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 > トップ    > 議会だより  2008年1月〜12月分 > 11月定例会[小島議員]

 

 

■小島康晴

通告に従いまして5点ほど質問いたしますが、今回の私の質問のテーマは金がないでは済まされぬということです。

 私自身の反省といたしましても、県民の皆さんからいろいろ御要望や御相談をいただきますが、つい、お金がないからとか県は財政が厳しいからと言ってしまいます。しかし、それは、こちら側といいますか、いわば行政の側の都合といえば都合でありまして、相手と言っていいかどうかわかりませんが、県民の皆さんにとっては、それどころではないんだ、困ったときに頼りにするのが行政、手を差し伸べてくれるのが行政のはずではないかということだと思います。

 本当にお金がないのか。あるところにはあるのに使わないでいるのか、そうであるならば、県民のために使えるようにするのが私どもの務めではないか。そんなことを前提として申し上げまして、順次お尋ねしたいと思います。

 まず、国庫補助金の会計処理について伺います。
 冒頭の知事のごあいさつでも触れられましたが、国の補助事業において不適切な経理処理が行われていたことが会計検査院から指摘されております。
 まず、この件の全容の解明と国への補助金の返還などの結論はいつごろになるのか。また、その場合、県民の皆さんへの説明について、再発の防止策も含めて、わかりやすく、きちんと説明を行うべきと考えますが、どのように今後進められていく予定であるか。会計管理者に伺います。

 それから、プレスリリースなどの資料を拝見いたしますと、誤解を恐れずに申し上げますと、私は今回の問題はある面では必要悪ということではないかというふうに思います。私的流用はなかったということですから、当然あれば犯罪ですから許せませんが、逆に見ますと、お金には色がありませんから、県民のためになるならいい意味でお金を融通するのは本来結構なことではないでしょうか。それが補助金となると、お金に色がついてしまって縦割りでがんじがらめになってしまう。あるいは、職員にしても臨時職員の方にしても、普通、忙しければ隣の係とか課で応援し合う、当然のことです。それが、補助金が絡むと相ならぬということになってしまう。まことに不思議なことではないかと思うわけです。

 私は、本源的には財政の地方分権が進んでいないこと、そこに原因があるというふうに考えます。今回のことはただすべきはただす、知事のおっしゃるとおりとしても、根本的には、いわゆるひもつき補助金を全部廃止して、交付税または一括交付金として所要額を地方に交付して、地方の自主的な判断で必要なところに必要な額を効果的に使用できるように抜本的に制度を改正する。そのように国に求めていくべきであるというふうに考えますが、知事の御所見を伺いたいと思います。

        

◎会計管理者
 (大田安男)
 

会計検査院の指摘に関する質問についてお答えいたします。

 会計検査院からは、平成14年度から18年度までの公共事業の事務費について二つの指摘がございました。一つは、物品購入等に充てる需用費について事務が不適正とされたものでございます。また、もう一つは、賃金、旅費でございますが、当該補助事業と直接関係のない事業に使われていたというものでありまして、これら指摘額は合わせまして5,100万円余でございます。
 いずれも事業執行のために必要な支出であったと私は理解しておりますが、需用費につきましては、定められた会計手続に従って処理されていなかったものであり、また、賃金及び旅費につきましては、補助金適正化法や各省庁の補助基準についての認識が結果として拡大解釈になっていたため生じたものと考えております。

 今回の指摘を踏まえまして、再発防止に向け職員の意識の徹底を図るとともに、会計事務の仕組みの見直しに取り組んでまいることとしております。

 現在、国土交通省及び農林水産省にはこの検査結果を逐次報告いたしまして、返還のための作業手順等具体的な指示を待っている状況でございますが、今後、実際に返還する金額を決定するため個々の事業について国土交通省及び農林水産省の精査を受ける中で、私どもの意見も聞いていただきながら、返還額を確定していくこととなるわけでございます。
 このため、返還の時期につきましては、これらの作業に相当の日数を要するため現時点では明確な返還の時期についての見通しは立っておりません。

 なお、返還する国庫補助金の額が正式に決定されましたなら、その内容及び金額、また再発防止策につきまして議会に報告いたしますとともに、プレスリリース、ホームページへの掲載などを通じまして県民の皆様に一段の詳しい説明に努めてまいりたいと、こういうことを考えております。
 以上でございます。
          

