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 > トップ    > 議会だより  6月定例会[小島議員]

 

 

■小島康晴
   
    

改革・緑新、飯田市選挙区選出の小島でございます。まず初めに、伝統行事、伝統芸能等への支援についてお尋ねします。

 私は、さきの2月議会一般質問の締めくくりに、この場で、3月末に開催されます飯田お練りまつりに多くの皆さんがお越しくださるようにお願いしました。おかげさまで、3月26日から28日までの3日間、それなりの天候に恵まれまして前回を大きく上回る32万人の人出で盛り上がり、無事終了することができました。村井知事、板倉副知事を初め、職員の皆さん、また同僚県議の皆さん、大勢お出かけいただきまして、御礼申し上げるところであります。

 記録と記憶は定かではありませんが、現職の知事が飯田お練りまつりにおいでいただくということは余りなかったのではないかと思います。村井知事におかれましては、大変お忙しい中、日曜日の午後、時間を割いて飯田までお出かけいただきまして、飯田お練りまつりの二枚看板とも言えます大名行列と我が東野大獅子などをごらんいただき、本当にありがたいことであり、光栄にも存ずるところでありますが、せっかくの機会でありますので、ごらんをいただいた御感想や長い御経験の中で次回に向けてのアドバイスなどをいただけたらと思いまして、お伺いいたします。

 飯田お練りまつりは大宮諏訪神社のお祭りでもありまして、その大もとであります諏訪の御柱と同様に、さる年ととら年、7年に一度の開催となっております。私は地元の東野大獅子に4日間参加しながら、改めて、7年に一度、満6年に一度という仕組みというか歴史についてよくできているなというふうに思いました。これが毎年とか1年置きとかといいますとなかなか大変でありますし、一方、10年とか20年に一度となりますと、こういった伝統の継承というか、つないでいくことがこれまた困難になるというふうに思うわけで、まさに諏訪の神のなせるわざではないかというふうに感じたところでありますが、しかし、また、7年置きにやっているということも含めて、あるいは毎年の地域のお祭りもそうですけれど、こういった伝統芸能とか伝統行事というものを続けていくということはなかなか困難になってきているのではないかと感じています。

 これらの行事は、もともとは神社とかお寺の行事として出発したのでありましょうが、現在は多くがいわゆる地域の行事となりまして、地域の活性化とか地域コミュニティーの再生に役立っていると思いますし、地域外との交流とか、あるいは観光面などで大きな役割を果たしてきているのではないかと考えます。
 その意味で、こういったものに行政が支援を行うということも価値があるのではないかというふうに思うわけです。中期総合計画の中でも、数多くの伝統的な地域文化や文化財につきまして、「県民共有の財産であるこれらを保護し、継承していく必要があります。」というふうにうたっております。
 そういう意味で、観光とか、あるいは地域活性化、さまざまな要素というか役割があると思いますが、それぞれの部長さんにお尋ねするわけにもいきませんので、代表して観光部長に、観光面、また、それにとどまらず、さまざまな分野にわたって伝統行事、伝統芸能等への県としての支援についてどのようにお考えか。伺いたいと思います。

 次に、伝統のお祭りとか、あるいは地域の行事にとって欠かせないのが安全対策であることは言うまでもありません。飯田お練りまつりでも、限られたスペース、市街地を限られた2日間とか3日間という時間のうちに42というような参加団体が演技をしながら多くのお客さんを引き連れて練り歩く、そこからお練りまつりというわけですが、その結果、なかなか予定どおり演技が進行せずに、例えば交通規制の時間を超えてしまうというような場面もありました。しかし、その都度、警察署の担当の皆さん、あるいは実行委員の皆さんが打ち合わせし、協議しながら、臨機応変に対応していただきまして、ほぼ所定の演技を無事安全に行うことができました。その点は大いに感謝申し上げるところでありますが、やっていながら思いましたが、一方で、今後、例えばバイパスがあくというような道路事情の変化とか、あるいはライフスタイルの変化、あるいは価値観の多様化、例えば花火がうるさくて夜眠れないといった苦情が来たりします。そんないろんな多様化の中で、なかなか今までどおりというか昔どおりにこういった伝統の行事をしていくことが難しくなっているというふうに思うわけです。

 そこで、交通規制などを含めて安全対策が重要ですけれど、そのことによって伝統が萎縮するというか失われてはならぬと思うわけですけれど、そこで、こういった地域のお祭りや地域の行事に対する警備の現状や今後の警備体制の基本的な考え方について警察本部長に伺いたいと思います。

