http://www.kaikaku-ryokushin.com       

 > トップ    > 議会だより > 2008年1月〜12月分  > 6月定例会[松山議員]

 

 

■松山孝志

改革・緑新の松山孝志であります。最初に、地域の農業問題について質問をさせていただきます。
 今、日本の食料自給率は39%と言われております。幸い米は100%ありますから、米の分を除くと、米の分は30%ですが、残りは9%ということになってしまいます。それでは、日本人はどんぶり1杯の飯とおわん1杯程度のおかずで食生活を送っているのでしょうか。地球上でうまいと言われるものを集めて食い、あげくの果てに毎日大量の食い物を廃棄しているのです。この実態からは、この自給率は飽食のできる数字と勘違いさせるのではないかと危惧するものです。
 自国民に食を与えることは政治の基礎の仕事と思いますが、このことはどこの国でも同じであり、まず国内分を確保します。今まで輸出していた分を国内の充足のために輸出しない当然の政策をとれば、輸入に頼っていた国はたちまち食料不足に陥るわけで、現実に世界では起きている問題であります。幸い日本では今のところ食料不足に至っておりませんが、米の緊急輸入の経験はしております。

 作物づくりはおてんとうさま次第の大きなリスク要因を持っておりますから、買ってこようとしても、ないと言われればそれまでです。ほかにもさまざまな不安定要因を抱える基盤の上に日本人の食は置かれているのです。備えあれば、真に食の確保からです。食の安全保障は自給率を高めることであり、そのために農業を破壊してはなりません。農業者が食っていける農業を構築しなければならないのでありまして、農政がノー政と言われる上に、石油類、農業資材、肥料に至っては200%アップ。価格高騰はだめを打とうとする勢いです。農業はもうやめようかと考える農業者がほとんどです。
 そこで、まず、このところの石油類、農業資材、肥料の価格高騰による長野県農業への影響の実態と、それに対する本県の対策の現状について。
 続いて、現況とは離れて、農業基盤の立て直しのための一方策として以前よりとられている遊休荒廃地対策を含めた集落営農の現状について、一つは、県内の集落営農数とその形態について、二つは、集落営農の導入による遊休荒廃地の減少の状況、三つは、集落営農を進めていく上でのこれからの課題をどのように認識し、どのような対策をとっていくのかについてまず農政部長にお伺いをいたします。
      

◎農政部長
 (白石芳久) 

石油類、農業資材、肥料の価格高騰による影響の実態と対策の現状についてお尋ねでございます。
 主な農業用の燃料であります軽油、A重油の価格、これが比較的安定いたしました平成16年の12月に比べまして1.6倍から2倍の価格となっておりまして、施設園芸やキノコ栽培など、燃料を多く使用する作物では農家経営に大きな影響が出ております。農政部の試算によりますと、バラや加温巨峰、ブドウでございますが、エノキダケでは3割以上所得が減少するということで推定をしております。
 また、石油を原料といたします農業用フィルムや園芸資材も大幅な値上げが続いているほか、化学肥料の価格もメーカーから大幅な値上げを要請されておりまして、今後は作目にかかわらず多くの農業者が影響を受けるものというふうに思っているところでございます。

