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 > トップ    > 議会だより  9月定例会[松山議員]

 

 

■松山孝志

改革・緑新の松山孝志であります。質問をさせていただきます。
 少しずつ数字が上向きになっているというふうにはなっていますが、依然、雇用環境は厳しい状況にあります。
 そこで、最初に雇用対策について質問をいたします。
 まず、今回の補正予算で増加する雇用者数については、理論上の雇用者数として雇用者誘発数、これが年間1,700名程度であると。そして、緊急雇用創出基金事業による雇用者数が1,299人、合わせて約3,000人程度とされております。
 こうした経済・雇用対策事業は、それなりに県内雇用に寄与するものと思っておりますが、先日公表された県内雇用情勢を見ますと有効求人倍率が0.63倍と7カ月連続で前月を上回る状況にはなっておりますが、月間有効求人数と求職者数の開きは依然として1万6,421人、まだまだ大変厳しい状況が続いているわけであります。そういった意味では、今回の基金事業、経済対策の規模は、私なりには小さいものじゃないかと感じているところであります。

 そこで、順次、商工労働部長にお尋ねをいたします。
 この緊急雇用基金事業全体での雇用創出数の見込みは何人なのでしょうか。また、これまでどの程度雇用が生み出されてきましたか。また、その雇用は短期的なもの、つなぎ雇用的なものの意味合いが強いわけでありますが、実際どの程度の雇用日数となってきているのでありましょうか。

 また、この基金事業は平成23年度までの事業と聞いております。あと1年半程度の期間で基金積み立て額を執行できるのでしょうか。残高が結構ある、そんな状況であります。さらに、雇用情勢がなかなか改善しない状況をかんがみれば、事業要件の緩和とあわせて事業期間の延長も国に対して要望していくべきではないかと考えております。今後の対応等を含めてお伺いをいたします。
 さらに、基金事業で雇用された方々の次の雇用に向けた支援も必要と思います。いずれも短期の雇用でありますから、どのような対策を講じておられるのか。お伺いをいたします。

 直接的な雇用についてお尋ねいたしましたが、続きまして、雇用をふやす、これは、いずれにしろ、こういった方法だけで、いわゆる基金を使って短期の雇用するというだけでは永続的な雇用にはならないわけでありまして、より多くの雇用、継続する雇用を創出していくには新たな産業の育成を図り、長野県経済を活性化していくことが不可欠であると、こう考えるわけです。
 経済成長が実現してこそ、雇用の増加、さらには活力ある地域社会の構築につながっていく。種々の取り組みが考えられるわけでありますが、今回は、地域経済の活性化を図る大変有効な手段の一つと考えておりますが、ファンドを活用して長野県内の特色ある地域資源を利用した新事業の創出、さらには新分野の事業展開にチャレンジする企業に対する支援を行っていく、こんなことが考えられます。
 例でありますが、大阪府では、これは政務調査に行って確認をしてきましたが、200億円の基金を組成し、その運用益、自治体でありますから投資型のものをやりますとリスクが大き過ぎます。そこで、基金を組成して運用益をもって地域活性化につながる事業に助成金を交付していく、こういったやり方をしているわけであります。
 長野県でも、このような基金運用益を活用した助成をしながら企業を育てていく、こんな必要があるのではないかというふうに考えているわけであります。

 そこで、地域経済の活性化のために、ファンドを活用した新事業の展開や新産業の育成を図る取り組みの状況について商工労働部長にお伺いいたします。

 三つ目は、こういった現在の雇用、そして雇用増を図る方法についてお聞きをしましたが、次には雇用の質の問題であります。
 雇用の確保のための取り組みだけでなく、今後は雇用の質の向上につながる取り組みも必要と考えているわけであります。市場万能主義によって公共サービスを民営化すると、公共サービスの質の劣化、さらには低賃金労働者を生み出すことにつながりかねません。自治体には、環境や福祉、公正な労働基準の確立などの社会的価値の実現に取り組む責務があり、また、質の高い公共サービスの実現には、公共サービスに従事する労働者が安心して生活できる労働条件を確保することが必要であります。
 こうした政策を実現するためには、長野県として政策の実現を追求することを宣言し、地方自治体の責任だけでなく、事業者の責務も明記した契約条例を制定する必要があると考えております。

