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■倉田竜彦
   
    

私は、改革・緑新を代表いたしまして、阿部知事に、4年間の県政運営の基本、マニフェストを中心とした主要政策等についてお伺いをしてまいります。

 その前に、去る24日の知事の所信表明についてでございますけれども、人が真ん中、人間生活最優先の持続可能な地域を築き、開かれた、しがらみのない、県民主役の県民主権の県政、そして、県民とともに未来を切りひらいていくとされましたけれども、県民と協働で開かれた県政をつくっていきたいとの決意や思いは県民に伝わったと思いますけれども、どんな未来を考えているのか、長野県民にどんな夢と希望を与えたいのかという、ある意味では未来の先の長野県のあり方については残念ながら県民にメッセージは必ずしも伝わらなかったんではないかなというふうに思っています。
 知事就任1カ月足らずですから難しいとは思いますが、県民が阿部知事の提起をする今後の信州の夢と希望、こんな長野県にするんだという思いが県民と共有化されるような形をぜひつくっていただきたいと思いますし、今議会の中でも少しでも具体性のある政策を論議を通して明らかにできたらとの思いで代表質問をさせていただきます。

 去る8月8日執行の知事選挙におきまして,激戦を制し,県民の負託を受けて当選されました阿部知事に改めて会派を代表して祝意を表する次第であります。
 先ほど村石議員の質問に知事は答えておりますので、これに対しては答弁は要りませんけれども、県知事選を振り返りますと、まれに見る激戦となり、阿部知事は5,021票差という県知事選史上最少得票で当選をされました。このことは、選挙を通して阿部知事を支持した県民以上に他候補を応援した県民が多かったことを示しておりまして、私は、知事はそういう状況の中で県政運営をするということに対してぜひ心をいたして対処していただきたいというふうに思うところでございます。
 それから、我が会派の立場をここで申し上げておきたいと思います。
 我が会派の中では、個人的には阿部知事を県知事選挙で応援した議員が私も含めて多かったわけでございます。個人的には阿部さんが当選されて応援のかいがあったと思っておりますけれども、二元代表制の一翼を担う県議会の第2会派としては、当然のことながら是々非々の立場で前向きの提言を行い、緊張感あふれた率直な論戦の中から県民の満足度を高め、県政を発展させていくという立場を堅持してまいりたいと思っております。
 そこで、まずお尋ねしますが、阿部知事を応援した各種市民グループ、あるいはNPO団体の個人など、さまざまな県民が応援をされました。当然、応援をした側としては、それぞれの要望を知事に求めていくのが自然だと思います。ただ、振り返りますと、田中県政時代に、さまざまな支援者が田中知事の威光を盾に県庁内を闊歩し、混乱のきわみに至ったことを目の当たりに見てきた私としては、阿部知事が支持団体や支援者の政策への関与や要望実現への要求に対してどのように取り扱われるのか。改めてお尋ねをしておきます。

 次に、村井前県政の評価についてお尋ねをいたします。
 知事は、選挙後のアンケート調査で、田中元知事の県政運営には65点、村井知事の県政運営には50点の評価を答えられています。そこで、知事自身が企画局長あるいは副知事として3年半にわたって仕えた田中元知事の県政についてお尋ねをいたします。
 私は、田中県政は混乱と停滞の県政であり、知事の理念を市町村長等に押しつけたり、パフォーマンスに終始をした結果、長野県経済は相当停滞したことにつながったと思っております。阿部知事は、改革の方向は正しかったと言われておりますが、6年間の混乱を踏まえて、どう田中県政を総括されているか。お尋ねをいたします。

 次に、村井県政についてですが、私も6月議会で村井知事に対して慰労の言葉を会派を代表して述べました。そういう点では、県職員、県議会、市町村、各団体との信頼関係を素早く回復をし、医師確保やあるいは森林税の導入による森林整備の拡大、松本空港や地域公共交通の確保などの政策を実現しつつ、そして世界的不況の中で矢継ぎ早に経済対策を行い、県が景気を下支えするなど大きな役割を果たしたと思いますが、どう評価されているか。御所見を伺います。

 次に、村井県政の県政運営手法でございますけれども、村井前知事は、県職員への信頼のもとにつかさつかさで責任と提案権を持たせ、最終責任は知事が持つ体制で運営をされました。また、県の職員労働組合との関係も極めて前県政に比べれば良好なものになるなど、こういう村井知事の県政手法についてどのように評価されるか。伺います。

 次に、村井県政の情報公開と開かれた県政への評価についてでございますけれども、阿部知事は、さきのアンケートに対して、透明度が下がり、県民に遠い県政となったと答えております。村井さんは、県政はある意味では空気のようなもので、身近か身近でないかということを尺度にはかるものではないと、こういうふうに言われておりましたけれども、阿部知事の見解をお聞かせください。

 次に、中期総合計画についてお尋ねをいたします。
 中期総合計画は、7回にわたる総合計画審議会による基本的考え方の審議、県民、市町村、各種団体の意見提言を聴取をし、平成19年12月21日の県議会の議決を得て策定された、ある意味では県民共通の長野県の計画でございます。
 そこで、お尋ねしますが、阿部知事はこの中期総合計画についてどう評価されているか。
 私は、平成24年度までの計画は基本的には阿部県政の政策の柱として継続すべきと考えます。阿部知事は、必要な部分があれば今後見直しをということも当然視野に入れていくとされておりますけれども、現時点でどういう考え方をお持ちか。当然、見直しをされる場合は長野県基本計画の議決に関する条例とのかかわりがあることも御承知だと思いますので、その辺を含めてお聞かせをください。

 次に、政策評価制度についてお尋ねをいたします。
 知事は、9月17日の記者会見において、評価のための評価であってはいけないし、改善の成果が目に見えた形で具体的な形にならなければ評価の意味がないと述べられています。確かに、平成21年度中期総合計画の第三者評価を含めた政策評価の結果を見ますと、おくれているものが15、ややおくれているものが八つとなっており、県の対応を見ても改善に向けての新たな施策は見当たりません。その意味では、知事が言われるように、評価のための評価からもっと精度を高めて、県民目線に立った政策評価が必要と思います。政策評価そのものは重要な政策だと私どもは思っております。また、長野県基本計画の議決等に関する条例第6条で実施状況を議会に報告することが義務づけられております。
 そこで、知事は政策評価のあり方についてどう考えられているか。お尋ねをいたします。

 次に、田中県政時代の平成16年3月に長期構想として策定され、現在も形式的には存在をしている「未来への提言 コモンズからはじまる、信州ルネッサンス革命」についてでございますけれども、村井県政4年間の県政運営の中ではある意味では死語と化しておりました。私は、本来、田中県政の終えんとともにこの「未来への提言」は廃止されるべき構想であったと思っております。今後、私どもが要望をしております例えば自治基本条例の中でも、もし制定されますとそこには長期構想や計画がなければならない、こういう関連等を考えても早期に廃止すべきだと思いますが、知事の「未来への提言」の評価と今後の取り扱いについての見解をお伺いします。

 次に、9月1日の部長会議で、幹部職員に対して知事は、後藤田元官房長官の後藤田五訓、一つとして、省益を忘れ、国益を思え、二つ、悪い本当の事実を報告せよ、三つ、勇気をもって意見具申せよ、四つ、自分の仕事でないというなかれ、五つ、決定が下ったら従い、命令は実行せよとを念頭に置いて取り組んでほしいと述べられました。このことは、幹部職員にどういうことを伝えたかったのか改めてお聞きしますとともに、職員の力と組織力を最大限生かしていきたいと記者会見で述べられておりましたけれども、どのような方法でこれをおやりになるのか。改めてお伺いいたします。
 また、阿部知事は、できるだけ現場へ出かけ、住民の皆さんの意見を聞くという現場主義を徹底されたいとされております。私は、田中知事時代の現場主義に議会も職員も市町村も翻弄され、民主主義のルールが壊された苦い経験を持っておりますけれども、田中元知事が唱えた現場主義と阿部新知事が考えている現場主義の違いについて、この際、お聞かせをいただきたいと思います。

 次に、阿部県政のスタートに当たりまして、過日の臨時議会に和田副知事の人事が提案され、議会も同意したところです。そこで、24日お聞きをした知事の所信表明に対して副知事としてどう補佐されていくのか。お尋ねをいたします。
 和田副知事は、過日の記者会見で、県職員の経験を生かして、知事の理念の実現のため職員の力を十分に引き出していきたい、県議会や市町村との間においてもできるだけ良好な関係をつくり出していきたいと述べられましたが、私は、知事に対しても、補佐する立場からしっかり提言をし、職員との間に立って、また県議会との間に立って苦々しいことも言うなど、知事のイエスマンになるのではなく、文字どおり職員としての経験を生かし、阿部知事をしっかりと支えていく必要があると思いますが、改めて副知事としての決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、国との関係、市町村との関係、県議会との関係についてお尋ねいたします。
 まず、国との関係でございますけれども、民主党が推薦した知事として、当選直後、総理官邸や民主党本部に行かれ、私も同席をしましたが、菅総理は阿部知事に大変期待をされており、また、民主党本部でも、当時の枝野幹事長が、日本の改革と地方の改革を手を携えて行いましょうと激励をしていたことを今も印象深く私の脳裏に残っております。一方、阿部知事は、地方の立場から県民主権実現に向けしっかり提言をしていくし、政府や民主党の地方政策に問題があれば歯にきぬを着せない反論もされるとその場で明言をされておりました。
 そこで、お尋ねいたしますが、国への個別事業の予算要望は精力的に行われると思いますし、私たちも全面的にバックアップし実現を図ってまいります。一方、国と地方のあり方、地域主権の内容や地方財政計画などについては、大胆な提言や辛口の批判が必要と思われます。阿部知事としては、民主党の推薦をどう受けとめ、政権との距離をどう置くかを含め、国との関係について基本的考え方をお尋ねをいたします。

 また、市町村との関係でございますけれども、村井前知事はボイス81を4年間で40回行うなど市町村の意見を丁寧にお聞きになりました。阿部知事としては、そういう意味合いで言えば、市町村の関係についてどういう新しい施策で市町村と対応されるのか。その辺を含めてお聞かせをいただきたいと思います。

 また、県議会との関係についても、二元代表制の片方ということで、市町村や県議会とは協調してやっていきたいというふうに申されておりますけれども、基本的に県議会との関係をどう位置づけられ、対応されるのか。
 以上をお聞きをして第1回目の質問を終わります。

        

◎知事
 (阿部守一) 

 

倉田議員からの御質問に順次お答えを申し上げたいと思います。

 冒頭、県民の皆さんと未来の長野県、共有しながら進めるようにというお話、御指摘ございました。これから予算編成等を行う中で、私の目指していく長野県の形というものを具体化をしてまいりたいというふうに考えております。
 知事選の結果等につきましては村石議員にお答えいたしましたので、これについては省略をさせていただきますが、緊張感ある論戦をということで、県議会の皆様方と知事としての立場は同じく県民から選ばれた県政を負託された立場でありますので、しっかりと開かれた場において県民の皆様の前で議論を戦わせて、よりよい長野県を力を合わせてつくっていきたいというふうに思っております。

 まず、支援団体からの要望というお話がございました。
 確かに、選挙期間中、本当にさまざまな皆様方から御支援をいただきました。私としては大変感謝いたしているところでありますけれども、選挙で知事として選ばれて公的な立場に立った以上、だれからの要望であるとか、応援してくれたとかしてくれてないということではなくて、県民の皆様方の期待にしっかりとこたえる立場で、215万県民全体の知事として、県民全体の幸せ、福祉の向上についてしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。応援をしていただいた方、していただいていない方含めて、しっかりと多くの方の意見に耳を傾けて取り組んでいきたいと思っています。
 仮に私の応援をしたからということで県庁の中に来てそのことを盾に何かするような人がいるということは、私はあってはならないということだと思いますし、県の職員に対しても、そうしたことに対して毅然と対応していただくというふうに私からはお願いしたいというふうに思っております。私は、この点については公平、公正なスタンスをしっかりと貫いていきたいというふうに考えております。