 県では、農業団体とともに、昨年12月に原油・飼料等高騰に関する農業経営緊急対策連絡会を設立いたしまして、情報を共有して農家の支援に取り組んでまいりました。対策につきましては、農業改良普及センターに技術経営相談窓口を設置いたしまして、現在まで91件の相談があったほか、省エネチェックシート、省エネ対策事例集、こういったものを活用いたしました農家の巡回指導や研修会を実施してまいったところでございます。また、平成19年度原油高騰緊急対策事業といたしまして、ハウスの二重被覆、省エネ型農業機械の購入に対しまして、計で33カ所、8,062万円の助成をしたところでございます。
 今後は、引き続き相談窓口による農業者への支援を継続し、短期的には技術・経営支援、資金や補助施策による支援を進めるほか、長期的には経営分析による作期、作型の変更、場合によっては品目の転換を含め指導を進めてまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、集落営農についてのお尋ねでございます。
 最初に、集落営農の現状でございますが、農林水産省が平成20年2月現在で調査した集落営農実態調査によりますと、長野県内の集落営農数は261となっております。このうち法人化している集落営農は31組織で、内訳は、株式会社、有限会社が13組織、農事組合法人が18組織となっております。また、主な活動内容でございますが、オペレーター組織や参加者による機械の共同利用、集落内の農地の利用調整、農家の出役による農作業の実施などとなっております。
 次に、集落営農の導入によります遊休荒廃地の減少の状況でございますが、集落営農は、高齢化で耕作ができなくなった農家の農地や農作業を地域全体でカバーすることから、農地の遊休化の防止に大きな効果があります。
 具体的には、集落営農で共同育苗や小物野菜の生産に取り組み、農地の遊休化を防止している地域や、遊休農地にソバを作付し、ソバのブランド化と集落の活性化を図っている地域、また、高齢専業農家、兼業農家が協力いたしまして、遊休農地を活用して羊の放牧や地域特産加工品の原料となる麦、大豆を栽培している地域などの事例がございまして、これらの取り組みは県下各地で増加している傾向にございます。
 続きまして、集落営農の課題と対策でございますが、新たに集落営農に取り組もうとする場合には、推進役のリーダーがいないとか、地域内での合意形成が進まないなどが課題になっております。
 また、既存の集落営農組織では、機械、施設の導入・更新資金の確保、既存の農業機械の集約などの機械、施設に関する事項、オペレーター、役員など集落営農組織を担う人材の確保、農地の団地化や利用集積などの効率的な土地利用の確保が課題であるというふうに認識をしております。
 県といたしましては、これらの課題に対応して、研修会の開催や地域営農アドバイザーの派遣を通じまして、リーダーの育成、オペレーターの確保、集落営農への参画に対する合意形成等の活動を支援をするとともに、強い農業づくり交付金や県単の中山間集落営農づくり支援事業等による機械、施設整備への助成、普及センターによる経営相談、指導等を実施をしておるところでございます。今後も引き続き集落営農の取り組みを推進してまいります。
 以上でございます。
       

■松山孝志

今、御答弁いただきました中で、集落営農の課題についてという部分におきましての認識は、私が危惧している範囲とは少しずれているんじゃないかなという思いがしておりますので、この後に付加していただければという思いがあります。その部分は、この集落営農の方式があと5年もすると実は崩壊してしまうのではないかという地域での危惧があるわけです。このことについてどんな認識を持っておられるのかということをお聞きしたかったんですが、改めて、その部分、お答えを願いたいと思います。

 続きまして、さらに農業問題でありますが、食料自給率を高めるためには、限られた国土の耕作地を、遊ばせることなく、食の基本となる作物の栽培に有効に活用する必要があると考えます。品目横断的経営安定対策では転作を進める作物の奨励、助成を行ってきましたが、これについて県下の現状と問題点をどのように把握されているか。
 先ほどの答弁にも少しありましたが、全般的な部分は出ておりません。中山間地を抱え、また高冷地でもある農業地においては一様の転換では対応できない状況もある。本県農業の特色に応じた展開が必要と考えているわけであります。そのための対策はどうなのかということについて、先ほどの答弁に引き続いての質問とさせていただきます。

 さらに加えて、農業をめぐる最近の情勢でありますが、現状の農業政策は、成り立つ農業や継続される農業のための担い手育成を課題として推進されています。一方で、遊休荒廃地の解消にもつながる可能性を持つ企業の川上投資としての農業参入があらわれ始めています。そのことについて、現在持っている農政と、そして新たなこういう問題に対する整合性をどのようにとりながら運営していくのか。そのことについて農業問題としての質問にさせていただきたいと思います。
               

◎農政部長
 (白石芳久) 

   
    