 知事は、選挙公約において、公契約条例の制定を研究する中で労働者の生活を考慮した県の施策や事業のあり方を検討すると、こう言っているわけでありまして、そこで、県が発注する公共事業について、行政サービスの質を高めること、雇用の質を下げないことを目的とした公契約条例を早急に制定すべきと考えておりますが、この点につきましては建設部長の所見をお伺いいたします。

      

◎商工労働部長
 (黒田和彦)  

私には雇用対策ということで四つの項目について御質問をちょうだいいたしました。

 まず、雇用創出基金事業の実施状況、それから今後の対応等に関する御質問でございます。
 まず、雇用創出関係基金全体でございますけれども、182億円、これを活用して新たに創出をする雇用人員は御指摘の3年間で約1万4,000人、これを見込んでいるわけでございます。
 これまでの事業化の状況という御質問でございますが、今回審議をお願いしております9月補正予算分を含めまして約118億3,000万円でございまして、基金積み立て額に対する執行率は65%ということになりまして、9,862人の雇用を創出するものでございます。

 もう1点、雇用期間、雇用日数ということについての御質問でございますが、平成21年度、昨年度の基金事業の実績で見てみますと、ふるさと雇用事業、これは雇用期間が1年以上ということになっておりますが、平均で146.9日、それから緊急雇用創出事業、これは雇用期間が6カ月以内が原則でありますけれども、平均で49.5日という状況になっております。
 議員御指摘のとおり、今後もまだまだ厳しい雇用情勢が続くということでございまして、県庁各部局あるいは県下の市町村に対しましても強くお願いしておりまして、できる限り基金全額の事業化を図るよう努めていきたいと考えているところでございます。
 また、お話のありました基金の要件緩和ということにつきましても、ある程度改善がなされてきてはおりますけれども、さらに使いやすくなるよう引き続き知事会等を通じて要望を行ってまいりたいと考えております。
 実施期間の延長ということにつきましては、今後の雇用情勢の推移を注視しながら要望について検討してまいりたいと考えております。
 これらの基金事業による雇用は、県内雇用のシェアのほとんどを占める民間部門での雇用につなげるため、あくまでも一時的に公的部門で雇用創出しているものでございます。
 お尋ねの基金事業で雇用期間が終了した方々を含め職を求める方々に対しましては主としてハローワークが中心となって支援しておりますが、長野県といたしましても、ジョブカフェ信州あるいは緊急求職者サポートセンターの窓口での相談者へのきめ細やかな対応によりましてスムーズな再就職の支援に努めてまいりたいと考えております。

 それから、もう1点がファンドの活用による地域経済活性化の取り組みに関する御質問でございます。
 雇用をふやして確固たるものにするには、何よりも国と地方が一体となって一日も早い景気の回復、これを図ることが大切でありまして、その上で地方経済を成長の道筋に乗せるということが肝要であると考えております。
 長野県におきましては、地域の活性化の一つとして二つのファンド、中小企業振興センターに造成いたしました地域産業活性化基金、いま一つが農商工連携支援基金、これの運用益を活用いたしまして、中小企業等が行います新事業展開、あるいは新製品開発、あるいは中小企業と農林漁業者とが連携して行います新商品や新サービスの開発に対しまして支援をしているところでございます。
 この両基金によります昨年度までの支援件数は68件、この中から既に16件が製品化されております。例えば、精密切削技術と伝統工芸技術の融合による商品開発であるとか、あるいは地域素材を活用した新たな加工食品等々が見られるところでございます。
 議員からもお話のありましたとおり、引き続き、地域経済の活性化、雇用につながるよう、経済・雇用対策を講じながら、こういった基金の活用も含めまして、本県の特性を生かした産業の育成に努めてまいる所存でございます。
 以上です。