 次に、大きな2番目といたしまして元気づくり支援金の拡充についてお尋ねします。
 お聞きするところによりますと、下伊那地方事務所の管内では、今回、元気づくり支援金の要望額とか件数が交付決定された分の倍近くあったとのことでありまして、言ってみれば申し込みの半分くらいしか対象にできなかったのではないかということであります。
 この点、飯田はそういう状況でしたけれど、県全体の元気づくり支援金の状況、要望と決定の状況につきまして昨年度と今年度の現時点の状況について伺いたいと思います。

 また、下伊那地方事務所では、1億3,000万、今年度枠をいただいておりますが、そのうち約1億円を1次分として4月に交付決定いたしまして、残り3,000万ほどを残して2次募集をしていただいていると。これを6月に決めるということで、1次分で漏れたものとか、あるいは年度当初に間に合わなかったようなケースに対応するように工夫していただいているということですが、そうすると、それをさらに一歩進めて、例えば9月とか12月にそういったチャンスがあってもいいのではないかというふうに考えるわけです。
 4月から3月という年度は行政側の都合でありまして、地域でさまざまな活動をするさまざまな団体がすべて4月から3月という年度で区切って活動しているばかりではないというふうに思いますので、議会で予算を議決するかどうかの前年度のうち、2月に説明会をして4月に一斉に募集して決めてしまうというようなことではなくて、年度途中でも弾力的にこういったケースに対応できるようにしたらどうかと思いますが、そのような検討はされているかどうか、今後されるかどうか。お尋ねしたいと思います。

 それから、元気づくり支援金は10圏域に配分してそれぞれで自主的に決定していくわけでありますけれど、市町村合併や過疎地域への配慮、それから地域のバランス、激変緩和も図って、基準をつくって合理的に配分されているというふうに評価し理解しておるわけですが、しかし、選定状況などを仄聞いたしますと、やはり少し地域によっては濃淡があるようにも感じられるわけです。そういう意味で、積極的にこういった地域づくりに取り組んでいる圏域にはそれを見きわめてより多く追加配分するとか、そういったような工夫もあっていいのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
 それやこれや言ってきますと、この4年間、村井知事のもとで10億円という額が元気づくり支援金として確保されてきたわけで、大きな成果が上がっていると思いますけれど、一方、国においては地方への一括交付金というような議論がされていまして、できる限り地域、地方に使い勝手のよい、使いやすい、自由に使えるお金を持っていくという流れの中で、元気づくり支援金というのは言ってみれば一括交付金の先駆けともいえるいい制度ではないかというふうに思うわけです。地域主権の時代にふさわしい交付金として、地域の要望に一層こたえるように大幅な増額を期待したいと思いますけれど、希望が多い場合の年度途中の増額や新年度の大幅な増額の取り組みについてお聞きしたいと思います。

 以上、元気づくり支援金について総務部長に伺います。

 第3番目としまして、満蒙開拓平和記念館への支援について伺います。
 先日も、満蒙開拓平和記念館建設について準備会の皆さんが村井知事へ要望を申し上げたところですが、この満蒙開拓平和記念館は、多くの犠牲者を出した満蒙開拓の史実を通じて、世代と国を超えて戦争の悲惨さ、平和のとうとさをともに学び、平和交流の拠点をつくるということを目指しています。
 また、この満蒙開拓平和記念館建設への理解を深めていただき、運動が広がりますように、元気づくり支援金も一部いただいて、満蒙開拓歴史展というものが8月下旬に阿智村で開催されます。また、この運動を確かなものにするために、任意団体であった準備会が法人格を取得して運動を強化しようとしています。また、阿智村では、貴重な村有地を無償でこの記念館の用地として貸していただけるということでありますし、南信州広域連合としては連合を挙げて賛意を示して協力していただいているところであります。
 しかし、一方で、世界的な不況のあおりも受けまして当初の目標どおりの寄附が集まりにくくなっているのも現実でありまして、当初の4億円くらいの計画を2億5,000万くらいに縮めなければならないかなというのもやむを得ない現状になっております。日中友好協会を初めとして、志ある皆さんが準備会をつくって日夜努力しておられますし、全国にも呼びかけて何とか建設したいと取り組んでいるわけですが、これらはいわゆる民間の力で取り組んでいただいておるわけですが、果たしてそれだけでいいのでしょうか。
 御承知のように、満蒙開拓は、戦時中、全国各地から約27万人、長野県からは全国で一番多い約3万3,000人、そしてその4分の1、8,400人ほどの皆さんが我が飯田、下伊那から満州に開拓団として送り出されていきました。そして、敗戦となりまして、そのうちの約半分の方々しか帰国することができずに、現地で命を落としたり、残留孤児、残留婦人になられました。
 戦後65年、この記憶を持つ方々も年々高齢化されております。いわゆる語り継ぐ会というのがありまして、その語り部の皆さんももちろん高齢化して年々少なくなってきております。そして、資料も時がたてばたつほど散逸してしまいます。そういった意味で、この悲惨な歴史の事実を風化してはならない、どうしても来年度中に着工したいと準備会では考えています。
 国策として進められ、その結果としての犠牲であった以上、国に第一の責任があると思います。国からの財政的支援が確保されるように県からも強く働きかけていただくように求めるわけであります。
 また、同時に、国策に沿ってとはいえ、県や市町村もその一翼を担って開拓団を送り出しました。終戦後、その責任を感じてみずから命を絶った村長さんもおられるということです。県にも全く責任がなかったとは言えないと思います。
 満蒙開拓平和記念館に関して、現状をどのように把握し、今後どのように県として取り組んでいただくか。健康福祉部長に伺います。

