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 > トップ > 過去のトピックス > 1月臨時県議会での緊急経済対策に関する倉田代表の質疑

 

 

 1月27日開催された本県の緊急経済対策のための臨時県議会で、改革・緑新を代表し10分間の持ち時間で、
 倉田竜彦代表が質疑を行いました。
 以下に、その内容と答弁を掲載します。


1 経済・雇用情勢について
【倉田議員】

県内の経済状況は、例えば昨年1年間の倒産数は前年比19.6%増の226件、特に製造業においては、前年比76.9%増となっておりまして、また倒産した企業の従業員数は前年比96.4%増の2,092人、業種別では製造業が前年の約5倍の1,369人と倒産件数とともに突出しておりまして、2008年以降の世界的不況が県内のものづくり産業に与えた深刻な影響が浮き彫りとなっております。

また、昨年11月現在、雇用調整助成金の対象事業者は、2,277事業所、対象者数は54,165人となっておりまして、県内企業が雇用維持に懸命な努力をしている姿が現われております。雇用情勢の厳しさは今後も続くものと思われますけれども、補正予算提出にあたって、知事は、県内の経済状況、雇用状況をどう分析されているか。一部に持ち直しつつあるとも言われている産業動向の今後の経済見通し等を含めてご所見をお伺いします。

     

【知 事】

現下の経済・雇用情勢に関する私の認識についてお尋ねを頂戴いたしました。 内閣府の「月例経済報告」によりますと、我が国の景気は持ち直してきていると言われておりますものの、自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にあります。

長野県につきましても、製造業の一部で受注、生産の回復がみられますけれども、有効求人倍率の低迷、高校新卒予定の就職内定率が例年を下回っているなど、雇用情勢は、大変深刻な状況になっております。先行きにつきましては、今月22日に閣議決定された平成22年度の政府経済見通しにおきまして、1.4%と低いながらも一定のGDPの成長を見込んでおりまして、景気の持ち直し傾向の続くことが期待されております。

一方、円高や景気の下振れ懸念などを背景に、慎重な見方も根強くございまして、デフレの下で不透明感が漂い、景気の二番底に陥る懸念もなかなか払拭できない、そういう状況であると認識をいたしております。
しかしながら、景気は必ず回復いたします。現下の厳しい経済情勢を打開し、確実に景気浮揚へと繋げていくためにも、今回の補正予算を迅速かつ着実に実施してまいりたいと考えております。

     

2 国の第2次補正予算について
【倉田議員】

次に、補正予算との関連で、国の第2次補正予算についてお伺いします。

国の補正予算は、5,000億円の公共投資をはじめ、雇用や医療費負担への不安を取り除くとともに雇用を維持する企業への助成制度の要件緩和など家計支援のメニューが盛り込まれており、景気の先行きに不透明感が増す中で、暮らしを上向かせる効果が発揮されるものと思うが、知事の御所見を伺います。

また、国の2009年度の税収は当初見込みを93兆円下回る36.8兆円に落ち込む見通しであり、この穴埋めと第2次補正の追加財源の国債発行9.3兆円を含め、2009年度の発行額は53.5兆円と過去最大になる見通しであります。国では、税収不足、景気対策そして財政規律の維持という状況下で苦慮しているが、私は、まず景気の下支えを行い、当面の国民生活を守るためには、ある程度の国債発行の増加は、財源確保のためにやむを得ないものと思いますが、知事の見解を伺います。

      

【知 事】

国の第2次補正予算に対する評価についての質問でございます。
国の第2次補正予算は、経済・雇用情勢への「緊急対応」と「成長戦略への布石」の2つの視点に基づき、「雇用」「環境」「景気」「生活の安心確保」「地方支援」の5本柱で構成されており、これらの実施によって景気の持ち直しの動きを確かなものにしていけるよう期待するところです。
特に、景気対策は、国と地方が一体となって実施し、実需とともにマインドも向上させていくことが大事であると考えることから、国の補正予算に地方向けの措置として、第一に地方が主体的に、きめ細かなインフラ整備を行うための臨時交付金5,000億円と、第二に介護、医療、環境などの成長分野における雇用の創出や地域のニーズに応じた人材を育成し雇用に結びつける事業を行うための雇用基金1,500億円の積み増しが盛り込まれていることは、私としても大いに評価するところです。

