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 > トップ    > 議会だより  2008年1月〜12月分 > 6月定例会[島議員]

 

 

■島陽子
   
    

まず、通告に従って、消費生活条例案についてお尋ねします。
 全国の都道府県の中で最後に条例化の実現を目指すこととなりましたが、県の独自性や特色のある項目が盛り込まれているかをお伺いします。
 主に政令市の計14の市でも既に条例化がなされた今、県がほかの自治体での先行的な取り組みに倣い盛り込んだ条文案のうち、県として重きを置いた点について、企画部長、御説明をお願いします。
     

◎企画部長
 (望月孝光) 

 

本県の消費生活条例案につきまして特に重きを置いた点という御質問でございますけれども、現在、消費生活に係る多くの商品、サービス、こういったものは都道府県の枠を超えて流通、展開してございます。そのために、消費者問題の解決というのは、本来、国の法律あるいは施策にゆだねることが非常に多くて、それを補完するのがまさに自治体の条例や施策であると考えております。
 したがいまして、自治体の条例等は、できれば可能な限り余りばらつきなくして、むしろ各都道府県が連携、協力して施策の推進に当たることが必要であると本来考えております。
 こうした前提であえて本県の条例の特色を列挙いたしますと4点ほどございます。

 まず第1に、消費者基本法の精神にのっとり、消費者の権利の確立と自立の支援を基本理念として、県、事業者、消費者の責務と役割を明記したこと。これが一つでございます。

 二つ目につきましては、不当な取引行為等につきまして、法の対象外の取引形態あるいは商品等も条例の規制対象とし、法の抜け穴をねらう悪質商法を規制していること。これが二つ目でございます。

 それから、3点目でございますけれども、被害防止のため、知事に調査、勧告、公表の各権限を付与いたしまして条例の実効性を確保したことでございます。

 それから、4点目といたしまして、直近の法改正、こういったものに対応いたしまして、消費者団体訴訟への支援、それから国が公表した重大な危害情報の提供の努力義務、こういったものを明示したことでございます。
 特に、最後に申し上げました国の重大な危害情報の提供の努力義務、これは本県独自のものでございます。
 以上、4点が主なものでございます。
       

■島陽子

今お伺いしまして、主な四つのうち、私自身もまず一つは情報の提供ということが非常に大事だと考えておりました。
 消費者被害の情報、例えば事故製品ですとか、契約不履行、食品偽装といった、どの消費者にとっても不利益をもたらすような事態が発生した場合、国が公表した製品事故の情報を県が県民に知らせる責務があると私は理解しているんですけれども、その方法ですね、情報提供ということをどんなふうにイメージされているのか。まず一つ、そちらについてお伺いしたいと思います。
 今の消費者被害というのは、情報化社会にありまして、消費者の情報過疎につけ込んでいるというような認識がございますけれども、そういった情報過疎のような環境を補う努力が行政機関としては必要だと思います。
 それと、1点、12条に盛り込まれている知事の責任において、事業者のいろいろな情報を公表しなければならないというふうにうたっているわけですけれども、この公表の手段としてどんなふうに具体的に展開できるのか。そんな点について県民にわかりやすく御提示いただければと思います。
    

◎企画部長
 (望月孝光)

情報提供の方法でございますけれども、条例に基づくだけでなくて、従来も実はいろんな形でやってきております。
 まず、県本庁のレベルで言いますと、消費生活情報誌「くらしまる得情報」、これは各戸で回覧されていますのでごらんになったことがあると思いますけれども、こういったものを使ったり、チラシを作成、配布、そういったようなこともやっております。あるいは、県や市町村の各種の広報媒体、こういうようなものを使っております。
 また、各消費生活センターも独自にやっておりまして、地域ごとの独自の新聞ですとか、ケーブルテレビ、あるいは有線放送、FM放送、こういったものを使って悪質商法の新たな手口、こんなようなものを御紹介しているわけでございます。
 緊急性のある消費者トラブルについては、県でもプレスリリース等も行いまして急遽出していると、こういうこともございます。
 いろんな媒体がありますので、地域のそういったものも使いながら、今後、より一層工夫いたしまして、積極的かつ適切な情報発信に努めてまいりたいと思っております。
 以上でございます。