先ほどの集落営農の課題の認識に対しまして、5年先ぐらいに集落営農は崩壊してしまうのではないかという危惧に対する認識でございますけれども、議員御指摘のとおり、長野県の農業者の高齢化は全体の64%が65歳以上という中で、非常に心配な地域農業でございます。そういう中で、現在、これから最善を尽くせる形として、地域の農業は地域の農業者で守っていくと、これが一番基本となるわけでございまして、そういった基本的な考え方に立ちまして集落営農の推進を今後も推進してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 続きまして、品目横断的経営安定対策の県下の現状と問題点、地域性を考慮した農作物の転作についてのお尋ねでございます。
 この対策につきましては、昨年、全国からさまざまな改善要望が出されたことから、国は制度の見直しを実施いたしまして、対策名を水田経営所得安定対策に変更をしたところでございます。本県の昨年の加入状況は、米、麦、大豆合計で1万279ヘクタール、637経営体の加入となっております。
 課題といたしましては、米につきましては、小規模な自給的農家の割合が非常に高うございまして、対策に加入できない農家が多いことが挙げられます。また、集落営農によります加入につきましても、共同販売経理等への理解が得られない、集落リーダー等の人材確保が難しいなどの課題があるというふうに考えております。これらの課題を踏まえまして、集落営農の推進等に努めまして、引き続き加入の推進を図ってまいります。
 また、地域性を考慮した農作物への転作につきましては、市町村等を単位といたします地域協議会におきまして、創意工夫による転作作物の産地化を推進しているところでございます。
 県といたしましては、水田を有効活用した地域の特色ある作物生産は、穀物、野菜等の食料生産に寄与するとともに、地域農業の発展につながるものと考えておりまして、今後も引き続き技術指導、各種補助事業等によります支援に努めてまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、企業の農家参入の動きと既存の対策との整合性等についてのお尋ねでございます。
 本県農業の持続的な発展を図るためには、農業の担い手確保育成が最も重要な課題でございまして、地域農業の核となる農業経営者など多様な担い手の育成に取り組んでいるところでございます。最近は県内でも企業が農業に参入する動きが出てきておりますけれども、企業の農業参入は、農業の活力向上や農地の有効活用が期待される一方で、農家との競合の激化や採算がとれず撤退した場合の影響等を懸念する声もあることから、さきに知事から風間議員にお答えしたとおりでございますが、県内農業者との経営競合とならないような品目の選定や流通形態が配慮され、市町村や地域の農業者から歓迎されるような形での参入が望ましいというふうに考えているところでございます。
 特に、担い手が不足し農地の遊休化が懸念されるような地域におきましては、農地の有効活用の観点から、特定法人貸し付け事業を活用いたしました企業の農業参入も図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
        

    

■松山孝志

 

持ち時間の関係から、次の質問に移らせていただきます。

 現地機関の見直しについての質問でありますが、現地機関の見直しにおきまして、現地機関の役割として災害時の情報収集や被害への即時対応、これらの地域の危機管理への対応が重要と考えているわけでありますが、現地機関の見直しに当たって、危機管理の観点からどのような考え方で推し進められているのか。まずお聞きをしたいと思います。

 続いて、行政改革の観点から、現地機関の見直しは時代の流れとともに必要なことと考えていますが、一方で、見直しが行われることにより県民に対して新たな負担を強いる場合もありますし、現に見直し前からその状況もあるところであります。
 管轄範囲を広げて軽費効果を生み出し、無駄な税の支出を抑えることは、結果として住民サービスにつながることでありますが、一方、民間と同様に、創意と工夫により、経費をかけないで直接の住民サービスを低下させないことが求められるのではないでしょうか。遠隔地となってしまう住民に対しては、より近くの場所、例えば最寄りの市役所等に場所をお借りして、必要度合いに応じて例えば月に1回とか臨時の出張所を設けて、あるいは住民の側まで出向くとか、そういったサービスの方策が編み出されることが今求められていると考えますが、実行に向けていかがでしょうか。この2点については総務部長のお考えをお伺いいたします。

 最後に、長野県らしい環境対策についてということで質問します。
 環境対策の一環として、レジ袋の廃止または有料化が推し進められているところでありますが、行政が支援を行っているところもあると聞いております。全国の支援の状況について1点お伺いをいたします。

 また、本県においては、廃止または有料化に対する支援を行うことについて、長野県らしさの取り組みとして、中期総合計画にも掲げられる挑戦プロジェクト、地球温暖化対策先進県の中身にも記載されておりますが、挑戦負けしないためにも取り組みを行うべきと考えますが、ここの部分は環境部長にお考えをお伺いいたします。

        

◎総務部長
 (浦野昭治)