◎知事
 (村井 仁)

地方が使いやすい国庫補助金ということについて御指摘がございました。

 議員御指摘の点は、私伺っておりまして総じてごもっともなことであると、このように感じているところであります。

 かねてから、国庫補助負担金につきましては、地方の自由度を高めるためにまずは国の関与や規制の見直しを積極的に行うこと、その上で、国と地方の役割分担を大胆に見直して、補助金等の廃止などを含めまして、地方で行うべきものにつきましては事務及び権限と財源とを一体的に移譲することを既に全国知事会初め地方団体の総意として私どもは国に求めてまいったところであります。
 そういうことを申し上げました上で、なお、今回不適正と指摘された点につきましては、今会計管理者からも申し上げましたが、反省の上に立ちましてただすべきものはただし、再発防止に向けて職員の意識の徹底を図るとともに、会計事務の仕組みの見直しに取り組んでまいりたいと考えているところであります。

        

■小島康晴

一義的には県民の代表でもある私ども議会にきちんと報告していただく、おっしゃるとおりかと思いますけれど、例えばホームページをすべての県民が見ているわけでもありませんし、金額も比較的大きいですので、いろんな方法を通じてきちんと県民にわかりやすくお知らせいただき、再発のないようにということをお願いしたいと思います。

 知事から御答弁いただいたとおりかと思いますけれど、この問題は、例えですけれども、10円を正しく使うために100円の手間をかけるというようなことになりかねないというふうに思うわけです。まさに角を矯めて牛を殺すという例えのとおりで、これを積み重ねていきますと、国民経済全体から見ればかえって膨大な税金の無駄遣いともなりかねない。そういう意味で、補助金の制度を抜本的に改めるということを重ねて申し上げておきたいと思います。

 2番目に、県としての緊急経済対策等についてお伺いしたいと思います。

 県の当局におかれましても十分把握しておられると思いますけれど、いろいろ私もお聞きする中では、今まで順調であった製造業のある工場で、土日はもとより、金曜日もお休みにして雇用調整というか生産調整をしなければならないとか、派遣業では、仕事の受注がなくなって、半分ぐらいの人にやめてもらわなければならないとか、100社に1社も黒字のところがないとか。農業の分野でも同様なことをいろいろ伺うわけでありまして、地域の経済状況はまことに危機的であり、この数カ月、半年ほどが極めて厳しい、一刻の猶予もならない重要な局面だというふうに思われます。

 知事は適時適切にというふうに繰り返されておられますけれど、今がまさに適時、今をおいてほかにないというふうに思うわけであります。その意味で、今回の2回の予算補正によりまして迅速に県としての手を打たれたことは大いに評価されると思いますが、しかし、よく見ますと、合計で14億円ですか、経済対策としては14億円余りの2回の補正ということで、果たして、ただいま申し上げたような厳しい状況下で県民に対して十分であるかどうか。

 きのうも少し議論がありましたけれど、知事の県の借金、県債をふやしていかないというような大方針を踏まえつつも、やはり積極財政というような視点で地域経済を支える中小企業等に格段の対策、なお一層の対策を行うべきではないかというふうに考えておりますが、その点について商工労働部長に伺いたいと思います。

 また、それについて財源はということになります。県の財政が決して楽観できないことは承知しておりますけれど、麻生総理の言葉をかりれば100年に一度の緊急事態ということであります。国の補正予算の動向を見つつということで、国の対応を待っているわけにいかないというふうに思います。いろいろ苦しい中でも、何種類かの基金もございます。不要不急と言っていいかどうかわかりませんが、そのような基金を見直し、あるいは基金を工夫して財源として活用できないか。それぞれ基金には目的があると思いますけれど、その目的を場合によったら超えて、知恵と勇気を振り絞っていただいて県民経済のために今こそ拠出していただけないか。そんな検討がされないか。総務部長に伺いたいと思います。