    
■島陽子

さきの企画部長のお答えの中にも、県の消費生活条例というものが地方の役割、要するに国が本来は責務を負うものを都道府県が補完するというようなことをおっしゃっていたわけですけれども、逆に、相談の窓口というのが一番身近にあるというところから、そういったいろいろな相談あるいは実態、そういったものの積み上げというものが今回の国の消費者庁の設置の動きにもつながっていることだと私は思っております。
 先ほどお尋ねした情報提供の関係ですけれども、私も実は非常に興味深いというか、小さなことではあるんですが、本当に消費者に一番近い立場で情報発信をしている一つの例をここで紹介して、ぜひそういった取り組みを参考にしていただきたいと思ってお話したいと思います。

 主に長野市域で読むことができるんですけれども、「週刊長野」というフリーペーパーに「だまされないぞ!」という全くストレートなタイトルの欄が非常に長く続けられております。これは読者からの反響も毎回少なくないとお聞きしていて、一定の評価を得ているようなんですが、これは、実は、長野市の消費生活センターに寄せられた一月分の相談をまとめて、具体的に消費者被害の実例として紹介されているもので、類似の被害の件数も表示してあり、あっせん例や、解決に導く、あるいは類似の被害に遭わないように注意を呼びかけるものとして非常に好評です。そのほかにも、地域紙の長野市民新聞でも同様のコーナーがあります。
 いずれもなじみやすい文章で、これを読んだ読者というのは、ここで取り上げられた巧妙な手口に、私ならこうはだまされないぞという気持ちになったり、そこに書かれている被害者に共感して、自分も引っかかるかもしれないといった意識が生まれているように思われます。
 消費生活条例の条文を一つ一つ見るとかたいんですけれども、より県民に親しみやすく、そして真に消費者に頼もしい味方となっていくためには、小さな広報物ですけれども、こういった取り組みも参考にしていただきたいと思います。

 行政機関が発行するものを各戸に回覧をしたところで、どれぐらいの人が読むのか。当然、その広報誌、情報誌などというものも手にする人は少ないかもしれませんが、あらゆるルートを使いましてできるだけ多くの消費者に情報が届くような工夫をしていただきたいと、そんなふうに御要望申し上げたいと思います。

 次の質問に移ります。
 商工団体の統廃合問題についてお尋ねします。
 先ほど宮澤敏文議員の御質問で私のほうの求めたい回答を聞かれたというふうに理解はしているんですが、改めて商工部長にお尋ねしたいと思っております。
 これは2月県会でも随分議論された中で、知事も先ほど御紹介のあったようにアンケート調査を実施していると。この中間集計の結果から、数値一つ一つの中で問題点を当然把握されたと受けとめておりますが、今の段階で、地域実態、あるいは実情をどんなふうに理解しておられるのか。簡潔に御説明いただければと思います。

     

◎商工労働部長
 (荒井英彦) 
先ほどお話がありましたように、私ども、県下の商工会議所、商工会、合わせて93団体ございまして、すべての団体に書面で調査をしたところでございます。
 大きな問題につきましては先ほど知事から答弁があったとおりでございますが、統合ということに対する考え方も、地域によって、団体によって非常に違っているということでございます。それからまた、同じ管内にありましても、例えば隣同士の商工会においても考えが違っているという場所もございまして、やはりこの問題というのは実態をきちんと調査する必要があると、こんなふうに思っております。
 それから、補助金の制度なんかにつきましても、緩和措置を初めいろんな要望が寄せられております。
 そんなこともございまして、私ども、この書面調査を踏まえて、改めて、先般、商工会議所と商工会が並存している地区、あるいは既に統合、あるいは合併をしたところ、広域連携をしているところ、いろんなタイプがあるわけですが、その中から約4割の団体を直接訪れましていろんな聞き取りを行っております。
 細かい点はいろいろございますけれども、地域の実情、また歴史的なそういうものによってそれぞれの考え方にまちまちな点があると、こういうことを踏まえてこうした調査の分析をして、この後、先ほど知事が答弁いたしましたように、時期の問題も踏まえまして十分検討して県の考えをまとめてまいりたいと、このように考えておる次第でございます。

