http://www.kaikaku-ryokushin.com       

 > トップ    > 議会だより  9月定例会[小島議員]

 

 

■小島康晴
   
    

さきの6月定例会以降、集中豪雨などが県内各地に大きな被害をもたらしました。改めて被災された県民の皆さんに心からお見舞い申し上げたいと存じます。

 そこで、まず災害対策及びその復旧支援につきまして伺います。
 7月14日の豪雨では、飯田市の遠山地区、旧上村、旧南信濃村の地区になりますが、ここが一昼夜にわたって孤立状態となり、幸い人命には被害がなかったものの、家屋が土砂に埋もれるなどの大きな被害が出ました。私も現場を見させていただきましたが、家の1階の軒下まで土砂に埋まって、改めて災害というか自然の力の恐ろしさを痛感いたしました。
 さて、この災害復旧に当たっては、警察関係につきましては直ちに現地対応していただき、また、県の現地機関においても市の対策本部に要員を派遣するなど、現地、それから市、県、さらには国、国土交通省連携して比較的順調に復旧対応していただいたと理解はしておりますが、一昼夜にわたる孤立状態というような厳しい状況だったと思いますが、この点について県としては総合的にどのように評価しているか。今後に向けての教訓や課題は何か。さらにまた、ゲリラ豪雨とも言われるような局地的な、しかし大きな災害の場合、特に規模の小さな町村などには広域行政体としての県が強力で迅速な支援をしていただくことが必要ではないかと思いますけれど、この点、危機管理部長に伺いたいと思います。

 また、今回の災害では、被災者生活再建支援法によって2件が該当しまして支援を受けることができると聞いておりますが、しかし、これは合併の特例によるもので、仮に来年以降、あってはならないことでありますけれど、同じ2世帯の災害があったとしてもこれは対象にならないということになるわけです。
 3年前、19年9月の議会でも申し上げましたが、過疎・中山間地域で生活し続けるためには、この被災者生活再建の制度の改善がぜひとも必要であると思うわけです。当面、知事会に働きかけるとかあると思いますけれど、県として、均衡上、独自の支援策を検討することなど考えられないか。危機管理部長にこの点も伺いたいと思います。
 孤立状態の中での復旧に当たっては、地元の建設業の方などが応急対策や救助等に活躍されました。しかし、総じて地域の建設業の体力は落ちているということで、近い将来、道路の除雪もままならないというお話も聞いております。このような孤立状態の中で、当座、地元の建設業など関係の皆さんに頑張っていただくしかないと思うんですけれど、この点をどう評価し、今後どのように対応すべきと考えておられるか。建設部長に伺います。
 「信州底力全開宣言」では、公共事業の質的転換としまして、新設から維持管理へ重点を移すというような趣旨が示されております。

 この場でも何度も指摘しておりますけれど、例えば道路の改良率をとってみますと、私ども飯田管内は県の平均より10%以上まだ改良整備がおくれているわけです。遠山谷に3本入る道路がいずれも通行どめとなり、孤立状態となった今回の災害を見ても、それを痛感するところです。
 地場産業ともいうべき地域の建設業を生かし、救急車が安心して行き来できるように命の道路を新設または改良して、もって住民の福祉の向上を図るのが為政者の第一の務めであると私は考えますが、その点で公共事業の推進について知事のお考えを伺いたいと思います。

      

◎危機管理部長
 (下條政久)

お答えいたします。
 二つ質問いただきました。まず1問目、7月14日の災害対応についてのお尋ねでございます。
 この災害につきましては、発災とともに、県庁並びに下伊那地方事務所に大雨対策連絡本部、これを設置しまして情報収集を始めたところでございます。あわせまして、飯田市には職員5名を派遣しまして、被災現場の対応あるいは災害対策本部の情報収集に努めました。また、天龍村に対しましても、下伊那南部建設事務所の連絡・警戒体制を強化して情報収集に努めるとともに、発災後におきましては、職員を派遣いたしまして、被災現場の対応、それから情報収集に努めたところでございます。
 こうした初動対応というものが比較的早い段階における主要・生活道路の確保、あるいは孤立地域の解消などにつながったものというふうに考えておりまして、今後も、引き続き、県、市町村、それから防災関係機関、相互の連携を密にしまして、いつ起こるかわからない災害、ふえておりますので、そういった災害に迅速、的確に対応していくというふうにしてまいりたいというふうに考えております。

