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■松山孝志

改革・緑新の松山孝志であります。通告に従いまして順次質問させていただきます。

 まず最初に、私どもに、これからの地域住民の生き方として自助、共助、公助を説かれ、仕上げに地域共同体のありようを求め、凡人の理解には数年を要する仕組みを置き土産として、常に旗振り役として先を走り、大きな評価の中で次の道に転身され、ここで新たに御就任された教育委員長にお聞きをいたします。

 教育委員長は、現在、長野県人権政策審議会の会長もされております。この経験を生かして、今後、長野県の教育行政が抱えるさまざまな課題に対してどのような姿勢で取り組んでいかれるか。この辺につきましては既にさきの方が所信の回答をいただいておりますので、ここの部分は省かせていただきまして、特に、審議会での答申素案で、同和問題と外国人の人権問題について重点的に扱う方針が示されております。中身は16項目にわたる人権問題を課題としておりますが、会長は、総花的でなく、県の実情に立脚した特徴ある内容にしたいということで、今の二つを特徴点として挙げているわけであります。

 これらを教育委員会としては、その点をどのように考え、対策を講じていく予定か。これについてまずはお聞きをしたいと思います。教育委員長、お願いいたします。

      

◎教育委員会
委員長
 (矢崎和広) 

人権教育に関する御質問にお答えをいたします。

 基本的に、人権教育は教育の基本であるというように認識をしているところでありまして、教育活動全体を通じて推進し、児童生徒の人権尊重意識の高揚を図っていく。このことは、今までもそうでありましたし、これからも同じことだろうと、そんなように思います。
 御指摘いただきました長野県人権政策審議会、1年余にわたって議論をしてきているところでありますが、とかくしてこうした審議会での答申は総花的になりがちであります。特に、人権政策ということになりますと総花的になりがちであります。

 議論の中で、例えば老人、子供、障害者等々の問題は既に県プランに基づいてそれぞれの部署で実施されているところであります。そういう中で、長野県として重要な問題であり、なおかつ、その具体的な方針、施策等、もうちょっと詰めたほうがいいだろうという委員の総意の中で同和問題と外国人の問題に重点を置いて答申を出す、こういうことであります。

 基本的には、人間の尊厳をキーワードにしています。その中で、人権文化の構築をテーマとする。これが基本的な考え方であります。

 基本的に、県教育委員会としましても、こうした答申を受けて、人権教育の基本的方向性を検討し、推進していくことになろうかと思います。どちらにしましても、前の質問にもお答えしたわけでありますけれども、学校教育だけでなく、社会教育、地域等々と一緒になって解決していく問題だろうと、そんなように考えているところであります。
        

■松山孝志

今の人権にかかわる答申の素案の中では、特に同和と外国人の問題が挙げられていたわけですが、中でも、同和問題では担当部署の設置を求めるというふうに述べられていたわけであります。

 現在も人権にかかわる担当部署はあろうかというふうに思うわけでありますが、しかし、これは今皆さん方の頭の中でぴんとくるかどうかと思いますが、私にもどこが人権の担当部署であったかはよくわかりませんでした。今回、これを調べるに当たって県の教育委員会の仕組みを調べてみたところ、人権問題については心の支援室という、外部から見ればよくわからない部署で扱っているやに聞きました。しかし、同和問題では担当部署の設置を求める、こういうふうにうたっておりますので、あわせて人権に対してわかりやすく担当する部署を求めていくのか。改めてお聞きをしたいと思います。
      

◎教育委員会
委員長
 (矢崎和広) 

   
    

現時点でも心の支援室等でその問題は扱っているところでありまして、人権政策基本方針が出た中で、従来どおりでいいかどうか、また新たな受け皿が必要かどうか。それはまた教育委員会として検討してまいりたいと思います。
      
■松山孝志

実はもう少しわかりやすくしていただきたいと。新しく教育委員長になられたわけでありますから、そんな覚悟を持って取り組んでいただけたらいいのではないかという、そこも問題点にしていただきたいということを要請しているわけであります。