 それから、田中県政の総括、それから村井県政の果たした役割ということでございます。
 私は、田中県政前半、副知事として仕事をしておりましたので、若干、私自身の自己反省ということも含まれることになると思いますけれども、田中県政、私は、しがらみのない県政、それから県民に開かれた県政という側面、それから、これまで行政は、何というか、予定調和的に進んでいたところを、ある程度さまざまなあつれきがありながらも新しい方向を目指したという点においては一定程度評価される部分があるというふうに思っております。
 しかしながら、議員のお話にもありましたけれども、結果的に、県議会の皆様方とか、あるいは市町村長の皆様方とか、政策面において意見を異にするということは私はあっておかしくないと思いますけれども、しかしながら、信頼関係を損なうようなことはあってはいけないというふうに考えております。そういう意味で、さまざまな事件を通じて衝突を繰り返して、結局は改革の理念が実現することができずに終わってしまったというふうに私は考えております。そうした轍を踏まないように、私は、ぜひ県議会の皆様方あるいは市町村長の皆様方とは信頼関係をつくりながら、しっかりと議論するべきところは議論をしながら県政を進めてまいりたいというふうに考えております。
 村井県政、田中県政を引き継いだということでありまして、私は、県の職員同士の人間関係もある意味で非常に亀裂が入ってしまったというようなところもあったと思いますし、あるいはさまざまな関係機関との関係性、信頼性というのも、県の行政に対する信頼感を失ってしまっていたという部分もあると思いますが、そうした部分についてはもとの形に戻していただいたというふうに考えております。また、医師確保の対策でありますとか経済対策、あるいはFDAの誘致、そうした政策については着実に取り組まれて成果を上げていらっしゃったというふうに考えております。

 他方で、県民の皆様方からは県政遠くなってしまったという御指摘もあるわけでありまして、私としては、村井県政のいいところについてはしっかりと引き継ぎながらも、さらに発展をさせていきたいというふうに思っております。
 それから、県政手法の評価ということでありますが、つかさつかさということで、私自身その考え方を頭から否定するものではありません。これだけ大きな組織でさまざまな仕事を行っているわけでありますから、県の職員がそれぞれのポジションでしっかりと全力を尽くして働いてもらう、そのための環境づくりをしていくということが知事の仕事でもあるというふうに考えております。
 しかしながら、他方では、大きな時代の転換点でもございますので、これは私の独断でやるということではなくて、しっかりと職員と議論はしながらも、大きな方向転換については私のリーダーシップのもとにおいて行っていくことも必要だろうというふうに考えております。選挙直後の世論調査会の調査におきましても、県民のニーズ、村井県政の事業あるいは組織、ある程度変えていくことを望んでいるという方が8割を占めているという部分もありますので、そうした県民の皆様方の声もしっかりと承りながら県政に取り組んでまいりたいというふうに思っております。

 それから、村井県政の情報公開、開かれた県政への評価ということであります。
 情報公開につきましては基本的なルールが条例等で定められているわけでありまして、そのルールのもとでしっかりと行っていくことが必要であるというふうに思っておりますし、村井県政においても一定の取り組みはされてきているというふうに思っております。

 ただ、私は、ある意味で踏み込んで、請求があったから公開するということだけではなくて、よりわかりやすく、あるいはより積極的に情報を提供していくということがこれからの行政には求められているというふうに思いますし、また、高齢者の数がふえている、あるいは障害者の方もいらっしゃるという中で、情報提供のあり方というものもいろいろ工夫していかなければいけない部分があると思いますので、そうした観点でより開かれた県政運営に努めてまいりたいというふうに考えております。

 それから、中期総合計画の評価、今後の取り扱い、それから政策評価についてお尋ねがございました。
 現在の中期総合計画、新たな時代にふさわしい長野県づくりを計画的、総合的に推進するために、2,000件を超える県民意見をいただく中で、県議会の議決を経て策定されたものというふうに認識しております。県を挙げてこの計画の目標実現のために取り組んできているという現状でありますから、私自身、その計画あるいはこれまでの取り組みについてはしっかりと尊重をさせていただきたいというふうに思っております。
 他方で、計画策定後3年を経過しているということで、経済・雇用環境、一層厳しくなってきている、あるいは政府の動きとしても健康あるいは環境といった分野を通じて雇用を伸ばしていくという方向性が出されているということで、社会経済の環境も変わってきている部分がございます。
 さらには、私も、知事選挙に当たりましてはさまざまな公約を県民の皆様方に訴えながら選挙戦を戦ってきたわけであります。計画期間も半ばとなり、新たな計画策定も視野に入る時期に来ているというふうに考えておりますので、社会経済情勢の変化、さらには私が実現を目指していこうと考えております施策との兼ね合いなどについても見きわめながら、現行の中期総合計画の取り扱いについては検討していきたいというふうに考えております。

 それから、「未来への提言」への評価、それから今後の取り扱いということでございます。
 「未来への提言」、私が副知事をしていたときに取りまとめられたわけでありますが、今現在も残っているということは、私自身、余り認識せずに知事に就任をいたしました。「未来への提言」、私は中身的にはさまざま示唆に富んだ中身が含まれているというふうに思っております。この取り扱い、現行の中期総合計画の策定の中で議論されて、総合計画審議会において基本的なところは尊重していくという方向性が確認された上で、現在、長期構想として継続しているというふうに認識しております。
 私としては、これまでの経過を踏まえつつ、含まれている理念は現時点では尊重していきたいというふうに思っておりますが、先ほど申し上げた中期計画についてこれからあり方を検討していきたいと思っておりますので、中期計画の取り扱いを検討する中で「未来への提言」の扱いについても考えてまいりたいと思っております。

 それから、後藤田五訓、職員に期待すること、あるいは現場主義ということでございます。
 第1回目の部局長会議で、私のほうから後藤田五訓の話をさせていただきました。後藤田官房長官の部下であった佐々淳行氏から直接お話を伺ったものでございますけれども、先ほど御紹介いただきましたように、省益を忘れ、国益を思え、悪い本当の事実を報告せよ、勇気をもって意見具申せよ、自分の仕事でないというなかれ、決定が下ったら従い、命令は実行せよという内容でございます。
 私、一番申し上げたかったことは、なかなか組織、上のほうに行けば行くほど悪い情報が来なくなってくるという実態をさまざまなところで見てきておりますので、ぜひ風通しのいい長野県庁を一緒になってつくっていきたいと。もちろん、私自身も心がけなければいけないというふうに思っておりますけれども、ぜひ幹部職員にもそうした姿勢を持っていただきたいということでお伝えしました。

 それから、もう1点は、どうしても組織、縦割りになりがちでありますが、国と比べて県の場合は縦割り意識はさほど強くないわけでありますけれども、とはいえ、この事務をどこが所掌するかというときになると、積極的権限争いのときもあるかもしれませんが、どちらかというと消極的権限争い、これはそちらではないかということになりがちであります。県民の目線で見たときには、どこの部局であろうがしっかりと取り組んでもらうということが第一でありますから、そうした縦割り的な思考についてもなくしてもらいたいという思いを込めてお話をさせていただきました。
 このほか、職員には、冒頭、私が就任したときのあいさつで、せひチャレンジ精神を持ってほしいということ、それから現場を大切にしてほしいということ、さらには、幾つかの壁、国と地方自治体の壁、それから県行政と県民との壁、それから県の組織の間の壁、こうしたものについて低くしてほしいということはお願いをしてきているところであります。
 これから地道な取り組みを行うことによって、組織の活性化、そして本当に職員の一人一人の意欲が発揮できるような長野県庁、長野県の組織をつくっていきたいというふうに考えております。

 それから、現場主義でございます。
 私自身、事業仕分けを見ていても、あるいは国の行政、あるいはほかの自治体での行政を通じても思っているわけでありますけれども、大きな組織になればなるほど現場の意識との乖離というのは非常に大きくなってきているというふうに思っております。そういう意味で、現場の声、現場に近い職員の声、あるいは現場にいらっしゃる住民の皆様の声、そうしたものに関してはしっかりと私のみならず県の職員も承る、あるいは現場にお伺いするという姿勢が重要であるというふうに思っております。
 田中県政も現場主義ということでありましたが、田中県政、どちらかというと知事が1人で動き回られて、十分組織内での検討を経ることなくトップダウン的に指示がおりてしまったということで、県庁の組織、混乱した点があったというふうに思っておりますので、そうしたことにならないよう、私自身はアンテナをしっかりと高く張りつつも、県庁の組織をしっかりと活用しながら、現場主義の実現に向けて取り組んでいきたいというふうに思っております。

 それから、国、市町村、議会との関係ということでございます。
 私自身は無所属での立候補でございましたが、民主党、それから社民党、国民新党から御推薦をいただいたわけでございます。改めて関係の皆様方に感謝を申し上げたいというふうに思います。
 しかしながら、知事として県民の負託をいただいた以上は、これは、一党一派に偏ることのない県政運営を行っていきたいというふうに考えております。政権与党、あるいは関係する政党とのつながりは、これは信頼関係ということでぜひ生かしていきたいというふうに思っております。信頼関係に立った上で地方の声をしっかりと伝えていく、あるいは主張していく、そうした形で取り組んでまいりたいというふうに思います。
 先般も、早速、枝野幹事長代理のところに県内の市町村長と一緒になってお伺いして要請を申し上げてまいりましたけれども、枝野幹事長代理とは、仕分け人として、それから大臣として、それから選挙のときは応援をしていただいたということで、さまざまな関係性の中で一定の信頼関係をつくらせていただいておりますので、そういう意味でしっかりと私どもの声を受けとめていただいたんじゃないかなというふうに思います。
 今後とも、さまざまな政党、あるいはさまざまな組織との信頼関係につきましては、県民のために私としては生かしてまいりたいというふうに考えております。

 それから、市町村との関係構築であります。
 これは、今の行政の仕組み上、県と市町村が違う方向を向いていればなかなか行政はうまいこと進んでいかない、前を向いて進んでいかないというふうに私は考えております。そういう意味で、市町村の皆様方は大切なパートナーであるというふうに思っておりますし、力を合わせてこの長野県をよくしていきたいと思っております。
 私は、知事選挙後、知事に就任する前までに、非常に短い期間でありましたけれども、77市町村すべてお伺いする、あるいは直接お目にかかるということで対話をさせていただき、協力の依頼をさせてきていただきました。これからも、市町村の皆様、とりわけ市町村長の皆様方との信頼関係を大切にしながら県政運営に努めていきたいと、こういうふうに思っております。
 私は、市町村長の皆様との意見交換会というものをこれから各広域ごとに行っていきたいというふうに思っておりまして、11月にまず下伊那地域からスタートさせていただきまして、順次すべての広域圏で開催をしたいと思います。本年度中は4回開催を予定しておりますが、そうした中で、それぞれの市町村の現場も見させていただき、意見交換をさせていただく中でさらに信頼関係を強めるとともに、問題意識を共有化させていただきたいというふうに考えております。

 それから、県議会との関係の基本姿勢でございます。
 私は、同じく県民の皆様の代表者である県議会の皆様方とは、長野県をよくしていきたい、長野県の活力をできるだけ引き出したい、そうした思いは同じ、志は同じだというふうに考えております。ぜひ皆様方とは信頼関係、協力関係をつくりながら、県民のための県政運営に努めていきたいというふうに思っております。
 大きな歴史の転換点の中で、これまでの延長線上ではなかなか進まないことが多く出てくると思います。その分、より一層、県民の代表者である県議会の皆様方と私とで対話を深めていかなければいけない機会がふえてくると思いますので、ぜひとも、議員各位におかれましては、御協力、そして県政運営に対して時には厳しい御意見、あるいは議論が済んだ後はしっかりと同じ方向を向いて県政を進めていただくことができるような関係をつくっていただくように、改めてこの場をおかりしてお願いいたしたいと思います。
 政策評価につきましては、これは、県の中期計画に計上している事業がしっかりと進んでいくか点検していく、チェックしていくというような観点では非常に意味があるというふうに思っています。ただ、政策評価を行うプロセスで膨大な事務量が発生してくるという部分もありますので、しっかりと今後の政策に反映していく、生かしていくということが大切だというふうに思っております。私自身、政策評価のアウトプットの活用方策については、これから引き続き十分活用できるような方向で考えてまいりたいというふうに思っております。
 以上です。