現地機関の見直しに当たって危機管理の観点からの考え方といったお尋ねでございます。
 現地機関の見直しを御審議いただいております行政機構審議会におきます議論におきましても、御指摘のとおり、危機管理への対応は現地機関の役割や業務の中で重要な位置を占めるものであるとの御意見が多くございます。具体的には、そうした考え方に沿って、災害やあるいは鳥インフルエンザなどの危機管理への対応に重きを置いております建設事務所、あるいは砂防事務所、家畜保健衛生所といった現地機関について、そのあり方が整理されつつあります。
 それから、現地機関の見直しに当たって県民サービスを低下させない取り組みということでお尋ねございました。
 現地機関の見直しに当たって、審議会での基本的な考え方でございますけれども、県民の方々の利便性に配慮をするという基本的な考え方が一つございます。したがいまして、現地機関の見直しを実施する際には、行政サービスに求められます組織や職員の専門性の確保、向上などを含めまして、極力県民の方々へのサービス低下が生じないよう配慮し、さまざまな工夫をしていく必要があろうかと考えております。

        

◎環境部長
 (白井千尋)

レジ袋の削減に関して2点御質問をいただきました。まず、レジ袋廃止、有料化に向けた行政支援の全国の状況についてお答えいたします。
 レジ袋の削減につきましては、ごみの減量化や地球温暖化防止等の観点から、全国各地で、住民、事業者、行政が連携、協働した取り組みがふえてきております。
 従来から行われておりました啓発にとどまらず、一歩踏み込んだ形で行っている県レベルでの支援状況について申し上げますと、知事が事業者等とレジ袋削減協定を締結しているものが7県ございます。そのうちレジ袋の有料化を手段とするものが、富山県、岐阜県、山梨県、沖縄県の4県ございます。また、有料化以外の取り組みを手段とするものが、秋田、群馬、石川の3県でございます。また、こうした協定によらずに、レジ袋辞退に応じて付与されるエコポイントに対して県が景品の提供等を行っているものが、島根県、大分県の2県ございます。さらに、事業者や市町村の自主的な取り組みを主体とし、県が統一キャンペーン等を実施しているという形で支援するものが、愛知県、兵庫県、神奈川県、鳥取県の4県ございます。県が関与しておりますのは以上13県でございます。
 このほか、環境省の調べによりますと、55の市区町村等でこうした取り組みが進められております。

 次に、長野県としてどう取り組むかとの御質問にお答えいたします。
 昨年3月に策定いたしました第2期長野県廃棄物処理計画においては、レジ袋の削減を重点施策として掲げておりまして、今年度から本格的に取り組みを始めたところでございます。
 具体的には、事業者、消費者及び県の3者が統一的な削減目標を設定し、協定を締結した上で、連携、協力し、レジ袋の削減を全県的に進めてまいりたいと考えております。このため、5月に、県下の食品スーパー及び消費者団体に呼びかけまして、第1回の協定締結のための検討会議を実施したところでございますが、レジ袋の廃止、有料化に限らず、さまざまな取り組み手法について意見が出されたところでございます。
 県といたしましては、より多くの事業者の参加のもとに、県下全域でレジ袋削減への取り組みが始められることを目指しておりまして、引き続き有効な手段について検討を進め、10月の3R推進月間までに協定締結を行いたいと考えております。
 また、この協定をきっかけといたしまして、食品スーパー以外の他業種への広がりや、県内各地域での密度の濃い取り組みを図ってまいりたいと考えております。

        

■松山孝志 住民サービスの件につきましては、さまざまな工夫をしていくと答弁いただきましたので、私が提案した小さいことでありますが、行政とは住民サービスを主とするものである、だから税金がいただけるんだと、こんなことの観点から、ぜひとも具体的に前進を始めていただきたい。このことをお願いをいたしまして、さらには、最終的な環境の問題につきましても、先ほどの小さな問題でありますが、一歩から始めるということで、と言いつつ私もレジ袋で物を買ってくるわけでありますが、改める生活にみんながついていただければできるんではないかというふうに思っております。
 以上をもちまして私の質問全般を終わらせていただきます。ありがとうございました。
  

 

 

             基本理念議員紹介議会だより活動報告改革・緑新日記県民の声リンクお問い合わせ

copyright (c) Kaikaku-Ryokushin 2007 All Rights Reserved.