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■竹内久幸

改革・緑新を代表し、質問をいたします。ただ、代表質問は会派を代表して行う質問であるため、午前中行った自民党風間議員と幾つか重複する質問があることを御理解を賜りたいと存じます。

 通告した質問に入ります前に、昨日、県立駒ケ根病院で建てかえ工事に使っていたクレーンが倒れ、作業員1人が死亡、3人が大けがをされました。この事故で若くして亡くなられた長野市の会社員大西睦男さんの突然の死を悼み、哀悼の意をあらわすとともに、心から御冥福をお祈り申し上げます。また、この事故で大けがをされました3人の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 この事故の原因は警察において調査中とのことですが、事故の状況と、県に管理責任はないのか。まず伺った上で、代表質問に入ります。

 それでは、順次通告に従い質問を行います。

 まず、国の新年度予算と県の新年度予算案について伺います。
 国は、新政権となり初めての今年度第2次補正予算に続き、新年度当初予算案を組み、今国会へ提案しております。この予算編成に当たって、政府は、基本理念を、コンクリートから人へ、新しい公共、未来への責任、地域主権、経済成長と財政規律の両立とし、何よりも人の命を大切にし、国民の生活を守る政治を行う、国民の暮らしを犠牲にしても経済合理性を追求するという発想をとらず、国民の暮らしの豊かさに力点を置いた経済、社会に転換していく、こうした観点から、平成22年度予算においては子育て、雇用、環境、科学技術に特に重点を置くとしています。
 そして、予算案には、地域主権改革の第一歩としての地方交付税の増額や地財計画への当面の地方単独事業等の実施に必要な特別枠として、地域活性化・雇用等臨時特例債の創設、子ども手当の創設、高校の実質無償化、生活保護世帯の母子加算の継続と児童扶養手当の父子家庭への拡大、肝炎対策への医療費助成、公共事業について社会資本整備総合交付金及び農山漁村地域整備交付金の創設、中山間地等直接支払交付金の拡充継続、米農家への戸別所得補償制度の試行、障害者のサービス利用時の負担軽減や特別支援教育の拡充、公立病院に関する財政措置の拡充、特養など介護施設内保育所新設への補助等々が盛り込まれました。
 また、政権与党のマニフェスト関連で今国会に今後提案されようとしている法案や、最近他に取り組んでいる課題は、医療報酬の引き上げ、地球温暖化基本法案の作成、非正規労働者に対するセーフティーネット機能の強化と雇用保険財政基盤の強化等を図る雇用保険法等の一部を改正する法律案、地方議会の自由度を拡大し自治体間の内部組織の共同設置を可能にするなどの地方自治法改正案、少子化対策ビジョンの決定、整備新幹線調整会議の設置、郵政改革法案、地域主権戦略会議設置による地域主権の具体的検討、国と地方の協議の場の法案化等々であります。
 そこで、新政権の予算やこれらの動きについて知事はどのように評価されておられるか。所見を伺います。
 また、本県の予算編成に当たり、特に地方交付税の増額など、地方財政計画、直轄事業負担金の維持管理分の廃止などについてはどのように評価されているのか。あわせて御所見をお伺いをいたします。

 次に、本県の平成22年度当初予算案について伺います。
 県は、景気や雇用などの喫緊の課題に迅速、的確に対応するとともに、活力と安心を目指す中期総合計画への県民の期待にこたえ、着実に施策を推進、平成21年度1月補正予算と合わせて一体的に編成し、切れ目なく事業に取り組むとともに、国の補正予算により措置された基金等を活用して積極的に施策を展開、行財政改革プランに基づき持続可能な財政構造の構築を目指すとともに、選択と集中の考え方を徹底し、事業を厳選の上、必要な施策に財源を重点的に配分する予算編成の基本方針のもと、総額8,615億円の一般会計予算案を今議会に提案をいたしました。
 知事は、議案説明で、この予算案について、医療、福祉、雇用などの直面する課題に的確に対処し、今の暮らしの安心を確保するとともに、疲弊した地域経済を活性化し、将来に向けた活力あふれる地域づくりを推進することにより、あすの長野県をひらいていくことを目指しましたとしましたが、予算に盛られた事業を拝見いたしますと、医師確保対策やがん対策の拡充、子供、子育て応援事業の拡充、特別養護老人ホームなど社会福祉施設の大幅な整備、中小企業融資資金制度の拡充、企業誘致強化推進事業の拡充、元気づくり支援金の継続、新規未就職者等人材育成事業の創設、高校生の就職活動を支援する就職活動支援事業の拡充等々、国の新年度事業や緊急経済対策基金、一般財源からの支出を組み合わせ、厳しい経済環境により県税収入が落ち込む中で、県民生活に配慮したバランスのとれた予算案であると評価をいたします。
 また、知事は、議案説明の中で、厳しい県財政の中、通常の県債については発行をできるだけ抑制するとともに、財政調整のための基金の取り崩しも最小限にとどめるなど財政の健全化にも意を用いたとしていることを評価をいたします。
 ただ、政府が示した地方財政計画では、税収の落ち込みなど厳しい国の財政状況から臨時財政対策債で補てんすることになったことから、今後、基準財政需要額に算入され地方財政運営に支障が生じないよう措置されますが、本県では臨時財政対策債が前年度の1.5倍の増額発行を余儀なくされたことから県債の総額は前年度当初予算比11%増となり、地方交付税等の今後のあり方に不安材料を抱いての予算編成ではなかったかと推測いたします。
 そこで、本県のこれらの予算編成過程において留意された点と、予算編成に当たり、厳しい経済環境のもとで県税が対前年度比で85.4%と大きな減少を見込んでいますが、新年度の景気、消費の動向をどのように見込まれているのか。知事に伺います。
 また、新政権は地域主権の確立を目指しており、新年度は地域主権戦略会議による一括交付金化や地域主権推進一括法案の策定、政府税制調査会による社会保障など地方行政を安定的に運営するための地方消費税の充実など、税源の偏在性が少なく、税収が安定的な地方税体系を構築するための検討が行われますが、国と地方の新たな関係構築に向けて知事が期待する内容についてお伺いをいたします。

 次に、予算に関連し、高校授業料の無償化等について伺います。
 政府は、新年度から、公立高校生のいる世帯に対しては授業料の無料化を行うとともに、私立高校生のいる世帯に対しては公立高校の授業料相当額、年額12万円を助成するとともに、年収250万円未満の世帯で12万円、年収250万円から350万円未満の世帯で6万円を上乗せして助成するとしております。
 また、小中学校でのスクールカウンセラーの大幅増員など、教職員定数の改善、増員を行うとしております。
 こうした政府の取り組みについて教育長はどのように評価されているのか。伺います。
 高校授業料の無償化に関連し、就学支援金だけでは授業料の家計負担が一部残るほか、高校無償化だけでは保護者の失業といった家計の急変には対応できないため、都道府県が行う授業料軽減補助への交付税措置の増額も行われ、政府はそうした生徒への支援を促すとしていますが、本県では新年度予算案にこの上乗せ部分をどのように活用したのか。総務部長に伺います。

 次に、景気・雇用対策について伺います。
 一昨年来の世界的な経済危機に対し、県民生活を守るため全国に先駆け対策本部を設置し緊急経済対策を示し、その具現化のため、昨年1月の臨時県議会へ補正予算を提案して以降、この1月27日の臨時県議会開催など、切れ目のない緊急経済対策を行っていることに敬意を表します。
 2月4日、日銀松本支店が公表した長野県の金融経済動向によると、長野県経済は厳しい状況が続いているが持ち直しつつある、一方、雇用、所得では、労働需給が厳しい状況にある中で雇用者所得は大幅に減少しているとしています。このように、本県の経済状況は依然として厳しい状況が続いており、県税収入が落ち込み大変厳しい県財政の状況にありますが、今後も緊急経済対策は継続していく必要があります。
 そこで、新年度予算案ではどの程度の経済波及効果と雇用創出を見込んでおられるのか。また、新年度予算案に位置づけられた特徴的で期待できる主な景気・雇用対策についてあわせて伺います。
 さらに、今後の本県経済の見通しと、6月議会以降の緊急経済対策の継続の必要性についてあわせて知事に伺います。

 次に、中期総合計画の進捗状況について伺います。
 予算説明資料として配付されました「長野県中期総合計画5つの施策の柱による主要事業一覧」を拝見いたしますと、中期総合計画に掲げる目標を既に達成している事業もありますし、順調に成果があらわれている事業もあります。しかし、世界的な経済危機の影響が県民生活を直撃していることから、例えば、「一人当たり県民所得全国レベルへの挑戦」や観光立県長野の再興、工場立地件数、福祉施設から一般就労への移行数などは苦戦が強いられ、計画の平成24年度の目標達成が危ぶまれる課題もあり、心配するところであります。
 経済危機に対する対応については、昨年来切れ目のない緊急経済対策を重ねており、当然、緊急経済対策の施策の策定に当たっては中期総合計画に掲げる目標に配慮されていると思いますが、最悪、計画年度中に目標が達成されなかったとしても、その先の産業構造の転換など、将来を見据えた対策を講じておくことが求められております。
 そこで、まず、知事部局について、こうした観点も含め、中期総合計画の進捗状況と課題、今後の対応について知事に伺います。
 また、このことに関連し、姉妹提携を結んでいる中国河北省との姉妹提携のあり方について、先ほども質問がございましたけれども、過去と違い中国が経済成長著しいことから、これまでの本県と河北省との姉妹提携のあり方をこれまでと逆の意味の提携を提案すべきではないかと昨年来申し上げてきましたが、今議会への当初予算案に中国河北省経済交流事業として盛り込まれたことに敬意を申し上げます。
 しかし、過去の友好関係のあり方や経緯を教訓とし、今後の本県の産業活性化に必ず結びつく友好提携や姉妹提携のあり方が求められているのであり、県内の経済状況を考えると失敗は許されないと思います。
 そこで、本県の経済情勢を改善するため、姉妹都市である中国河北省への産業連携をどのように具体化していくのか、また、知事のトップセールスについてもあわせて伺います。
 また、教育委員長へは、教育委員会に関する中期総合計画の推進状況と課題、今後の対応について伺うとともに、特に問題となっている不登校問題への真剣な取り組み、中期計画の目標には位置づけられていない発達障害児への支援策を目標に追加するくらいの決意で取り組むべきと思いますが、あわせて御所見をお伺いをいたします。
 さらに、警察本部長には、厳しい経済状況のもとで凶悪犯罪が増加傾向にありますが、中期総合計画の「犯罪のない社会づくり」等の達成目標の進捗状況と課題、今後の対応について御所見をお伺いをいたします。