               

◎副知事
 (和田恭良) 
副知事としてどのように知事を補佐していこうと決意しているかと、こういうお尋ねでございました。
 知事が進めようとしております政策や施策は大変幅広く、また数多くございます。県議会、市町村を初め関係者の理解と協力のもと、一つ一つ着実に実行していくことが県職員の基本的な務めであろうと、このように考えております。
 副知事といたしましては、知事を補佐する立場から、職員や関係者の皆様の協力を円滑に図りますとともに、職員の持っている力を十分に引き出すことなどによりまして県民の要望にこたえる施策の具体化を図ること、このようなことが大事な任務であると考えております。
 また、議員御指摘の点につきましても、先ほどから何度もお話が出ておりますが、後藤田五訓にも勇気をもって意見具申せよとありますので、きちんと実践をしてまいりたいと存じます。
 いずれにいたしましても、これまでの知識、経験を十分に生かしまして、知事の目指す県づくり、長野県発展のために努力をしてまいる覚悟でございます。
 以上でございます。

          
■倉田竜彦

職員との関係についてでございますけれども、率直に言って、私ども、阿部知事について言えば、副知事時代の状況、そして副知事をおやめになって横浜の副市長になられたり、あるいは行政刷新会議に行かれて、そして、また副知事時代と違った知事として登場されたということについては理解をしているんですけれども、県の職員の中においてはまだその立ち位置がしっかりしていないんじゃないかと思うんです。つまり、県の職員にとってみれば、田中県政の副知事時代のイメージが結構強く残っておりまして、ある意味では様子見のところもあるんではないかなと、こんな感じを持っております。そういう観点でいえば、知事、さっきもおっしゃいましたけれども、知事自身が上から目線で命令を発したり、あるいは意に沿わない職員を外すということでなくて、みずから職員の中に飛び込んで、ある意味では職員と同じ視点で考え行動する。そういうことを通して職員との信頼関係を培っていくということがうんと重要ではないかなというふうに思っておりますので、これは答弁は要りませんので、そういう思いでやっていただければ結構です。

 それから次に、中期総合計画についてでございますけれども、先ほどの答弁を聞いておりますと、知事としては中期総合計画を見直す方向で慎重に検討をしていきたいと、こういう答弁だったと思います。中期総合計画については、県議会が議決をし、そして県民総意のものであるという、その取り組みの経過については十分尊重されていくということでございましたけれども、この中期総合計画は2年半で完了なんですよ。そういう点でいえば、さっき、知事は、大きな時代の変化の中で環境も変わってきた、そして自分が選挙で公約したことについてもぜひ具体的な形で指し示していきたいということになれば、もっと具体的に答弁をいただきたいんですけれども、例えば今の中期総合計画について言えば、かつて吉村県政のときに、4年の任期のうちで最後の年になると前倒しして、そしてまた新しい計画を立てるということもあったわけですけれども、前倒しをして新しい計画を立てるのか。もう時間的にないわけですよ。率直に言って中期総合計画を新たにつくるとすれば1年半ぐらいかかるわけですね。前倒しするとなると、ことしの冬あたりから準備に入らなければ間に合わなくなってしまうわけですけれども、この辺については、見直しをするのか、あるいはどうするのかということをもう少し明確に自分の考え方を提起していただくことがわかりやすいと思いますので、よろしくお願いします。

 それから、政策評価制度については、確かに総合計画審議会の中の意見を調べてみますと、県の取り組みについてはおおむね了とされ、そしてまた県の対応も新たな改善への意欲よりも現状追認型になっているように思われるわけです。私どもの会派では、かつて政策評価をするときに、総合計画審議会は中期総合計画の基本論議をしたところなので、それがまた政策をチェックするのはおかしいではないか、新たな第三者機関をつくるべきではないかという主張をしたわけでございました。そういう点では、政策評価の第三者機関のあり方について、確かに今回も田村さんというかつて総務省の方が入っておりますけれども、もっと学者なんかを入れてしっかりチェックをして、ある意味では政策の新たな方向ということについてもしっかりと考えていったほうがいいんじゃないかと、こういうふうに思いますので、改めて、政策評価制度の第三者機関のあり方、それからアウトプットで改善をしていくということをもう少し具体的に御説明をいただきたい。

 それから、4点目、「未来への提言」でございます。
 理念は理解すると。私どもは、率直に言って、田中県政の4年間のときの一つの指標でありましたけれども、その理念よりも、そのことによって、「コモンズからはじまる」という形の中でさまざまな議論をし、そしてその中で県政が混乱に陥ったという経過を知っているだけに、この取り扱いについてはぜひ慎重にしてほしいという思いで言っているわけです。
 そういう点で、知事は、新たな中期総合計画をつくった段階で新たな長期構想をつくる可能性もあるので、そのときこの取り扱いについては検討したいというふうにおっしゃっているけれども、そのことについてもう一度明確な答弁をいただきたいと思いますし、長野県の基本計画の議決等に関する条例の第6条では、社会経済情勢の変化等により長期構想の変更または廃止をする必要があるときには議会は知事に意見を述べることができると、こういうふうにされているわけです。
 だから、議会の側が、私がさっき言ったように、田中県政のときの遺物だからこれはぜひ廃止しなさいよと言った場合は、知事はどう対応されるのか。
 村井さんは、最初の就任のときに、この「未来への提言」は、ある意味では結いだとか寄り合いだとかという形で、地域の小さなシステムというか、そういう合従体については理解できる、ただ、このことを県政のかなめとするのは極めてなじまないのではないかと答弁されたのを私は覚えています。そんなことを含めて、もう一回、この「未来への提言」について御答弁をいただきたいと思います。
 以上です。

           

◎知事
 (阿部守一

順次御答弁申し上げたいと思います。
 まず、中期計画の見直しについての考え方ということでございます。
 先ほど答弁申し上げたわけですけれども、計画期間も半ばとなり、新たな計画策定も視野に入ってきているという中で、まさに御指摘がありましたように、私としては、これまで県民の皆様方に訴えてきたものも含めてこれから推進していくという観点で、この計画については見直していく必要があるだろうというふうに基本的に思っております。
 しかしながら、各部局は、今、現行計画に基づいて施策を推進しているところでありますので、実は、この10月にも、私の公約で掲げていた内容を来年度以降どうやって推進していくかということについて各部局としっかりと話し合いをしていきたいというふうに思っております。そうした中で、現計画との整合性について、先ほど見きわめてというふうに申し上げましたが、そう申し上げたのは、私の考えと今県政が中期計画に基づいて進めていく方向性がどの程度一致して、どの程度乖離しているのか、そこら辺も見きわめながら計画のあり方を考えていきたいというふうに思っております。その上で、必要であれば、議員お尋ねありましたように、まさに前倒しで計画のあり方について検討していくことが必要になってくるというふうに思っております。

 それから、政策評価のあり方、第三者機関も含めてより有効に機能するようにしてはどうかという御提案でございます。
 私自身、今の御趣旨は全く賛成であります。評価が評価の中で終わってしまってはいけないというふうに思っておりまして、私は外部の皆様方の声も入れながら評価できるような仕組みにしていくことが重要だと思っております。ただ、私は事務量がふえる割には効果が上がらないプロセスではいけないと思っていますので、そういう意味で、第三者機関のあり方ということも含めてしっかり有効な評価になるように御提案も含めて考えていきたいと思います。
 それから、現行の評価の中では、私としては、前回、部局長会議で少し問題提起をさせていただきました。評価をする中で、やはり進捗がおくれているというようなものについては、これまでの政策の充実というようなことで対応できないものもあると思いますので、少ししっかりと方向づけを議論する場が必要だと思っています。そういう意味で、おくれている事業につきましては、私も、各部局としっかり話し合いをする中で今後の方向性について見出していくようにしていきたいと考えております。

 それから、「未来への提言」の取り扱いでございます。
 私は、「未来への提言」が実はまだ現県政においてもそのまま存在しているということ自体驚いたというのが、先ほど答弁申し上げたとおりであります。これは、条例上の位置づけができているという中では、県政としては現時点においては尊重していくものというふうには考えております。
 しかしながら、倉田議員御指摘のような経過をたどってきている文書ということでもありますし、私は、先ほど申し上げましたように、「未来への提言」、視点としてはいい視点が入っていると思っている部分もありますが、しかしながら、体系的な長期構想としてはやや内容的に偏っている部分も率直に言ってあるんじゃないかというふうに思っております。そういう観点を持ちながら、中期計画の取り扱いを検討する中で考えてまいりたいというふうに申し上げたわけであります。
 これは、実は、中期計画の見直しスケジュール、それから長期計画の見直しを仮にするとすればどういうスケジュールでやっていくかということ、これはこれまでと違って議会の皆様方とのプロセスもかなり綿密に組み込まなければいけないということも認識しておりますので、そうした今後のプロセスを考える中で、しっかりと問題意識は受けとめさせていただきながら考えていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。

         

     

■倉田竜彦

そういう点では、この議会の場というのは、できたら具体的な知事の考え方をなるべく明確に言っていただく、そのことを通して県民も理解を深めるということになると思うんです。そういう点では、例えば慎重に検討するとおっしゃっているけれども、今のお話をもう一回お聞きすると、中期総合計画については基本的には見直していきたいんだという思いが答弁の中にははっきり出ておるわけですから、このことはやっぱり明確にそういう方向にしていくんだと。そして、最後におっしゃったように、議会とのプロセスも大切だというふうにおっしゃっていることは、新しい地域総合計画も議会が議決するわけですから、そういうことを踏まえられて、私は、率直に言って、前倒しで見直しするならことしの冬から準備に入らなければ間に合わないと思っています。10月の部局長会議等々ですり合わせをして、新しい施策に入るんなら、やっぱり決断をしてしっかり入っていただきたいというふうに思います。
 それから、長期構想については、今の答弁をお聞きしまして、必ずしも県政運営にはそぐわないというようなお話もありました。そういう点では、中期計画、あるいは長期構想の中で新しいものをつくり出していくと、こういう理解をして前へ進ませていただきたいと思います。

 次に、「信州底力全開宣言」、いわゆる知事の選挙のマニフェストでございます。順次お尋ねをしてまいります。
 最初に、「共に支える確かな暮らし 信州に築く県民主権」の中で、県民主権を実効性あるものにするため長野県という行政組織を刷新するとされておりますけれども、現行の組織の問題点や、また変えなければならない点というのはどういう点があるのか。ぜひ具体的事例を挙げてお答えをいただきたいと思います。
 また、知事が考えられている行政組織というのは、どういう形で刷新すれば知事が考えている行政組織になるのか。このことについてもお聞かせをいただきたいと思います。

 次に、新しい信州を築くための条例制定についてお伺いをいたします。
 中小企業振興条例、子どもの権利条例、障がいのある人も、ない人もともに安心して暮らせる条例、市民活動支援条例と四つの条例の制定が掲げられております。マニフェストの重要課題に条例制定を挙げられた基本的考え方、そしてこの四つの条例は私も制定が必要と思っておりますけれども、この四つの条例に絞って挙げられた政策意図についてもあわせて伺います。
 また、中小企業振興条例もそうですし、今挙げられた条例は先進県ではいろんなところでやっております。例えば中小企業振興条例は千葉県や福井県で制定され施行されていますけれども、こういう他県の同様の条例については条例制定の上で参考にされるのか。あわせてお尋ねをいたします。
 条例制定というのは御存じのように県議会の議決が欠かせません。条例制定に向けてのプロセスはどう考えておられるか。4年間で制定をするとされているけれども、どのように準備をされていくか。また、いわゆる制定の仕方について、どんなプロセスで、県民の意見をどう聞いていくかという基本的考え方もお尋ねをいたします。

