http://www.kaikaku-ryokushin.com       

 > トップ    > 議会だより  9月定例会[議員]

 

 

■甕裕一
   
    

2番、甕でございます。通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。
 まず、知事にお尋ねいたします。
 少子・高齢化や人口減少、また、法人関係の税収も特にここ数年著しく減少しておりまして、道州制などといった将来の県の枠組みの見直しが議論され始めており、大変厳しい県政運営が求められていることと思います。
 そこで、将来の長期的な県政運営のビジョンを、特に財政面でどのようなビジョンをお持ちであるのか。お尋ねいたします。
 信州型事業仕分けなど、これまで比較的近い将来のお考えは何度もお聞きしておりますが、20年先、30年先といった長期のビジョンについてどのようなお考えをお持ちなのか。お示しいただきますようお願い申し上げます。

      

◎知事
 (阿部守一)

県財政の長期的ビジョンというお尋ねでございます。
 現下の財政状況、非常に厳しい状況であるわけでありますが、今後、将来に向けて、私は、社会福祉関係の経費、今のままでいけば増嵩傾向が続いていくというふうに思います。また、社会資本関係、公共事業関係は、これまで新設事業をずっと繰り返してきておりましたけれども、高度成長期に整備したような施設については、これから維持管理、更新の時期を迎えてまいります。そういう観点では、長野県としてのお金の使い方、かなり余地が狭くなっている、硬直化してくるということが見込まれるわけであります。
 これは、県として、一つは、新しい財政規律をしっかりと打ち立てて、将来に向けて責任ある財政運営をしていく必要があるというふうに考えておりますし、また、他方で、地域の経済、元気になってもらうと。そういう本来の意味での投資的なお金を県が投入することによって、地域経済、あるいは産業、そういったものが活性化していくことによって税収を伸ばしていくという観点が重要だというふうに思っております。

 国との関係でかなりの部分制約されているところが大きいわけでありますので、これは、地方分権、地域主権の推進にあわせて、地方税財源、今回の議会でも随分国との関係で議論になっておりますけれども、ぜひ地域の実態に合った事業展開ができるように、国からのひもつき財源ではなくて、地域の自主財源、一般財源がよりふえる方向で国とも対峙してまいりたいと。将来的には、国からの補助金に依存することなく、地域からの税収、それによって基本的な部分は運営することができる自治体財政ということが確立されていくことが望ましいというふうに考えています。
 以上です。

      

■甕裕一

正しい財政規律と地域の実情に合った財政運営ということで、知事の強力なリーダーシップを発揮していただくよう御期待申し上げます。

 続きまして、本年8月27日に県によって稼働が許可されました安曇野市三郷小倉地域の産業廃棄物中間処理施設につきまして御質問いたします。
 過去に一度不許可処分が出されたものが許可された問題につきましては、昨日の望月議員さんの質問にもありましたので重複は避けますが、この間、地元住民の三つの団体から県に出された不許可処分を求める請願書というものが、本年6月22日の安曇野市議会におきまして賛成20対反対7という結果で採択されたという経緯がございます。
 この安曇野市議会の要望書がどのように扱われたのか。知事の御就任の前のことではありますが、御説明をお願いいたします。

 なお、この産業廃棄物の問題に限らずに、今回のように市町村や市町村議会の要望と全く反対の判断を県が下した場合に、県と市町村の間で正常な信頼関係が構築できるものなのか。私は非常に危惧しております。
 今定例会を通しまして、知事の御発言の中で、市町村との連携とか、市町村との信頼関係といった言葉を何度も耳にしております。今後、今回のような事態が発生した場合に、どのようにして市町村との信頼関係を維持していくおつもりなのか。知事のお考えをお示しください。よろしくお願いします。

     

◎知事
 (阿部守一)

安曇野市三郷の産業廃棄物処理施設の許可に関してのお尋ねでございます。
 安曇野市議会から本年7月15日付で要望書、当時の村井知事あてに出されているところでございます。地下水汚染あるいは農作物の被害等、4点について住民の皆様方が不安を抱いているという内容であるというふうに認識をしております。

 私が聞いているところによりますと、この許可申請、審査に当たりましては、これらの点も参考にしながら、法の許可基準に照らして、専門的、技術的な見地から慎重に審査を重ねた結果、基準に適合しているということを確認したということであります。去る8月27日付で許可処分を行ったところであります。

 現在、廃棄物条例が改正になっておりまして、本事案は今の廃棄物条例施行前の案件でありますが、現行条例におきましては、事前計画協議の中で関係市町村は生活環境保全上の見地から意見を提出することができる、要するに市町村の意見提出権が条例上明確に位置づけられているというのが現行条例の制度になっております。そうした位置づけがございますので、今後、同様の案件、出てきた場合には、これは条例に基づく意見提出だという点を十分踏まえた上で審査をしてまいりたいと考えております。

     