      
■島陽子

先ほど知事からも御丁寧な御答弁がありましたが、今の商工部長のお答えも全くそれと重なるものです。
 本当に零細で小規模な事業者というものも、その地域の中ではそれが集積して一つの経済団体となって地域経済を支えるのみならずに、同時に、今、地域社会を構成して担う一定の役割を果たしていることは無視できないと、こういった点を私は非常に重視していただきたいと思っております。
 地域活性化への公権力ということをしっかり認めながら、実態に見合った支援策をなるべく続けていかれるように積極的にお取り組みいただけないか。そんなことを会派、改革・緑新としても強く御要望しておきます。
 期限についてのお約束というのが先ほどもはっきりはしませんでしたけれども、一定期限を区切るということでしたので、そちらも早い段階で提示していただきたいと、そんなふうにお願いしたいと思います。

 次の質問に移ります。

 手話通訳業務嘱託員について3点まとめてお聞きします。これは、社会部長、お願いします。
 この3月に、嘱託員の設置要綱の任用期限が5年に変更されました。嘱託員や通訳を利用している聴覚障害者に大変不安があるとお聞きしています。県として今後どのように対応されるか。伺いたいと思います。
 これに先立って、2月定例会では、各地方事務所に配置されている聴覚障害者をサポートする手話通訳の嘱託員に関して、備前議員から、高度な専門性を必要とし、繰り返し任用を実態としている嘱託員の待遇改善についての質問があったところでした。さらには、県手話通訳士協会からの、頸肩腕症等の療養も含めた手話通訳業務嘱託員の休業体制の整備についての請願も採択されました。
 県は、この求めに対して、手話通訳士が業務を引き受けた場合の加算について県として調査も行うとのことでしたけれども、専門職としての一定の評価基準が定められそうなのかどうか。この点、1点、お聞きしたいと思います。

 また、この設置要綱を3月に変えようとしたときに、手話通訳士協会や専門家に相談した経過はあるのでしょうか。手話を必要とする聴覚障害者と手話を用いて通訳をする者が最優先される当事者と言えると思いますけれども、そうした方たちを尊重する形で進められたのでしょうか。十分に納得できる説明は済んでいますか。

 さらに、嘱託員は、単なる通訳業務に限らず、聴覚障害者に対するコーディネートも行っていると聞いております。改めて、嘱託員が現在どのような業務を担っているか。伺います。
 また、嘱託員が健康管理にも配慮しながら働くことができる体制についてどのように考えているのか。御見解を伺います。

           

◎社会部長
 (和田恭良)

手話通訳の業務嘱託員についてのお尋ねでございますが、まず、手話通訳業務嘱託員の任用期間でございますけれども、これは社会部の嘱託員設置要綱に基づきまして、原則として1年、ただし再任を妨げないということで、その都度適任者を任用してまいりました。
 今回、雇用対策法の一部改正に伴いまして部内全体の嘱託員につき見直しを行い、年齢制限の定めがあるものにつきましてはその規定を削除するとともに、再任の上限を3年あるいは5年といたしました。これは、職員採用における公平性を確保し、より多くの方に広く門戸を開きたいという趣旨に加えまして、各種嘱託員の間のバランスも考慮したものでございます。
 この改正につきましては部内の判断により行ったところでございますが、その後、関係の皆様から5年では短過ぎるというお声も多く寄せられましたので、改めて業務の特殊性や専門性、また業務の円滑な執行の可能性などを再検討いたしまして、5年という任用期限につきまして、その延長も含め、今年度中に検討してまいりたいと、このように考えております。
 次に、業務内容についてでございますけれども、県、市町村等の行事における手話通訳のほか、聴覚障害者の方が来庁したときの案内、あるいは行政情報の説明、各種相談への対応などの支援を行っているところでございます。
 また、健康管理でございますが、頸肩腕症候群ということございましたが、手話通訳の職業病とも言われておりますので、その健康診断を毎年実施しているところでございますが、そのほかにも、他の職員によるサポート、あるいは業務後の休憩時間の確保などに十分配慮いたしまして健康な職場づくりに努めてまいりたいと、このように考えております。
 以上でございます。