 それから、もう一つは、民主党県連が政策協議で提起をした自治基本条例制定への考え方、さらには社民党が政策協定で提起をした公契約条例制定についての考え方もあわせてお尋ねをいたしたいと思います。
 さらに、村井前知事がこの6月議会で制定の検討の具体化を進めると答弁をいたしました職の安全、安心確保のための条例について、議会としても6月議会で長野県食品の安全・安心条例の制定を求める請願書を全会一致で採択をしており、早急に制定準備を進めるべきだと思いますが、御所見を伺います。

 次に、県政世論調査では、阿部知事に期待している政策の1番は産業振興と雇用となっております。所信表明で、知事は、産業力、地域力の強化を挙げ、地域に根差した産業の強化、広い視野に立った戦略が必要、そして経済政策を総合的に検討する経済戦略会議で検討していくとされております。一方、マニフェストでは、信州グローカル戦略として、国際的な視野に立ち、グローバル経済に果敢にチャレンジしていくことが必要、地域と世界を目指すアグレッシブな産業振興を目指すとしております。
 私は、県民が阿部知事に期待をしている産業振興と雇用の確保は現実に差し迫った課題と思います。多くの中小企業が、長野県では80%以上の中小企業が赤字経営をしている、そういう形で中小企業が頑張っている。あるいは雇用に不安を持ちながら暮らしている県民の願いというものは、ある意味ではこのマニフェストに書かれているものとは若干乖離があるのではないのかなと思います。

 そういう県民の願いである産業振興、雇用確保について、中長期的な重点戦略の中にどう位置づけられるのか。県民の要望にどう具体的にこたえていくのか。基本的考え方をお聞かせをいただきたいと思います。補正予算等で切れ目のない経済対策を打っていくことに対しては評価をしている前提でお聞きをしております。

 次に、医療体制の確保の中で、ドクターヘリを増強し、中南信に配備をしていくと書いてあります。
 この問題については、特に南信地域の住民から今日までも非常に要望が多く、やってきましたけれども国の補助金や財政状況からなかなか実現できずに経過をしてまいっております。そういう点では、これはぜひ実現をしていただきたい立場で、どのような見通しをお持ちになっているか。お尋ねをいたしたいと思います。

 次に、公共事業のあり方についてお尋ねいたします。
 吉村県政までは国の有利な起債もあり、また、長野オリンピックとの関連で、高速道路や新幹線に象徴されるように、新たな道路やトンネル、橋梁などの新設がなされ、公共事業費も県単と公共事業を含め平成7年には4,330億という形でピークとなりました。しかし、田中県政における公共事業の大幅削減、そしてまた村井県政においても必要なところをやるという形でありました。その結果、平成21年度には県単、公共を合わせたお金は1,131億円とピーク時の25%に減少をしていったところであります。
 それから、もう一つは、村井県政においては、知事が言っておりましたように、社会資本の整備は一定程度でき上がってきたという点で、道路の維持管理や橋梁の長命化など、こういう取り組みも進めて計画的に行われております。
 そこで、お尋ねしますけれども、知事は、今日までの長野県の県政の進めてきた公共事業に対してどう評価されているか。また、県民から非常に要望が高い三遠南信、中部横断、中部縦貫などの高規格道路、あるいは松本糸魚川道路、木曽右岸道路等、こういう整備について公共事業の質的転換の中でどう取り組もうとされているのか。公共事業の質的転換の中身を含めて考え方をお尋ねをいたします。

 それから次に、地域公共交通の活性化と再生、信州まつもと空港の安定的運航、並行在来線の国の支援措置についてお尋ねいたします。
 きのうも、国土交通省なり、あるいは民主党へ要望活動に行かれたわけですけれども、長野県は全国に先駆けて地域公共交通活性化・再生総合事業に基づく協議会がつくられ、地域公共交通再生に向けての地域の特性を生かした取り組みをしてまいりましたけれども、本年度の国の予算額は40億円と前年度の60%を切り、県内の交付金額も要望額の50%にとどまるなど、市町村にとっては冷水を浴びせられたような状況となっております。また、事業レビューにおいても、一たん廃止となったことも極めて重大な問題であります。また、信州まつもと空港も、本年6月よりFDAによりまして2路線が維持できることとなりましたけれども、今後の安定化のためには国の財政支援が欠かせません。並行在来線につきましても、新幹線の金沢開通まであと3年に迫る中、並行在来線の存続のためにはJRの関与のあり方や財源措置を含めた新たな仕組みづくりが欠かせません。
 知事は、これら三つの課題について、国への要望の実現化、そしてまた見通しを含め、今後どのように取り組まれていくか。考え方を伺います。

 次に、農業問題について伺います。
 去る9月11日、農林業センサスが発表されました。それによりますと、全国で農林業経営体が5年前と比べ17.3%減少、販売農家数は16.9%減少、農業就業人口の平均年齢は65.8歳と5年前に比べて2.6歳もアップし、耕作放棄地面積は40万平米となっており、全国的にも農業の基盤低下が進んでおります。
 県内の状況を見ますと、農林業経営体は17.5%減少、販売農家数は17.2%減少、農業就業人口は22.4%減少し、農業の高齢化による離農が進み、担い手対策をどう強化していくかが大きな課題となっております。さらには、経営耕地面積も5年前の調査より6,228平米減少し7万平米になっておりますし、遊休農地の拡大になかなか歯どめがかからないと、こういう状況になっております。ですから、当然、農産物の産出額も、中期総合計画の指標とは裏腹に87億円ほど低下をし2,625億となっているわけです。
 これらの状況を踏まえ、知事は、長野県の農業の現状をどう認識されているか。お尋ねいたします。
 県では、長野県食と農業農村振興の条例に基づきまして21年度もさまざまな農業施策を行ってきております。知事がマニフェストで提起をされている付加価値の高い農業振興というのは、今日まで行ってきた農業政策とベクトルは同じなのか。新しい目玉政策は考えていられるものはあるか。あわせて伺います。

 次に、森林づくり県民税について伺います。
 森林づくり県民税が導入されて、ことしで3年目を迎えています。平成22年度において7億4,600万円を活用し、間伐や造林事業が取り組まれており、成果を上げていると思われるので、森林税導入の成果をどのように評価されているか。まず林務部長にお伺いします。
 森林づくり県民税は5年間の時限条例であります。他県では、成果を公表し、県民アンケートなどを実施する中、引き続き導入をしている例が非常に多いわけでありますが、長野県としては引き続き導入していく考えがあるか。知事にお伺いいたします。
 それから、業としての林業の取り組みにつきましてもマニフェストで書かれております。知事がおっしゃっている川下から川上を引っ張ってくる施策が必要だということについては、全くそのとおりであります。ただ、川下へ引っ張っていくためには、技術や、あるいは流通や、あるいは財政支援を大胆に行うということを抜きには考えられません。
 また、10月1日に施行された公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律の活用も含め、新たな施策として何かお考えがあるか承りたいと思います。有害鳥獣は省きます。

 次に、NPOの助成について伺います。
 マニフェストでは、県民税の1%と、企業、労働組合などからの寄附を財源に市民活動支援基金を設立して助成すると記されています。まず、長野県のNPOの活動についてですが、政策評価でも認証数が803法人と目指した目標に比較してややおくれているとされているが、現状をどう分析されているか。企画部長にお伺いいたします。
 県民税1%、そして企業や労働団体の寄附を財源とするNPOの支援制度については、なかなかその設立は難しいと私は思いますけれども、知事の基本的考え方をお尋ねをいたします。
 また、民主党が掲げている新しい公共についても、NPOとの関連でどういう考え方をお持ちか。お伺いをいたします。

 次に、教育問題について伺います。
 知事は、マニフェストで、教育行政に責任を持つと宣言されております。教育委員会の独立性を踏まえて、教育委員会との関係について知事の立場からどう考えているか。お尋ねをいたします。
 知事は、現状の教育について、記者会見などで、今の教育で本当にいいのかとの問題意識を持つ中、不登校や発達障害の子供たちの現況、学力問題などを課題として挙げております。長野県教育の現状について課題は何か具体的に挙げていただくとともに、教育委員会の今日までの取り組みについてどう評価されるかもあわせてお伺いします。
 次に、知事は、知事部局内に、教育再生に向け子供の教育について考えていく部署を年度内に設置をされたいとしています。そして、記者会見等では、その中で、総合的に教育についてアプローチしていかねばならない課題が幾つかあると言われました。また、具体的事例としては、発達障害のある子供たちは、教育委員会の問題と同時に、福祉的な視点、医療的な視点が必要と総合行政で対応していかなければならない、あるいは食育や農業体験については農政部や林務部が教育委員会と連携して広い範囲で考えていくとしております。教育委員会としても、知事が言われたことについては各部局と連携をしながら取り組んできていると私は思っております。
 まず、教育課題についての他部局との連携した取り組みの今日までの取り組みの経過と成果について教育長に伺います。
 知事には、新しい部署を知事部局に設置するねらいと、どのような新しい課題を考えていられるのか。具体的事例を挙げて説明をしてください。

 次に、財政規律と県債発行について、臨時財政対策債と県債のあり方について質問をいたします。
 知事は、所信表明で、一般財源の確保を臨財債に依拠せざるを得ない現在の地方財政の仕組みは持続可能性という観点から限界があり、来年度の予算編成に向け、新たな財政規律の確立に向け議論を進めるとし、臨財債を含めて県債残高を縮減するとしております。
 そもそも、臨財債は、国の都合で地方交付税を削減したから地方で発行し、後年度の交付税で負担をするという仕組みであります。地方財政計画の中にもそのことが位置づけられており、県としても地方交付税の仕組みの中で対応してきたと思いますが、まずこの臨財債の役割をどう認識されているか。伺います。
 また、前県政では、通常債と臨財債を分けて、通常債は償還の範囲内で抑え、臨財債はある程度発行可能額を活用してきましたが、この手法についてはどう考えられるか。伺いたいと思います。
 また、知事は、将来を担う子供たちにいたずらに負担を負わせるわけにはいかないとされていますが、一方、学校や道路や橋は将来の世代も使う、世代を超えて費用を負担する仕組みとして県債は合理的な仕組みだと考える考え方もあります。知事は県債のあり方についてどう考えられるかお伺いをして、2回目の質問を終わります。

       

◎知事
 (阿部守一

お答え申し上げます。
 まず、現行組織の問題点と組織刷新の考え方ということでございます。
 これは長野県に限らずでありますけれども、行政組織、行政に限らずだと思いますが、目的があってしっかりと分掌組織をつくったときに、どうしても縦割りが長い間の中では強くなってしまいがちであると。あるいは、行政の場合は民間企業と違って倒産することも考えられないということで、ともすると前例踏襲型の仕事に陥りかねないというのは長野県に限らず指摘されているところだと思います。
 組織の中には、知らず知らずのうちにいろんなバリアができてしまっているという部分があると思います。私は、どんな組織であれ、日々刻々社会情勢は変わってきますので、そうした変化に柔軟に対応していくということが基本的には大切だろうというふうに考えております。長野県の組織、私もいろんな自治体で仕事をしてきましたが、長野県の組織は非常にシンプルな組織になっているというふうに思っております。それはいい部分ではないかというふうに思っておりますが、ただ、新しく生じた課題、あるいは喫緊の課題に弾力的に対応していくことも他方でこれから重要になってくるというふうに思っております。経済対策、あるいは子供たちの問題、さまざま組織連携、組織の垣根を越えて取り組んでいかなければいけない課題が多くなってきているというふうに思っております。
 具体的な考え方の例ということで、直ちに長野県でやるかどうかということは別ですけれども、例えば時限的な組織ですね。特定のテーマ、成果目標をはっきり立てて、例えば地球温暖化対策等に対して、体制を3年なら3年と決めて一定の成果を出すために組織をつくっていくようなことも考えられるというふうに思いますし、私は開かれた県政ということで言っておりますが、これは県の組織とはちょっと外れますけれども、さまざま審議会とか委員会とかある中で、当事者、障害者の方とかあるいは外国籍県民の方とか、そういう当事者の皆様の声をしっかりと伺わなければいけないような場合には、そうした当事者会議を設置するとか、いろんな工夫を県の組織においても講じていく必要がこれからは出てくるんじゃないかというふうに思っております。