■甕裕一

今回の件は、20対7というトリプルスコアぐらいの決着で地域が決めたことですので、それを県がひっくり返したというようなことになりますので、今後はくれぐれも地元の民意と余り大きく乖離しないような対応をお願いしたいと思います。
 この処理施設の稼働に際しまして、地元の住民の方々は非常に不安を抱えています。要望書にもありますが、まず地下水の汚染による農作物や環境に与える影響、それから騒音とか臭気、そして周辺住民に対する健康被害など、非常に地元の住民の皆さんは不安を抱えているんですが、特に健康被害に関しては、プラスチックの圧縮、こん包という処理が行われるということで、大変な高熱が発生して、杉並病のような呼吸器系統の病気の危険性が高いというふうに言われております。

 杉並病に関しては現在のところ原因物質は特定されておりませんけど、東京都は排水に含まれる硫化水素が原因だなどとしておりまして、いろんな説がありますけど、ただ、そういった不燃ごみの中継施設の付近でこういった事例があるということで、三郷の住民の方々も非常に不安を抱えているのが現状であります。
 そして、ある意味、私は最も恐れているのは農作物に対する風評被害ではないかというふうに思います。かつてダイオキシンの問題で埼玉のホウレンソウの生産者が受けたように、一度悪いうわさを流されてしまうと農家にとっては死活問題になりまして、安曇野ブランドや信州ブランドに大きな悪影響を及ぼすと思われます。
 そういった以上のような地元住民の不安に対して、具体的にどのような配慮をされているのか。業者への監視体制とあわせて環境部長に御答弁を求めます。

      

◎環境部長
 (荒井英彦)
地下水の汚染、農作物の風評被害、また健康被害に対する対策についてのお尋ねでございます。
 今回の許可申請につきましては、法の許可基準に照らしまして、専門的、また技術的な見地から慎重に調査を行ったところでございます。
 お話のありました地下水の汚染、悪臭の発散、騒音の発生の防止策、こういった周辺の生活環境を保全する上で必要な対策が講じられているか、施設の構造、また設備について審査を行った結果、基準に適合するものと判断し、許可をしたものでございます。
 今後は、地下水や農作物、健康への影響が生じないよう適切な施設の稼働を確保することが重要でございます。そのため、周辺の生活環境に十分配慮をし、適正な廃棄物処理が行われるよう、既に立入検査を行っているところでございますが、引き続き監視、指導の徹底を図ってまいりたいと考えております。

      
■甕裕一

とにかく地元の住民は非常に不安なんですね。この施設が仮にフル稼働した場合に、1日の最大の処理能力というのは350トンというふうに言われています。350トンといいますと単純に10トントラック35台分ですから、それだけの大量の廃棄物が毎日運び込まれたら、その運搬過程で道端に漏れるということがないとも限らないわけですし、不安になって当然だと思うんですね。

 法律にのっとって適正に処理しているとおっしゃるのであれば、私も法治国家の住人ですから今さらそれをほごにしろとか言うつもりはございませんし、また、産廃施設、迷惑施設だからへんぴなところへ持っていけなどといった暴論を言うつもりもございません。ただ、安全であるということであるなら、やはり住民にしっかりと納得のいくような説明をしていただきたいと思います。
 今年度2回行われました説明会のうち、私も1回出席させていただいたんですけど、残念ながら住民の疑問にお答えいただいていないようなところが多くて、非常に誠意ある対応をしていただきたいと思います。
 本来は許可する前にやっていただきたいところなんですけど、今後も地元の説明会はやっていただけると先日の望月議員の御質問にもお答えされていますので、今後の説明会はお約束をいただいたものと解釈しまして、次の質問に移らせていただきます。

 地域ブランドの戦略と県内の観光振興についてお尋ねします。
 農林水産業や伝統工芸、自然資源などを活用して産業の活性化や雇用の創出のためにも、ブランド戦略が重要であると思われます。地域ブランドの構築と長期的な地域振興についてどのように取り組まれているのか。企画部長に御質問いたします。

      

◎企画部長
 (望月孝光)

地域ブランド戦略についてのお尋ねでございます。
 地域間競争が非常に激しくなる中でほかの地域との差別化を図る、これは地域ブランドの構築という形にされますけれども、非常に重要なことだと思っております。
 そこで、県では、特産物等を活用した地域ブランドの構築に向けた取り組みを支援するため、実際に地域に出向いてまいりまして、ブランドよろず相談という形で行っております。また、地域資源製品開発支援センターにおきまして、民間のブランド戦略の専門家を招聘いたしまして、製品化に向けた具体的な支援、こういった観点からの支援も行っているところでございます。