 それから、2問目でございます。被災者の生活再建支援についての御質問でございます。
 この制度は、一定規模以上の大きな自然災害についてはその被災者を国と県で支援しようということで、平成10年に創設されました。全都道府県が拠出して造成した基金、それと国が2分の1ずつを負担して、最高で300万円まで支給するというものでございます。これは新しい制度でございまして、創設以来、被害要件を緩和したり、それから年齢・年収要件を撤廃したり、順次対象を拡大しながら改正してきております。
 しかしながら、議員御指摘の激変緩和という点だけでなくて、例えば、今回の改正により、全壊2世帯以上の市町村を対象にすれば、同じ災害を受けた1世帯のところはどうなるんだと、あるいは、大きな災害ということですので、そこで認められなかった災害で被災を受けた市町村はどうなるのか。そういったことで、どこで線引きをしても必ず不均衡感というのが残るという宿命を持った制度でございます。
 したがいまして、制度そのものを見直すにしても県で独自支援策をとるにいたしましても、国、県、それから市町村の役割分担、それから財源の問題、あるいは対象とする被害の範囲をどこまでにするか。こういった全体で議論をすべき課題というものがたくさんございまして、今後、慎重に検討すべき問題であるというふうに考えております。
 以上です。
        

     

◎建設部長
 (入江靖)

災害応急対策に活躍する建設業者に関するお尋ねでございます。
 本年7月、8月の豪雨災害におきましては、県内各地で多くの建設業者の皆さんが、2次災害の危険性もある中で、場所によっては夜を徹して道路復旧作業に努め、孤立集落の解消に御尽力いただきました。
 地元建設業者は、災害時の緊急出動のみならず、日ごろの維持補修への対応や除雪業務など、日々重要な役割を果たしており、県民の安全、安心を支えるためになくてはならない存在であるという認識をさらに強くしたところであります。
 県では、これまでも、総合評価落札方式において災害時の緊急当番登録や除雪契約などの地域貢献を加点評価してきたところであります。さらに、今年度からは、新たな入札・契約方式として、県議会入札制度研究会の御提言も踏まえまして、災害時の緊急対応や除雪対応等で地域に貢献している企業のみが応札できるという一般競争入札方式を一部の工事において試験的に始めたところであります。
 今後とも、地域の暮らしを守る優良な建設企業が将来にわたって活躍できるような環境の整備に引き続き取り組んでまいる所存であります。
 以上でございます。

       

◎知事
 (阿部守一)

今後の公共事業への取り組み姿勢というお尋ねでございます。
 まず、本年、豪雨災害、各地で大きな被害をもたらした部分がございます。私も、選挙中に何カ所か拝見して、実際に被害に遭われた現場、あるいはお宅を拝見させていただきました。まず、被害に遭われた皆様方には心からお見舞いを申し上げたいと思いますし、また、復旧に御尽力いただきました地域の皆様方、建設業者の皆様を含めて感謝を申し上げたいというふうに思います。
 長野県は道路整備非常に全国と比べておくれているという状況であると考えておりますし、その中でも下伊那地域、他の地域と比べて特に道路改良率が低いということは十分認識をいたしております。
 私、いろんなところで申し上げますが、道路の意味合いというのは、都市部の道路と中山間地の道路は違っているんじゃないかというふうに思っております。とりわけ中山間地の道路は、地域の医療を支える道であったり、あるいは福祉、あるいは産業振興、さまざまな大きな役割を担っているというふうに考えております。そうした多くの施策の基盤となる重要な社会資本であり、また、本県の地理的特性もあって災害に強い整備を進めていく必要があるというふうに考えております。
 今後、限られた予算の中ではありますが、維持管理を重視しつつも、県民の安全、安心を確保する、それから地域を発展させていくという観点から、地域の皆さんの声もしっかり受けとめさせていただきながら、三遠南信自動車道を初め真に必要な幹線道路でありますとか生活道路の整備を着実に進めてまいりたいと考えております。
 以上です。

 

        

■小島康晴

災害というのは急に来るものですから、人命救助、それから災害復旧、これを第一に、ぜひ関係機関が連携をとってしっかりと住民のためにその任を果たしていただきたいというふうに思います。