       

      

◎知事
 (村井仁)

飯田のお練りまつりについてお尋ねをちょうだいいたしました。
 ことしの3月の末、催されました飯田のお練りまつり、私も初めて見せていただきましたが、大変多くの人出でにぎわう中、飯田の市街地を練り歩く、これは100万石の道具を備えたと、このように聞かせていただきましたが、けんらん豪華な大名行列、それから議員御自身が笛を腰に差してあらわれた東野大獅子の舞、これは40秒くらいで獅子を操る人が次々かわるという大変なもので、本当に私も感嘆いたしましたが、同時に、この祭りに寄せる地域の皆さんの熱い思い、これを非常に感動を持って拝見をさせていただきました。つくづく思ったんでありますけれども、6年に一度といいますか7年に一度といいますか、これがあればこそ伝承が可能だということなのだろうと思います。

 また、もう一つ、このお祭り自身が大宮諏訪神社のお祭りということで、諏訪大社の全国に合計1万社あります末社の一つとしてのお祭り、そういう意味では長野県全体でやはり関心を持つべきことだろう、このように感じまして、県では、お練りまつりに県内外から多くの観光旅行者に訪れていただこうということで、飯田市、飯田商工会議所、飯田観光協会とも連携しまして、県外での旅行商談会でも映像を活用したPRをやりましたり、あるいは長野駅や松本駅で事前PRをやる、こんなようなことで県内外への積極的な情報発信に取り組んだ次第であります。
 地元の方々から、これだけ県からサポートしてもらったことはなかったと、こんなようなお言葉までちょうだいしまして、これはうれしく存じましたが、きっかけは昨年の善光寺の御開帳であります。善光寺の御開帳を、ひとり長野市のものだけではなくて、全県のものにしようというその姿勢はまさに長野商工会議所の加藤会頭の姿勢にあらわれたわけでありまして、御開帳のときに松本商工会議所の井上会頭までお招きになりまして、一緒に善光寺の境内に入っていかれて一番重い儀式に参加される。こういったようなことで、長野市だけのお祭りではない、催しではないという姿勢をおとりになった。こういうことが非常に刺激になりまして、これはもう全県のものにいろんなイベントをしていかなければいけないと思った次第であります。

 いずれにしましても、こういった歴史のある地域独自の伝統行事、これを未来に向かって伝承していく、そのために6年に一度というのは適当なのかどうかということはありますが、これはそういうことで決まっているわけでありますから、ぜひ大事にしていきたい。
 ただ、次回に向けて、より早い段階から県内外へきめ細やかな事前PRやあるいは観光旅行社への働きかけ、周知、こういったことが大事なんでありますけれども、それにはやっぱりこういった経験というものを組織としてもきちんとつないでいかなければいけないと思うんです。そういう意味では、県の関係者もかわってまいります中で、組織としてどのように伝承していくかということが大変大事なことだと思っておりまして、今回かかわったかかわり方などにつきましても関係の組織できっちりとそのノウハウを伝えていく、これが大事だと思っております。