      

◎建設部長
 (入江靖)  

公契約条例についてのお尋ねでございます。
 公契約における賃金などの労働条件を定める法制度につきましては、現在、民主党が公共工事作業報酬確保法という法律案を検討中と伺っております。しかしながら、本年2月の衆議院国土交通委員会で、当時の前原国土交通大臣が、検討中の法案あるいは公契約法については国による賃金規制あるいは賃金水準の設定などの論点があり、注意深く議論をしていかなければ多方面に大きな影響が及ぶとも答弁しております。

 県といたしましては、公契約条例につきましては、こうした国の動向や、制定済み、あるいは策定作業中などほかの地方自治体の対応状況を注視し、関係機関からも御意見を伺う中で研究を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

      

■松山孝志

商工労働部長に再度お伺いいたしますが、前回も、短期の雇用が切れた人たちはどんなふうになっていくんでしょうかと、こういう質問をさせていただいたことがあります。そこまではわかりませんというふうな答えであったというふうに私理解をしております。しかし、その先が単なるハローワークということよりも、県としても、果たしてそうやって支援した人たちがどんなふうにその先に進んでいくのか、そんなことも今後の方策のために調査をしていただきたいなというふうに思っております。

 それに対してどんなふうに乗っていただけるのか答弁をいただいて、もう一つ、トライアル雇用制度というのがここで提起されておりますが、これも事業者の性善説に基づけば試用期間の間の助成金の活用ということもできるわけでありますが、悪用されますと、試用期間だけ終わって、はい、さよならということにもなりかねないというふうに心配するわけであります。そうならないような注視をしていただきたいという要望をいたしまして、さきに述べました件につきまして答弁をいただきたいというふうに思います。

     

◎商工労働部長
 (黒田和彦)  

今の御質問につきましては、前回もなかなか難しい問題だというお答えをした覚えがございます。その後、いろいろ勉強しましたけれども、なかなかやはり難しい問題ではございますが、せっかくの御提言ですのでいま少し研究をさせていただきたいと思います。

        

■松山孝志

仕事は難しいほうがやりがいがあります。ぜひともお願いをしたいと思います。

 続きまして、二つ目の質問であります。観光振興についてであります。
 長野県は、全国で観光に行ってみたいところ、北海道、沖縄に次いで3番目であります。アンケートの結果でありますが、そういった中で、地域においては、伝統のものづくりだけでは地域経済の維持が難しいと、そんなふうなとらえ方をして観光に力を入れる、そんなところも県内に出てきております。当然、長野県としても、観光立県長野の再興を位置づけて取り組んでいるわけでありますが、長野県観光産業の大変苦しい状況の中で、ここで信州デスティネーションキャンペーンが、昭和55年の春、62年の春、平成10年の秋に続いて4回目のスタートがされたわけであります。余りよくDCというものを知らなかったわけでありますが、今度は、一過性でない、引き続く取り組みを願いたいと望んでいるわけであります。

 そこで、観光部としては大変自己評価も厳しくされているわけでありますが、県内の観光産業は右肩下がりの状況がずっと続いておりました。その要因をどうとらえて、その要因から見て観光産業の再興に当たってどのような対応が考えられるか。それを観光部長にお伺いをしたいと思います。
 続きまして、知事は中期総合計画の見直しということを一部表明をしておりますが、県内の観光産業の再興に当たってはどう決意して取り組んでいかれるのか、見直しがあるのか。その辺を含めて知事に決意を含めた答弁をお願いしたいと思います。

     

◎観光部長
 (久保田篤) 