 また、今回の経済対策などで、補助制度を設けたり、融資制度を拡大する、そういったせっかくの取り組みをいただいていますけれど、現場というか、その対象となる県民の皆さんに十分伝わっていないのではないかということがあります。あるケースでは、県外の同業者から国の補助制度があることを聞いて、慌てて県の窓口へ相談してみたらやはり対象になるということがわかり、急いで手続をしてもらって急場をしのげたと、そんなことを聞きました。もし知らないで締め切りが過ぎてその補助が受けられなかったら、その方はもしかしたらつぶれていたかもしれないと、そんなお話でした。
 零細な個人事業者の方や農家の皆さんなどは、なかなか行政のこういった情報に触れにくいという面もあろうかと思います。こういったせっかくつくった補助制度、融資制度の拡大などの周知が十分に県民の皆さんになされているでしょうか。

 それから、同様に、今回せっかく融資枠を大きく拡大していただいても、これまでにもさまざまな制度資金などを利用してきた結果、これ以上額面上は借りられないというようなケースもあります。しかし、くどいようですが緊急事態であります。そういったことを乗り越えて、金融機関とか信用機関の皆さんとも連携していただいて、せっかくつくった制度が宝の持ち腐れにならないように、将来に禍根を残さないような対応をしていただきたい。

 そういうことを含めて、現状と今後の対応について商工労働部長と農政部長に伺いたいと思います。

          

◎商工労働部長
 (荒井英彦)

中小企業等への追加対策に関するお尋ねでございます。

 昨年から続いてまいりました原油・原材料価格の高騰に加えまして、最近の急速な世界的な経済危機に対応するため、県では産業活性化推進本部連絡会議を本年度はこれまでに7回開催をしまして、県内経済情勢の変化や国の経済対策等を踏まえまして機動的に対応してまいりました。
 繰り返しになりますけれども、具体的には、県の制度資金の拡充、あるいは国の総合経済対策に関連しての専決予算、また県の制度資金の融資目標額の拡大、さらには新たな短期資金のメニューの創設、そして今回の11月補正予算の追加等でございます。時期時期に応じまして、県としてできることをタイムリーに実施することに留意して進めてきたところでございます。
 しかしながら、議員御指摘のとおり、今回の急激な経済環境の悪化、また輸出依存度が非常に高い県内製造企業初め消費需要や設備投資の減少など、県内中小企業にとりまして極めて厳しい状況が続いていると認識をいたしております。
 したがいまして、商工労働部といたしましては、中小企業の緊急経営実態調査を年内に実施をいたしまして、受注量や売上高、資金繰り、また雇用環境について県内中小企業の実態把握を行い、国の第2次補正予算の動向等も見ながら、必要な予算措置を含めまして効果的な中小企業対策を実施してまいりたいと考えております。

 次に、中小企業融資制度資金についての周知と利用しやすい制度に係るお尋ねでございます。
 今回の緊急経済対策に係る融資制度資金の周知、これは、県のホームページへの掲載や全市町村を通じて中小企業の皆さんへの周知をお願いしたり、商工会、商工会議所等の商工団体に対する説明会、またチラシの配布、金融機関に対しましては個別に説明を行うなど、広く周知に努めているところでございます。

 また、利用しやすい制度についてでございますが、厳しい経営環境の中で年末の円滑な資金調達に役立てていただけるように、中小企業振興資金のメニューの中に新たに別枠で2,000万円を限度とした短期資金緊急対策枠を創設をし、この12月1日から取り扱いを開始したところでございます。この新しいメニューの改正の部分につきましては、周知期間を設けるということで、10月に公表をさせていただきました。

 また、国の緊急経済対策により緊急保証制度が創設をされまして、多くの中小企業の皆様が別枠で信用保証協会の保証が受けられるようになりまして、これにあわせまして、県の制度資金の特別経営安定対策の融資目標額を75億円から150億円に拡大したところでございます。

 ただ、議員御指摘のとおり、今回の改正の内容が中小企業の皆さんにきちんと伝わっていくことが何より大切であろうかと思っております。したがいまして、引き続き関係機関と連携をいたしましてこの制度資金の周知の徹底に努めてまいりますとともに、使い勝手のよい制度資金にさらに工夫をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

        

◎総務部長
 (浦野昭治)