 そもそも、日本の伝統行事の中には、皇大神宮の20年ごとの式年遷宮というのを例に引くまでもなく、年を追ってきちんとやることによってさまざまのそれに付随する技能、あるいは芸術、工芸、そういったものまで伝承されるという大変すばらしいものがあります。
 飯田のお練りまつりについてもう一つ申し上げると、大名行列の所作が、あれが明治6年に初めて道具を手に入れてやったときには大変粗末なものであった、あんな大名行列はないという批判にこたえて、明治11年の催しのときにはきちんとした所作を改めて教わって、それ以来大事にしていると聞いたときには非常に私は衝撃を受けたわけでありまして、こういうものこそ本当に大事にしていかなければいけない。
 ちなみに、道具自身も、仙台藩の道具やらいろいろなものを今になお大切に維持しておられるというような話も聞かせていただきまして、長野県にはいろいろな宝物があるということを改めて感じた次第でございます。いろいろ申し上げましたが、ぜひ県としても大事にしていきたいという姿勢であります。

       

◎観光部長
 (久保田篤)

伝統行事への行政の支援に関する質問でございます。
 地域の長い歴史の中ではぐくまれてきた伝統行事は、その地域に住む人たちにとっては心のよりどころとなる地域行事であると同時に、地域外の人にとっては魅力的なイベントであり、重要な観光資源であります。
 これに対する行政の支援についてですけれども、伝統行事を地域で支え伝承していくためには、それを担う地域の皆さんの意欲を高める必要があります。このため、県では、現在、元気づくり支援金を活用して地域の伝統行事に対する支援を行っております。また、文化振興、地域活性化の国の制度などの活用も考えられるところでございます。しかしながら、これらは一時的な支援といえるものであります。

 観光振興の観点から見ますと、行政の支援で祭りを継続的に支えることには限界がありますので、観光の力で祭りを支える、つまり、観光の経済的効果に着目して地域経済にメリットをもたらす仕組みづくりが必要と考えております。
 県といたしましては、県内外からの誘客を促進する仕組みをつくり、経済効果を高めるという観点から、事前の情報発信や県内周遊のルートづくりに対して地域の皆さんと知恵を出し合い、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。

       

◎警察本部長
 (小林弘裕)

祭礼などに対する警備の現状と今後の警備方針に関するお尋ねをいただきました。
 祭典や花火大会などの各種イベントは、基本的にはその主催者の自主的な安全対策によって実施いただくところですが、警察といたしましては、イベントに伴う参加者や観客の安全確保のための警備や道路使用に伴う交通規制をその必要に応じ行っているところでございます。最近の大きな警備としましては、御指摘の飯田市のお練りまつりや諏訪大社御柱祭、善光寺御開帳などの警備を行っております。
 昨年は、県下で行われました378件の祭典や花火大会などに延べ5,662人の警察職員を投入し、主催者、施設管理者などと連携を図りながら警備、交通対策に当たりました。

 今後とも、主催者や地元の皆様の御意見、御要望を踏まえ、さまざまな状況の変化に対応しつつ、スムーズに祭典が行われ、すべての方が安全にそのイベントを楽しめるよう、関係者と連携を図りつつ、諸対策を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

       

◎総務部長
 (小池茂見)

元気づくり支援金につきましての4点の御質問でございます。
 1点目でございますけれども、支援金の要望件数、それから金額、採択時の件数、金額等の状況についてでございますけれども、まず、昨年度の状況でございますけれども、要望は1,033件、金額にいたしますと16億621万1,000円でございます。採択でございますけれども、777件、9億9,802万7,000円でございます。金額ベースで比較いたしますと1.6倍ということになっているわけでございます。
 それから、今年度の1次募集での状況についてでございますけれども、要望が953件、16億302万7,000円でございます。採択でありますけれども、1次募集ということでございます、680件で9億2,080万円でございます。金額ベースで比較いたしますと1.7倍ということでございます。

 それから、2点目でございますけれども、年度途中の対応についてということでございます。
 支援金につきましては、計画の段階から実施に至るまで、市町村であるとか、あるいは公共的な団体、これが住民とともに地域づくりに取り組んでいただくという、そういった観点から制度を実施しているわけでございます。
 また、採択までの事務手続といたしますれば、事前説明会、募集、事業内容のヒアリング、選定委員会と、こういった一連の手順を踏んでいるわけでございます。そのために半年近い期間をかけて行っているというようなことでもございます。
 このように、地域におきまして、十分な時間をかけて、そして計画的に準備を進めていただき、そして事業効果を高めていただくという制度の趣旨というものを御理解いただくようお願いする次第でございます。