 次に、中期総合計画の観光立県長野の再興に関連し、観光部長に伺います。
 日銀松本支店は、2月4日、長野県における観光業の現状と課題を発表しましたが、その中で、本県の厳しい観光客の入り込み動向や問題点を指摘した上で、観光業における今後の課題として、観光客のターゲットの明確化とそのニーズにあわせた取り組みの強化、宿泊施設の経営統合や業務提携による顧客利便性、収益力の向上、インバウンドに向けた取り組みの強化を提案をしております。
 観光部としては、この厳しい状況をどのように受けとめ、この提案を踏まえてどのような取り組みを行おうとしているのか。伺います。
 次に、中期総合計画の「参加と連携で取り組む地球温暖化対策の推進」のうち、達成目標である県内の温室効果ガス総排出量抑制の最新実績が逆に増加していますが、目標年度までに目標に掲げる数値までどのように取り組んでいくのか。お考えを環境部長に伺います。

 次に、中期総合計画の「地域が輝く元気な農業・農村の構築」のうち、農業農村総生産額、農産物産出額、農業関連産出額の達成目標が苦戦をしておりますが、平成24年度の目標達成に向けどのように取り組んでいかれるのか。農政部長に伺います。
 特に、この課題については、本県の農産物産出額の推移を見ますと、平成3年の4,119億円をピークとして、平成20年には2,714億円まで下落している現実を見ると、本県の農業の将来が極めて深刻な実態に直面しているという危機感を持ち、取り組んでいただきたいと思いますが、あわせて御決意をお聞かせをいただきたいと存じます。
 次に、公共交通対策について伺います。
 まず、信州まつもと空港の活性化対策について伺います。
 日本航空が信州まつもと空港から撤退するのに伴い、ことし6月から就航予定のフジドリームエアラインズ、FDAは、毎日、札幌線と福岡線の運航を予定し、FDAは3月末に正式なダイヤを発表するとしています。そして、県は、このダイヤに対応するため、今議会に空港の運用開始時刻を改正する関連条例改正案を提出するとともに、就航に向けた旅客用カウンターなどの初期投資を支援するFDA信州まつもと空港就航特別対策事業補助金を計上しています。
 また、FDAは、現在、小型ジェット機エンブラエル170を2機、175を1機保有するとともに、6月までには前倒ししてもう1機配備する意向も表明し、松本―福岡線について、利用状況が順調に推移すれば時期を見て1日2往復への増便を目指す意向を示しています。FDAの6月からの信州まつもと空港就航に向けた積極的な姿勢とこれまでの県の取り組みに敬意を申し上げるとともに、歓迎するものであります。
 ただ、新聞報道によれば、FDAの鈴木社長は、松本発着路線について3年程度で黒字化を目指す考えも示したとされておりますが、そのためには利用促進策が問われることから、県の果たす役割も大変重要であります。
 そこで、まず、利用促進策についてFDA側とは県はどのような検討を行われているのか、知事に伺います。
 また、新年度予算案に計上されている予算額以外にはFDAを支援する予算措置は今後必要ないと解釈してよろしいのか。さらに、新聞報道によると、松本空港―長野間の高速バスを復活するとのことですが、この路線は過去に赤字で廃止された経緯があるだけに、復活するには県としての支援策が求められますが、お考えを企画部長に伺います。
 航空機の運航で何よりも求められるのは安全性です。歴史の浅い小規模な航空会社だけに、県民の皆さんからは不安視する声も聞かれます。そこで、航空機整備工場の配置や他の航空会社との連携、パイロットや整備士等の人材の確保はどのように行われるのか。企画部長に伺います。

 次に、リニア中央新幹線について伺います。
 リニア中央新幹線については、昨年12月に4項目調査が提出され、着工の前提となる整備計画や営業、建設主体の指名について月内にも専門家らによる交通政策審議会に諮問されるとの報道も行われております。リニア中央新幹線のルートや駅の決定は本県の中南信地区の振興や在来線高速化のあり方などに大きな影響を伴う重い課題ですが、今後どのように対応していかれるのか。今後の取り組みについて知事に伺います。
 次に、並行在来線について伺います。
 新幹線長野以北開業に伴う並行在来線については、昨年12月に国土交通省に設置された整備新幹線問題検討会議を受けて、ことし1月28日には、国、関係地方公共団体、JR等の関係者で検討を行う第1回整備新幹線問題調整会議が開催され、その後、関係県とのヒアリングが行われています。本県もこの17日に村井知事が出席しヒアリングが行われるなど、並行在来線維持存続への具体的な支援策の確立に向けて大詰めを迎えております。
 そこで、17日のヒアリングで要請した支援策の内容と感触、今後の取り組みについて知事に伺います。

 次に、関連いたしまして交通基本法について伺います。
 並行在来線の維持存続への支援策については、私も、昨年12月、政府・与党の関係者へ要請活動を行いました。この中で、民主党の山根、樋高両副幹事長は、既に政府として積極的に取り上げていくべき課題として国交省に申し入れている、これからも継続して働きかけていくが、地域に密着した公共インフラであり、要請はしっかりと受けとめさせていただくとしました。また、辻元国交副大臣は、前原大臣も認識している、地方への権限移譲の絡みもあり、これからの課題、交通基本法を6月までに取りまとめ、その中で地域の公共交通を位置づけたいと考えており、平成23年度予算には位置づけたいとしました。
 国土交通省では、危機的な状況にある公共交通を維持、再生し、人々の移動を確保するとともに、人口減少、少子・高齢化の進展、地球温暖化対策等の諸課題にも対応するため、交通政策全般にかかわる課題、将来の交通体系のあるべき姿、交通に係る基本的な法制のあり方等について検討するため交通基本法検討会を設置し、既に5回の会議を行っております。
 そこで、交通基本法検討の経過で、並行在来線維持存続への具体的支援策や、現在本県において30市町村等で取り組んでいる地域公共交通活性化・再生総合事業のこれまでの取り組みを踏まえ、生活バス路線や電車などの公共交通機関の維持存続に向けて本県として具体的な提言を行うべきではないかと思いますが、知事に御所見をお伺いをいたします。

 次に、組織改正について伺います。
 県は4月1日から健康福祉部の設置などの組織改正を行うとしています。この健康福祉部の設置について2点知事に伺います。
 まず、健康福祉部の設置について伺います。
 この課題は、これまで、県議会としても、社会部、衛生部の統合により、より県民生活向上を目指し同意してきたところですが、今年度から実施された現地機関での保健福祉事務所について現地調査等を通じてさまざまな課題もあるとお聞きいたしました。それは、保健福祉事務所の設置が単なる統合であり、統合による具体的メリットがあらわれていないのではないか、さらに、保健福祉事務所は保健所長が法律により医師でなければならないと規定されていることから、医師不足の影響を受け所長が兼務を余儀なくされ、本来の仕事が全うできない実態にあるのではないか、組織の統合により、保健、福祉、医療の県民サービスを具体的に県民が実感できていないのではないかということであります。
 そこで、平成21年度実施した現地機関での統廃合で行った保健福祉事務所のメリット、デメリット、改善する課題について伺います。
 そして、その上で、この4月からスタートする健康福祉部への組織改正について、現地機関との連携も含め、具体的にどのようなことが県民サービスの向上になるのか。あわせて伺います。

 次に、県立病院の地方独立行政法人化について伺います。
 4月から県立5病院と2介護老人保健施設の運営が地方独立法人へ移行しますが、それに当たり、今議会にも地方独立行政法人長野県立病院機構施設整備等貸付金特別会計予算案や条例案が提案をされております。また、2月9日には、運営主体となる地方独立行政法人県立病院機構の評価委員会が開催され、向こう5年間の収支計画が了承されました。
 そこで、この県立病院の独法化について、以上の経過を踏まえ、何点か伺います。
 まず、4月からのスタートを目前にして、医師、看護師などの医療スタッフ、医療事務職員の体制は十分に整っておられるか。また、関係市町村との連携や県民、患者への周知、職員組合との同意、職員の皆さんの意識の切りかえや士気の高揚などはどのようになっておられるか。病院機構の収支計画によると、病床利用率の向上などで医業収入をふやし、移行後3年目の12年度に経営収支の黒字化を図るとしていますが、黒字化させるポイントは何か。また、これまでの国の医療費抑制策により地方の公的医療は危機的状況を強いられてきましたが、今回の病院機構の収支計画では、新政権のもとでの新たな医療充実策への施策や報酬単価の見直しについて反映されておられるのかどうか。新年度、7対1の看護体制を確立するとしていますが、看護師の確保策をどのように行うのか。
 以上については病院事業局長に伺います。
 さらに、独法化しても県がこれまで県立病院に負担してきた負担金は維持すると県は表明しておりますが、病院機構が黒字となった場合も含め、改めて見解を衛生部長に伺います。