 それから、農業の関係でございます。農業の現状認識、それからマニフェストで掲げた農業施策との関連ということでございます。
 長野県の農業、高齢化の進行で担い手がどんどん減っている、それから、価格も、物によりますけれども、非常に安定しないという状況であるわけで、議員御指摘のとおり非常に厳しい環境に置かれているというふうに思っております。これまで長野県としては食と農業農村振興計画による取り組みを進めてきているわけでありますけれども、私は、基本的な方向性については尊重しつつも、付加価値の高い農業振興、試験開発機能の強化、あるいは積極的なマーケティング戦略の展開といった、私がマニフェストで掲げたようなことも織り込みながら、農業の振興に努めてまいりたいというふうに思っております。
 とりわけ、中山間地あるいは過疎地域における農業というのは、これは、業としての問題だけではなくて、地域の活性化という側面からも非常に大事な課題であると思いますし、全国的な視点でいけば食料の安全保障という観点からも重要なものだと思いますので、国の動向等もしっかり踏まえながら長野県としての対応を考えていきたいというふうに思います。
 新規就農者の開拓等、長野県もしっかり取り組んできているわけでありますけれども、横浜市も非常に大きなJAを抱えておりますけれども、横浜の若者等の中にも実は農業に従事したいと、しかしながら居住地等の関係でいきなり長野県に来るというようなことは難しい状況もありますので、そうした他の地域との連携等も含めて、それから農産物の販売とかマーケティングというのも大都市地域とも連携しながら進めていかなければいけない部分もありますので、国との連携、あるいは他の地方自治体との連携も含めて、農業の振興については取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 それから、森林づくり県民税、5年間の時限条例でありますが、終了後の対応というお尋ねでございます。
 これは、県民の皆様方から御負担をいただいて森林整備の財源に使わせていただいてきております。一定の成果を上げてきているというふうに思いますけれども、これまでの成果、県民の皆様方からちょうだいした税金でありますから、成果をまずはしっかりと検証していかなければいけないというふうに思っております。その上で、議員並びに県民の皆様方の御意見を十分にお伺いしながら検討をしてまいりたいというふうに考えております。
 県民税、これは多くの県でも導入をされてきていると。長野県においても、先駆的に検討を始めて、今現在税金としてちょうだいしているわけでありますけれども、多くの県ででき上がってきている中で、森林整備というのはそれだけ地域にとって重要な課題になっているんじゃないかというふうに思いますので、場合によったら全国的な制度としての展開みたいなことも本来考えていかなければいけないんじゃないか。かつて森林交付税というような議論があって、今余り聞かれなくなった感はありますけれども、森林を守るための財源というのはどうするべきかというような観点も踏まえて、私どもの森林づくり県民税のあり方について考えてまいりたいというふうに思います。

 それから、業としての林業の確立に向けての取り組みということでございます。
 県内の森林のうち、人工林の多くは資源的に充実し、森林整備を中心とした保育の時代から木材を利用する時代へと移行してきているというふうに考えております。現在、県として、長野県森林づくり指針の改定作業に取り組んでいるところであります。特に、今後10年間、木材の搬出利用をさらに進めるための取り組み、川上においては森林所有者情報の整備や森林境界の明確化による施業の集約化、これは、多くの林業関係者の皆さんとお話すると、どんどん財源だけもらっても森林境界が不明確でなかなか整備が進まないというような声も伺っております。こういった課題については、県だけで取り組めるのか、あるいは国としての立法措置が必要なのかという観点も含めて考えてまいりたいというふうに思いますし、また、高密度な森林路網の整備でありますとか機械化の推進、あるいは人材の育成といったような視点で木材生産の低コスト化に向けた条件整備についても図ってまいりたいというふうに思っております。
 また、川下におきましては、県産材の加工・流通体制の整備を図ると同時に、先駆的な取り組みを行っている民間企業の皆さんとも連携して新たな木質バイオマス利用の検討を進め、建築用材からバイオマスエネルギーとしての利用まで、木材を無駄なく利用する仕組みを構築していくことも重要だというふうに考えております。
 長野県の例えばペレット、森林組合等でつくっておりますが、ペレットも例えば燃料として流通させようとしたときに、私は横浜市でなるべくそうしたバイオマスエネルギーを活用できないかというふうに考えたときに、環境面での規制というのがあってなかなか横浜市でペレットストーブは、とりわけ公共的なところでは現時点では認められないというような制約もあったりしましたので、そうした規制緩和の観点等も含めてこれからの森林の活用ということは考えていく必要があるんじゃないかというふうに思っております。

 それから、NPO関係のお尋ね、私は、必ずしもNPO法人に限らず、公的な活動を行っている皆様方広く視野に入れて施策を推進していきたいというふうに考えておりますが、まず、私のマニフェストの中でもNPO等公益な活動をされている方々への支援ということを書かせていただいております。私が掲げております確かな暮らしということを実現していくためには、これは、行政だけではなくて、市町村を初めとする関係団体、さらには多くの県民の皆様、さまざまなボランティア団体、NPO団体、そうした皆様方との連携協力が非常に重要だというふうに思っております。そうした中で、県民税の1%程度の額と、それから企業あるいは労働組合、そうした広い県民の皆様方からの寄附等を財源とした基金を設けるなどして助成を行う制度がつくれないかというふうに考えております。
 現在、長野県においては、元気づくり支援金の中で地縁組織を含めたNPO等の市民団体に対して財政支援を行っているところであります。私が考えているものとやや整理を要する部分も率直に言ってあるんじゃないかなというふうに思います。元気づくり支援金につきましては、これは地域の皆様方から存続の要望、拡充の要望が非常に強いということも認識しておりますが、そうした地域を支援するという観点と、それから公的活動、NPO活動等を支援するという観点でどういう仕組みがいいのかということについて、来年度予算に向けてしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
 新しい公共ということを政府も打ち出しておりまして、新しい公共の仕組みをつくるための支援金というものも概算要求の中では出ているようでありますので、そうした国の取り組みについても十分活用しながら、長野県の公共的な活動がより一層活性化して、県民の暮らしを支える長野県ができるように努力してまいりたいというふうに思っております。

 それから、教育委員会との関係についてのお尋ねでございます。
 これは、法律上、知事の権限、それから教育委員会の権限、決まっているわけでございます。私学の関係は知事、公立学校、初等・中等教育、高等教育、高等学校については教育委員会とルールがあるわけでありますので、基本的にはその責任分担、役割分担を前提にして考えていくということが重要だというふうに思っております。しかしながら、子供たち、あるいは教育に関する課題というのは学校現場という枠を超えて複雑・多様化しているという現状がありますので、そうしたものに対して私としては真摯に向き合ってまいりたいというふうに考えております。

 それから、長野県教育の現状と教育委員会の取り組みについての評価ということであります。
 少子化、核家族化の進行ということで、家族のあり方、あるいは地域のあり方というのも変わってきているわけであります。家庭や地域で子供を育てる力というものが低下する中で、子供たちの社会的な自立、精神的な自立がおくれてきているんじゃないかというふうに思っております。その一方で、子供たちの学力でありますとか体力の向上、あるいは基本的な生活習慣の確立といった基本的な教育の部分においての充実というものも求められてきているわけであります。さらには、不登校の子供たちやあるいは発達障害の子供たちとか、困難を抱えた子供たちに対する社会全体でのサポート、そうしたものも強く求められているのが教育を取り巻く現状だというふうに思っております。

 現在、教育委員会では、不登校対策、高校再編、あるいは特別支援教育、こうしたものを重点に取り組んできていただいているというふうに認識をしております。長年の懸案であった高校再編についても、地域や県民の理解を得ながら進めていただいているというふうに考えておりますし、不登校や学力等のデータを見ると、そうした反面で信州の教育をどう立て直すかということも急務になっているというふうに考えております。ぜひ、教育委員会におかれましては、その責任、役割の範囲内でしっかりと将来を見据えた政策に取り組んでいっていただきたいというふうに思います。

 私としては、地域との垣根、あるいは保護者との垣根、学校との垣根を極力低くしていっていただきたいなというふうに思いますし、また、同じ県の組織でありますから、教育委員会と私どもの知事部局が本当に力を合わせて、子供たちの立場に立って取り組んでいけるような環境づくりに私自身も努力をしてまいりたいというふうに思います。
 また、教育関係、教育という視点だけではなくて、これは社会そのものだと思いますので、社会一般の動向についても敏感になりながら、私としても、教育委員会と一緒になって、長野県の教育、それから子供の問題に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 それから、子供教育に関する新たな組織についてのお尋ねでございます。
 今お尋ねしたとおり、子供たち、教育を取り巻くさまざまな課題、今本当にいろんな課題があります。医療に関係する問題、福祉に関係する問題、雇用に関係する問題、さまざまあるわけでありますが、そうした課題にもちろん今までも教育委員会が個々の部局との連携の中で行ってきていただいていると思いますけれども、選挙で選ばれた知事としてしっかりと取り組むという形の組織を私はつくっていきたいというふうに思っております。
 具体的な取り組み事例ということでありますけれども、例えば農業体験とか林業体験、こうしたものについて各学校で取り組んでいただいているわけでありますけれども、こうしたものについても、一層、知事部局としても一緒になって取り組みたい、応援したいというふうに思いますし、先般も国の各省庁にあいさつ回りしましたが、発達障害の子供たちの対応、文部科学省と厚生労働省に分かれて対応しています。長野県においては総合的に対応できるように知事部局と教育委員会とが力を合わせてまいりたいというふうに思いますし、子供たちを取り巻く具体的な課題にきめ細かく対応する中で、組織の担う仕事についてはしっかりと固めた上で取り組んでまいりたいというふうに思います。

 それから、財政の関係で臨時財政対策債についてのお尋ねでございます。
 臨時財政対策債、倉田議員のお話にもありましたように、これは地方交付税の振りかえということで一般財源的な扱いをしているわけであります。今の厳しい財政状況の中では、ある意味で貴重な財源の一つであるというふうに認識をしております。しかしながら、臨時財政対策債、国の地方財政計画にしっかりと位置づけられているということでありますけれども、通常債と臨時財政対策債を明確に分けて、通常債だけ目線を向けていけばいいのかというと、私は臨時財政対策債についてもしっかりと視野に入れて財政健全化を図っていくことが重要ではないかというふうに思っております。
 世代間の公平性というお話がございました。確かに基本的な地方債の原則は建設地方債でありますから、施設をつくれば10年間、20年間、あるいは30年間もつわけでありますから、世代間の公平という観点で地方債を活用するということは一定の合理性があると私も思っております。しかしながら、臨時財政対策債、一般財源扱いですから経常経費にも当たっているわけでありまして、むしろ臨時財政対策債の議論には世代間の公平性というのは余り当てはまらない、むしろ逆の議論になってしまうんじゃないかというふうに思っております。

 私としては、これから後々の世代に対して過大なツケ回しをされるということにならないように、県債全体のあり方、さらには、企業会計、あるいは外郭団体の財政、債務保証等をしている部分もあるわけでありますから、そうしたトータルの長野県としての債務のあり方を視野に入れながら、新しい財政規律のあり方を来年度予算編成に向けて議論してまいりたいというふうに考えております。
 今年度は通常債の発行額を臨財債の発行額が上回るということでありまして、これはある意味で財政危機、あるいは異常な状況と言ってもいいような状況が生じてきているんじゃないかというふうに思いますので、交付税措置されるからということで視野から外してしまうのではなくて、その交付税会計自体も非常に厳しい中でのやりくりをしているわけでありますから、そうした点にもしっかり目を向けながら財政運営をしていく必要があるというふうに思います。
 このまま臨財債の増発を続けていくということになりますと、臨財債の償還経費を臨財債で賄う、借金を返すのにまた借金するというまさに自転車操業的な事態に陥る可能性というのも指摘されているところでありますので、私としては長野県としての財政規律をどう考えるかというのをまずしっかり確立しなければいけないと。それとあわせて、国に対しても、今の地方財政制度の問題点についてしっかりと指摘して、地方税財源の充実を求めていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