次に、国債発行増加に対する見解についての質問です。
先ほど、村石議員にもお答えしたとおり、正に、景気対策と財政運営のバランス論の問題です。経済活動において、需給ギャップが大きく生じている現状では、「公」が需要を喚起して、そのギャップを埋めていくことが重要と信じております。今やるべきことは、景気を刺激することによって、経済の復調を図ることが第一です。そのための財政出動を積極的に行うことが必要であり、このタイミングを絶対に誤ってはならない。この点で、議員と全く同じ見解を持っているものと考えております。

     

3 県の補正予算について
【倉田議員】

補正予算の雇用の安定確保についてお尋ねいたします。昨年末12月28日から30日まで、県は労働局や市町村とともに、いわゆるワンストップサービスに力を注ぎ、生活福祉相談や雇用、金融相談などを行うとともに地域のNPOの活動を連携して支えるなど、キメの細かい取り組みをされたことに敬意を表するところであります。

さて、今回の補正予算では雇用の安定確保で重点分野における雇用の創出30億円が緊急雇用創出基金に積み増しされ、1月補正で4,600万円が計上されております。一方、基金残高は100億円近くが残っておりまして、これらのことについては、雇用創出基金2事業によって37億2,600万円、雇用人数は4,168人を創出しておりますけども、しかし、この雇用人数というのは、いずれも短期雇用であり、常用雇用に必ずしも繋がっていないと思われます。そして、この基金も平成23年度までには、消化することになっておりますが、どう活用していくのか今後の見通しについてお尋ねします。

昨年11月時点の完全失業者は、331万で前年より75万人増えております。失業率は5.3%、長野県内もモデル的に試算してみますと完全失業者は5万2,000人で3,300人増え、4.3%の失業率となっています。私はこの多くの失業者の方々は、仕事を探す中で失業手当が切られ、そして僅かな預貯金で食いつないでいるけれども、しかしながら、もう路上に出る前に家庭の中で生活が立ち行かなくなってしまうような、こういう状況が、ヨーロッパと違い日本の場合には失業することによって生活が苦しくなってしまう、生活が立ち行かなくなってしまうという点で考えますと、国は基本的には雇用創出基金というようなものよりも、抜本的なある意味では失業手当を増額する、社会保障を強化する、そして、職業訓練を充実するというところにしっかりと軸足を置いて対策を取るべきであって、例えば100億円の雇用創出基金の残っているものを県が独自で使えるとすれば、もっともっと効果的なそしてまた即効性のある対策が打てると思います。そういう点でいうと、私ども改革・緑新も国に強く要望していますけれども、制度の変更を改めて国に強く求めていただきたいと思いますが、商工労働部長の考え方をお聞かせいただきたいと思います。

     

【商工労働部長】

私には雇用創出関係基金事業の活用、それから地域の雇用対策は地方へというご質問を頂戴いたしました。まず最初の雇用創出関係基金事業の状況でございますけれども、2つの基金事業につきましては、いずれも平成21年度から23年度までの3年間で実施することとされておりまして、全て合わせますと基金合計といたしまして149億7千万円ということでございまして、これまでにこのうち50億6千万円余、丁度3分の1ぐらに相当するわけでございますけど、予算化したところでございまして、今後残りの2年間で99億円余を予算化していく必要がございます。

また、今議会におきましては、国の第2次補正を受けまして、介護や医療、農林、環境等の重点分野における雇用創出として、更に30億円の積み増しをお願いしているところでございます。長野県の就業構造をみてみますと、雇用者のうち9割を超える方が民間事業所において雇用されておりまして、雇用情勢が改善するためには、景気の回復を図って、民間部門におけるこういった雇用の吸収を図ることが最も大事であると考えております。国・県等による経済対策の効果が相俟って、経済の回復とそれにより雇用が生まれることが望まれるところでございますけれども、現下の厳しい雇用情勢に対処するという緊急性に鑑みまして、今後とも、各部局あるいは市町村と連携を図りながら、基金事業を効果的に活用しながら、公的部門におきましても1人でも多くの雇用創出が図られるように取り組んでまいる所存でございます。

基金の残りの100億円程度の残額を、手当であるとか、職業訓練の充実に回せるような制度が必要ではないか、というご提案がございました。いわゆる、地域の雇用対策は地方へというご質問かと理解しておりますけれども、お話のような制度変更ということになりますと、当然地方が自由に使えるということが前提となるわけでございまして、いわゆる地方への権限委譲、こういったものが必要になると考えております。