経済対策のための財源といった御質問でございます。

 国の経済対策にかかわります地方負担分に対しては、国は一定の財政措置を講じていただいているところであります。いわゆる1次の総合経済対策においては地域活性化・緊急安心実現総合対策交付金というようなものがありまして、長野県には4,600万円余が交付される見込みであります。これを用いてまいりたいと思っています。

 また、追加経済対策が発表されておりますが、地方公共団体への支援策といたしましては、道路特定財源の一般財源化に伴い、1兆円を地方財源に振り向けるといったこと、あるいは地域活性化のための大規模な臨時交付金の創設といったこと、それから地方税財源の減収に対して適切な財政措置を講じるといったことが中身となっておりまして、この追加経済対策の早期実施と確実な財源措置といったものを強く国に望んでまいりたいと、このように考えております。

 また、御指摘の基金等のお話でございますけれども、特定目的の基金でございますけれども、名のようにそれぞれ目的が条例で定められておりまして、余り大きな額のものはありませんけれども、不要不急の基金といったものはありませんけれども、既に、本年度においても、当初予算の段階で福祉基金の10億円ですとか森林整備基金の5億円といったものは取り崩して、それぞれの目的に合った事業の財源として用いております。そういう意味では、余り後ろがないと言ってもいいと思いますし、財源調整のための基金は先般お答え申し上げましたように229億円余というふうに20年度末で見込んでおりますけれども、21年度以降の厳しい状況を見ますと安易に手をつけるというわけにはいかないだろうと、こんなふうに今考えております。

        

◎農政部長
 (白石芳久)

緊急経済対策に関連いたします事業の県民周知についてのお尋ねでございます。

 農政関係では、農業における燃油・飼料・肥料対策に関する緊急対策として、肥料・燃油高騰対応緊急対策事業や、スーパーL資金、農業近代化資金の省エネ無利子化特別枠の創設などの対策を実施いたしますことから、農業関係団体とともに組織しております原油・飼料等高騰に関する農業経営緊急対策連絡会を通じまして周知を図ってきたところでございます。

 また、今回の緊急対策事業の柱であります燃油や肥料の高騰により負担が増加した経費の7割を助成する緊急対策事業等につきましても、地方事務所や農業改良普及センター並びに市町村、JAグループなど、県下の肥料販売業者、さらには農業経営者協会など農業者組織を通じまして農家への周知に努めておりまして、また、現在、リーフレットを作成中でございまして、全農家に配布するなど、希望者の漏れがないよう周知の徹底をこれからも図ってまいりたいというふうに考えております。

         

■小島康晴

それぞれお答えいただきました。ぜひ周知していただくと同時に、リーフレットとかホームページも結構ですけれど、大変だと思いますけれども現地機関の皆さん初め職員の皆さんが農家とか工場とか現場へ行って、困っていませんかというか、セールスというか、そんなことも必要ではないかというふうに思うわけで、御検討いただきたいと思います。

 経済対策につきましては、きのうも木下議員からお話ありましたけれど、県民が安心と希望が持てるように、知事が、ニューディール宣言ではありませんけれど、していただきまして、県民が安心して年を越せるようにぜひ御努力いただきたいと思う次第であります。

 続きまして、増税なき財政改革について関連して二、三伺いたいと思います。
 さきの9月議会で、知事は消費税増税について持論を述べられました。麻生総理も3年後に上げるというようなことを条件づきで言っておられたりしております。これらは県民、国民の生活実感とはかけ離れていると私は思います。私は増税の前にやるべきことが山ほどあるはずだというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
 例えば、先ごろIMFへ10兆円出すというようなお話がありました。国のお金はもとをたどれば皆国民の税金などから生まれたものです。外貨準備を国民総生産の2割、500兆円に対して100兆円、そういうふうに多額の外貨準備を抱えている国はないというふうに聞いております。国民のお金はまず国民のために使うべきではないでしょうか。