    

■島陽子

実は、当事者となる方たちが非常に不安を抱えていると。社会部長はこの4月に御就任されたばかりなので、その辺の引き継ぎがうまくいってなかったのかどうか。関係の方々との御相談がなされたのかどうか今お答えがなかったんですが、しっかりと専門の方ということでお話し合いをいただきたいと、そんなふうに思います。
 今、そういった設置要綱の改正の背景というのが労働に関係した法律の改正に伴うものだということは私も承知はしているんですけれども、職の専門性、あるいは経験の蓄積、それと改正の根拠となる雇用対策ということをてんびんにかけるということは難しい面もあるのですけれども、やはり利用している方々にできるだけサービスをきめ細かくするという点においてしっかりと御検討をいただきたいと、そんなふうに希望します。

 次に、特別支援教育とノーマライゼーションについてお尋ねします。
 ハンディキャップのある子供たちが学ぶ場所として、今後、特別支援学校という名称で学校が衣がえしていくようです。もう県内でも、国立の信大附属の長野養護学校は既に特別支援学校という名前に変わっています。
 学校教育法が改正されまして、障害種別を一本化して特別支援教育が推進されようとしています。これまでのいわゆる特殊教育といった取り組みに何が不足していて、今後どんな改善や充実が図られるべきなのかをお伺いしたいと思います。山口教育長、よろしくお願いします。
 そして、特別支援教育実現のために、これからの施設整備や学校環境において配慮すべき点はどんなところでしょうか。あわせてお願いします。

       

◎教育長
 (山口利幸)

改正学校教育法に係る特別支援教育についての御質問でございます。
 改正学校教育法は、障害の重複化や多様化を背景に、これまで障害種別に対応していた盲・聾・養護学校を複数の障害種に対応できる特別支援学校制度とするとともに、法律上対象となっていなかった小中学校、高等学校等に在籍する発達障害のある児童生徒に対しまして特別な支援を実施することを定めたものでございます。
 この改正によりまして特殊学校は特別支援学校に改められまして、複数の障害のある児童生徒の教育を一層充実させることになったほか、小中学校、高等学校での特別支援教育についても必要な助言、援助をするセンター的な機能を発揮することとなりました。また、小中学校、高等学校では学校組織が一体となって一人一人の児童生徒の教育的ニーズを把握し、必要な指導、支援を行うことから、単に障害のある児童生徒への教育にとどまらず、生徒指導上の課題を未然に防止する効果も期待されております。
 今後、こうした考えが学校全体に浸透することで、障害の有無にかかわらず、当該校における児童生徒の人間形成や学力の向上などにも資するものと考えております。

 次に、施設整備や学校環境について配慮すべき点についてでございますけれども、例えば、特別支援教育の実施に伴い示された国の学校施設整備指針によりますと、小中学校においては落ちついた環境の教室の確保、特別支援学校ではセンター的機能の充実を図るための相談室の配置などが配慮すべき点として示されております。
 いずれにいたしましても、特別支援教育は、従来の特殊教育が果たしてきた役割や実績を否定するものではなく、ノーマライゼーションの流れの中でこれを継承、発展させていこうとするものであります。したがいまして、これまで特殊教育の枠組みのもとで培われてきた教育水準や教員の専門性をこれまで以上に向上させるとともに、地域におけるさまざまな関係する機関や団体の方々との連携や協働が求められている、大切になると、こんなふうに考えておるところでございます。
 以上でございます。