少し振り返ってみますと、雇用対策につきましては、平成12年度の地方分権改革におきまして、それまで知事の指揮下にありましたハローワーク等の職員を含む地方事務官制度が廃止されまして、国の事務というふうに位置づけられたところでございます。確かに雇用のニーズを踏まえました職業相談、あるいは職業紹介といった就職支援につきましては、それぞれの地域に密着しておりまして、地方に任せるべきだという考え方につきましては、大変傾聴に値するご意見ではないかというふうに考えております。ただ、一方では、さきほど申しましたように過去になされました国と地方との役割分担の、一度なされたものをどう整理し直すのか、あるいは、地方が実施する場合におきます財源の問題であるとか、労働局あるいはハローワーク等の職員の皆さんの身分の問題、そういった多くの課題があることもまた事実でございます。

いずれにいたしましても、雇用問題を取り巻く様々な現状、あるいは雇用対策の重要性といったものを踏まえまして、こういった課題に対して国レベルにおきまして広範な議論が必要と考えているところでございます。

       

【倉田議員】

介護人材の養成、雇用創出が新たな事業として予算に計上されていますけれども、介護職員処遇改善交付金申請事業者が、竹内議員の11月議会の質問でも67%、障害人材の申請事業所が51%、全国で36番目だという実態の中で、介護職場では、例えば介護士じゃない看護師あるいは事務職員などは「私達のところには、全然来ないじゃないか。」とこういう形で非常に介護職場自身が混乱している。介護事業者もそういう点では困っている。そういう中で新たなメニューをやった場合に、どういう風に連関させながら実行していくのか、この辺の考え方についても是非お聞かせをいただきたいと思います。これは社会部長にお聞かせいただきたいと思います。

いずれにしても、11月議会で私どもが挙げました処遇改善の意見書を、一生懸命、今国に挙げて国の対策を迫っておりますけれども、県としてもこれに対してどう対応されてきたのかをお伺いいたします。

       

【社会部長】

介護雇用プログラムの事業に関するお尋ねでございます。

今回の予算に計上しておりますこの事業は、失業者が介護事業所などで働きながら介護資格を取得できるよう支援し、介護人材の育成・確保と雇用創出を図ることを目的とするものでございます。
資格を得て福祉の職場に従事しようとする方々に活用していただける事業と考えておりますが、資格を取得した後も介護分野で働き続けることができるような環境づくりも重要でありますことから、引き続き人材の確保・定着に係る各種施策の展開を図ってまいりたいと考えております。

ご質問の介護職員処遇改善交付金につきましては、昨年12月現在の本県の申請率が76%という状況でございますが、先月、厚生労働省を訪れ、対象職種の拡大や手続きの簡素化など制度の改善につきまして、担当局長などに直接お話させていただいたところでございます。国におきましては、今後、交付金支給後の賃金実態等について調査を行い、次期報酬改定に向けた検討を行う予定であるとこのようにお聞きしております。以上でございます。

       

【倉田議員】

公共事業につきましては、村石議員の質問に対し答弁がありまして、だいたい理解が出来ましたけれども、その中でお聞きしたいのは橋の補修や道路補修、側溝整備などは現地機関に任せた方がスムーズに発注が出来るかと思いますが、これに対する考え方、それに入札に入らない小規模事業費はどのくらい今回計上されているのか。

そしてもう一点確認させていただきますが、緊急経済対策と同じようにやるという話ですけれども、これは土木一式工事と同じように、例えば舗装工事についても500万円以上、あるいはとび・土工工事についても700万円以上も10ブロックでやるということでいいのか、改めて伺います。

     

【建設部長】

建設部関係の補正予算に関しまして、3点のお尋ねをいただきました。まず1点目、現地機関の裁量をとのご指摘でございます。道路の管理関係につきましては、計画的に進める必要がある橋梁修繕等を除き、舗装の修繕、側溝の整備、標識等の設備に関しましては、今回、限定しておりません。施設の状況や地域の実情を踏まえて現地機関の判断により実施できるよう対応してまいります。