 それから、被災者生活再建支援法、確かに、2件ならよくて1件ならだめという、あるいは10万都市になると5件以上とか、そういうことを何とかしないと、知事は過疎・中山間地は国民共有の財産だと一昨日だかおっしゃいましたけれど、そこに住み続ける人が万が一災害に遭ってもまたそこに住むことができるためにこそこの生活再建支援法があるべきで、そのためにぜひ御検討いただきたいと重ねてお願いしておきたいと思います。
 特に、基金が約600億あって、この10年間で235億くらい使っているかと思いますけれど、残りが多いかどうかという問題ではないんですが、せっかくつくった基金が中山間地、過疎地域で安心して暮らすために使われるように、ぜひともお取り組みをいただきたいと思います。
 それから、地域の建設業について、建設部長からはなくてはならないという力強いお言葉をいただきました。「信州底力全開宣言」の中にも地元建設業者への発注というような表現が出てきております。ぜひ、先ほど申し上げたような趣旨で、地場産業としての建設業が地域で活躍できるように引き続きお取り組みをいただきたいと思います。

 次に、2番目として果樹振興にかかわってお尋ねをいたします。
 ナシやリンゴ、その他果物のおいしい季節になりました。先日、園芸農業協同組合の皆さんの会合で、世代によって果物の消費量が随分違うと。60歳代は50キロ、50歳は40キロ、40歳は30キロ、30代は20キロ、20代は10キロというようなお話があって、私も気になって調べてみますと、平成20年の厚生労働省「国民健康・栄養調査」というものによりますと、20代、40代の方の果実類摂取量というのは非常に少ないということがわかりました。さっきは1年ですが、今度は1日の摂取量ということですが、14歳くらいまでは1日平均100グラム前後ですけれど、20代から40代は70グラムとなってしまいまして、60代から70代だと160グラム前後になるということのようでありまして、60代、70代の方に比べますと20代から40代の方の果物摂取量は半分足らずということであります。
 県として、この点どのように把握しておられるか、また、原因などを分析しておられるかをお尋ねしたいと思います。
 また、果物のある食生活推進全国協議会というところでは、果物を毎日の食生活に欠かせない品目として定着させるために、1日1人200グラム以上の果物の摂取を勧める毎日くだもの200グラム運動というのを推進しているということですが、若い世代の人たちにせめて1日もう30グラム果物を食べてもらうというような具体的な対策を進めていったらいかがかと思いますけれど、この点にかかわって農政部長にお尋ねをします。

 それから、3点目として県民税の控除対象について伺います。
 平成20年の税制改正によって、個人住民税の寄附金控除の対象に、所得税の寄附金控除の対象の中から都道府県、市区町村が条例で定めるものが追加されました。これを受けて、住民福祉の増進に寄与する寄附金を控除対象とする市町村が出てきているようですが、県内の状況はどのようか。

 また、この場合、このままいきますと、国税、所得税と市町村民税は税金の控除の対象になるけれど、県民税は対象にならないと。要するに、税金の負担が県と市町村で違ってしまう、アンバランスになってしまうという状態かと思いますけれど、この点、県として今後どのように対応するお考えか。総務部長に伺います。

       

◎副知事
 (和田恭良)

果実の摂取量についてのお尋ねでございますが、国では、1日1人当たりの果実摂取量の目標を200グラムというふうにしておりますけれども、平成20年度調査によりますと平均は117グラム、特に20代から40代の若い世代では御指摘のように70グラム台ということで非常に少ない状況にございます。
 この原因につきましては、一つには、共働きとかコンビニ利用など生活スタイルが変化していること、二つには、菓子類、加工食品の充実など食が多様化していること、三つには、皮をむく手間や生ごみの敬遠など食につきまして簡便化志向があること、こうしたことが主な原因と考えられます。
 そこで、若い世代に果物を食べてもらう対策でございますが、県といたしましては、まず果物に多く含まれるビタミン、ミネラル、食物繊維、ポリフェノールなど健康機能性をPRして消費拡大に努めております。また、種なしで皮ごと食べられるナガノパープルや丸かじりサイズのリンゴ、シナノピッコロやシナノプッチなど、食べるまでに手間のかからない品種の開発と生産振興に努めております。そのほか、学校給食でプルーン、ブルーベリー、シナノピッコロなどの利用を促進するほか、この秋にはシナノピッコロについて県内のコンビニでの試験販売を行うなど、消費拡大に取り組んでいるところでございます。
 以上でございます。

     

◎総務部長
 (小池茂見)