 それから、3点目でございますけれども、各圏域への配分についてでございます。
 各地域の要望につきましては、これは、毎年度、配分額を上回るというような状況でございます。すべての地域におきまして、地域の実情を踏まえまして幅広く活用され、限られた予算配分額の中でも積極的な取り組みをなされているというふうな受けとめをさせていただいているわけでございます。
 支援金の各地域への配分に当たりましては、議員御指摘のとおり、人口であるとか面積、市町村数、こういった客観的な指標によりまして合理的に配分をしているという状況でございます。現時点では配分方法を変更するという予定はございませんけれども、住民参加型の地域づくりが一層活発化するように、引き続き、県民の御意見であるとかあるいはニーズというものを把握し、より活用しやすい制度となるように努めてまいりたいと考えているところでございます。

 それから、最後に4点目でございますけれども、大幅な増額という点でございます。
 今後、それぞれ各事業の要望、そういった状況ですとか事業実績、こういったものを踏まえた上で、財政状況等また勘案しながら総合的に判断してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。

       

◎健康福祉部長
 (桑島昭文)

満蒙開拓平和記念館建設に係る国の支援に対する協力についてお尋ねをいただきました。
 長野県は全国最多の満蒙開拓団を送り出しており、戦争の悲惨や平和のとうとさを次世代に語り継ぐための拠点として平和記念館を建設することについて、満蒙開拓平和記念館事業準備会の皆さんの熱い思いに敬意を表する次第でございます。
 御承知のとおり、満蒙開拓は、昭和恐慌で疲弊する農家を再生するため、国の政策として積極的に推し進められたものであり、その結果として多くの方々が犠牲となりました。このことから、この悲惨な歴史を風化させることなく、戦争体験のない多くの世代に教訓として伝えていくためにはまず国が関与していくべきだと私ども考える次第でございます。
 国の支援を求めていくためには、準備会や地元の皆さん方が主体的に働きかけを行っていただくことが必要であると考えてございますが、また、施設の建設に先立ちまして、資料の収集や展示、多くの方々の御利用や開館後の安定した運営体制の確保などについて確固たる事業計画を策定した上で、地元市町村のより積極的な協力を得てこの計画を進められることが何より重要であるというふうに考えてございます。
 県といたしましては、準備会が国へ支援を働きかけていく中で、県としての調整や助言などについてできる限り御協力させていただきたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。

        

■小島康晴

飯田お練りまつりについては貴重なアドバイスをいただきました。飯田のお練りまつりに前後して、飯田地方でも旧村単位とかあるいは集落単位の諏訪神社がありまして、これがやはり6年に一度諏訪地方と同じように御柱祭がありまして、そこに、地元の皆さんはもちろん、出て行った家族とか戻ってきて、いつもこれだけ人がいればいいかなというくらい大勢集まって盛り上がっているわけですけれど、こういうのがやっぱり7年に一度つながっていくということが地域の元気にもつながっていくと。
 そういう意味で、観光部長のお話ありましたけれど、県としても、観光の面もそうですし、人づくりとか地域づくりという面でも引き続きの御支援をいただきたいなと思うわけですし、もちろん、まずは自分たちが地域を守るという気概を持ってお祭りとか行事をやっていく、それに市とかあるいは県が側面から支援する、そういうことが基本だと思いますけれど、御協力も必要だというふうにお願いしておきたいと思います。

 それから、元気づくり支援金につきましては、10億の予算の枠に対して去年もことしも16億の希望というか要望があるということでありまして、もちろん全部が成熟していて対象になるかどうかということもあろうかと思いますけれど、やはり1.5倍以上の要望となるというのは元気づくり支援金がいい制度だということだと思いますし、地域の役に立っているということでありまして、それを万が一小さくすることはないと思いますけれど、いつも予算編成の直前にお願いしておって手おくれだと思いましたので今回取り上げさせていただきましたので、ぜひとも10億という枠にこだわらないように、15億という要望があればそれに近づく方向で新総務部長の全力の取り組みをお願いしておきたいと思います。

 それから、満蒙開拓平和記念館について御答弁いただきましたけれど、まず国がというのはそうでしょうし、地元の準備会や市町村が一生懸命やってくれて、それに県が助言や協力をするというのは、そのとおりかもしれませんけれど、何となく他人事のように聞こえて、3万3,000人もの県民が異国の地に行って、半分は帰ってこられなかったということについて県として本当に責任を感じておるかどうかということです。今の皆さんがやっていたわけじゃないですけれど、県としての継続性という面から考えて少し今の御答弁では納得しかねますので、桑島部長の再度の決意をお聞きしたいと思います。