 このように、国の財政に関しまして、特別会計などに40兆とか50兆というような埋蔵金があるというような議論もなされておりますし、元ニセコ町長の逢坂誠二代議士の分析によれば、すべての国の会計の中に少しずつ紛れている余裕の予算があって、これを埋蔵金に対比して逢坂さんは砂金と呼んでおられますが、これらをしっかり精査をすれば、総予算の5%から下手をすれば10%、金額にすれば10兆円とか20兆円の捻出も可能であるのではないかというふうに言われております。(「1年で終わりじゃないか」と呼ぶ者あり)埋蔵金は1年で終わる可能性ありますけれど、余裕予算というのは毎年の予算にありますということを逢坂代議士は言っておられます。この点に関して、村井知事は長く国政にかかわられ内閣の一員でもあられたわけでありますが、このような指摘に対してどのように受けとめられておられるか。お尋ねしたいと思います。

 また、国は実は少しゆとりがあるのではというふうに私は考えますけれど、県は大変厳しい。そういう中で、これから予算編成に当たられる県のトップ、知事として、8,400億円の予算をどれだけいわゆる自由にというか、裁量を持って使うことができるか。どのように感じておられるか。御所見を伺いたいと思います。

 それから、予算編成に当たって、元気づくり支援金につきましてお願いをしたいと思います。
 元気づくり支援金は約10億円ですが、少ない金額で大きな成果を上げているというふうに思います。例えば、私も幾つか実際に見せていただいたところでは、里山を地域の皆さんが整備して遊歩道などをつくりまして、隣接のテーマパークと連携して地域の活性化や観光客、ウオーキング客を呼び込もうとしている、あるいは、重症患者の皆さんやその家族の皆さんにいやしの事業を行って少しでも苦しみを和らげようというNPOの皆さんの取り組み、これらも数十万円の元気づくり支援金を受けながら、100万とか200万とか、もっとのような効果を上げるような事業がたくさんございます。

 この元気づくり支援金につきまして、新年度においても維持、拡大、充実をすべきであると私は考えますが、いかがでしょうか。
 地域の自主性を尊重して信じて任せるということによって、地域の実情に応じて効率的、効果的に事業が実施されて、結果としていわゆる財政改革にも資するものだというふうに考えます。今年度、9億円から10億円というような経過もありました。よもや10%マイナスシーリングの対象にこの支援金はなっていないと思いますけれど、知事の御所見を伺いたいと思います。

         

◎知事
 (村井 仁)

消費税増税の前にやるべきことがあるのではないかという御指摘、率直に申しまして、県財政を見ておりますと、これ以上節約すると言われても節約のしようがない、ともかく金が足りないと、こういうのが私の実感でございます。
 IMFへの拠出の議論なんかになりますと、外為会計の中でどういうふうにやるのか、また、どんなふうに使われるのか。拠出といいましたって、必ずしも日本の外へ出ていくわけではないという場合もあります。いろんな意味で、私率直に言ってその辺になりますとよくわかりません。

 二つ目の御質問にもつながることでありますが、この2年、知事という職を通じて県予算について感じたことは、行政として本来必要な手だてを尽くすべきことについて率直に申しまして必ずしも十分手が届いているとは言えないところに加えまして、恒常的な財源不足が生じておりまして、毎年100億円くらいの基金を取り崩して賄わなければならないという、本当に逼迫した状態になっているということを痛感しているわけであります。

 自主財源の主要な項目でございます県税収入というのは、基幹税が法人2税でありますところから景気変動に非常に大きく左右される構造になっておりまして、今般、世界経済の大波が地方にまで及び大幅な減収になるというのは、これはもうだれが見てもはっきりしているところであります。

 こういう中にありまして、知恵を生かして工夫を凝らしながら、財政運営の要諦でございます、入るをはかって出るを制するというようなことに一層努めていくということなんですけれども、全国知事会でことしの7月にまとめました地方財政の展望と地方消費税の充実に関する提言という文書がございますが、ここにもありますように、地方がみずから行う財政健全化努力もそろそろ限界に来ているのではないかという実感であります。住民に身近な地方公共団体が安定的に行政サービスを提供していくために必要な一般財源総額の確保がともかく急務になっているということであります。