観光振興に関する質問にお答えいたします。
 長野県観光について、観光地利用者数、観光消費額ともに右下がりになっている要因でございますけれども、1点目としては、観光地利用者数はピーク時の平成3年と比較いたしまして平成21年は12月から3月までの冬の4カ月が63%まで落ち込み、また、スキー場利用者数はピーク時の34%と激しく落ち込んでいることから、冬季のスキーの不振が大きな要因の一つと考えております。2点目といたしまして、高速道路、北陸新幹線などの高速交通網の整備によりまして日帰り観光が増加してきておりますことも観光消費額の減少の要因と考えられます。3点目といたしまして、団体から個人、グループへという旅行形態の変化、観光旅行者が求めるものへの受け入れ側の積極的な対応がおくれてきたことも挙げられると思います。
 県では、観光産業の早急な活性化に向けて観光部を新設し、観光立県長野再興計画に基づきまして、食、おもてなしを初めとする八つの重点プロジェクトで重点的に観光振興の取り組みを推進しております。
 また、今回のデスティネーションキャンペーンを今後の飛躍に向けたステップにするため、現在、全力で取り組んでいるところでございます。

 今後の取り組みについてでございますけれども、環境の変化に積極的に対応することを基本として、3点挙げられるかと思います。
 1点目は、顧客満足度の向上です。スキー発祥100周年を契機としたスキー人口の拡大とスキー文化の再興、おもてなしと食のさらなるレベルアップに取り組みます。
 2点目は、宿泊滞在型、県内周遊型の広域観光の促進です。来年度の全県的なキャンペーン展開に当たっては、今回のデスティネーションキャンペーンの取り組みの成果も踏まえまして、もう1泊してもらい、もう1カ所訪れてもらうための取り組みをさらに進めます。
 3点目は、インバウンドへの対応です。国際観光市場は今後も大きな成長が期待されますので、海外でのプロモーションのさらなる充実、外国人旅行者が安心して快適に県内を旅行できるための受け入れ環境づくりを推進いたします。
 以上です。

      

◎知事
 (阿部守一) 

観光産業の振興、再興と中期総合計画との関係で御質問いただきました。
 この場で答弁申し上げているように、中期総合計画、計画策定から3年を過ぎようとしております。社会経済情勢の変化、それから私が公約の中に掲げた施策との兼ね合いを見きわめながら、計画の見直しの検討が必要と考えております。見直しの際には、観光業、長野県にとって大変重要な産業でございますので、きちんと位置づけていくことが重要だと考えております。
 雄大な自然、歴史や文化など、長野県はさまざまな観光資源に恵まれているわけでございます。観光の振興は、単に観光業だけでなくて、地域が元気になっていく、そうした地域活性化の切り札でもあるというふうに考えております。宿泊業、飲食業、鉄道業など幅広い分野に影響してくるわけでございますので、地域経済の活性化という観点でも取り組んでまいります。

 選挙中、各地を回る中で、観光関係の皆様方から、経営厳しい、あるいはお客さんが少なくて困っているというお話を本当にさまざまな場所、多くの皆さんからお伺いする中で、私自身も危機感を持っております。早急な活性化が求められているというふうに今認識しております。
 健康長寿、あるいは環境といった長野県の優位性を生かした交流産業の育成、あるいはインバウンド観光の推進といったような点について県民の皆さんに訴えて選挙戦を戦ってきたわけでございます。こうしたものの具体化についても進めてまいりたいと考えておりますし、この10月1日に信州デスティネーションキャンペーン開幕したわけであります。それぞれの地域、本当にいろんな取り組みをしていただいております。これを一過性の取り組みにすることなく、これからの長野県の観光の進展につなげてまいりたいというふうに考えております。

 私自身、休暇分散化の国民会議のメンバーにも参画をすることといたしました。国の動向もしっかり踏まえながら、この長野県の観光に取り組んでいきたいと思いますし、特にインバウンドにつきましては、県の組織としての体制強化も含めて、積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えています。
 以上です。

     

■松山孝志 いろんな策が練られているわけでありますが、インバウンドも下手をすると今回のようにたくさんのキャンセルを食らうこともあります。国内の資産を動かす、持っているお金を動かす、こんなことにも目を配っていただいた国内観光のあり方、ひとつ研究をしていただきたいと思います。最後になりますが、要望いたしまして質問を終わらせていただきます。

 

 

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