 次に、医師確保対策について伺います。
 深刻な医師確保対策については、県として真剣にさまざまな取り組みを行っておられることに敬意を申し上げます。これまで本県が行ってきた事業は、県外の大学、病院等に対する医師派遣の協力要請、研修医、医学生への働きかけ、医学生修学資金等の貸与、ドクターバンク登録事業、医師の働きやすい環境整備等々ですが、今議会に提案されている予算案には新たに医師確保総合対策事業として、後期研修医確保・養成支援事業の新設、ドクターバンク事業や医学生修学資金貸し付け事業、産科・小児科医療等の確保について予算を拡充いただいていることを評価をし、敬意を表します。
 そこで、これまで行ってきたこれらの医師確保等総合対策事業を通じて、今後の本県の将来の見通しについてどの程度の医師確保の見通しがついているのか。向こう当面5年間の見通しについて具体的な見通しを知事に伺います。

 次に、浅川ダムについて伺います。
 前原国土交通大臣は、昨年12月25日の記者会見で、全国に計画されている83の県営ダム計画について、補助事業については国が検証を強制する権限はないが、12月15日付の文書、「できるだけダムにたよらない治水への政策転換に対するご協力のお願い」等により、関係の37道府県知事に対して、検証の対象となるダムも含め、検証への協力要請をしたところである、また、補助ダム事業のうち、12月以降に本体工事の契約を行った、または予定している5ダムについては、各県の最終判断を踏まえ、別途改めて判断する、さらに、12月以降に本体工事の契約を行った、または予定している5ダムにおける各県の最終判断を踏まえた上で補助ダム事業の予算を確定することとしているため、例年とは異なり、年末時点ではなく、年度末の実施計画確定後に公表することとするとしました。
 この五つの年度内本体契約予定の補助ダムには浅川も含まれているわけですが、浅川については独自の経過があることを御理解いただければ予算確保はしていただけると思います。
 2001年2月、前田中康夫知事は、突然、脱ダム宣言を行い、浅川ダムを含む幾つかのダム計画の中止を表明しました。私は、ただ単に中止ではなく、河川流域にはそれぞれの歴史や実情があり、新河川法の精神に基づいて流域住民と一緒に白紙から検討する必要があると考え、当時、県内に計画されていた九つのダムを対象とした治水・利水ダム等検討委員会条例を議会に提案いたしました。そして、その後、この検討委員会のもとに各流域部会が設置され、精力的な活動が行われました。
 この検討委員会は、現地調査を除き、2年間で計32回、各部会は公聴会を含め各13回から16回行われ、答申後も、その後の対応を協議するための流域協議会が設置され、今日に至っております。
 この取り組みを通じて出された方向は、計画中であった九つのダムのうち、大仏ダム、清川ダム、下諏訪ダム、郷士沢ダム、蓼科ダムの五つのダムが中止、角間ダム、黒沢ダム、駒沢ダムの三つのダムがダムにかわる水道水源調査や治水の流量観測のため計画休止となり、浅川は穴あきダムに変更になりました。
 ただ、浅川については、検討委員会は基本高水流量を下げることによって河川改修等で対応すればよいとしましたが、地元の同意が得られず、前田中知事はダム計画時の高水流量での代替案を検討しましたが、最終的にコンサルタントに委託し出された案のうち国の認可が得られ、一番財政的にも現実性があった案が河道内遊水地、つまり穴あきダムであり、その後、村井知事となって河川整備計画の認可を得て今日に至っております。
 つまり、この浅川のダム計画は、脱ダム宣言を受けて、住民参加により多大な時間と経費を費やし、できるだけダムによらない治水・利水対策を検討してきた結果の決着点であります。
 新政権のもとで全国的な見直しを行うことは結構ですが、長野県のようにこれまで住民が互いに論議し合い、多大な労力と苦労を積み重ね方向を出した事業まで全国一律に判断されることだけはあってはなりません。本県が行ってきた取り組みは治水、利水への流域住民参加の取り組みであり、その結果から導き出された九つのダム計画に対する結論について地域主権を掲げる新政権は尊重すべきであります。
 実は、私も、1月末、国土交通省三日月大臣政務官や民主党の生方副幹事長、社民党の中島副幹事長と面会し、これらの本県の経過を説明した上で、こうした経過から我が県では浅川関係の議案に民主党議員も社民党議員も賛成してきたこと、これらの経過を理解いただき、浅川の河川整備計画の認可どおり適切な対応をされるよう要請をいたしました。
 この要請に対して、三日月政務官は、長野県の場合、これまでの経過があることは存じ上げている、県営事業であり、地域主権の観点から一方的に押しつけるものではない、民主党の生方副幹事長は、わかりました、国交省に伝えます、社民党の中島副幹事長は、大変御迷惑をおかけした、それぞれの自治体や流域のことは尊重したいとし、前向きな対応をいただきました。
 また、浅川ダムが県営事業としてこれまで国の法律に基づいて認可を受けていることから、事業に対し国の補助金カットをすることはできないと私は確信をいたしました。
 知事も、2月4日に上京し要請活動を行った折に、浅川に関する国庫補助について確信していると報道されましたが、改めて御所見をお伺いをいたします。

 次に、今議会に浅川ダム建設工事請負契約の締結についての議案が提案されていますが、入札価格が予定価格の約82億円の63.3%に当たる52億円で入札され、予定価格の85%を下回ったため低入札価格調査の対象となり、安全性や下請いじめになるのではないか等々、県民の間で不安視する話題が持ち上がっております。また、建設業者などからは、入札制度改革で最低制限価格制度を確立してきたのに、今回のJVの入札でルールが破られ、昔に戻ってしまうのではないかと不安視する声が上がっております。
 この入札結果が低入札価格調査の対象となったため、県は、会計局が入札価格の積算根拠や資材調達先、技術者の配置方法などを調査し、入札価格で工事を実施した場合、県が求める品質が維持できるかどうかなどJVの施工計画が妥当かを調査した結果、履行可能と判断し、今議会へ議案の提案となりました。しかし、この低入札価格については県民の間にさまざまな論議が巻き起こるとともに、これまで浅川ダム問題が政争の課題となってきたことから、県として県民が納得できる説明責任が求められております。
 そこで、まず、浅川ダム建設工事に関する低入札価格調査の状況について、なぜ履行可能とされたのか。会計管理者に県民に納得できる説明を求めます。
 また、今議会で議案が可決された場合、施設の安全性など契約どおりの建設工事が行われるかを確認する管理体制の強化を行う必要がありますが、さきに議会に示された資料によれば、現場における施工管理体制の強化として監督職員がダム現場に常駐して監理を行う、ダム及び地質の専門家を含めた施工監視委員会、仮称ですけれども、を設置するとしていますが、これに要する費用の金額と、その費用は県負担か、それとも業者負担なのかを建設部長に伺います。
 さらに、今議会に提案された工事請負契約締結議案の請負金額について、今後、工事請負契約を変更する基準を明確に示していただくとともに、今回の契約が下請いじめにならないための明確な県としての対応もあわせて伺います。

 次に、過疎地域自立促進特別措置法の改正、延長について伺います。
 ことし3月末で失効する現行過疎法については、過疎地域の置かれた厳しい現状を踏まえ、全国各地から立法措置を求める要望があり、現行特別措置法の6年間延長と過疎地域指定要件の追加やソフト事業に対する支援措置の拡充を図ること等を内容とする現行特別措置法の一部を改正する法律案が与野党において合意され、議員立法で今国会に提出の見込みとなりました。
 この特別措置法の一部改正案によると、過疎地域の要件追加により、本県では、これまでの32市町村から新たに5市町村が追加指定され、37市町村となる見込みであり、また、過疎債発行対象事業の拡大など新たな事業展開も期待できます。
 そこで、知事は今回の改正、延長をどのように評価しておられるのか。伺います。
 また、多くの過疎・中山間地を抱える本県にとっては、これらの地域が持続可能で生き生きと暮らせる生活の場として施策を行っていくことが大きなテーマですが、今回の特別措置法の一部改正と延長の方向を受けて、法の趣旨を生かすとともに、農業振興、林業振興、福祉サービスなど新たな雇用確保、都市との交流など、さまざまな制度を組み合わせた積極的な施策を打ち出すことが問われていると思います。
 そこで、過疎法の改正、延長を本県として今後にどのように生かしていくのか。知事に御所見をお伺いをいたします。

 次に、消防の広域化計画について板倉副知事に伺います。
 国は、2006年6月に、近年の地震や豪雨など大規模な災害の発生など、多様化、大規模化する災害への対応や人口減少時代への対応など、自治消防を取り巻く環境を踏まえた消防体制を整えるとして消防組織法を改正し、市町村消防の広域化を位置づけました。
 この方向を受け、本県では、平成20年1月に県消防広域化推進計画を策定し、平成24年度までに現在の14消防本部から2本部体制に再編する目標を打ち出しました。そして、同年内に2本部体制を目標とした中南信、東北信それぞれの協議会が設置され、現在、検討が行われております。
 しかし、これまでの二つの協議会の検討過程では各自治体の意見が割れ、難航しているとの報道がされております。報道によれば、現状の体制で問題点はなく、広域化のメリットがよくわからないなどの意見もあり、再編の枠組みの論議は進んでいない、東北信の協議会のある幹部は、今後は7消防本部がそれぞれ広域化の協議を進めていくしかないのではないかと話しているなどとされております。
 そこで、まず、消防の広域化については現在どのような協議の現状にあるのか。
 消防の広域化については、平成20年2月定例県議会の所管の委員長報告で、消防広域化については法律で市町村が自主的にその計画を策定するとしていることから、県の推進計画により強制することなく、市町村が見直し等を検討することがあった場合には柔軟な対応をするよう求めるとしていますが、今後の県の姿勢についても改めてお伺いをいたします。
 また、消防行政に求められるのは、何よりも、いざというときに1秒でも早く現場に到着し、速やかな対策が行われることでありますが、広域化の検討に当たってはこの点が何よりも重視されなければならない課題であります。この点についてあわせて御所見を伺います。
 障害者への支援策について知事に伺います。
 今年度、私は決算特別委員を務めましたが、厳しい経済・雇用情勢の中で障害者の雇用が苦戦を強いられているデータを目の当たりにしました。こうした状況を受けて、県の新年度予算案には、障害者職場実習促進事業費や授産施設での工賃倍増計画の拡充など、部局や課をまたいでさまざまな施策が盛り込まれていますが、成果が問われるところであります。
 そこで、障害者雇用や就労支援への決意を伺います。