      

◎林務部長
 (久米義輝)

森林づくり県民税の成果についてのお尋ねでございますが、森林づくり県民税の導入を契機といたしまして地域ぐるみの森林整備への機運が高まり、長い間放置されてきた集落周辺の里山においてこれまでの2年間で5,102ヘクタールの間伐が実施されました。
 実施した地域の皆さんから、間伐により森林に光が入り、見通しがよくなって野生鳥獣被害が減少したように感じる、森林所有者の理解が進み、地元の森林をみんなで考え、森林整備に取り組むきっかけとなったなど、前向きに評価する声をたくさん寄せていただいております。
 さらに、森林づくり県民税の導入により、多くの県民の皆様の森林づくりへの関心がより一層高まったことも大きな成果と考えています。
 以上でございます。

      

◎企画部長
 (望月孝光)

NPO法人の活動状況、現状をどう分析しているかというお尋ねでございますけれども、県内のNPO法人、現在819法人という形になっております。人口10万人当たりの法人数で見ますと全国第3位ということで、東京、京都に次いで多い数を示しておりまして、県民の皆様方のNPOへの活動への参加意識、これが非常に旺盛であるのではないかと思っているわけでございます。
 また、平成20年度に行いました実態調査によりますと、活動分野は保健、医療、福祉の分野が約5割ということで最も多く、次いで学術、文化、芸術、スポーツの分野、そして環境保全の分野、それから子供の健全育成等、非常に複雑というか多岐にわたりまして、幅広い分野で地域の課題に取り組んでいただいておるところでございます。
 一方、活動上の悩みの第1位は資金不足でございまして、加えてスタッフが非常に少ないということから特定の者に事務が集中するなど、法人経営のもととなる十分な資金あるいは人材を確保することが非常に難しいといった運営力不足が大きな課題となっているわけでございます。
 こういった課題を抱えておるわけでございますけれども、NPO法人は、多様化する住民ニーズに対して、行政のみでは対応できない新たな公益サービスの担い手として、地域住民がみんなで支え合う社会の形成に向けまして今後ともますます重要な役割を担っていただくことが不可欠であると、このように認識しております。
 以上でございます。

       

◎教育長
 (山口利幸)

教育課題について知事部局と連携した取り組みに関する御質問をいただきました。
 教育を取り巻くさまざまな課題に対応するためには、知事部局との連携は不可欠と認識しております。さまざまな取り組みを行っておりますので、一例を申し上げたいと思います。
 特別支援教育では、障害のある児童生徒や発達障害児の支援について健康福祉部と、特別支援学校高等部の就労支援については商工労働部と連携するなど、知事部局との連携は年々拡充しておりまして、本年は今後の特別支援教育のあり方について関係部局とともに検討をしているところでございます。
 また、喫緊の課題である高校生の就職支援では知事部局と連携した総合的な支援が必要でありますので、商工労働部と高校生就職支援検討会議の設置やジョブカフェ信州により相談・支援体制を充実したり、さらには、就職未決定のまま高校を卒業せざるを得なかった生徒に対しましては新卒未就職者等人材育成事業等によりまして卒業後も継続したサポートを実施しているところでございます。

 このほかにも、食育では農政部と学校給食への地元農産物の利用促進を、不登校対策ではスクールソーシャルワーカーを中心に学校と福祉、保健医療等の部局の連携による支援を行っております。
 以上、取り組みの一端を御紹介いたしましたけれども、教育委員会といたしましては、知事部局との連携は一定の成果をおさめていると認識しておりまして、今後ますます複雑・多様化する教育課題に的確に対応するために、地域の子供は地域で育てること、乳幼児期から高校卒業まで切れ目のない子育て、教育支援をすることが必要でありますので、知事部局との連携について一層充実すべきと考えております。
 以上でございます。

      

■倉田竜彦

それぞれ答弁をいただきました。
 まず、NPOの助成についてでございますけれども、知事がおっしゃっている、県民税1%、そして企業、団体等の寄附によって支援金をつくるという、この額は一体どのぐらいなのか。考えている額があったらお教えをいただきたい。
 それから、今重要な発言をされたと思うんですけれども、コモンズ支援金から始まって、今、元気づくり支援金という形で非常に使い勝手がいいという支援金があるんですね。コモンズ支援金は、特農だとか特林だとか10個の特別なやつを一つにまとめて田中県政時代につくった。それで、今、10億円がある意味では各地域の活性化に非常に役に立っている。そういう点でいうと、非常に要望も多いし、各市町村からもぜひ来年度予算では引き続き確保してくれという話が出ているわけ。そこで、今、知事がちらっとおっしゃったのは、確かに今元気づくり支援金の70%ぐらいは市民団体やNPO法人等が使っている額で、市町村よりも多くなったということは事実ですけれども、ただ、これと、NPOの助成金の額とが例えば一致したら、これを来年度予算で統合するなんていうようなことがもしあるとすれば、これは大問題だと思うんですね。この辺については、知事、もしそういうお考えがあるんだったらこの場でもう少し明確にお話をいただいて、今後の論議の糧にしていただきたいということを1点申し上げておきたいと思います。

 それから、教育再生の問題ですけれども、今、他部との連携の話もお聞きをしまして、教育長のほうからは十分しっかりやっているというお話もありました。そして、知事からは、どうしても選挙の公約であるし、新しい部署をつくりたいというお話があったけれども、さっきの答弁を聞いていると、どうしてもつくりたいという思いがまだ残念ながら私どもに伝わってこない。そういう点でいうと、今の教育委員会と他部局との連携について、これでは新しい時代は乗り越えられないというふうに知事は考えられているのか。この辺を知事にお聞きするとともに、さっきの知事の答弁に対して、先ほど教育委員長はある意味じゃ自然体のお答えをされたと思いますけれども、新しい部局というものに対して教育委員会の長としてはどういう認識を持っているか。お二人からお聞きをしたいなと思っております。

 それから、臨財債についてですけれども、私は、本来的に言えば、国の都合で勝手に金がないからという形で臨財債に振り分けて、そして発行については各地方公共団体が責任持てなんて、こんなある意味では国の御都合主義はないわけですよ。そういう点では、まず第一義的にやるのは、国へしっかり話をして、地方財政計画の内容の変更なり、あるいは地方公共団体の財政支援をしっかりとってくるというところがまず最初の出発点でなければいけないと思うんですけれども、そのことについて知事は、やるとは言っているけれども、どうなのか。

 それから、もう一つは、臨財債について言うと、今年度の場合、臨財債のほうが多くて通常債のほうが少なかったというふうにおっしゃいました。総務部長、なぜそういうふうになったのかということを説明してください。
 それから、もう一つは、臨財債の関係でいくと、財政改革プログラムというのがありますよね。これは財政見通しの収入の中には臨財債が入っているわけだけれども、知事のお考え方からすれば、財政改革プログラムを来年度予算編成の前には見直さなければならないと、こういうことになると思うけれども、この辺についての踏み込んだ考え方があったらあわせてお聞きをいたします。

       

◎知事
 (阿部守一)

まず、NPO等への支援の関係でございますが、平成21年度の個人県民税収入約680億円、それから法人県民税が約74億円でありますから、これをベースにいたしますと、その1%、約7億少しという形になろうかと思います。今、元気づくり支援金との兼ね合いの話ありました。先ほど答弁でも申し上げましたとおり、私、新しい公共、あるいはNPO、公的活動を行う団体に対する支援という形でマニフェストに載せさせていただきましたが、それと元気づくり支援金は今御指摘がありましたように内容的にはかぶさる部分もあるんじゃないかというふうに思います。私自身の公約と、それから現在地域から要望の強い元気づくり支援金、重なる部分がありますので、どういう形で地域のニーズにこたえていくか、そして、それと並行して、地域活動あるいは公的な活動を行う団体をしっかり支えられるか。その両方をにらみ合わせながら、来年度予算編成に向けて、御要請は御要請としてしっかり承りながら考えていきたいというふうに思っております。

 それから、教育組織、私の熱意が感じられないという厳しい御指摘だったわけですけれども、私としては、教育委員会制度がある中で、それはもちろん尊重していかなければいけないという大前提には立っております。しかしながら、先ほど来申し上げているように、教育の問題、実は知事部局に残っている教育の権限もあるわけです。私立学校の問題でありますとか、あるいは高等教育、大学教育をどうするかとか、そういう問題については知事側の権限に属している部分もあるわけでありますので、一方的に教育の問題がすべて教育委員会になっているわけではないということはまず御理解いただきたいと思います。
 そうした中で、これからの教育のあり方を考えるときには全県的な視点でさまざまな観点を取り入れながら議論していく必要があるだろうということで、最終的にはもちろん教育委員会の責任に属するところは私は尊重させていただきたいと思いますけれども、私自身選挙で選ばれた人間として教育についても責任を持つという立場で、ぜひこの組織についてはしっかりと立ち上げてまいりたいというふうに考えております。

 それから、臨財債の関係は、これは国の責任ではないかというのは、まさに臨時財政対策債は国がつくった制度でありますから、そういう観点でとらえれば御指摘のとおりだろうというふうに思います。私は、国に対しては、地方財源の充実、確保というものはしっかりと求めていく必要があるということは十分認識しております。そのこと自体、これからもしっかりと行動をしていきたいというふうに思いますが、その反面で、これは国の責任だから、最後、交付税措置があるから大丈夫ではないかという安易な考え方は持てないだろうと。むしろ、国の地方交付税特別会計自体も厳しいやりくりをしているということについてもしっかり認識をしながら、これからの県としての、自分の足で、今の場合まだまだ十分立っていないですけども、本来は自分の足で立つというような観点での財政規律について考えていきたいと、そういう考え方でございます。
 財政改革プランにつきましては、現在のプラン、私自身、まだ就任後しっかり読み込んでおりませんけれども、臨財債と通常債の区別を当時プランをつくったときは必ずしも明確に分けていなかったんじゃないかと思いますが、先ほど申し上げたように臨財債の発行額が極めて拡大しているという状況の中では、私は来年度予算に向けてその考え方については見直しを図っていく必要があるというふうに考えております。
 以上です。

     

◎教育委員会
  委員長
 (矢崎和広) 

教育委員長の見解を聞きたいということでありますのでお話を申し上げたいと思いますが、正直申し上げて、このテーマにつきまして知事ときちんとお話をさせていただく時間がまだとれておりません。そういう意味では、新聞報道等の中で、知事部局の中に教育に関する総合調整機関を置くという発言だけでいきますと、いろんな方が御心配いただいて、教育行政のヘッドクオーターを知事部局に置くのかというような御懸念の声が私のところにはたくさんいただいておりました。

 しかし、今議会の知事の説明をお聞かせいただく中で、そういう意味ではないということで納得させていただいているところでありますが、知事部局と教育委員会の今までの連携については、時代の要請の中で、正直申し上げてまだ2年足らずの委員長の期間でありますが、大変連携よく、特に就職問題については本当に一生懸命連携をさせていただいたというように考えているところでありまして、そういう意味では、それをより深めていく必要性については十分感じておるところでありますので、教育に関して恐らく幾つかの部門で知事部局で関連しているところがあるわけでありますから、そうしたところを知事部局における教育に関係するところの知事プロジェクトチームをおつくりいただいて、教育委員会とキャッチボールさせていただくということになりますと、より密接な連携のある、地域の子供を地域で育てるという形につながっていくんだろう、そんなように理解をしているところであります。

      

◎総務部長
 (小池茂見) 
ただいまの御質問、通常債の発行額よりも臨財債の発行額のほうが多かったではないかという御指摘でございます。
 これはこのとおりでございまして、これは交付税の不足分というものを臨財債で発行せざるを得なかったというのが実情でございます。
 以上でございます。
      