 続いて、順番を変えまして、5番目で通告しました菅新内閣と県政について伺いたいと思います。
 鳩山内閣は、政権交代を選択した国民の期待にこたえまして、8カ月ほどの間にさまざまな国民の生活が第一の政策の実現に取り組んできました。診療報酬の10年ぶりの改定、地方交付税の11年ぶりの増額1.1兆円、子ども手当や高校授業料の無償化、生活保護の母子加算の復活、あるいは事業仕分けの実施等々、一定の評価をされてしかるべきだと私は考えています。しかし、残念ながら首相交代ということになってしまいました。事の善悪は今後の歴史の評価に任せるしかありません。

 そこで、バトンが鳩山さんから菅さんに渡されたわけですが、まだ日が浅いところでもありますが、菅総理大臣の所信表明演説などをお聞きになって、新たに発足した菅内閣をどう評価し、また、今後何を期待するか。伺いたいと思います。
 菅新総理は、所信表明の中で、真の国民主権の実現を掲げまして、その政策課題の重要な柱として、戦後行政の大掃除の本格実施、経済、財政、社会保障の一体的立て直しを掲げておられます。鳩山内閣の一丁目一番地と言われました地域主権が交代で一時頓挫しておるような形になっておりますが、新しい内閣でも地域主権が継続して進んでいくのか注目しなければならないと思いますし、強い経済、強い財政、強い社会保障との一体的実現を目指すと言われるような中で、長野県政への影響はどのようなことが考えられるか。
 以上、新政権にかかわって知事に伺いたいと思います。

        

◎健康福祉部長
 (桑島昭文)

満蒙開拓平和記念館への支援ということで先ほど御答弁させていただいたところでございますけれども、決して他人事というつもりで御答弁申し上げたわけではございませんが、国へいろいろな支援を働きかけに行くという中で、皆様方とともに県としてもできる限りの御協力をさせていただきたいという気持ちについては変わりはございませんので、そのような体制で県としても御協力をさせていただきたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。

   

        

◎知事
 (村井仁)

菅新政権についての評価、あるいは期待、こういうことについてお尋ねをちょうだいいたしました。
 私は、基本的に、政治というものは結果責任を問われるものだと思っております。そういう意味で、政権の評価というものはその取り組みや実績に対して行われるものであります。そういう意味では、発足時の世論調査で60%を超える支持率があり、それから所信表明演説でいろいろおっしゃっておられるということは、これは承知はしております。
 ただ、地域主権改革関連3法案、高速道路4車線化の財源に係る法案など国会の閉会で継続審議になっておりまして、菅内閣の具体的な取り組みは率直に言ってこれからが正念場でありまして、政権発足2週間でその評価や県政への影響を判断するような段階にはないと、このように私は思っているところであります。

 そのことをまず申し上げた上で、あえていささかお答えをさせていただければ、民主党は、率直に言いまして、政権を担ってみて初めてわかったこと、あるいは経験したこと、また反省せざるを得ないと気づいた点が数多くあったんではないかと思います。
 これに関しては、2月県議会におきまして、政権交代に関してお尋ねをちょうだいいたしましたので、少し辛口かとは思いましたけれども、経済運営や外交交渉という場で致命的な失敗をして取り返しのつかないような状態をこの国にもたらすことをぜひ避けてほしい、こういうことを申し上げて、同時に、官僚をしっかり使いこなしてほしい、こういうことも申したつもりであります。そして、さらに、いわゆる政権公約というものにいたずらにとらわれることなく、現実に即して柔軟な政権運営を期待したい、ここまで私は申し上げたつもりでございます。

 いずれにしましても、菅政権には、国民の政治に対する信頼を回復するために、鳩山政権の率直に言って失敗と私は思いますけれども、それにつきまして反省を十分に踏まえて、直面する政策課題に対して現実的で具体的な取り組みを着実に進めてほしいと願うものであります。

 とりわけて、強い財政ということをおっしゃいました。現下の厳しい経済・財政状況の中で、消費税を含む税制改正の議論というのは、私はたびたびこの場でも繰り返して申しておりますけれども、待ったなしであります。そういう意味で、実効性ある成長戦略や、あるいはきちんとした社会保障、そして財政再建の道筋、こういったものを示すことが政権を担う者にとりまして今日本で一番必要なことでありまして、そのためには、地方の実情にも十分理解をいただいて、地方税財源の充実、あるいは医療費を削るために起きてしまった医師不足の解消、それから規制緩和をむやみにやったために生じてしまった地域公共交通の混乱、こういった喫緊の課題に対しまして総理みずから先頭に立って十分に取り組んでいただきたい、こういうような期待を持っているところであります。