        

■島陽子

今、教育長のお答えがありましたけれども、そういったスタートに当たって、制度設計としてはよりきめ細かな障害児のニーズにこたえようというふうに考えられているようなんですけれども、ただ一つ、私が心配なのは、特別支援学校という名前によってどこにハンディキャップがあるのかが大変わかりにくくなるのかということを危惧しております。
 実は、盲学校という、目の見えない方、視覚障害のある方は「盲」という字を嫌っているというようなことも伺いますが、一方では、聾学校の「聾」という字は、非常に誇り高い文字を使っているということを聴覚障害者の方たちからお聞きしまして、その字が本当に彼らのプライドになっているということも耳にしております。
 今後、名称が特別支援学校となっても、そういったことに本当に配慮できるような体制ということも待たれると思います。今後、調査研究を深めていただきたいと御要望いたします。
 そして、さらに申し上げたいことは、よりノーマライゼーションを進めるという意味において、私が日ごろ非常に不満に思っているというか、疑問に感じている点について少し申し上げたいと思います。
 というのは、共生社会を目指している今の世の中にあっても、就学の段階において児童に障害があるなしということで共有できる空間や時間、例えば親の立場からすればPTAだとか育成会だとか児童センターだとか、こういったものがすべて分離されてしまっております。
 学校を終えた段階で、では成人式に臨むときは皆さんいかがでしょうか。障害を持っている方が健常者とともに成人式に臨まれているという姿は、どれだけの皆さんがごらんになっているかどうか。私は、特別支援教育がさらに目指すものとして、こういった社会の環境整備にも影響を与えるような制度設計を深めていっていただきたいと、そんなふうに思っております。
 地方の取り組みとしてどこまで可能なのかわかりませんけれども、今その端緒に立った特別支援教育については私も応援していきたい立場ですので、これは御要望として申し上げておきます。

 最後に、県の高等教育機関のあり方について、主に高等学校再編についてお尋ねします。
 まず一つ目は、入試制度に関してお尋ねします。
 入試制度が前期・後期選抜になって丸5年が経過します。この時点で、どのような成果と課題があると考えているのか。まずお聞きしたいと思います。
 いわゆる自己推薦型入試となって5年、高校入試制度についての住民有志による学習会が今月長野市内で開かれまして、私も参加してきました。県教育委員会の担当者をお呼びし、県政出前講座というスタイルで御説明を受け、参加者が意見交換をしたわけですけれども、その中で感じたことは、中学生にとっては、これまでとは違って二度の受験機会が与えられるのと同時に、最初のチャンスで願いかなわず不合格となる経験をすることが発生している現実の重さ、厳しさを訴える声が複数あり、私としても非常に悩ましいことだと思います。
 過去には中学校長が推薦を決定していた方式がありまして、これに比べれば、手を挙げた生徒には受験の機会が得られるようになったということについては私も一定の評価をしているものでありますけれども、実際にこれが導入されてから、前期の合格というのは、高校によってですけれども、なかなか狭き門になってもおりますし、不合格者に対しては改めての後期選抜試験の準備への助言や改めての進路指導に中学校が忙殺される、そうした負担も決して小さくないとお聞きしています。
 今、この段階でこのあり方について再考し、再検討する必要もあるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 それに伴って、同時にスタートした4通学区制ですけれども、これにようやくなれ始めた昨今ですが、今、越境といった通学手段をとっている生徒も非常にふえているということを私も知りました。その中で、今回、高校再編の骨子案が示されたわけですけれども、これが、私の目から見れば逆行するような形で旧12通学区の枠組みでとらえられている。これについては教育委員の方の中からも異論が出たと思っておりますが、多くの県民からも理解されるのかどうか私は疑問に思います。そのような対応とした理由をぜひ教育長にお伺いしたいと思います。

        

◎教育長
 (山口利幸)