 次に、発達障害者への支援策について伺います。
 県教育委員会は、小中学校の学習障害者、注意欠陥・多動性障害及び反抗挑戦性障害の児童生徒数調査を行っております。その平成21年度の調査結果を見ますと、各障害の総合計の推移で平成15年度836人から平成21年度は3,320人と約4倍に大幅に増加しております。また、高等学校での調査結果も同様の傾向にあります。
 県では、こうした状況に、平成19年に発達障害者支援体制整備検討委員会を設置し、主に市町村での取り組みを支援強化するための検討や、自閉症・発達障害者支援センターでの療育相談等を行ってきました。また、今年度予算案には新たに市町村支援体制強化事業の実施や県教委による発達障害児総合支援事業費が計上されております。ただ、これらの事業は、ステップアップしたとはいえ、緊急経済対策の雇用基金を使った支援専門員の配置であったりして、発達障害のお子さんを持つ親にとっては満足のいく内容ではありません。
 私は、昨年12月、長野市内の発達障害児の保護者の皆さんとともに、県の教育長、社会部長、衛生部等に1時間以上発達障害児を持つ保護者の皆さんの悩みや気持ち、行政への要望を聞いていただく機会をいただきました。
 この懇談では、参加されたお母さん全員が発言されましたが、これまでの、どこに相談してよいかわからなかったこと、看護師さんがいないと現在の施設へもお子さんを預けられないこと、発達障害が理解されず、おしゅうとさんに育て方が悪いとしかられたこと、孤独で近くの公園にも出る気にならなかったこと、保育園に預けたくても保母さんの加配がないと断られたこと、この子の将来を考え出すと眠れないなど、みずからの経験を思い起こし、全員の方が泣きながら言葉に詰まっての要望となりました。
 そして、みずからの経験から、親にとっては、戸惑いや子供の成長、将来への不安など、だれに相談してよいかわからずに悩みを背負って苦しんでいる方が少なくないことを実感をいたしました。
 こうした経験から、保護者の皆さんが行政に対して望むことは、相談窓口がわからない、専門の療育支援施設等につながらない、身近に療育を受ける場がない等、不安を抱える家族に対しワンストップで対応してくれる総合相談と療育が一体的に受けられるとともに、医療、保育、保健、学校、行政等の支援を結びつける役割や、そのために看護師及び言語療法士、作業療法士、理学療法士、臨床心理士等の専門スタッフを配置する発達総合支援センターの機能でした。
 全国的には、先進県では県みずからがこうした機能を備えた施設を整備し、この施設を拠点に、市町村と連携して発達障害児や保護者を支援しており、我が県の対応はおくれていると言わざるを得ません。こうした本県の姿勢に、本県では、飯田市に続き、松本市、長野市、佐久市などがこうしたセンターをみずから設置する動きが高まっており、県への支援策を求める動きが強まってきております。
 そこで、こうした保護者の願いや市町村の動きを受けて、今後、市町村が整備する発達総合支援センターへの新たな県の支援策等について新年度において真剣に検討いただきたいと思いますが、知事にお伺いをいたします。

 次に、若年の脳損傷者の方への支援策について伺います。
 若年の脳損傷者の方への支援については、救済措置がなく、理解も広がっていないことから、当事者を抱える御家族からは、宿泊を伴うサービスや短期入所利用が断られたり、病院での退院を迫られるケースがあるなど支援策が求められております。この課題についてはこれまで私たち会派では下沢議員、小島議員がただしてきましたが、昨年の12月議会での小島議員の質問に対し、県は、関係の皆様のお話も伺い、必要に応じさらなる対応を検討したいと答弁をしております。
 そこで、今後の取り組みを改めて確認するとともに、4月から健康福祉部に統合されますが、どの部署がこの支援策を担当しておられるのか。あわせて伺います。
 最後に、知事の政治姿勢について伺います。
 年が明け、8月31日の村井知事の任期満了が近づくにつれ関心が高まり、村井知事ダンマリ戦術かとか、知事、県会提案説明で実績列挙、続投意欲、見方広がるなどの見出しで新聞報道されるようになってまいりました。確かに、先日の知事議案説明をお聞きしておりますと、次期知事選に向けて意欲的に感じられます。
 しかし、先日の本会議終了後の会見や午前中の答弁でも、村井知事は、8月31日までが私の任期で、それを全うするのが務めとしております。
 そこで、知事の今期での取り組みと今後について何点か伺います。
 先ほども出ましたけれども、まず、知事は、今期について、瓦れきの山を片づけ、種をまき、芽を育てると表現してこられましたが、どの程度の瓦れきが片づき、どの程度の芽が育ったと考えているのか。伺います。

 次に、知事は、議案説明で、中期総合計画も新年度は折り返しの時を迎えます、世界経済悪化の荒波をかぶって長野県経済はいまだ混沌とした状況の中にあり、計画の目標達成には容易ならざる面もありますが、この難局を乗り越え、残る期間、計画に掲げた施策の推進に力を尽くしてまいる所存でありますとしておりますが、ここで言われている「残る期間」とは計画の期間ととらえてよいのか。また、今後、知事選についての姿勢を明らかにされる時期はいつごろとなるのか。あわせて伺います。
 以上で第1回目の質問を終わりますが、時間はたっぷりありますので、知事におかれてはゆっくりとじっくり御答弁をくださいますようお願いをさせていただきます。よろしくお願いいたします。

         

◎建設部長
 (入江靖) 

駒ケ根病院のクレーン転倒事故に関します事故の状況と県の管理責任についてのお尋ねでございます。
 まず、答弁に先立ちまして、昨日の事故でお亡くなりになられました大西睦男様の御冥福を心からお祈り申し上げるとともに、おけがをされた方の一日も早い御回復を心からお祈り申し上げます。
 今般のクレーンの転倒事故ですが、1階に置いてありましたコンクリートをつくるときに使う型枠、物は杉の角材でございます。それをクレーンでつり上げて2階に運ぶ途中で何らかの原因によりクレーンのアームが倒れました。そのときに、2階で作業をされていた方のうち1名の方がお亡くなりになり、3名の方が骨折などの負傷をされたものでございます。
 今回の事故の原因につきましては警察などが調査を行っておりますので、詳細はその調査の結果を待ちたいと考えております。
 県の立場ですが、県は、発注者として、関係工事が契約図書に定められたとおり適切に行われるよう、工事現場におきまして立ち会いや調査、確認、記録などの監督業務を行っております。また、駒ケ根病院改築工事につきましては、工事規模が大きいことから、設計を行った設計事務所に常駐監理を委託しているところでございます。
 工事現場の安全管理につきましては、各工事請負者や工事に携わっている方の責務において行われているものと考えております。
 今回の事故を受けまして、県としましては、昨日、ほかの全建築工事現場に対し、安全管理について改めて総点検を実施するよう命じたところです。今後とも、発注者として、このような事故が二度と発生しないよう、工事請負者や工事監理者ともども工事現場の安全管理の徹底を図ってまいります。
 以上でございます。

     

◎知事
 (村井仁) 

竹内議員からは、まず、冒頭、新政権のこれまでのさまざまな取り組みにつきましての評価というお尋ねをちょうだいいたしました。

 まずは、新政権の平成22年度予算等々について申し上げるというのが筋だろうと思っておりますが、新年度予算につきましては、税収が非常に厳しい中、歳入の確保に大変苦慮しながら予算案の年内編成にこぎつける、また、法案等につきましても、政権発足から半年という短期間にさまざまな分野で課題に取り組むなど施策の実現に向けて積極的に対応してきたことは評価するところであります。
 その上で、地方の立場から申しますと、地方交付税が増額されたこと、それから税制改正大綱の中で、これは私の持論でもございますけれども、地方消費税の充実の方向が踏み込んで示されたこと、それから過疎法の6年延長が実現したこと、さらには自動車関係税の暫定税率が実質的に維持されたこと、これらは地方の立場から申しますと評価できる取り組みであろうかと存じます。
 また、地方分権改革推進計画におきまして、義務づけ、あるいは枠づけの見直しの具体的な条項が盛り込まれたことはこれは一定の評価ができることでありますし、今後とも地方の声を十分に聞いて実行に移していただくことを期待したいと存じます。
 ただ、新政権の取り組みへの評価につきましては、大変厳しい経済・雇用情勢や、それから社会保障費の増大を見据えてまいりますと、国と地方がそれぞれ公として期待される役割というものを十分に果たせるような政策を将来にわたって継続して展開できるのかどうか、財源と、それに応じた国民負担のあるべき姿の議論を含めて判断するべきものだと私は考えておりまして、今後の動向を注目してまいりたいと存じます。