 9月議会で、消費税に関して藤沢議員にお答えした趣旨でありますけれども、これはある意味ではこのごろ総理の言っておられることとも通ずることでありますが、中福祉低負担でこれまでやってきた、これが成り立たなくなってきて、中福祉を継続するためには中負担をお願いせざるを得ないような状況になっているという認識を踏まえまして、さらに、現在のように国、地方とも財政が疲弊している状況の中で、長期的な視点に立って公平で安定的な財源確保をどうしたらいいかという観点から私の信念を申し上げたところであります。
 麻生総理が景気回復をにらみながら3年後の消費税率を引き上げるという方針を打ち出されたことは、私は大いに評価しているところでありまして、これは、ある意味では、総理大臣の職にある方が消費税の引き上げということにつきまして、一定の条件づきではありますが、方針を示された。これは私は責任を自覚された御発言だというふうに感じたところであります。
 その際には、しかし、地方において社会保障関係費など住民生活に直結した行政サービスを安定的に提供していくための財源として、税源の偏在性が少なく、安定的な税収が得られる地方消費税の充実ということを私の立場ではどうしても強く求めざるを得ないということであります。
 国と地方の役割分担を見直しまして、権限の移譲に際しては税財源もきちんと地方に移譲するということが私は大事だと思っております。

 さて、国の財源問題や県の財政の自由度に関する所感についてお尋ねをちょうだいしました。
 8,000億円を超える予算でありますけれども、実際、裁量できる分というのは本当に小さい、ほとんどないに近いというのが私の実感であります。国におきましても見直すべきことが多々あるであろうということは、それはわかります。ただ、一般論として言いますと、自分に直接関係のない金というのは無駄なんですね。そういう面もあるわけでありまして、この広い国の中でどこかで必要とされているというのもあるのかもしれません。

 それから、埋蔵金と言われるものは、もう議員も十分御承知のように、あくまで臨時的な財源でありますから、中長期的な視点から安定的な財源を確保していくことが肝要だと私も思っております。
 砂金という言い方、なるほどおもしろいとは思います。確かに、ゆとりがいろんなところに少しずつあることは事実でありますが、私の経験から申しますと、年度の途中でこういうのを全部さらいまして、不用額ということで整理しまして使っちゃうんですよ。ですから、そんなに恒常的には普通できていないというのが私の実感でありますが、いろいろ経緯のある御議論でございましょうから、それ以上は申し上げません。

 その上で、県財政につきましては大変な厳しさを実感しておりまして、歳入面では、県税収入が大幅に落ち込む、地方交付税は毎年減らされ続け、さらに財政調整のための基金の残高はもはや底をついているということで、一般財源の確保は容易ならない状況。そして、歳出面では、社会保障関係費が年々増加する、公債費は依然として高い水準にある。そういうことで、義務的経費が政策的経費を圧迫する硬直的な財政構造というものはなお続いていると言わざるを得ない、極めて自由度は小さいわけであります。
 こういう状況でありますけれども、経済対策や中期総合計画への県民の皆様の御期待にこたえていくために、選択と集中の発想を徹底し、創意工夫を凝らしながら、めり張りある予算を編成するように努力をしたいと存じます。
 地域発元気づくり支援金につきましては大変高い御評価をちょうだいをしているところでございますが、地域の主体性を重んじ、地域の実情に柔軟に対応しつつ活用されているものでありまして、そういう意味では大変議員からも御評価いただきました。来年度の事業規模等につきましては、予算編成の中で総合的な判断をしてまいりたいと考えるところであります。
        

■小島康晴

分権改革、それで、財源が伴った分権改革、これはさきの議会でも知事と議論させていただいて、共通の認識であるということを今回も確認させていただきました。ぜひ、国民のために国民の財源を使うようにという立場で引き続きよろしくお願いしたいと思います。

 それから、元気づくり支援金を総合的に判断ということでありますので、総合的に前向きに判断していただいて、ぜひとも今年度以上の所要額を新年度においても確保いただいて、地域発元気づくり、ますます進むようにお願いをしたいと思います。

 4点目に、道路構造令についてお尋ねいたします。
 先日の新聞報道等によりますと、道路構造令の中に、小規模な道路についてやむを得ない場合は地域の裁量を認めるような特例規定がある、これについて実は8割ぐらいの自治体が十分理解していなくて、都道府県はいいんですけれど、市町村がそうだと、結果として地域の実情に合わない、正しいかどうかわかりませんが、必要以上の道路もつくられているのではないかと。