 こうした中で、最近では、御案内のように、佐久の地域で安養寺みそを活用した安養寺ラーメン、それから諏訪湖のフナを使った、これは江戸時代の幕府献上品であったフナずしの復活、こういったものも出てきておりますし、木曽漆器と長野県の精密機械、こういったものの技術を融合した木曽まき絵の腕時計、こういったものも出てまいりまして、県内各地でこういったブランドの芽が育ってきているという状況でございます。
 それからまた、信州サーモン、それから信州黄金シャモ、それからナガノパープル、こういったオリジナル食材の開発、それからずっとやっております原産地呼称管理制度など、本県ならではの豊かな食材を活用した長野県のブランド化も積極的に推進しているところでございます。

 さらに、全国への情報発信が極めて重要でございますので、メルマガ「週刊信州」、これは既に読者が1万人に及んでおりますけれども、こういったものを発行したり、それから信州の魅力を幅広く紹介する長野県魅力発信ブログ、これも16ブログございます。さらには、話題のツイッター、こういったさまざまなネット媒体を活用するほか、ことしからは都内のコンビニにミニアンテナショップを開設するなど、県内の観光地、それから本県ならではのオリジナルブランドといった信州の魅力をさまざまな形で県外にも積極的に発信しているところでございます。
 こうした取り組みの結果、ある民間シンクタンクの調査結果では、地域名が持つブランド力の総合評価では本県が全国10位という形に位置づけられております。また、訪問したい県という意味では6位、それから愛着のある県ということでは8位ということで上位にランクされておりまして、本県ブランドに対する全国からの評価というのも徐々に上がってまいっているところでございます。
 今後とも、さらに長野県のブランドの定着、向上を目指しまして、ブランド構築に向けた取り組みを積極的に行ってまいりたいと思っております。
 以上でございます。

      

■甕裕一

私も、地元で、安曇野ブランドのプロジェクト、幾つかかかわっておりまして、成功例、失敗例、いろいろと見ておりますので、また今後もいろいろと御教示いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 次に、信州デスティネーションキャンペーンが今月よりスタートしまして、県としても予算を組んでさまざまな取り組みを展開していることと思います。また、来年の春からのNHKの連続テレビ小説の舞台が松本市と安曇野市に決まりました。余談ですが、私もエキストラに登録をしたところ、先日、ロケの案内が来ました。こうした機会に関係する地域の観光は一時的な盛り上がりを見せるんですけど、大河ドラマの舞台となっても、その翌年以降、観光客が来なくなってしまったとか、一過性のブームに終わってしまった地域が多いということもよく耳にします。
 DCや連ドラなどを一つのきっかけにしまして、長期的な観光振興にどのようにつなげていくお考えなのか。また、通過型ではなく、滞在型の観光のための対策をする必要があると思われますけど、いかがお考えでしょうか。観光部長にお尋ねします。

       

◎観光部長
 (久保田篤)

県内の観光振興のあり方に関する質問にお答えします。
 長野県観光が持続的な発展を遂げていくには、イベント依存、外部依存の一時的な観光利用に左右されず、時代を超えても人の心を引きつける、地域に内在する本物の観光の力が必要と考えます。このため、今回の信州デスティネーションキャンペーンでは、単に一過性のキャンペーンとせずに、継続的なキャンペーンを目指すことを取り組み方針といたしまして、県内各地の観光資源の掘り起こしや観光地の美化運動、さらには県民を挙げたおもてなしの向上運動に取り組んでまいっております。
 観光振興は地域の活性化に向けた永続的な取り組みでもあります。今回のキャンペーンを通じた地域の取り組みの仕組みと盛り上がりを今後にも生かしていく必要がありますので、来年度に再度県全域を対象とする観光キャンペーンを実施してまいりたいと考えております。

 次に、滞在型観光についてですが、観光旅行者が幾ら多く来てもらっても、県内でゆっくり時間を過ごしていただかないと経済的な効果は期待できません。今回のキャンペーンは、「未知を歩こう。信州」をテーマに、ゆっくりと歩きながら信州のさまざまな魅力をじっくりと楽しんでいただく。つまり、県内周遊、宿泊滞在型の観光を目指して取り組んでおります。このことは、来年度のキャンペーンに向けましても、県内周遊、宿泊滞在をキーワードといたしまして、積極的に取り組んでまいります。
 以上です。

 

        

■甕裕一

実は、私も、この週末、所用で東京方面へ行ってきたんですけど、確かにDCのポスターやのぼり旗などは多く出ていまして、パンフレットもふだんよりは多目に置かれてはいたんですけど、正直申しまして、長野駅や松本駅の歓迎ムードほど盛り上がりを見せていなかったというような気がしています。東北とか新潟とか、数ある旅行プランの一選択肢にすぎないといった印象を受けております。
 ただ、まだ始まったばかりですから、一鉄道会社のキャンペーンといえども県が相応の予算を組んで取り組んでいることですから、これをいいチャンスととらえて、今後の迅速な対応を期待しまして、残り時間はありますが私の質問終わらせていただきます。ありがとうございました。

      

 

 

             基本理念議員紹介議会だより活動報告改革・緑新日記県民の声リンクお問い合わせ

copyright (c) Kaikaku-Ryokushin 2007 All Rights Reserved.