 続いて、国の地方財政計画、それから直轄事業負担金の維持管理分の廃止等につきましての評価についてお尋ねをちょうだいしました。
 個人所得の大幅な減少や企業収益の急激な悪化等によりまして地方税収入が引き続き落ち込むことなどから、平成22年度は地方の財源不足が過去最大の規模に拡大することが見込まれております。このような中で、地方交付税の原資となる国税収入も減る状況の中で、このたび、地方財政計画におきまして地方交付税が出口ベースで1.1兆円増額され、地方の一般財源総額が増額確保されたことは、疲弊著しい地方財政にとりまして一定の配慮がなされたものだと評価いたします。また、国直轄事業の維持管理に係る負担金を平成22年度から廃止するべく法案が提出されたことは、直轄事業負担金制度の廃止に向けて大きな前進であろうかと存じます。
 これらは、いずれも地方の総意としてこれまで国に要望してきたものでありまして、真の地方分権の実現に向けた第一歩となるものと存じます。国におかれましては、今後とも、引き続き地方と協議を十分行い、地方の声をきちんと反映されることを強く望みたいと存じます。
 県の新年度予算の編成過程において留意した点についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 平成22年度当初予算の編成に当たりましては、厳しい財政状況のもと、当面する経済・雇用対策に軸足を置きつつも、長野県の将来を見据えて中期総合計画を着実に推進していくことを基本としたものであります。
 国の地方財政計画による地方交付税等の増額によりまして一般財源が全体としてふえたとはいえ、依然として財政は厳しい状況にございまして、国の補正予算により措置された基金を有効に活用しますとともに、選択と集中の考えを一層徹底し、必要な施策に財源を重点配分することによりまして当面の財源不足を補うための基金の取り崩しを最小限にとどめた次第であります。
 さらには、将来負担を考慮し、通常債の残高を減らすべく努力をしたところでありますが、しかし、法人2税を基幹税とする県税は景気動向に左右されやすい構造でございまして、また、財源不足に対応するため過度に臨時財政対策債に依存する現在の制度のありようには限界があることから、今後とも、地方が健全で安定した行財政運営が行えるように、地方消費税の充実を含む税制の抜本改革など、分権型社会にふさわしい持続可能な地方財政制度の確立につきまして引き続き国に強く求めてまいりたいと考えております。

 続いて、新年度の県税収入が大変厳しい見込みであるということを踏まえまして、今後の景気動向の見込みにつきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 いずれにしましても、来年度はこれまでの経済対策の効果もありまして景気は緩やかに回復していくと見込まれてはおりますものの、大変厳しい雇用情勢にある上に、円高などの県内経済に大きな影響を与える懸念要素もある、そういう観点から、景気が順調に回復したとしましてもなかなか厳しく、したがって税収もこれを反映するというような次第でこのような見積もりをいたしたという経過でございます。
 次に、地方分権の推進につきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 政府においては、昨年11月に地域主権戦略会議を立ち上げ、また、来月には国と地方の協議機関の設置に関する法案を国会に提案する予定でありまして、地方分権の具体化に向けまして体制が漸次整備されてきているところであります。これまで、政府は、地域主権改革を積極的に進めるとしておりまして、特に市町村への権限移譲など基礎的自治体の体制強化を基本的な姿勢として示しております。日ごろ市町村が主役と申し上げてまいりました私としましては、これを深く評価するものでありまして、また期待するものであります。
 私は、これまで常々述べ、またそのための取り組みを進めてきたところでありますが、地方自治のあるべき姿としまして、市町村や県がそれぞれの地域の特色を生かした地域づくりや住民サービスの提供にみずからの責任において主体的に取り組むことができるようになる、これが必要なことだと思っております。これからいよいよ具体化に向けて仕組みづくりが進められるわけでありますが、権限の移譲や国の関与の見直しなどのほか、とりわけて地方税財源の充実について大きな成果が得られるよう強く望むところでありますし、私としてもそのための働きかけに努力してまいりたい、このように考えるところであります。

 2番目に、景気・雇用対策等々につきましてお尋ねをちょうだいしております。
 まず、新年度予算の経済波及効果と雇用創出につきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 平成22年度当初予算の経済波及効果は、直近の長野県産業連関表を用いて推計いたしますと、公債費、人件費等を除きました総事業費約2,700億円に対しまして県内で4,400億円余に相当する生産活動が行われまして、経済波及効果は1.63倍と試算できるところであります。また、県内で増加する理論上の雇用者数、いわゆる雇用者誘発数でありますが、年間3万8,600人程度を見込んでございます。このほか、雇用創出関係基金事業によりまして、県、市町村合わせて4,600人程度の新たな雇用創出を計画しているところであります。
 続いて、新年度予算において期待できる主な景気・雇用対策につきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 平成22年度当初予算は、景気や雇用などの喫緊の課題に迅速、的確に対応するとともに、活力と安心を目指す中期総合計画への県民の期待にこたえ、着実に施策を推進するということを基本にして編成したものでございまして、新年度予算に計上した事業すべてが何らかの形で景気・雇用対策に資するものと、こういう認識を持っております。職員一人一人が現下の厳しい経済・雇用情勢を認識し、県民が真に必要とするところを的確に把握し、県民の暮らしの安心を確保することを常に意識しながら施策に取り組むことによりまして、県民生活と県内経済の早期回復、安定を図ってまいる決意でございます。
 今後の本県経済の見通しと経済対策の必要性についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 内閣府の月例経済報告によりますと、我が国の景気は、持ち直してきておりますが自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど、依然として厳しい状況にあるとしております。長野県経済も、追加経済対策などの効果や輸出の改善などによりまして生産は持ち直していますが、有効求人倍率は依然として低水準でありまして、厳しい状況が続いております。
 先行きにつきましては、このような厳しい雇用情勢にある上に、デフレ圧力や円高といった懸念要素がありまして、決して楽観できる状況にはないと認識しております。しかしながら、世界経済の回復や内需の拡大によりまして緩やかに回復するものと見込まれております。本格的な回復に向けては、現在、国会において審議されている国の平成22年度予算によるさらなる経済効果を期待したいと存じます。
 県としましては、新年度の当初予算の編成に当たり、喫緊の課題でございます景気や雇用への対応に積極的に取り組んだところではありますが、今後とも、足元の経済・雇用情勢を十分注視しながら、財源や執行方法にも工夫を凝らし、必要に応じて適時適切な対応をしてまいりたいと存じます。
 中期総合計画の進捗状況と課題につきまして将来を見据えた対策を講じることも必要であるという御指摘であります。
 私は、就任以来、県民の暮らしの安心と向上を図る、これを基本に据えて県政運営を進めてきたつもりでございます。中でも、県民の生活に直接かかわる課題として正面から取り組みを進めたのが、福祉、医療の確保や森林整備、減災対策を初めとする安全、安心な県づくりでありますが、本年度初めて実施した政策評価結果を見ましても着実に成果が上がっていると認識をしております。
 これらにつきましては、相次いで実施した経済対策に加えまして、暮らしの安心の確保をねらいとした平成22年度当初予算案におきましても重点的に対処しておりまして、計画の目標達成に向けて今後も引き続き進捗が図られるものと期待しております。
 一方、産業や経済に関係する達成目標につきましては、一昨年後半からの世界経済の急速な悪化の影響を受けておりまして、目標達成は容易ならざる面があろう、それもまた認識しているところであります。厳しい経済情勢が続く中で、地域を支える力強い産業づくりのためには、足元の対策とともに、将来を見据えた取り組みという両面からの対応が必要なことは議員御指摘のとおりでございます。
 そこで、産・学・官連携による先端技術の開発支援、研究開発型企業等の誘致、産業人材の育成確保、こういったことを図りますとともに、将来を見据えて、今後より成長が期待できる環境あるいは健康分野、こういった分野における中長期的な視点に立った需要喚起や新産業の創出に向けた取り組みをより一層進めていくつもりであります。
 県内経済は、経済対策を重ねた効果もありまして持ち直しの動きも見えてまいりましたが、今後とも、政策評価等を活用して、計画の進捗状況や目標達成に向けた課題等を的確に把握するとともに、県民のお声に耳を傾け、県民の皆様と力を合わせて県政の推進に努めてまいりたいと存じます。
 中国河北省との姉妹提携のあり方、あるいは産業連携についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 中国は目覚ましい経済発展を遂げておりまして、2010年のGDPはアメリカに次ぎ世界第2位となると言われ、13億人を抱える巨大市場であります。特に沿岸部を中心に急速な発展が遂げられておりまして、北京、天津、そして河北省を含む渤海湾経済圏はその一つだと認識しております。この経済発展を今後の長野県の産業振興に生かしていくため、河北省との交流実績を踏まえまして、長野県、河北省双方にメリットのある経済交流を推進していくことは御指摘のように大変重要である、このように存じます。
 そのために、県内の観光、商工、農政関係の団体などで構成する河北省との経済交流を推進する協議会を4月に設置いたしますとともに、早期に調査団を派遣する予定であります。この調査団は、河北省政府の協力を得て、教育旅行誘致のための説明会、産業事情調査、農産物輸出のための市場調査、こういったことを各都市で実施する予定でありまして、その成果を長野県経済の活性化に資する具体的な事業に結びつけてまいりたいと存じます。
 トップセールスについてもお尋ねをちょうだいしましたが、私が実際行った上海、台湾、いずれも確かな手ごたえを感じておりまして、今後とも必要に応じて行ってまいりたいと存じます。

