飯田長姫高校と飯田工業高校の統合に関する幾つかの御質問をいただきました。私の関係を続けてお答え申し上げたいと思います。
 まず1点目の平成18年の飯田工業高校の校地活用は、いつ、どこで撤回されたのかというお尋ねでございます。

 これまでの主な経過から申し上げます。
 平成18年3月の高等学校改革プラン実施計画における飯田市内2校の統合につきましては、同年の9月議会臨時会におきまして御同意をいただけなかった計画の一つでございます。不同意の理由として施設設備の整備計画が不明確であるとの御指摘を受けておりましたので、凍結とはせず、改めて議会にお諮りすることといたしました。

 平成19年6月に「高等学校改革プランの今後の進め方について」をお示しし、飯田の再編計画につきましては、施設設備の整備のあり方等について改めて両校関係者の意見を聞きながら統合計画を進めることといたしました。

 同年12月には、南信州広域連合から、平成18年の実施計画にこだわることなく、新しい物づくりの拠点校として最優先に取り組むことという要望をちょうだいいたしました。この要望に基づきまして、これまでに、実施年度、想定する募集学級数、設置学科のあり方、活用する校地につきまして広域連合と意見交換を重ね、地域に御理解いただける再編計画となるよう進めてまいりました。

 ことし10月に、広域連合から、活用する校地については長姫高校用地のほうが優先度がやや高いものと集約し、両校の関係地域から直接意見を聞き判断してほしいとする要望書をちょうだいしたところでございます。
 教育委員会といたしましては、こうした要望を受けまして、関係地域の意見をお聞きし、次の五つの視点から検討してまいりました。

 一つ目に、広域連合の平成18年の実施計画にこだわることなくという要望に基づき、現在の地域の意見等を踏まえ、改めて原点に立ち返り、活用する校地を判断することといたしました。

 二つ目に、両校の関係地域にはそれぞれの学校に対する同等の支援や熱い思いがございまして、校地選択の判断基準とすることは困難でありますので、高校生のための教育環境の整備という教育的な視点から判断いたしました。

 三つ目に、統合校は旧第9通学区の中で唯一の工業科と商業科の高校となりますので、なるべく広域から生徒が通学できることや交通手段について配慮いたしました。

 四つ目に、地域の要望である新たな物づくりの拠点校としては、現在、飯田長姫高校と下伊那農業高校の間で実施されている学校間連携を継続、発展させることにより、より高い教育効果が得られると考えました。

 五つ目に、少子化の進む状況の中や学ぶ主体の高校生の視点から、統合校の教育環境の整備ができる限り早期に実現できるよう、ホームルーム教室や体育館の数、周辺の公共施設の利用などの状況に配慮いたしました。
 以上の経過及び視点から、活用する校地につきましては飯田長姫高校に決定したところでございます。

 次に、広域連合の判断についてどう考えるかとのお尋ねでございます。
 飯伊地区の全市町村長により構成されます南信州広域連合におきましては、高校再編にかかわり、高校改革検討小委員会という特設の委員会を設置し、具体的な検討をしていただいてきたところでございます。この小委員会には、両校の同窓会長やPTA会長、飯田市教育委員長、教育長、地区の中学校長会長などの学校関係者が委員として参加し、オブザーバーとしまして長姫、飯田工業両校の校長も出席しております。また、校地に関する意見集約につきましては、市町村議会の代表者で構成されております広域連合議会において、地域の最重要課題として位置づけた上で、慎重に審議が行われてきたとお聞きしております。

 教育委員会といたしましては、広域連合には施設設備について両校の比較資料なども提供いたしましたので、それらも含め、下伊那地区全体の立場から総合的に判断されたものと受けとめております。

 次に、両校の教育環境についてのお尋ねでございます。
 校地の決定に当たりましては、校舎や設備の状態だけではなく、旧第9通学区内における高校の適正な配置、通学の利便性、ものづくりの拠点校として早期に整備してほしいという要望など、総合的に判断させていただいたものでございます。
 次に、飯田工業高校の設備の設置に関するお尋ねでございますが、どちらの校地を活用いたしましても、実習の施設設備の移動、設置にはそれなりの費用と労力がかかるものと考えられます。今後、統合校においては当該設備の設置を視野に入れた新校舎の建設計画を検討するとともに、設備の移動や更新の見きわめを行いまして、統合校における実習に支障がないよう対処していきたいと考えております。

 また、駐車スペースに関する御指摘もいただきましたけれども、ただいま申し上げましたとおり、校地の選定につきましては幅広い見地から総合的に判断したところでございます。
 最後に、地域振興という面からのお尋ねでございますが、南信州広域連合の立場としては、どちらの校地を選んだといたしましても大変難しい判断であったと推察いたしますが、最終的には学校に通う高校生の立場に立って客観的、総合的な判断をされたものと受けとめております。
 座光寺地区の皆様方からは飯田工業高校の校地の後利用につきまして御要望もいただいておりますので、南信州広域連合や飯田市など関係地域との協議の上、地域振興の観点も含め、今後、有効な活用の方策を検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

      

◎教育委員会
委員長
 (矢崎和広) 