まず、公立高校の入学者選抜に関するお尋ねでございます。
 御指摘のとおり、長野県が前期選抜を導入してから5年が経過いたしました。学力以外の多様な評価の尺度により入学者を選抜するということが導入の趣旨でございました。
 これまで、入学生や保護者へのアンケートなど、さまざまな方面から御意見をお聞きし、毎年、各高等学校で前期選抜の方法について改善を繰り返してまいりましたが、その結果、前期選抜は制度としては安定してきており、一定の評価も得られております一方で、現状に対して幾つかの課題もいただいております。
 重立ったものとして、それぞれ3点ずつ申し上げたいと思いますが、まず、成果といたしましては、前期選抜の募集の観点により各高等学校の特色や求める生徒像を示したこと、2点目として、学力以外の異なる評価の尺度による選抜によって多元的な評価が行われたこと、そして複数の受験機会が生まれたこと、三つ目といたしまして、高校からの報告によりますと、前期選抜による入学者は3年間の学習成績、部活動や生徒会活動などへの参加について積極的で、成果の出ている生徒が多いことなどがございます。
 一方で、課題といたしましては、一つとしまして、前期選抜後の中学3年生の授業等について指導上の課題を指摘する声があること、二つ目として、減少傾向にあるとはいえ、前期選抜では志願倍率が平均で2倍近くあり、合格者数に近い不合格者が出てしまうこと、三つ目に、前期選抜入学生は学力試験を受けていないこと等でございます
 今後も、さまざまな意見をお聞きする中で、今申し上げました課題も含めまして、よりよい選抜制度となるよう改善を重ねてまいりたいと考えております。

 次に、高校の再編に関しましての御質問でございます。
 4通学区制は中学生が幅広い高校選択ができるように制度化されたものでありまして、今回の骨子案におきましても、総合学科や多部制単位制につきまして四つの通学区に1校以上の配置としているところでございます。一方、長野県の地理的な事情等から12の旧通学区は一体感のある実質的な生活圏ともなっており、実際、旧通学区単位で見ますと、中学生の7割から9割ぐらいは地元の旧通学区内にある高校に通っておるのが実態でございます。
 このような実態を踏まえまして、募集定員の策定におきましても12の旧通学区を基本に行っておりまして、高校再編を考えるに当たっても、地元の高校の役割を重視する観点を踏まえまして、旧通学区を単位に再編計画の方向をお示ししたところでございます。
 以上でございます。

       

■島陽子

教育長に今お答えいただきましたが、私の調べた範囲では、旧12通学区で見ますと、通学区内にとどまる生徒が7割というところもございました。そして、数が多いか少ないかはともかくとしてなんですけれども、私は高校再編の問題で引っかかるのは、地域は非常に大事なんです、母校愛も大事なんですけれども、伝統と文化も大事なんですけれども、地域にありながら地域だけのものではないというのが学校だと。そういった視点を本当に大事しなければならないと思います。
 特に、私の同年代の親という言い方はあれなんですが、高校に入学させるにはどうしたらいいかと親が選択するときに、実は、余り観念的なことよりも、今ある中からどうやって選択しようということを考える親が本当はとても多いんじゃないかというふうに見ております。そういった、これからの選択をより広いものにするためにも再編を進めていただきたいと、そんなふうに思っております。
 せっかく資料を用意したんですが、もう残り時間が少なくなりましたので、ちょっとだけ提示します。これが、私は高校再編の基本だと思っております。
 実は、ちょうど3年前のきょう、6月24日に第1回目の再編計画の統廃合対象校が提示され、白紙撤回運動が始まりました。それから3年たっている今、最近示されました骨子案というのは全く高校再編を仕切り直しとしているものなのかどうか。その点が非常にまだ教育委員会に対して不信感というものが残っていて、これをはっきりさせる必要があると私は思っています。

 (申し合わせ時間経過のため質問終了)

今後、12月の校名の提示まで、本当に着地点をちゃんと探りながら丁寧な議論を進めていただくよう、調整をしていただくように教育委員会に求めて、私の質問を終わります。

               

 

 

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