 続いて、松本空港の問題につきまして、利用促進策を推進する上でのFDAとの協議状況についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 私は、昨年11月14日にFDAの鈴木与平社長にお目にかかり、松本空港への就航をお願いした次第でありますが、その際、県はもとより、地元市、経済団体とも一体となった利用促進になお一層努めたい、このように申した経緯がございます。さらに、本年1月19日のデモフライトの際に、鈴木社長から、松本空港を第2のふるさととして地域の人と一緒に飛びたい、こういう言葉をちょうだいしたわけでありまして、地元関係者等とより一層利用促進の取り組みが不可欠である、このように痛感しているところであります。
 これまで事務レベルでさまざま意見交換を行ってきたわけでありますが、FDA側からは、利用される県民の方々が直接支援を受けることができる方策を検討してほしいというような要望が出されたと承知しております。このほか、長野市と空港を結ぶ直行バスの運行等についても要望がありまして、こうした経過を踏まえて今議会に所要の予算案の審議をお願いしているところであります。
 さらに、利用実績を踏まえて関係者が率直に意見交換を行うFDA運航支援会議とでも呼ぶべき場の設置を行いまして、機動的に利用促進策を考えてまいりたいと考えております。
 リニア中央新幹線の今後の取り組みにつきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 リニア中央新幹線につきましては、これまでも繰り返して申し上げているところでありますが、まず第1に、20年間にわたってBルートによる整備促進を求めてきた取り組み、これ自体は大変重いものがあると思っております。一方、2番目に、整備に当たりましては、全国新幹線鉄道整備法、いわゆる全幹法に規定する地域振興に資するものであることが重要であります。その上で、整備に関するさまざまな疑問点に対してJR東海と関係者の間で客観的なデータに基づきしっかり議論していく必要がある、このことを重ね重ね申しているところであります。
 昨年12月24日には、JR東海及び鉄道・運輸機構からいわゆる4項目調査報告書が提出されたところでありますが、ただいま申し上げた長野県としての意見や考え方は明確に記載されておりまして、この点は評価に値すると思っております。
 今後は、国が設置する交通政策審議会におきまして、営業主体、建設主体の指名に関する事項、あわせて、ルート、駅等の整備計画に関する事項、こういったことについても審議されることになります。今回提出された報告書をもとに、中立、公正な立場から総合的に検討されることを期待しますとともに、求めに応じ、本県の考え方につきましてもしっかり説明をしていく所存であります。
 また、報告書におきまして、JR東海は、リニア中央新幹線の営業主体、建設主体を希望している立場から、引き続き地域と話し合いをしていくと、こういう姿勢も表明しているわけでありまして、今後においては地域の関係者との意見交換を深めるようにJR東海に求めてまいりたいと存じます。

 2月17日の整備新幹線問題調整会議における要請内容等についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 整備新幹線に関する課題というのはいろいろございますけれども、私は、並行在来線問題こそ長野県にとって解決するべき最重要課題であると考えまして、これまでも、前原国土交通大臣を初め関係者に対して、この問題の根本からの問題提起を行ってまいったところであります。
 今回の会議に出席するに当たりまして、よりよい解決策を導くに当たってはさらに一歩踏み込んで問題解決に向けた具体的な方向性について提言を行うことが必要と考えまして、私からは、新しい仕組みの検討に当たりまして、まず第1に、だれが経営すれば最もうまくいくか、合理性の問題、第2に、各県がばらばらに経営するやり方で果たして安全運行が確保されるのかどうか、つまり、北陸新幹線ということになりましたら、長野から先は新潟、富山、石川、福井と、こういうふうに自治体がつながるわけでありまして、これがばらばらに経営するというようなことは非常に考えにくい、そういう意味で安定性という観点が必要だろう、さらに、3番目に、地方に丸投げと言われる現状でいいのか、これは公平性という観点であります。こういった視点を持つ必要があるのではないかということを指摘をいたしました。
 その上で、一つの方向として、JRが引き続き運行して赤字分を国と地方が負担する、一つの考え方、それから、二つ目として、地方、JRが共同出資して新会社を設立し、国の支援のもとで運営するということができないか、三つ目に、従来どおり経営分離は行うけれども、初期投資負担を初め十分な支援が必要であるという、こういう三つのケースを示しまして議論を深めるべく発言をした次第であります。
 さらに、既に経営分離がされているしなの鉄道に対しましても、JR貸付料を活用した十分な支援策を講じるよう求めたところであります。
 並行在来線問題の解決につきましては、その日に出席いたしました新潟、富山、石川、福井すべての知事からも強い要請があったところでありまして、既に前原国土交通大臣からも見直しの必要性につきまして言及されていることでございまして、今後の国での検討によってよりよい方策が示されることを期待しているところであります。今後とも関係道県と力を合わせてこの問題に取り組んでまいりたいと存じます。

 交通基本法というものの検討につきましての長野県としての具体的な提言という御指摘であります。
 交通基本法につきましては、御指摘のとおり、交通基本法検討会が設置され、これまで学識経験者や市町村長等へのヒアリングが行われるとともに、現在、パブリックコメントが実施されていると承知しております。
 私は、近年の公共交通を取り巻く厳しい状況を踏まえ、昨年、前原国土交通大臣に対して、長野県民を初め国民すべてが生涯にわたって安心して生活していくためには各地域間を結ぶ公共交通の安定的な確保と発展が不可欠であり、新政権の掲げる生活者重視、地域主権といった政策を支える最も必要な社会基盤はまさに公共交通ではないか、こういうことを申し上げたことがあります。
 さらに、公共交通は、国としての基本的なビジョンのもとに、国、地方、運行事業者、国民のそれぞれの担う役割を明確にした上で、それぞれの責任を分担していくべきではないかという基本的な考え方を持っているものであります。
 私が知事に就任して以来、先ほど申し上げましたような長野以北並行在来線の問題を初め、住民に身近な路線バス、鉄道の存続問題、さらに信州まつもと空港の路線発着問題など、こうした問題が生じた要因の一つに我が国全体の公共交通体系のビジョンや維持存続のための財源についての議論が十分なされてこなかった、こういう問題があるのではないかと、このように思っております。こうした考え方のもとに、これまで、私は、並行在来線の安定的な維持存続に向けた新たな仕組みづくりを積極的に提言しますとともに、路線バス、鉄道の再編のための地域公共交通活性化・再生総合事業の創設に深くかかわってきたところであります。今後も、県民の暮らしを支える公共交通の維持存続に向けた提言を積極的に行ってまいりますとともに、こうした提言が交通基本法にも反映されるように期待をしてまいりたいと考えております。
 ともすれば、基本法というのは計画をつくってそれで終わりという傾向がありましたり、あるいは、国が基本計画をつくるとそれに沿って地方がまた計画をつくるというようなことで、地方に過大な負担が課せられる場合が非常に多い、この点は私は大変用心深く対応したいと思っているところであります。

 続いて、組織改正についてお尋ねをちょうだいしました。
 平成21年度の組織再編に伴って設置されました保健福祉事務所のメリット、デメリット、課題についての私の認識、御指摘をちょうだいいたしました。
 統合の効果といたしましては、保健医療と福祉の両面からのかかわりのある問題、例えば精神障害のある一人親家庭の相談、支援、あるいは結核等疾病に罹患している生活困窮者の相談、支援、生活や健康面で課題のある児童生徒への相談、支援、こういった問題につきましてワンストップで迅速かつ柔軟な体制を組むことができるようになった、これは一つのメリットだと思います。
 また、組織が大きくなりましたことでそのマンパワーを生かして、例えば新型インフルエンザ対策のごとき円滑に24時間の相談体制を組むことができた、こういったところはメリットであって、県民サービスの向上に結びついている、このように認識するところであります。
 一方、課題としましては、配置スペースの関係から一体的な課の配置をすることが困難なそういう所もございます。それから、議員御指摘のとおり、所長が地域を越えて二つの保健福祉事務所を兼務しているところが三つもある。これは医師でなければ保健所長になれないという法律の縛りがあるためであります。こうしたことから、11月補正予算などで、保健福祉事務所各課のワンフロア化などによりまして業務の連携が一層とれるよう整備を進めているところであります。
 また、所長が兼務しているところにつきましては、県や全国保健所長会のホームページ等におきまして公衆衛生医師の募集を行うとともに、ドクターバンクへ登録のあった医師に直接アプローチするなど成果につながるよう取り組んでいるところでありまして、なお努力を続けたいと思っております。

 今後の医師確保の見通しについてお尋ねをちょうだいいたしました。
 平成20年度以降、医学系大学の定員増が図られてきておりまして、来年度におきましても、信州大学医学部の3名を初め、全国で360名が増員される見通しでありまして、今後、医師の総数の増加が見込まれるところであります。また、本県におきましては、医学生修学資金等の貸与を受けて県内で従事する医師が計画では5年後に50名程度になる予定でありまして、中長期的には相当数の医師が県内で新たに働き始めることになります。
 しかしながら、このような取り組みによって一人前の医師が育ち、地域医療が充実してくるまでにはある程度の期間が必要でございます。当面の間は、県内において医師数の劇的な増加を望むのは難しい状況であります。
 また、地域や診療科による医師の偏在という問題もございますので、今後も、引き続き、県内で必要とされる医療の提供体制が維持されるように、医学生、研修医、医師というそれぞれの過程に応じた医師確保対策の充実、さらには国への制度的な対応の要請など、あらゆる手だてを講じてまいる所存でございます。

 浅川ダムについてお尋ねをちょうだいいたしました。
 議員がこれまでかかわってこられた経過、大変詳しい知識に基づきましてさまざま御指摘をちょうだいいたしました。御指摘のように、浅川ダムは、平成12年にダムを一たん中止し、6年間もの歳月をかけて、まさにダムに頼らない治水対策も含めて、さまざまな検討を行ってきた上で現在の結論に至ったものであります。
 議員御質問のとおり、去る2月4日に国土交通省へ出向きまして三日月国土交通大臣政務官にお目にかかりました。私から、政務官に、浅川ダムについて、これまでの検討経緯、さらに本体工事の仮契約を締結し、本県議会におきまして議決をいただきますれば年度内に本契約として進めていく所存であることを説明し、来年度の予算配分をお願いした次第であります。政務官には県の考えを十分御理解いただいたと考えております。私としては、来年度の予算づけについて間違いなく御支援をいただけるものと確信をしておるところであります。