        

■小島康晴

満蒙開拓に関しまして部長から再答弁いただきました。ぜひ県民全体の課題となるように県を挙げて御支援をいただくように重ねてお願いしておきたいと思います。

 それから、新政権については、やはり2週間ということでお答えになったとおりだと思いますけれど、国民主権を地域で実現するという意味においての地域主権というものが必ず前進するように知事のお立場でも引き続き御努力いただきたいと思います。

 最後に、村井知事の県政4年間の評価と今後の課題について伺います。
 開会日の知事の所感の中でお話ありましたように、村井知事におかれましては、県行政の正常化を図るため、県議会や市町村や国、そして県職員との信頼関係の再構築に意を用いられるとともに、産業振興戦略プランや観光立県長野再興計画の策定と観光部の設置、あるいは中期総合計画の策定、森林づくり県民税の導入、緊急経済対策などなど着々と取り組まれました。知事の3年9カ月余りのうち私どもも3年2カ月ほど県会議員の立場で県政にかかわらせていただいたわけで、自分のことも振り返りながら御所感を感慨深く拝聴しておりました。

 私は、特に、村井知事の決断のもとに、何年かの空白を経て中期総合計画の策定がなされたことを高く評価いたしまして、なお、計画行政の重要性を少しでも共通認識として高めていただき、県民の皆さんの御理解もいただくように、あえてあのとき、全会一致が見込まれましたけれど、賛成討論をいたしました。また、いわゆる森林税や現地機関の統廃合、それから県立病院の地方独立行政法人化などにつきましても、その重要性や県民生活への影響をかんがみまして、しつこいぐらいに質問し討論をさせていただきました。知事におかれては、その都度、正面から真摯に対応していただいたことに敬意を表するものであります。

 しかし、それゆえに、この評価というか振り返りということで次のように申し上げてお尋ねしたいというふうに思います。
 信頼関係の再構築に努められた県議会、あるいは市町村長、その先というか後ろには200万県民の皆さんがおられるわけでありまして、その県民の皆さんのところに、知事の思いとか、今申し上げましたようなさまざまな取り組み、そしてその結果としての成果が十分県民の皆さんのところに届いているか、あるいは理解されているかということだと思います。

 よく行政評価の重要性とか必要性が言われるときに、インプット、何をしたかだけでなくて、アウトプット、結果として何ができたか、そして、さらにはアウトカム、その結果成果が何であったかということを検証しなければならないと言われています。あるいは、顧客満足度というふうに言われますし、さらには県民起点とか県民目線というような表現もされていますが、この3年9カ月のさまざまなお取り組みが県民生活にとってどうであったのか。いわゆるアウトカムという視点も含めて、県民からどう評価されているというふうに認識しておられるか。伺いたいと思います。

 もちろん、経済対策とか減災対策のようにこれから成果があらわれるとか、逆に減災対策で言うと結果として何もないほうがいいということもあるかもしれませんけれど、そのことも踏まえながら、たくさんの集中的にお取り組みいただいた事柄の中で、県民の生活にかかわって特に評価できることは何か。また、まだ2カ月あるわけで恐縮だと思いますが、今後の課題として引き継いでいくべきことは何か。あるいは、私ども県議会も含めて県民の皆さんに訴えておきたいことは何か。知事に伺いたいと思います。

       

◎知事
 (村井仁)

ある意味では県政を担わせていただいて3年9カ月の評価、県民に理解されているか、要するに県民に評価されているか、あるいは県民の皆様の評価はどうかというふうに私が認識しているか、こんなようなお尋ねになろうかと思いますが、なかなか難しいことでございまして、提案説明で思うところの一端は既に申し上げたところでありますけれども、知事就任以来、御指摘のように、県内産業の活性化と雇用の確保、あるいは医師確保など医療、福祉の充実、それから鉄道、バス、航空など公共交通の維持確保、それから減災に向けて社会資本の整備など、さまざまな課題一つ一つ私なりに真摯に取り組んでまいったつもりであります。
 とりわけて、しかしリーマンショック以降の景気・雇用情勢の減速、悪化に対しまして、県も大変厳しい財政状況ではありましたけれども、緊急経済対策、あるいは新経済対策を初め、県としてできる限りのことは精いっぱいやってまいったつもりであります。
 県民生活を取り巻く経済環境が非常に厳しい状況の中では、県の取り組みの成果を実感として御認識していただく、これは大変難しい面があると私は思っております。県民世論調査では、この4年間にわたって、しかし、それにもかかわらず半数を超える県民の皆様からそれなりに御支持をいただいている、これは一定の評価をちょうだいしたのではないか、そんなふうに受けとめているところであります。