2点目は、「入札によらない小規模事業費」についてのお尋ねでございます。今回の補正予算においては、「きめ細やかなインフラ整備」を対象とする交付金の趣旨に合致する事業として、早急に実施が必要な改良事業や施設の耐用年数を伸ばす修繕事業を選定しており、全てが競争入札による発注となります。ご質問のありました、入札によらない、より小規模な維持修繕事業につきましては、本年度当初予算で約31億円、さらに9月補正で7億円の補正予算をお認めいただいておりますので、こちらを有効に執行させていただいております。

3点目は工事規模の確認でございます。今回の補正予算では、土木工事だけでなく、舗装工事、とび・土工・コンクリート、この3種につきまして3千万円未満のものについて、10ブロックを対象に入札を行うこととしております。

      

【倉田議員】

それから、老朽化した橋の補修が、今補正予算で64橋箇所付けされておりますけれども、これらは平成20年に策定された「橋梁長寿命化修繕計画」との関連でみれば、緊急に対応する修繕工事橋が118橋ある訳ですけれども、これに係る予算と思いますが、修繕計画の前倒しにつながるのか。進捗状況はどのような効果が出てくるのか、お尋ねいたします。

また、改革・緑新では、昨年末この計画を主要として国交省に提示して予算の大幅な増額と箇所数の大幅な増加を求めたところでございます。県としても橋梁の改修は人の命につながるものですから、ぜひ強く国に働きかけていただきたいと思いますけれども、ぜひそういうことでよろしくお願いいたします。

      

【建設部長】

続きまして、補正予算と橋梁長寿命化修繕計画との関連についてのお尋ねでございます。

平成20年度に策定した「長野県橋梁長寿命化修繕計画」では、県が管理する長さ2m以上の橋梁3,825橋のうち、修繕が必要な1,029橋について、緊急度に応じて3つのランクに区分し、15年間で全ての橋梁の健全化を図ることとしております。このうち、損傷が著しく緊急に対応する必要がある第1ランクの118橋につきましては、平成20から24年度の5年間に修繕を行うこととしておりましたが、今回の補正を含めまして、渇水期施工等の制約条件のある橋梁を除いた83橋全てに着手することができ、そのうち57橋の完了を予定しております。

さらに、その後の5年間に修繕を予定していました第2ランクの橋梁150橋のうち46橋にも着手できることになり、そのうち26橋の完了が見込まれ、いずれも当初計画に対し、大幅に進捗を図ることができることとなりました。また予算ベースでは1年分以上の前倒しを図ることができることとなりました。

今後とも、一定規模の予算を継続的に投入していく必要があることから、議員ご指摘のとおり国の予算の大幅な増額について引き続き要望してまいりたいと考えております。

     

【倉田議員】

公共事業では地産地消が行われてきているが、県のあらゆる事業について事務事業の見直しを行い、事務事業についても地産地消を行うべきだと思います。こういう点について、総務部長が先頭に立って洗い出しを行い、少しでも地域の地産地消や、中小零細企業に通じるような発注となるような努力をしていただきたい。

そのことを通して中小零細企業からは、県が本当に中小零細企業のためにやってくれているという実感にも至ると思うので、よろしくお願いしたい。

     

【総務部長】

建設事業以外の契約についてのおたずねでございます。例えば物品の購入等がありますが、そうした契約につきましても、これまでも行ってまいりましたが、県内企業とりわけ中小企業への発注に努めてまいりたいと考えております。

     

【倉田議員】

今回の補正予算は国の補正予算の早期議決を前提にすぐにも事業化し執行できる予算であり、国の予算の一刻も早い議決を要望するところであるが、国の補正予算の一日も早い成立と国の2010年度予算の年度内成立について、知事の見解を伺いたい。

    

【知 事】

国の予算の早期成立についてお尋ねを頂戴しました。この1月補正予算案は、新年度予算に基づく事業が動き出す時期までの間、所謂お金の流れを途切れさせないよう、平成22年度当初予算とあわせ、切れ目ない予算として編成したものです。また、一部事業に国の第2次補正予算を活用し、できるだけ地域の中小企業等が受注できるよう、きめ細かに事業を行うこととしており、一日でも早く県民生活と県内経済の安定・向上が図られるよう、今臨時会で議決いただければ、直ちに事業に取り組む態勢を整えているところです。

この点を踏まえ、国においては、ぜひ、国民生活のことを第一に考え、速やかに審議され補正予算を成立させること。あわせて、新年度予算についても、地方が計画している事業を着実に行えるよう、年度内に成立させることを強く願うところであります。

 

 

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