 続いて、過疎地域自立促進特別措置法の改正、延長をされることになりましたことについての評価についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 御案内のとおり、今年度末に期限を迎える現行過疎法につきましては、平成22年度以降も切れ目なく過疎対策事業が実施できるよう内容を拡充した上で期限を延長する改正が行われることと各党合意ができたところであります。これまで議員各位に賜りました大変な御尽力に対しまして改めてこの機会にお礼を申し上げたいと存じます。
 今回の改正では、現行の過疎地域に加えまして、新たな過疎地域が追加指定されるほか、地域医療やあるいは交通手段の確保など、住民が将来にわたって安全に安心して暮らすことのできる地域社会の実現を図るために必要なソフト事業が過疎債の対象となるなど、充実した内容となっております。
 延長の年数については当初3年程度というお話もありましたが、最終的には6年という結果になりまして、事業の計画的な執行という観点からは必要な年数が確保できたのではないかと思っております。
 私自身、全国過疎連盟の会長や、また全国知事会の担当委員長という立場もございまして、新たな過疎対策に向けて関係機関とともに努力をしてまいったところでございまして、しかしながら、現行過疎法が最後であると言われてきた経緯から考えますと、今回、国において、過疎地域の厳しい現状を十分認識していただき、過疎地域の要望も大幅に取り入れた手厚い特別措置を講ずることにしていただいたことは高く評価するべきものだと考えます。
 過疎法の改正、延長を本県としてどのように生かしていくかという御質問でありますが、過疎対策は法律が整備されただけで問題が解決するわけではもとよりありません。長期的な視点に立ちまして、実効性のある対策を切れ目なく講じていくことが必要であります。今回の改正におきましては、過疎対策の主体である市町村への支援が拡充され、従来のハードに加えまして、ソフト事業も含めて地域の実情に応じた多様な取り組みの展開が可能になるものと考えております。
 県としましては、過疎地域が輝きを放ち続け、住民の安全、安心な生活を維持し、それぞれの市町村が特色を生かした活力ある地域づくりに取り組めるよう支援するために、法律に基づき、過疎地域の声を踏まえた平成22年度を初年度とする県過疎計画を作成し、地域の振興を図ってまいりたい、このように考えるところであります。
 障害者雇用や就労支援への決意についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 障害者雇用につきましては、求職者は大きく増加していますものの、昨今の経済情勢の影響を受けまして就業者数は伸び悩むなど今なお厳しい状況にある、このように認識しております。
 県としましては、新年度、求人開拓員によるマッチングや障害者の技能訓練、一般事業所における職場体験実習の支援など、相談、紹介から訓練、実習に至るまで幅広く支援を行ってまいりたいと存じます。県の関係部局やハローワーク、障害者総合支援センターなど関係する機関が多いので、それぞれの連携、調整を図り、各方面へのサポートをきめ細かく、かつ効果的に実施してまいりたいと考えております。
 障害者が住みなれた地域で自分らしく生活していく上で、みずからの能力を最大限に発揮できる雇用や就労の場の確保は大変重要なことでありますので、一層の施策推進に努めてまいりたいと存じます。

 続いて、市町村が整備する発達総合支援センターへの県による支援策についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 発達障害者の支援につきましては、地域における療育施設や人材などそれぞれの社会資源を有効に活用し、地域に即した療育体制を構築することが大切であると考えております。県内におきましても、医療、保育、教育の専門家がチームをつくり、保育園や小中学校等を訪問し、発達障害児の支援に当たるなどの取り組みが一部の市で具体化されつつございます。こうした動向も踏まえて、県としましては、外部有識者を交え、今年度設置しました発達障害者支援対策協議会におきまして各ライフステージに対応する一貫した支援体制などについて幅広く検討してまいりたいと存じます。
 さらに、若年の脳損傷者の方への支援についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 昨年12月、若年脳損傷者に関するセミナーにおきまして関係者の方々と県の担当課職員が懇談する機会があり、その際、県が以前実施した実態調査結果の有効活用や、国として施策に取り組むべき課題など、多くの御意見をちょうだいしたことは承知しております。県としましては、今回お聞きした御意見も参考に、必要な方に必要な支援が提供されるように、障害者自立支援法による福祉サービスの提供や各種相談支援など、主管部署となります障害者支援課を中心に取り組んでまいりたいと存じます。
 最後に、これまでの県政の取り組み、今後の県政や知事選に向けた私の政治姿勢につきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 まず第1点のこれまでの取り組みにつきましては、先ほど風間議員の質問にもお答えしたところでありますが、組織や信頼関係の再構築によりまして瓦れきはほとんど片づいて、中期総合計画でまいた種の芽は、経済不況という雨風にさらされましたものの、計画の進捗状況を見ても実りに向けておおむね順調に育っている、このように見てよろしいのではないかと思っております。

 続いて、私の議案説明の中で、中期総合計画の目標達成について残る期間という言葉を用いましたことに関連してお尋ねをちょうだいいたしましたが、中期総合計画というのは、県庁のみならず、議会、県民が一緒になって策定したものでございます。そういう意味で、だれが知事の任にあろうとも目標達成に向けて努力するべきものでありまして、御質問の提案説明の中で残る期間と私が使いましたのは、私が知事として負託された今年8月末までの残りの期間を全力で取り組む、そういう姿勢を申し上げたにすぎません。
 3番目でございますが、知事選に向けた姿勢を明らかにする時期はいつかとのお尋ねでありますが、こういうことはいろいろな状況を見ながら判断するものでありまして、今の段階で何にもお話をする状況にはございませんので御理解を賜ればありがたいと存じます。
            

◎教育長
 (山口利幸)
高校授業料の無償化等についてのお尋ねでございます。
 高校授業料の無償化につきましては、高校教育における家庭の経済的負担の軽減を図り、教育の機会均等に寄与するものと考えております。
 次に、スクールカウンセラーの増員につきましては、不安や悩みを抱えた子供たちの実情に合致した取り組みだと感じているところでございます。県といたしましては、こうした施策を有効に活用して相談体制のさらなる充実に努めてまいります。
 さらに、4,200人の定数改善につきましては、教員が一人一人の子供と向き合う時間を確保し、きめ細かな指導をしていく上で評価されるべきものと考えております。
 また、文部科学省では、平成23年度以降の学級編制基準及び教職員定数の改善について本格的な検討に着手することとしておりますけれども、その検討に当たっては、義務教育国庫負担制度の維持、充実を含め、国の責務で必要な財源確保をするなど、義務教育における責任と負担のあり方も踏まえた議論がなされることを期待したいと考えております。
 以上でございます。
         

◎総務部長
 (浦野昭治)
  

私立高校生にかかわります就学支援金につきましては、御指摘のような授業料の家計負担が一部残ったり、あるいは保護者の失業といった家計の急変には対応できないといったことも生じてまいります。そうしたことですので、県では、家計の急変も含めまして、経済的事情により就学が困難な家庭につきましては、就学支援金を充ててもなお授業料の負担が一部残るという場合には現在の授業料軽減制度を継続いたしましてその全額を免除することで対応いたしております。
 その上で、交付税措置の増額ということを踏まえまして、私立高等学校教育振興費補助金、経常費助成でございますが、に新たに保護者負担軽減分といたしまして3,200万円余を措置をいたしております。これは、就学支援金や、あるいは今申し上げました授業料等の軽減制度に加えまして、各学校独自に授業料等の生徒納付金を軽減された場合にその費用を助成するというものでございます。
 いずれにしましても、就学支援金や交付税措置といった国の施策とも連動しながら、私立高校生の就学支援に努めてまいりたい、このように考えております。

         

◎教育委員会
  委員長
 (矢崎和広)

 

教育委員会に関する中期総合計画の進捗状況と課題、今後の対応、また不登校問題への取り組み、発達障害児への支援にかかわる取り組みについてのお尋ねにお答えをいたします。
 教育委員会が中期総合計画で取り組みを進めた、確かな学力と豊かな人間性、社会をはぐくむ学校教育の充実を初めとする主要施策につきましては、本年度実施された政策評価の結果から見ましてもおおむね順調に推移しているものと考えています。
 しかし、教育をめぐる環境が大きく変化する中にあって、家庭や地域で子供を育てる力の低下や子供たちの社会的自立のおくれが大きな課題であります。今後、本県教育行政の推進に当たりましては、社会的に自立した人間の育成に社会全体で取り組んでいくことが重要である、そのように考えているところであります。
 本県教育の喫緊の課題は、不登校対策、高校再編、特別支援教育であり、議員御指摘の不登校対策につきましては特に最重要課題として取り組んできたところであります。不登校対策は、単に不登校児童生徒の数を減らすということではなく、学校に行きたくても行くことのできない児童生徒に対する支援を充実させるとともに、意欲を持って楽しい学校生活を送ることができるようにする、そういうことだろうというように考えています。
 昨年9月には、県と市町村の教育委員会が共通理解を深め、一体となって、的確かつ迅速に対応するための長野県不登校対策検討委員会を設置をいたしました。この中で、中長期的展望に立った不登校対策の行動指針を3月末までに策定する予定でいます。基本的に、市町村の関係機関と連携した幼年期から高校卒業までの縦のつながり、地域との横のつながりといった縦横の一層の連携により地域の力を最大限に生かして取り組む、そのことが必要であると考えています。