■倉田竜彦

それぞれ答弁いただきました。
 元気づくり支援金とNPOの助成金というのは似たところがあるというんなら、私は、それを例えば来年度予算でおやりになるのはいいけれども、10億円の額をしっかり上回って、15億円ぐらいやるという話になってくれば非常にありがたいと思うんですけれども、その辺についてはもう少し議論を深めていただいて、部内の中でしっかりまとめていただきたいと思います。
 それから、教育委員長の発言をお聞きして私もある程度安心をしましたけれども、ただ、この問題も、言ってみればなぜ県庁機関の中にほしいのかということについてもう少し詰めた論議をしていただいて、そして知事選で私が当選したから、公約だからという話ではなくて、非常にシビアな形でしっかりとやっていただいてまた提案をしていただきたいというふうに思うところでございます。

 次に、信州型事業仕分けについて質問をいたします。
 知事は、信州型事業仕分けを公約の柱として掲げましたけれども、私たちの会派でも、事業仕分けは必要だという考え方もありますし、県民への情報公開で県民参加のより開かれた県政運営を目指すということについても一定程度理解はしています。ただ、きょうの午前中の質問でも、事業仕分けの本質といいますか、これについてつまびらかに答弁をしていただかないと、情報公開、あるいは県民に開かれた県政をつくるためにやるということだけじゃなくて、この辺についてはしっかりやっていただきたいなというふうに思っているわけです。
 そういう点では、知事が何ゆえ事業仕分けを県政策の重点に挙げたのか、そして事業仕分けの本質は何なのかということについて知事の思いをもう一回語っていただきたいと思います。

 それから、もう一つは、信州型事業仕分けと言われております。私ども会派で問題になったけど、信州型というふうに名づけたのはどういう意味合いをもって、手法として普通の事業仕分けと違うのかどうか。この辺についても理由をお尋ねいたします。

 それから、民主党政権が行った事業仕分けは予算削減のための手段として使ったと言われておりますし、当時、行政刷新会議の事務局次長であられた阿部知事、改めて民主党の政権によった事業仕分けについて結果を含めてどう評価されるか。伺います。
 また、信州型事業仕分けは、手法を含めて民主党とは基本的に違うんだというんなら、もう少し具体的にお話をいただきたい。
 さらに、職員を静岡県や広島県に行かせているわけでございますけれども、静岡県や広島県が長野県の事業仕分けのモデルとして考えていられるか。あわせて伺います。

 それから次に、予算執行とのかかわりについて伺います。
 まず、本年度内に実施をしたいとおっしゃっていますが、一方では、予算を削減することは前提にしていないと、こういうふうにおっしゃっているわけですから、そうすると、本年度内、しかも予算編成の前には実施したいという考え方は、予算を削減することが目的ではないとおっしゃっているわけだから、本年度内、しかも予算編成の前に実施したいという考え方はどういうことに基づいて言っていらっしゃるのか。伺います。

 それから、予算は、これはさっきも村石さんが質問しましたけれども、予算は議会が議決をし、それで決算を認定するというシステムで動いています。これと事業仕分けとの関係について改めてもう一回お聞きをしておきたいと思います。

 それから、第三者評価について言えば、さっき伺いましたのでそれは結構ですけれども、もう一つは、うちの会派で問題になりましたのは、信州型事業仕分けについてはまずルールづくりをすべきではないかと。つまり、事業仕分けの対象になる事業は何なのか、対象にならない事業は何なのかということを明確に打ち出すということと同時に、それから県議会との関係についてもルール化しておくということをまず定めることが必要だと思いますが、考え方をお聞かせをいただきたいと思います。

 次に、事業仕分けは、県内の市町村職員や有識者等が参加し、現場の視点、地域の視点など幅広い視点から議論をするとしておりますけれども、仕分け人の選定方法をどうするのか、あるいは班編成でやるとも言われていますけれども、このやり方についてどう考えているのか。それから、さっきもありましたけれども、判定人というシステムを導入されるのか。この辺についても伺っておきたいと思います。

 それから、知事は、9月1日の記者会見の事業仕分けとの関連で、今まで密室の中でしか予算論議がされてきていなかったことについて、開かれた場所で行うことが意義があると、こういうふうに述べられています。そういう点では、当然、事業仕分けを県民参加、情報公開で行う延長線では、例えば来年度の予算編成過程についてもすべて情報公開をし、県民参加を含めて、県民により開かれた形で実施すると理解していいか。伺います。
 この辺についてはもう少しわかるように、せっかく議論をする議会ですから御説明をいただきたいと思います。

 それから次に、マニフェストでは、県民の安心、安全の大きな柱である警察行政について、警察力の強化としか触れておりません。私は、県警察が県民の安全、安心の確保のために全力で頑張ってきておりまして、認知件数でも平成21年度は昭和56年度以降最低となり、検挙率も41.2%と平成13年の20.8%に比べ大幅に上昇するなど、成果は上がっていると思っております。
 また、交通事故につきましても、死者数は平成21年度111人と平成元年以降最低となっておりまして、高齢者の交通事故の課題はあるにしても、順調に推移していると確信をしています。
 一方、警察官1人当たりの負担人口は、たび重なる警察官の増員を図っても平成22年4月現在で全国で負担の高いほうから4番目という形で、1人当たり警察官の負担はほかの県に比べると大変大きくなっていると思われます。
 そこで、知事にお尋ねしますけれども、長野県の治安状況に対する認識と今後の課題について基本的考え方をお伺いをいたします。

 また、田中県政時代、警察官の増員について警察庁とトラブルとなり、増員がおくれ、警察の士気をおとしめたというようなこともあったわけですけれども、こういう苦い経験がありましたけれども、現在、警察庁では833人の増員を概算要求しております。知事としても、長野県警察の増員について先頭に立って、議会とともに要望し、実現させていく考え方があるか。決意を含めてお聞かせをいただきたいと思います。

      

◎知事
 (阿部守一)

事業仕分けの関連で何点かお尋ねがございました。せっかくの機会でございますので、わかりやすいようにということですので少しかみ砕いてお話をさせていただくようにしたいと思います。
 事業仕分け、何ゆえ実行するんだということでありますけれども、私は、事業仕分け自体は別に目的ではありません。事業仕分けをやることが目的ではありません。事業仕分けはあくまで手段であります。何のための手段か。これは、再三申し上げましたように、県民の皆様方に、まず公開でやるということで、県政を開かれたものに、そして身近に感じてもらえるようにする一つのプロセスだというふうに思っておりますし、それから、県民の皆様方にも傍聴をいただいたり、あるいは仕分け人として参加していただいたりするような取り組みによって参加をしていただく、臨場感を持って参加をしていただくということによって、県民の皆様方が県政の取り組みに参加をしていただく一つの重要な機会にしていきたいと。そうしたことだけで長野県が開かれた県政になるとも思いませんし、これのみで県民参加がすべてだというふうに思いませんけれども、これをきっかけにして、第一歩として、さらにそういう県政を進めていきたいというのが一つの目的であります。

 それから、もう1点が、この事業仕分けを通じて、そもそもだれがこの仕事をやるべきなのか、行政がやるべきなのか、あるいは県がやるべきなのか、あるいはやるとしたときに見直すべき点があるのかないのか、そうしたものについて外部の視点で点検をしてもらうと。そうしたものが事業仕分けであります。
 実は、今も行政事業レビューということで、行政刷新会議は事業仕分け、各省庁では行政事業レビューと称してやっていて、同じようなことをいろんな名前で呼んだりして取り組んでおります。先ほど申し上げましたように、判定人方式みたいに特段の専門家じゃない方たちに判定人として入ってもらうようなやり方もあるので、事業仕分け自体、これがもう唯一絶対の形だというものが必ずしもあるわけではありません。

 しかしながら、行政刷新会議、かつて私がいたときも、事業仕分けと称するからには基本的なルールが必要だろうということで事業仕分けの基本原則というのをつくりました。これは行政刷新会議の資料として提出したわけでありますけれども、5点あります。一つは、現場に通じた外部の視点の導入。外部の人の目線を入れる。各省庁が各省庁の中だけで議論するのは事業仕分けとは呼ばない。それから、全面公開ということで仕分けの議論はすべて開かれた場所で行う。それから、事業シートの作成ということで、これは資料のつくり方によって議論の質も左右されてしまうということもありますので、事業の目的とか具体的な事業内容、あるいは成果実績、国民が一覧して事業内容を理解できるようなシートに基づいて行う。それから、明確な結論を出す。従来の審議会等では長時間議論してもなかなか結論が出ない、わかりづらいということもあったわけでありますが、仕分けについては一定時間内に結論を出すということにしています。それから、プロセス重視ということで、議論の過程においてさまざまな意見、見解が出されます。外部の人の意見、長野県であれば住民の方からの意見が出てくると思います。その意見を単なる意見で後は終わりということではなくて、そうしたプロセスの中で出た意見についても取りまとめておくことによって今後の改革につなげていく。以上5点を事業仕分けの基本原則の確認ということで、これは政府の行政刷新会議で確認をしております。
 私が行おうとしております信州型事業仕分けも、ベースは今申し上げたことが基本であります。その上で、どうして信州型と言っているのだということでありますが、これは、先ほど申し上げたように事業仕分けの標準形というのは必ずしもないわけでありますので、長野県において長野県の特色を出していく必要があるだろうということで信州型とつけさせていただきました。
 現時点で私が考えておりますのは、一つは、これは政府の最初の事業仕分けや予算編成過程で行いましたけれども、私は、繰り返し申し上げているように、予算編成過程で予算削減を目的として行うわけではないということであります。それから、これは組織的な違いがあるので国と対比するのはなかなか問題があるかもしれませんけれども、行政刷新会議の場合は、事業仕分けを行って仕分け結果を出すところまでが刷新会議でしたけれども、そこから後は財務省と各省庁でやりました。その結果の扱いについても、当然、私は知事として全体について責任を持つ立場ですから、私が全プロセスに対して責任を持って取り組んでいきたいと。それから、市町村あるいは県民から対象事業についてはできれば提案を求めていきたいと。国の場合は国の中で事業選定しておりますけれども、開かれた県政、それから市町村との、実は市町村の皆さんが一番問題意識を持っている方多いと思いますので、できる限り県民の皆様や市町村から事業の提案を求めていきたいと。それから、開催場所については、県庁内だけでやると長野市周辺の方しかなかなか来れないと思いますので、そういう意味で長野市以外でも実施をしていきたい。それから、仕分け人には、市町村の関係者、これは協力をいただきながらでありますけれども、できればお入りいただきたい。そうしたことを先ほど申し上げた基本的な考え方に付加して行うことによって、そうしたものをあわせて信州型と名づけていきたいというふうに考えております。

 それから、民主党による事業仕分けをどう評価しているかというお尋ねでございます。
 これは、昨年秋に、民主党政権のもと、私も事務局として一緒に取り組ませていただきましたけれども、行政の無駄の洗い出し、あるいは予算編成過程の透明化、あるいは国民が国の予算というものに対して、今までほとんど接することがなかったものに対して関心を持ってもらったということで一定の効果があったというふうに私は感じております。
 実際に仕分け会場にずっとおりましたけれども、最初の1日目はほとんど事業の関係者、政府の関係者、メディアの関係者、あるいは当該仕分けの対象となる事業の関係者らしき方が多かったわけですけれども、2日目、3日目と日を重ねるにつれて本当に一般の国民の皆さんがいらっしゃって熱心にやりとりを聞いているという状況になりました。今まであれだけ大規模な形で一般の国民が国の政策プロセスにかかわったということはなかったというふうに思いますので、そういう観点では私は画期的な取り組みではなかったかというふうに思います。

 しかしながら、先ほど来国への要望のところで申し述べておりますように、仕分け結果の取り扱いについて、しっかりと関係方面と調整がなされずに補助金の削減等が出されてしまったんではないかという部分がございます。そうした点はこれからの政府として行ってもらうときには課題だというふうに思いますし、そうした観点で国に対しても地方の声は発信していきたいというふうに思っております。
 民主党の事業仕分けとどう違うのかということにつきましては、先ほど申し上げたように基本的な部分は同じであります。しかしながら、後ほど付加した、市町村から参加をしてもらうとか県民から事業の提案をいただくとか、そういう点については国の取り組みとは違っているということで御理解いただければと思います。