個人住民税における条例指定寄附金についてのお尋ねでございます。
 最初に、県内市町村の状況についてでありますけれども、現在、対象となる公益財団法人であるとか、あるいは学校法人、こういった特定公益増進法人等を条例で指定し、そして税額控除をしている市町村は14市町村というふうに承知しているところでございます。
 次に、県税における条例指定の考え方でございます。
 個人県民税、これは御承知のとおり市町村で賦課徴収を行っているということでございます。この寄附金の税額控除につきましては、県民税とそれから市町村民税が同様に扱われるということが望ましい形ということであるわけでございます。寄附文化の醸成であるとか、あるいは民間公益活動の促進につながるというようなことから、市町村の条例指定の状況であるとかあるいは市町村の御意見、こういったものをお聞きする中でありようについては検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。

      

■小島康晴

農業生産額を年間3,000億以上という大きな目標があるわけですけれど、1日もう30グラムというような小さな積み重ねからだんだんにこれが達成されていくのではないかと思います。引き続き積極的な対応を期待したいと思います。

 それから、寄附金控除のお話ですけれど、少ないとはいえ77市町村のうち既に14市町村があるということでございます。通告してございませんので知事には伺いませんけれど、お聞きいただいたとおりであります。ぜひとも県と市町村の足並みがそろうように御検討をいただきたいと要望しておきます。

 最後に、信州型事業仕分けについて知事に伺います。
 これまでのこの場での論議などを踏まえますと、信州型事業仕分けについて知事からは決算ベースというような趣旨のお話もありました。そういう意味では、通常の予算査定とか事業評価の延長または一環ともいうべき事業の改善の一手法であると。言葉は悪いですが、一手法にすぎないというふうに私は受けとめました。
 したがって、理事者としての執行権の範囲の中で責任を持っておやりになればいいというふうに理解しておいてよろしいかということを伺いたいと思います。
 そしてまた、この事業仕分けは知事の選挙の公約の目玉であり、県民とのお約束であるということです。私は新しいことはまず始めてみることが肝心だと思います。小さく産んで大きく育てるということがよく言われますが、そういう発想でまずはやってみる。そのためには、まずは大きな手間暇をかけずにやることが大切だと。始めることを大事にするということで、そう思うわけです。
 県民主権を標榜される以上、県民の知恵と力を信じて、外部の団体やよその大学の先生の力を当てにするのではなくて、知事や理事者の皆さんがまず気になる事業を五つでも10でも選んで、それを県民の一員である市町村の代表の方やあるいは公募の意識ある県民の皆さんなど県庁の外の皆さんの目線で意見を聞いてそれらの事業を見直していくということから始めたらいかがかと思いますが、どうでしょうか。
 そしてまた、結果については知事が責任をとられるということでありますので、結果については、県民のもう一方の代表である私ども県議会、そしてまた法律に基づく監査委員の皆さんの監査、さらには4年後の県民の皆さんの評価に任せるというふうに理解しておいてよろしいか。知事に伺います。

     

◎知事
 (阿部守一)

事業仕分けについてのお尋ねでございます。
 信州型事業仕分け、お話ございましたけれども、事業を改善していく、ステップアップさせていく、そのための手法というふうに私は考えております。いろんなアウトプットあると思いますが、それを責任を持って私自身生かしていくというふうに考えております。
 執行権の範囲内という点、必ずしも十分私が理解できないところもありますけれども、結果につきましては、当然、県議会にお諮りしなければいけないものはお諮りする、それから、監査制度との関係で、決して他の制度の機能を侵すものではないというふうに考えております。そういう観点で、私も、まず実行してみることによって、そこから改善すべき点があればさらに見直しをかけていくということについて取り組んでまいりたいというふうに思います。
 本年度内の実施を目指して、県議会や市町村の皆さん、関係者の皆さんの御理解を得ながら、信州型と呼ぶにふさわしい事業仕分けを着実に行ってまいりたいと考えております。
 以上です。

      

■小島康晴 今、私の考えと同じという部分もあったかに伺いましたけれど、ほかのことも含めて、新しいことに挑戦するという新しい知事の活躍を御期待するとともに、県議会は県議会でしっかりチェックしていきたいということを申し上げて、質問の一切を終わります。
   

 

 

             基本理念議員紹介議会だより活動報告改革・緑新日記県民の声リンクお問い合わせ

copyright (c) Kaikaku-Ryokushin 2007 All Rights Reserved.