 茅野市からの教育委員長は初めてではないかと思いますが、かつては教育県と言われた長野県の教育のかじ取りとして、復興に大いに期待をしたいと思います。

 二つ目に、現在の雇用情勢の悪化と対策についてお伺いをいたします。
 緊急経済対策につきましては、中小企業等へのさらなる格段の対策、財源対策への知恵の出し方、制度資金での支援等に関し既にただされております。私は、現下の厳しい経済情勢について、雇用されている者への対策の面から質問をさせていただきます。

 世界的な景気の悪化を受け、製造業を中心に従業員を削減する動きが広がっており、来年3月までには、09年問題への対応もあり、約3万人が、あるいはこれ以上が失業する見通しとなっております。雇用情勢は非常に厳しい状況でありますが、県として、現状をどのように認識し、どのような対策を講じているのか、また、いかれるのか。これは商工労働部長にお伺いをしたいと思います。

 続きまして、かつては、労働者派遣事業は、労働者供給事業として禁止をされておりました。しかし、1985年に、労働者派遣法が、常用代替のおそれの少ない専門的知識を必要とする13業務に限定して制定をされました。
 しかし、以後、徐々に業務が拡大され、2003年に物の製造業務への派遣が解禁となりました。そのことが、今では3人に1人が非正規労働者となった中身でありまして、景気の悪化に伴う従業員の削減はまずここに向けられるということがこの中身から出てくるわけであります。ますます悪化する雇用情勢は、社会不安にもつながるわけであります。このような状況に対し、県としては今後どのような方針で対策を講じていくのか。この部分は知事に所見をお伺いしたいと思います。
        

◎商工労働部長
 (荒井英彦) 

雇用情勢にかかわる現状認識と県としての対策についての御質問でございます。

 御指摘のように、今般の景気の減速によりまして経済情勢が厳しさを増す中で、雇用情勢は今後さらに悪化することが懸念される状況にあると認識をいたしております。こうした状況を踏まえまして、今般、雇いどめや解雇など労働問題でお困りの皆様の支援のため、12月1日に県庁と各労政事務所に緊急労働相談窓口を設けたところでございます。

 また、就職支援に悩む若者を支援するために設置をしておりますジョブカフェ信州では、本年4月から新たに開始された国のジョブカフェ制度を活用いたしましてキャリアコンサルティングを積極的に行っておりまして、これまで200件を超える相談を行い、120件余りのジョブカードを交付して、技術専門校等における職業訓練に結びつけているところでございます。

 特に、この9月以降、ジョブカフェにおきましても来所者が前年を上回る状況になっておりまして、ハローワーク等関係機関と連携し、協力しながら、若者の支援を行っているところでございます。

 国におきましては、現下の厳しい雇用情勢に対応し、再就職支援等の対策を進めておりまして、長野労働局におきましても、近々、緊急雇用対策本部を設置する予定でございます。県も、経済団体などとともにここに参加をしてまいります。こうしたことも含めまして、長野労働局、ハローワーク等と連携を図りまして、労働相談、若者の就職支援、こういったことに精力的に取り組んでまいりたいと考えております。

       

◎知事
 (村井 仁) 

世界的な経済不況の影響、急速に県内経済へも及んでおりまして、生産調整、雇用調整へと波及している状態であります。

 県としましては、ただいま商工労働部長から申し上げたような緊急労働相談窓口による相談体制の強化あるいはジョブカフェ信州による若年者への就職支援など、きめ細かな対応を図ってまいる所存であります。

 また、国の第2次補正予算では雇用対策関連事業も示されておりまして、さらに、与党において、追加の雇用対策として、地方の雇用創出事業等、雇用の下支えを図ることも考えられております。こういった事業も活用しながら、国等の関係機関や労働団体、経済団体とも密接な連携を図りつつ、雇用対策を進めてまいる所存であります。