 それから、静岡県、広島県の取り組みをモデルとして考えるのかということでありますが、それぞれの地域でさまざまな取り組みをやっております。私も静岡県の事業仕分けを視察をさせていただきました。私は実は1回目の静岡県の事業仕分けも拝見しておりますが、1回目に比べると格段に議論のレベルが上がっていると。私がそういう言い方をするのも僣越かもしれませんけれども、聞いていらっしゃった方もそういった感覚を受けていらっしゃったようであります。開かれた場所で説明するという機会、行政の職員は持っていないわけでありますから、2回目ということで静岡県の職員はかなり前向きにとらえて説明をされていたというふうに私は感じております。静岡県、広島県初め、ほかの自治体でも事業仕分けを行っておりますし、長野県内の市町村においてもこれから実施する予定の市町村幾つかございますので、そうした取り組みのいい点については私どもとしても取り入れてまいりたいというふうに思っております。

 それから、予算削減を前提としないのになぜ予算編成前なのかということで、これは私の説明があるいは不十分な点があるのかもしれません。予算編成プロセスの一環とするわけではありませんけれども、仕分け結果が予算に反映されなければいけない部分というのも当然出てくると思います。例えば、実はこれは県の仕事じゃないんじゃないかというふうになったときには、それを県の仕事として継続するのかどうか判断した上で、しないという結論も当然あり得るわけですね。そうしたときにはやはり予算に反映していくことも出てくるというふうに考えております。
 そうした場合に、予算案を議会に提出した後、あるいは新年度予算が成立した直後に、ただちにその事業がおかしいんじゃないかという議論は率直に言ってなかなかできない環境だと思いますので、そういう観点で、来年度予算を議会の皆様方に御提案する前までに今年度中の実施を目指したいというのが私の考え方でございます。

 それから、予算の議決、執行、決算の認定と事業仕分けとの関連についてということであります。
 これは、行政のあり方というのは、常に現場の視点、県民の目線で不断の見直しをしていく必要があるというふうに考えております。繰り返しになりますが、行政の内部からだけではなかなか問題提起されづらい、あるいは事業そのものの根底にまでさかのぼって議論する機会というのはなかなか少ないわけでありますので、そうした観点で、この事業仕分けをきっかけにさまざまな事業の見直しの取り組みにつなげていきたいというふうに思っております。
 仕分けの結果につきましては、仕分けの会場での結果はもちろん出しますが、その結果を県としての最終結論とするわけではありません。当然、関係方面との十分な調整を図った上で、例えば予算に反映されるべきものであれば、予算案に計上した上で、議会の中でしっかりと御議論をいただいた上で具体的な反映がなされるものというふうに考えております。そういう意味で、議会による予算案の議決、あるいは決算報告の認定等と矛盾するものではないというふうに考えております。

 それから、政策評価あるいは公共事業評価監視委員会との関係ということで、これは先ほども御答弁申し上げたとおりでございますので省略をさせていただきたいと思います。

 それから、事業仕分けの対象事業の明確化あるいはルールづくりということでございます。
 これは、今年度実施する事業については一定程度絞り込んでやっていきたいというふうに思っております。準備期間等も限られた時間にならざるを得ないというふうに思いますので、幅広にやっていくということはなかなか現実問題難しいだろうというふうに思っています。そうした中で、具体的な事業の選定については、先ほど申し上げたように、県民の皆様の意見とかあるいは市町村の意見とか伺いながら決めてまいりたいというふうに考えております。
 その他、国の規制あるいは県の規制にかかわるもの、あるいは県として政策評価をこれまでやってきております。その成果もしっかりと活用するという観点で、事務事業評価の結果において有効性、効率性等について課題があると指摘されているような事業について今回は対象として選定をしていきたいというふうに思っております。

 それから、県議会との関係につきましては、関係方面との十分な調整を行った上で取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 仕分け人についてでございますが、現在、詳細検討中ということでございますが、仕分けに精通した者、それから現場に精通した者、それから市町村の関係者ということであります。国の考え方も基本的に同じような考え方、基本的には行財政に精通した人間、仕分けに精通した人間、現場に精通した人間ということでやりましたが、あと、利害関係人、当然、当該事業の利害関係を直接有するような方については外れてもらうということが必要だというふうに思っております。

 それから、判定人方式をとるかとらないか、今後は可能性について検討していきたいというふうに思っておりますけれども、これについては、住民が直接参加する方式として市町村レベルでは仕分けの中で導入されてきているというものでございます。

 それから、事業仕分けを県民参加、完全公開で行うのなら予算編成も同じかということであります。
 予算編成につきましても、できるだけ開かれた形で取り組んでいきたいというふうに思っております。長野県、これまでも各部局から要求概要の公表を行って、それに対してパブリックコメントを県民からいただき、予算案発表の際についてはパブリックコメントに対する対応状況も公表しております。それから、予算の制定状況についても、財政課長、総務部長、知事の各段階について明らかにしてきているということであります。
 そういう意味で、一定程度の取り組みはこれまでの長野県においても行ってきているというふうには思っております。しかしながら、県民からのパブリックコメント、今年度の予算については15件しかないということもありまして、やはり県民の皆様方にわかりやすく届いていない部分もあるのかなというふうに私は思いますので、そうした観点で県民の皆様方によりわかりやすい情報提供に努めながら予算編成を行ってまいりたいというふうに考えております。

 それから、警察行政についてのお尋ねでございます。
 安心、安全な地域を守るということは、これは行政の原点、基本だろうというふうに考えております。警察官の皆様方には、県民の皆様方の安全、安心を24時間365日守っていただいているということで、その取り組みに対しては感謝したいというふうに思います。
 平成13年に戦後最悪を記録した刑法犯の認知件数は8年連続で減少しているという実態はありますが、治安に対する不安というのは依然として地域の中には高く存在しているというふうに思っております。
 また、警察官1人当たりの負担人口は全国第4位で高い、1人当たりの警察官の対応していただいている人口が多いという形になっているというふうに認識しておりますので、私としては、警察官の政令定数の増員について国に対してはしっかりと要望してまいりたいと。引き続き、公安委員会、それから警察本部長ともしっかり連携をしながら、長野県の治安あるいは安全の確保に努力してまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
    

      

■倉田竜彦

今、事業仕分けについてお聞きをしましたけれども、事業仕分けは手段である、いわゆる県民の情報公開等の手段であるということですけれども、そういう説明の仕方じゃなくて、事業仕分けは何なのかということから始まって、そしてどういうふうに具体的にやっていくのかという、そういう点でいえば、こういう話があるんですよ。例えば、民主党の行政改革会議の事務局長をやられた加藤秀樹さんという方が、新聞のコメントに、民主党の事業仕分けはいつの間にか予算査定の手段のようになってしまった、事業仕分けは本来決算審査なのだ、実施された事業の妥当性、効果の有無に限ったもので、政策評価をしているわけではない、政策の仕分けは政治家がやればいい、我々は現場でお金がどのように使われているかチェックを行うんだと、こういうふうに述べている。こういう方向をもっと明確に明示してもらえば非常にわかりやすくなるんだけれども、こういうことについて知事はどう考えているか。

 それから、もう一つは、仕分けの結果がそのまま判断ではない、最終的には知事が判断をしてやるというお話ですけれども、そうすることによって仕分けをした重さというか、そういうものとの関係はどうなるのか。つまり、例えば今起きている事例としては、いろんな市で事業仕分けをやっているんですよ。ところが、例えば大津市では8割、大阪市では6割が事業仕分けした結果と違った形になって、現状維持になってしまっているわけ。それだったら事業仕分けをやった意味がなくなるんだけれども、事業仕分けをした中身についてもう少し明確に、一定の威厳を与えるということが必要ではないかなと、こんなふうに思います。

 それから、仕分け人について言えば、学識経験者、専門家というのはどういう人を選ぶのか。記者会見なんかでは構想日本の人を専門家として連れてきたいというようなことをおっしゃったけれども、この辺もできたら論議の過程の中では明確にしておいてもらったほうがいいんではないかなというふうに思います。
 ただ、もう少し一般質問等で詰めていただく中でぜひ県会議員の皆さん方も理解をいただいて前へ進めていきたいと、こんなふうに思っておりますので、知事にはその点だけ質問しておきます。
 以上です。

     

◎知事
 (阿部守一)

仕分けについて追加でお尋ねがございました。
 まず、説明がなかなかわかりづらいということでありますが、お金の妥当性をチェックするという加藤事務局長がおっしゃっているその趣旨は基本的に私も同じであります。予算編成プロセスに私ものせないというふうに申し上げているわけでありますけれども、予算編成、今限られた予算を何に振り向けるかと。優先順位のつけ方自体は、これは仕分けとは別の次元でしっかりと優先順位の議論、これは知事としての私の責任と、それから県議会の皆様方との議論の中で決めていくものだというふうに思っております。
 そういう意味で、事業仕分けというのは、現場の視点で事業の有効性とか妥当性というものについて現場の声を反映して議論していくと。その中から、本来の仕分けは、先ほど来申し上げているように、本来県がやるべき事業なのか、国の事業なのか、市町村の事業なのか、県が維持していく事業であれば改善をするべき点があるのかないのか、そういうことについて議論をしていくというのが事業仕分けでありますから、私が先ほど来申し上げていることと加藤事務局長が発言されていることとは矛盾はしていない、全く同じものだというふうに考えております。

 それから、事業仕分けが最終判断ではない、そうすると最終的な結論との関係はどうなんだというお話がございます。
 事業仕分けは、現場の視点、それから、ある意味で納税者の視点、県民の目線ということでやっていくわけでありますので、その事業の例えばいろんな関係者との調整とか、そういうものは行わずにその場で議論するわけであります。したがって、結果を直ちに適用すると実際の現場にとっては対応できないという事態が生じかねない部分があります。それが今回のまさに鳥獣被害対策とか地域公共交通の問題だろうというふうに思っておりますが、そうした観点で、私としては仕分け結果は当然尊重します。尊重しますし、その方向で考えますが、関係方面との調整をした上で、例えば廃止であれば段階的に廃止をするとか、いろんな調整の手法があると思いますので、そうした観点で取り組んでいきたいというふうに思っております。

 それから、構想日本との関係の御指摘がございました。実は構想日本がそもそも事業仕分けスタートさせたわけでありますし、長野県でかつて今の方式とは大分変わった方式、違う方式でありますけれども、行ったときも構想日本の支援を受けながら行ってきたという経過があります。現実に、政府の事業仕分けも構想日本のスタッフのかなりの力をいただきながら取り組んできたということもありますので、長野県において実施するときも構想日本のノウハウとか蓄積してきたものについては活用していく必要があるだろうというふうに考えております。具体的な関係性については、これから十分議論をした上で固めていきたいというふうに考えています。
 以上です。

    

■倉田竜彦

これだけやりとりしたわけでございますけれども、もう少しまた詰めていく場面がたくさんあると思いますので、私がいろいろ質問したことは、知事の政策がより具現化するということを求めたわけでございます。そういう形で質問いたしました。
 いよいよ、9月議会を出発として阿部さんの長野県のかじ取りが始まるわけでございます。私は、9月の初旬に正副議長と各会派の代表が知事と初めてお話したときに、各会派の代表も、選挙は終わったし、ノーサイドだと、そして一緒にいい県政をつくっていこうよという話をしたわけですから、逆に言うと知事はそれをしっかり受けとめて、県会へもさまざまな相談を率直に提起してもらうというようなことが必要ではないかなというふうに、ある意味では県会の各代表者から知事にボールが投げられたわけですから、それをしっかり受けとめていただいて私どもに具体的に提起をしていただきたい、こんなふうに思うところでございます。

 そういう点では知事はしっかりとこたえてほしいと思いますし、これから4年間、じっくりと考え、焦らずにしっかりと平常心で対策をしてほしいと。そういう点では、私は漢語4文字を贈りたいと思うんです。泰然自若という言葉をお贈り申し上げながら、そして決断はしっかりしていただく、こんなことでともに県政をつくり上げていきたいということを申し添えて、代表質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
      

 

 

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