 今後の県政運営の課題ということでありますが、これにつきましては、懸念される口蹄疫への対応、それから県立短大の将来のあり方、それから地域公共交通の問題など、数え上げればきりがないと思いますけれども、刻一刻変化する時代の中で新たに生じる課題に粛々と対応していくのが行政というものだと思っております。
 そのことを申し上げた上で、そもそも行政というものは本来平凡なことの連続で、おもしろおかしいものではないということは、これはまた長年行政に携われた小島議員、十分御認識のことだと思っております。県政が、改革というような美名のもとで、単なるパフォーマンスや見せかけの議論に陥っていないか、空気や水のような当たり前の行政サービス、これがきちんと提供されている、このことが本当に大事なことなんですけれど、県民の皆さんには今後とも冷静にそういう視点から県政を見ていただきたいなと正直言って私はそう思います。

 私がしばしば引用することでまたかとおっしゃられそうでありますけれども、塩野七生という小説家の「ローマ人の物語」という15冊から成る本がありまして、あれが完成して4年近くになりますか、この10巻に「すべての道はローマに通ず」という本があります。この中で、いわゆるパクス・ロマーナを支えたアッピア街道を初めとする15万キロにも上るローマの道が700年の長きにわたってきちんと維持された、こういう話があります。
 維持といいましても通常の維持ではありませんで、当時のローマの幹線道路というものは、一辺が70センチの立方体、これを敷き詰めた道路であります。石を敷き詰めた道路であります。それが平らである。要するに車が走れる。車だってタイヤのない時代の車でありますから、それが走れる道路。幅が10メートルくらいある。車道の部分が4メートル半くらいですか、両側に歩道があると聞いております。このローマの幹線道路、排水路もちゃんとあるわけであります。そこに雑草が生えないようにするということで700年維持された。雑草も生えない、ごみもちゃんと掃除されている。
 アッピウス・クラウディウスというのはアッピア街道をつくった人ですが、この人を初めとして道路をつくった人の記録は残っている、しかしながら、この維持管理をした人々の記録はない、こういうくだりがあります。
 私は、これこそが行政の本質だと思うんです。基本的に、行政というものは無名の営みであります。そのことをやはり肝に銘じてやらなければならない。行政に逆に言えば過大な期待をしてはいけないと思います。私は、知事というのはやはり行政の統括者としての立場があると思っております。

 もう一言申し上げさせていただければ、先ほど議員は中期計画の問題について申しました。将来の長野県をどうしたいかちっとも私の言っていることが見えない。当たり前です。私は、そういうものは議会と協働でつくるということが正しいと思ってきましたから、県民と協働でつくるということが正しいと思ってきましたから、そういう作業をまずやらせていただいた。そして、10年も20年も先のことを描いてみても、それはどうやってたどり着くのか私にはよくわからない。それではなくて、3年後、5年後をどうするかということをきちんとお示しすることこそが行政の組織である県の務めであり、そのトップである知事として準備すべきことだと思ってきたからであります。

        

■小島康晴

知事から御答弁いただきましたけれど、行政というものはなかなか評価されないといいますか、やって当たり前、何かあれば大騒ぎになるという、言葉は悪いですけれど、そういう傾向がなきにしもあらずというふうに私も考えるわけですけれど、しかし、情報公開とか、情報を共有して行政と例えば県民の皆さんが協働してやっていくという時代になってくる中では、あれもこれもという時代から、あれかこれかという選択の時代になって、選択と集中ということがよく言われますけれど、これは行政の側が一方的に選択してあれかこれかではなくて、結果としてともに責任が共有できるようにみんなで選択をするというそういう県民総参加の仕組みが必要であるし、お話のように中期総合計画もそういうふうにしてつくって県の羅針盤となっているということでございます。

 そういう意味で、二元代表制と言われる中で、例えば予算案の編成権は知事にありますけれど、予算案を決定し議決するのは議会側にあるということで、そういう意味では責任も一緒である、分かち合うべきだと思いまして、議会の側が議会基本条例をつくったわけですけれど、これを具現化して、知事、理事者側と議会側が切磋琢磨して、村井知事がずっと積み重ねてこられたものを引き継いでいくということが大事であるし、それが県民の御期待にこたえることだろうということを最後に私の決意も含めて申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。

   

 

 

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