飯田市内2校の統合校の校地決定に関する質問でございます。決定までの教育委員会としての経過を御説明をしたいと思います。

 11月6日の教育委員会定例会において、飯田市内の2校の統合校の校地決定に当たり、事務局から両校の比較資料や両校関係地区の意見をまとめた資料をもとに議論をさせていただきました。その中で、大体のことはわかったわけでありますが、基本的に、決定をするに当たり現地を見なければならない、そして現地の学校の方々の御意見も聞く必要があるだろうということで、現地を視察することを決定をしました。両校とも、校長、事務長、各専門学科の代表者、授業担当者など学校に精通した教職員の案内と説明を受けました。大変熱意のある説明でありました。敬意を表したいと思います。そして、施設や設備を実際に利用している授業の状況も見させていただきました。校舎内の状況だけでなく、学校の敷地、周辺の環境についても説明を受けながら視察をしました。恐らく、それぞれ1時間半から2時間視察をしたのではないかなと思いますが、大体のことが理解ができたというように考えております。
 そういう意味で、私どもの判断が熟慮を重ねた判断だというように考えておるわけでありまして、御指摘のような決して形式的なものとは考えてはいません。

 なお、南信州広域連合の要望につきましては、個々の地域にはさまざまな意見があることを踏まえて集約をされているわけでありまして、これは地域の声を代表したものとして尊重すべきである、そういう判断をしています。
 11月18日の教育委員会臨時会では、それぞれの教育委員が、さまざまな要素を考慮し、全会一致で主体的に飯田長姫高校の校地利用に決定をさせていただきました。詳細につきましては、議事録等がそろそろホームページに掲載される予定であります。それぞれの委員の意見につきましても、ごらんをいただければ幸いであります。
           

■森田恒雄

御答弁いただきまして、ありがとうございました。私から見ますと、決定的な欠陥、だれも見てないということです。今、教育委員長は見られたというんですが、1時間くらい見られたことは事実です。前段がわからないですね。ですから、広域連合長ほか、議論した委員の皆さんがだれも見ていなくて何で決定できますか。内部ははるかに後でつくって、飯田工業高校のほうが電気配線も圧倒的に多い。歴然としておるわけですよ、見れば。何で、あの暗い、玄関も駐車場もない。2トン、3トンの重い機材を長姫に持っていって、どこへ立てますか。この前、お聞きしたら、テニスコートに立てると。テニスコートをどこに持っていきますか。土地は買わないと言っておるんです。やるところはないわけです。駐車場が倍必要です。

 飯田工業高校は新しい環境の中で、団地があって、明るい校舎が三つ並んで、特別棟がある、グラウンドも十分ある。そういう中で、どうして長姫を選択したのか。それは、生徒が通いやすいとか、いろいろあるわけですけれども、しかし、それは違うんです。飯田の振興条例の中には、座光寺地区というのは飯田市の一番外れのほうで、しかし、下伊那郡から考えると北部地域から飯田に寄った非常にいいところなんです。なぜそういう結論が出されたか。見てない欠陥です。
 改めてお聞きしますが、駐車場はどう確保されるのか。工業で使わなければならない重い機材はどこへ、どういうふうに運んでつけられるのか。もう一回、お答えをいただきたいと思います。
                 

◎教育長
 (山口利幸)

お答えいたします。
 駐車場の件あるいは施設設備の移動の件に関する質問でございます。
 先ほども申し上げましたとおり、五つの視点において最終的に長姫高校の校地を使うと、こういうことを申し上げたわけでございます。確かに、個別的に設備の新しさ、大きさ等々を比べますと一長一短がございまして、明確な結論が出るわけではないんですけれども、駐車場につきましても、御指摘のそういう問題があるということは承知しております。ただ、先ほど申し上げた五つの視点で判断いたしましたので、総合的な点から判断いたしました。

 今までの議論の中で、私どもが地元の方からいただいていた宿題の一つは、ものづくりの拠点校としての新しい学校づくりと、こういう点でございます。これが一つでございます。それから、少子化が進む中で、学ぶ高校生にとってできるだけ早く新しい新校をつくってほしいんだと、こういう御要望でございます。
 こういったものを、生徒の通学の利便性、あるいは今まで持っていた学校規模からして、今後、施設設備を考えるときに、どちらだとどちらぐらいの年数がかかるとか、そういったことも判断しまして判断したわけでございます。
 どちらに決めるにしても、片方には土木建築があり、片方には機械、電気、電子関係もあります。そういったものの施設につきましては、新校において支障がないように施設設備の条件整備を行いたいということでございますので御理解いただきたいと、こんなふうに思っております。

      

■森田恒雄 早期の設備、これは長姫高校よりは飯田工業高校のほうが早くできます。間違いないです。配線の問題、長姫高校の場合は、あの大きな機材を持っていって据えたり、新しいものをつくる、とても無理です。経費もかからない、長姫の内部は機材が工業と比べるとはるかに少ないんです。そういう面を見て、もう一度と私はあえては言いませんですけれども、こういう決定はもう少し現場を見まして、卓上論で決定したことに対して強く遺憾の意を表して、質問を終わります。

             

 

 

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