 また、高知県発案の1.5車線道路というのが紹介されておりまして、これは通常の場合に比べて、建設費が8分の1、工期は3分の1くらいになるというようなことも報じられております。
 私が思うには、高知県の専売特許じゃなくて、既に県としてもこういう工夫をしておられるんじゃないかと思いますけれど、県と市町村、どんな現状にあるか。お尋ねしたいと思います。

 また、ただいま言いましたように、特に市町村の職員の皆さんは、異動等で交代が多くて、いわば事務に精通し切れないような面もあると。そういう意味では県が先に立って指導、今は指導と言わないんでしょうけれど、この制度に対する認識を共有できるように進めていく努力をされるべきではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。

 また、今般、道路構造令の見直しも行われるようでありますけれど、この際、地方分権の趣旨に沿いまして、必要な道路をそれぞれの地域の実情に合わせて効果的にあるいは弾力的に整備できるように、道路構造令の制度改正を県として積極的に求めていくべきではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
 以上、3点ほど建設部長に伺いたいと思います。

        

◎建設部長
 (北沢陽二郎)

1.5車線道路の現状についてのお尋ねでございます。
 本県では、地域の実情に応じてより効率的、効果的に道路整備を進めるために、比較的交通量が少ない県道については、1車線改良に待避所等を組み合わせたローカルルール、いわゆる1.5車線による道路整備を平成15年度から実施してきております。
 実施状況につきましては、平成15年度から19年度まで43カ所着手し、そのうち10カ所が既に完了しております。本年度は38カ所を実施しております。
 今後も、比較的交通量が少ない県道につきましては、地域の皆さんの御理解をいただきながら、ローカルルールによる1.5車線道路整備を進めてまいります。

 市町村道に関するお尋ねでございますけれども、県内の市町村は、単独事業において従来から道路構造令の特例を取り入れ、1車線改良や待避所設置などの道路整備を行ってきております。このような中で、国は、平成15年7月に道路構造令の改訂を行い、地域の実情に応じた道路整備がなされるよう1.5車線道路整備の運用を示してきました。これを受けまして、県内の市町村においては、国庫補助事業で平成16年度から平成19年度までに8カ所着手し、平成20年度は4カ所実施しております。
 県では、これまでも、市町村職員を対象に毎年道路に関する説明会を開催し、1.5車線道路整備の活用について認識の共有を図ってきており、今後も地域の実情に合わせた整備が進められるよう支援してまいります。

 道路構造令の見直しに当たり、弾力的に整備できるよう制度改正を求めるべきではないかとお尋ねでございます。
 本県では、これまでも、地域の実情に応じて、幅員のみではなく、他の規定においても道路構造令の弾力的な運用を行ってきております。国土交通省では、道路構造令が過大な道路整備の原因となっているとの指摘を受け、本年度、有識者委員会を設け見直しに取り組んできております。委員会では、検討資料とするために、9月から10月にかけて、すべての地方自治体を対象にアンケート調査を行っております。このアンケートでは、本県は、カーブ区間の車道拡幅量や歩道の幅員などについて、それぞれ地域の実情により柔軟に対応できるよう要望してきているところでございます。道路構造令の改訂に当たっては、こうした地方の意見も踏まえ改訂が行われるものと期待しております。

       

■小島康晴

既に十分お取り組みいただいているということでございますけれど、言葉は悪いですが、田舎では、立派な歩道つきの道路よりも、四輪駆動の軽自動車が行き来できる、あるいは救急車や消防自動車がスムーズに通れる、そういう道でいいから一日も早く広げてほしいとか舗装をよくしてほしいとか、そういう切実な声がございます。限られた予算の中でできるだけ道路を改良していくためには、なお一層のお取り組みをお願いしたいと思います。

 最後に、教員の僻地手当の減額の復元についてお尋ねいたします。
 議案第20号で教員の手当について条例案が提案されております。直接は関係ありませんが、手当という意味では多少関連もございますので、この際、教員の僻地手当について伺いたいと思います。
 長野県においては、平成18年度以降、教員の皆さんの僻地手当がもとの8分の1などに削減されております。聞くところによりますと、私たちにとってのお隣であります愛知県や静岡県ではもとの4%、8%、12%のままであるようです。他県の状況について現在どのようになっているのでしょうか。長野県だけが突出して削減しているということはないでしょうか。