 しかし、雇用環境を改善するには、結局、景気回復を図ることが一番肝要であります。しかしながら、今回の景気回復には相当の期間を要すると判断せざるを得ない。必要な中小企業対策も県として独自に講ずることも考えてまいりたいと存じます。
        

■松山孝志

雇用の実態に関してもう少し明確な数字を持っておられるかなということもありましたが、いずれにしましても、認識としては大変な状態にあるんだという形で、緊急的な対策、対応の窓口をつくるというような形がとられるかとは思います。

 実際には、数字の上でも、今県内がどのような状況であるか、突っ込んで把握すべきではないかというふうに思うわけでありますが、いずれにしましても、契約解除された派遣労働者が、なすすべもなく、突然、派遣元企業の寮を追い出され、住宅困窮者に陥ってしまうというようなことが起きてしまう状況にあるわけであります。定住地を持たなければ再就職が非常に困難であり、最低限の生活すら維持できなくなってしまうと。そんな状況があるわけでありまして、派遣・請負労働者の雇用契約解除等に関し緊急救済を要請するものであります。

 それには、一つには、今も述べられましたような雇用の面からの緊急施策、また、県を含め、市町村に対しても、雇いどめによる住宅困窮者への駆け込み寺とか緊急相談窓口、こんなものを開設して対応されるようにという働きかけをぜひともお願いをしたいと思います。

 次に、雇用創出と農業の担い手確保についてであります。
 経済危機の中で、雇用問題の対応として、行政の大きな課題は雇用創出に取り組まなければならないということであります。国は公共事業での雇用創出も検討に挙げております。この質問はジョブづくりに関しての提案であります。中身は、聞いた瞬間、できない、検討の価値なしととらえられるかもしれませんが、しかし、何を要望されても、それにつけても金の欲しさよで、追い詰められた人間のぎりぎりの発想は今までの思考の延長上にないものを導き出すものではないかと思うものであります。そんな発想へのきっかけになればと思うものでありますので、提案をさせていただきます。

 今、県の農業政策の課題の中に遊休農地の解消と担い手の育成があります。遊休農地の解消には集団営農が方策としてありますが、従事者は高齢者ばかりで、5年もすれば就農が危ぶまれます。担い手はどんどん育っているとも聞いておりません。一方、国では、自作農主義の方針を転換して、農地借用を自由化する改革概要が示されております。

 これらの状況から、県の農政として、遊休農地を借り上げ、農地を用意し、農業公社のような組織を立ち上げ、遊休農地対策に、失業者や退職者に仕事をつくり出す雇用対策として、結果として担い手の確保もできると。そういった発想で農政に取り組まれるお考えはないのか。農政部長にお聞きをいたします。
         

◎農政部長
 (白石芳久) 

退職者など就農希望者を登録しておいて集団で営農を行うような組織の立ち上げということでございます。

 御提案の趣旨は、現状の組み立て、あるいは法制度の中では難しい状況かなというふうに考えておりますけれども、農業従事者の高齢化が進む中で、集落営農組織では、オペレーター、役員などの集落営農を担う人材の確保は大変難しい問題でございますし、特に、果樹地帯などでは、摘果・収穫等ピーク時の農作業に手が回らないで、農業生産の縮小や農地の遊休化の要因になっているということも確かでございます。

 こういったことの課題に対応いたしまして、県内では、一つの形として、農作業請負方式、無料職業紹介方式など、さまざまな形態で労働力を確保する取り組みが行われておりまして、平成19年度のまとめでございますが、29市町村で、退職者等の中高年の皆さんや失業者の皆さん、あるいは非農家の主婦など2,900人余りの方が登録をされております。

 こうした取り組みは、市町村の農業公社、営農センター、JAなどが主体となって地域の実情に即した形で実施されておりまして、農地の遊休化が防止されたり、登録された方が地域農業の担い手として就農された事例も出てきておるわけでございます。

 議員の提案にありました農業者の担い手の確保対策の発想、私ども参考にさせていただきますけれども、現状の市町村、地域を中心とした担い手確保対策につきましては農業公社、営農支援センターで取り組みを行っておりますので、そういったものを一層促進してまいりたいというふうに考えております。

       

■松山孝志

現状でも取り組みはあると言われておりますが、その中にもう一つ取り上げてもらいたいというのが先ほど言いました遊休農地対策であり、失業者に対するジョブを与える、そして結果として担い手を確保できるという3点が重なるようなこれからの行政の取り組み、そのことを、こんな経済状況下の中でのきっかけとして取り組まれることをお願いをしたいというふうに思っております。
 先ほども、出だしには制度的に難しいことというふうなことも言われましたが、難しいことは昔からよく証明することができないと。できないことを証明することはできないということが言われるわけであります。何とか、現在抱える課題の解消を求めて取り組まれることを強く要望をいたします。

 次に、バリアフリー社会の構築について質問をいたします。
 バリアフリー社会の構築の始まりは、平成16年に、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律、通称ハートビル法ということの制定をもってこの社会の構築が始まったわけであります。
 そして、各県では、これに呼応して、福祉のまちづくり条例をつくってきました。その後、今度は、建築物だけでなく、交通においても交通バリアフリー法と言われる法を制定してきたわけであります。その後には、さらにハートビル法の改正が行われ、そして、平成18年には交通と建築物の両方を統合したバリアフリー法が制定されたわけであります。

 そして、今日、平成20年までに、スタートを切ってから14年、そして15年目になっているわけでありますが、現在、これの先進県であります、調査を行いました埼玉県においては、これらの変遷、時代の流れに合わせながら、福祉のまちづくり条例の改正や、そしてまたバリアフリー法によって最近つくられた中身に対応しても、より一歩基準を掘り込んで、今は2,000平米以上と言われている建築物に対して、150平米から対象となる建物を特定して基準を定めていると。そういった先進県もあるわけでありまして、聞きましたら、長野県は先進県と言われる中には彼らの調査の中では入っておりませんでした。

 長野県では、平成7年に福祉のまちづくり条例がつくられて以来、実は中身が現在の流れに合わされてこなかったのではないかという状況がうかがえます。今ここで、もう一度、この流れに沿って、進歩している社会に合わせて改定をしていく考え方、条例をつくるのか、あるいは今までの条例を改定するのか。どちらかの手法になろうかとは思いますが、その辺についての社会部長のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

      

◎社会部長
 (和田恭良) 

福祉のまちづくり条例についてのお尋ねでございますけれども、平成7年、県では、当時のハートビル法による基準を上回る内容を盛り込んだ条例を制定いたしまして、この条例に基づく届け出と、それに対する指導、助言を通じましてバリアフリー化を推進してまいりました。

 この間、条例の施行規則につきまして必要な修正を行ってまいりましたが、お話のように、平成18年のいわゆるバリアフリー法の制定、あるいはユニバーサルデザインの考え方の普及など大きな状況変化が生じております。また、一部の県では、近年、高齢者や妊産婦等に駐車場の専有を認めるパーキングパーミット制度の導入を図ったり、あるいはコンビニ等を届け出の対象に加え基準を強化するなどの新たな動きも出ているところでございます。

 現行条例のように届け出による指導という手法がよいのか、あるいはバリアフリー法で認められている条例による新たな義務をつけ加えるべきかと、こういった大変難しい問題もございますので、先進県の例も参考にしながら、条例見直しの必要性につきまして関係部と連携して年度内に具体的な検討に着手してまいりたいと、このように考えております。

■松山孝志 期限を明確にされながら御回答いただいたのは質問がよかったのかなというふうに思いますが、いずれにしましても、長野県ではもう少しこれを見直さなきゃならないと。もう少しよりも、かなりの部分見直さなきゃならないというふうに思いますが、長野県らしい中身がつくられることを強くお願いをしまして、私の質問を終わりにさせていただきます。
      

 

 

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