 この間の現地機関の見直しの中で、飯田の教育事務所の存続について議論をさせていただきました。そのように、飯田、下伊那では全県の約半分の僻地学校が存在しております。飯田の町へ出てくるのに1時間以上かかるようなところもあります。単身赴任の先生方などは休日に1週間分の買い出しをするというようなこともあります。通勤や生活に自家用車は欠かせないわけでありまして、最近は落ちついてきたといいましても、昨今のガソリンの高騰は郡外から当地に着任しておられる先生方の生活を直撃しているということが言えると思います。ぜひ、この際、もとに戻していくように、現状と対応について教育長に伺います。

      

◎教育長
 (山口利幸)

教員の僻地手当に関するお尋ねにお答えいたします。
 まず、僻地手当の支給率でございますが、平成15年のへき地教育振興法施行規則の改正によりまして、都道府県の条例で定めることとされております。
 他県の状況につきましては、法令改正以降、僻地の生活環境等の変化を踏まえまして、支給率を引き下げる見直しを行った県が本県を含めまして14県、それから見直しを検討中の県が10県、これは本年5月現在のものでございますが、そういう状況になっております。
 その他の引き下げる見直しを行わなかった、検討中を含めてその他の都道府県につきましては、従来の支給率により手当が支給されていると承知しております。

 次に、復元に関する御質問でございますが、本県では、昭和35年の手当創立時から適用されていました支給率につきまして、平成18年10月に改正したところでございます。支給率の見直しに当たりましては職員団体との合意の上で条例改正をお願いしたところでございますので、現在の支給率について見直すことは困難であると考えております。
 しかしながら、僻地教育の振興につきましてその重要性は十分認識しておりますので、僻地に勤務する教職員のモチベーションが下がらないような手だてについて考えていかなければならないと思っております。
 以上でございます。
      

■小島康晴

僻地手当につきまして、4%が0.5とか、要するに8分の1になっております。変えた14県はどのような状況か。長野県と同じように8分の1というふうになっているのかどうかという意味ですけれど、再度お尋ねしたいと思います。

       

◎教育長
 (山口利幸)
他府県の考え方、あるいは判断の根拠等については承知しておりませんけれども、例えば、見直し後の1級地についての数値で申し上げますと、本県は1%、それから鳥取県は2%、あるいは高知県3%、その他は、5%というところもありますけれども、4%が多うございます。そんな状況でございます。
      
■小島康晴

交通事情は昭和35年から比べれば確かによくなってきたけれども、先ほども申しましたとおり、飯田市街地に来るだけでも1時間を要する、そういうところが幾つもあって、だから僻地学校というふうになっているわけです。そこに勤める先生方のモチベーションということで今教育長からもお話ありましたけれど、お金でモチベーションというのも変かもしれませんが、きちんと保障されて、よそより余分に出せとは言いませんけれど、せめてもとの全国水準並みに戻していただき、該当の教員の皆さんの生活維持やモチベーション向上に役立てていただき、ひいては山間僻地であってもどの子供さんたちも等しく豊かな教育が受けられるように引き続き御努力いただき、ぜひとも改善できるように重ねて教育長にお願いしたいと思います。

 先月15日、16日に開催されました長野県縦断駅伝では、我が飯田・下伊那チームが51年ぶりに優勝いたしました。長年のライバルである上伊那チームに一歩先んじよう、そうすれば3位以内のメダルに手が届くと一生懸命1年頑張ってきたら、思いがけず佐久や長野市のチームにも先駆けてゴールすることができたと、そんな選手のコメントをいただいております。
 みんなで力を合わせれば、まさになせば成るということを見せてくれまして、飯田、下伊那地域に駅伝チームが勇気を与えてくれたというふうに考えております。

 まさに、なせば成るということでありまして、ぜひ、知事を先頭に、全員の職員の皆さんがよその部だとか隣の係だとか言わないように、また、全身を目にし、耳にし、口にして、県民の皆さんとできるだけ直接接して、県民の皆さんが安心して年が越せますように、あるいは胸を張って年度末を迎えられますように全力投球をお願いして、私の質問を終わります。

      

 

 

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