次に、発達障害のある児童生徒につきましては、小中学校、高等学校において年々増加している状況にあります。その支援は喫緊の課題だと考えています。現在、小中学校の校内連携や高等学校のモデル研究に取り組んでおり、特別支援教育連携協議会において、これらの成果や課題をもとに、発達障害のある児童生徒への支援のあり方について各界代表者に議論をいただいているところであります。
 その議論の中で、これまで、地域における医療、福祉等との連携による総合的な支援力、地域力と申し上げていいだろうと思いますが、もう一つが、すべての学校での一人一人の教育的ニーズに応じた教育の推進、学校力ということになりますが、それが重要であるという大きな柱をいただいているところでありまして、今後議論を重ねていただくことになります。
 いずれにしましても、中期総合計画の着実な推進を図るべく、市町村教育委員会を初めとした多様な主体との連携を含めて、本県教育の一層の充実、振興に努めてまいります。
        

◎警察本部長
 (小林弘裕)

中期総合計画のうち、県警察関係の目標の進捗状況と課題、今後の対応についてお答えいたします。
 刑法犯の認知件数は平成21年は2万164件となり、目標の2万件未満が目前となりました。また、交通事故の死者数についても平成21年は111人となり、年間100人以下とする目標の達成が現実のものとなっております。
 しかしながら、コンビニエンスストア対象の強盗事件が増加傾向にあり、子供や女性に対する卑劣な犯罪も看過できない状況にあるなど、治安情勢は予断を許さない状況にあります。また、交通事故につきましても、高齢者の死者が交通事故死者数の半数を超え、高齢者社会の進展とともにその増加が懸念されるところであります。
 こうした状況を踏まえ、県警察では、治安回復への道筋をより確かなものとするため、子供、女性に対する犯罪を抑止するための先制・予防的な警察活動を初め、警察官の増員により警察署鑑識体制を強化し、重要凶悪事件への対処体制を強化するなど、諸対策を質量ともに充実し、推進してまいります。
 以上でございます。

      
◎観光部長
 (久保田篤)
日本銀行松本支店の観光に関するレポートについての御質問でございます。
 長野県観光の現状につきましては、レポートに示されているとおり、減少から増加に転じない大変厳しい状況にあると受けとめております。また、今回のレポートは県内観光関係者のさらなる奮起を促す、そういう問題提起であるというふうに考えられますので、何としてもこの状況を打開していかなければならないと考えております。
 観光業の今後の課題として挙げられた三つの課題への県の取り組みでございますけれども、観光立県長野再興計画に掲げた施策を着実に推進していくことが基本であります。
 具体的には、課題の一つ目の誘客対象の明確化とニーズに合わせた取り組みにつきましては、信州デスティネーションキャンペーンでは都市圏に住む中高年層や女性を対象に「未知を歩こう。信州」をテーマに誘客促進に取り組みます。二つ目の宿泊施設の経営の効率化については、経営者の経営力強化のための研修講座の開催、再生意欲のある宿泊施設に経営の専門家を派遣して経営改善の相談に応じる宿泊施設再生モデル事業を実施しております。三つ目のインバウンドの取り組み強化については、国や地域ごとの特性に応じた効果的な誘客手法により海外プロモーションを積極的に実施いたします。
 再興計画は新年度は実施3年目を迎えますので、異業種との連携による観光の推進、地域を越えた広域観光の推進という指摘も踏まえまして、信州デスティネーションキャンペーンに力を入れて、これを契機に具体的な成果があらわれるよう全力で取り組んでまいります。
 以上です。
      
◎環境部長
 (白井千尋)
県内の温室効果ガス排出量削減目標の達成のための取り組みについての御質問でございます。
 先ほど風間議員の質問にお答えしたとおり、2006年度分では県内の温室効果ガス排出量は増加しておりますが、2008年度分からは、森林吸収量が算入されることや電力使用量が減少してきていることなど、削減の兆しも見えております。こうした動きを確かなものにしていくため、今年度の新経済対策に基づき創設したさまざまな施策に加えまして、来年度は、中小企業等に対する省エネ対策支援事業の助成件数の拡大や、県下一斉ノーマイカー通勤ウイークの拡充を図りますほか、家庭にアドバイザーを派遣する家庭の省エネ見える化事業を新たに実施するなど、それぞれの部門の取り組みを強化することとしております。
 また、温室効果ガス吸収源である森林については、森林づくり県民税などを活用した森林整備を推進することとしております。
 今後も、県民の皆さん、県内事業者等の温暖化防止活動が進展するよう、より効果的な施策を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
          

◎農政部長
 (萩原正明)

農業産出額等の目標達成に向けた取り組みについてのお尋ねでございますが、本県農業は、大量生産、大量消費の時代には高い技術力を背景にした生産力と卸売市場の占有によりまして日本有数の地位をおさめてきたところでございます。しかし、農産物の流通や消費の多様化が変化する中、その変化への対応のおくれだとか、急速に進みます高齢化だとか農産物価格の低迷によりまして、長野県農業はかつてない深刻な状況にあると認識しております。
 このような中でございますが、去る11月の定例会におきまして施策の実施状況を報告させていただきまして、皆様方にさまざまな御議論をいただきました。これらの御意見も踏まえまして、収益性の高い農業の実現に向けまして、県オリジナル品種の導入促進だとか、消費構造の変化に対応した生産・販売体制の構築だとか、食品企業や観光業との連携によります付加価値の高い農業の推進に努めるとともに、担い手の確保育成を図りまして農業生産力の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、農業産出額につきましては経済情勢によります販売価格によっても大きく左右される場合もございますが、農業者のモチベーションだとかチャレンジ精神を大切にしながら、長野県農政が抱える課題を果敢に攻めさせていただきまして、振興計画に掲げました目標が達成できますよう関係機関・団体とともに力を合わせて全力で対処してまいる所存でございます。
 以上でございます。
     
◎企画部長
 (望月孝光)

松本空港の活性化対策につきまして3点お尋ねをちょうだいいたしました。
 まず、FDA就航に当たって、当初予算以外に今後予算的な支援は必要ないのかというお尋ねでございますけれども、これまで、FDAとの協議におきましては、新たな就航に必要となります初期投資の負担軽減、それから利用促進策の強化に向けて検討を進めてまいりました結果、当面必要となる経費を当初予算案として計上させていただいたところでございます。したがいまして、今後とも、実際に就航される6月以降の状況を踏まえまして、必要に応じ適切に対応してまいりたいと考えております。

 次に、松本空港と長野市を結ぶ直行バスに関するお尋ねでございます。
 この直行バスにつきましては、議員御指摘のとおり、平成6年度から平成14年10月まで運行されておりましたけれども、利用者が減少したところから廃止された経過がございます。しかしながら、先ほど知事からお答え申し上げましたとおり、FDAからの要請に加えまして、県内経済4団体からの強い要望があったこと、そして、昨年実施いたしました県民アンケートにおきましてもおよそ3割の方から2次交通充実のために必要と、こういった意見がございましたので、このたび直行バスの運行を当面試行という形で行ってみたいと考えております。
 その方法につきましては現在バス事業者と検討中でございますが、必要と見込まれる運行経費の一部を県が負担金を支出しております松本空港利用促進協議会が支援する、こういった形で実施したいと考えておるところでございます。

 最後に、FDAの安全運航に関するお尋ねでございますけれども、航空運送事業に参入するためには航空法に基づく厳しい基準をクリアいたしまして初めて許可が得られるものでございます。FDAは、昨年7月の営業開始以来、国の監督のもとで、これまで安全な運航を行ってきております。その上で、今回、福岡、札幌空港に新たに就航するに当たりましても、さらなる安全性を確保するため既にJALとの間で運航及び整備に関する業務協力、こういった協議を精力的に実施するなど、新たな就航に向けて万全を期しているところでございます。
 また、パイロットの養成に当たりましては、エンブラエル機のフライトシュミレーターといった訓練用機器を我が国で唯一保有しておりまして、ジャンボ機のパイロット経験者を雇用して計画的な育成に努めているほか、整備士など必要な人材確保に努めておると伺っておるところでございます。
 以上です。

       

◎衛生部病院
  事業局長
 (勝山努)

まず、医師、看護師などの医療スタッフや事務職員の体制に関する御質問をいただきました。
 必要な職員体制を確保するため、県立病院機構へ身分を継承する職員に加えまして、県から職員の派遣を求め、関係各課と調整を図っております。また、新規採用の内定者に対し現在採用準備を進めております。その結果、4月1日の地方独立行政法人スタート時には、5病院全体で、いずれの職種も現状を上回る職員体制となる見込みであります。
 さらに、新年度からの診療報酬改定に対応する職員の柔軟な採用や、診療報酬確保のために必須となる診療情報管理士の計画的な配置にも全力で取り組んでいく所存です。

 次に、関係市町村との連携や県民、患者への周知、職員組合などに関するお尋ねをいただきました。
 関係市町村の皆さんには県立病院に非常に高い関心をお持ちいただいておりまして、いろいろな面で地域からの支援の輪が広がっているということを実感しております。こうした市町村との連携は病院を運営していく上で非常に大切なことでありますので、中期目標の中でも、特に「市町村等との連携を強化し、協力体制を構築すること。」と明記させていただきました。
 県民、患者の皆様への情報提供についてですが、独法化に向けた準備状況を逐次県のホームページに掲載するなどして情報の提供に努めております。また、病院機構発足時に県民の皆さんへ十分な広報を行えるよう、シンボルマークやキャッチフレーズを制定するとともに、広報用パンフレットを作成するなどの準備を進めております。
 職員組合に関してですが、昨年9月に勤務条件等の基本的な事項について合意しておりましたが、つい先ごろ就業規則や個別の勤務条件についての交渉の場を持ち、合意を見たところです。4月1日以降、円滑な労使関係が保てるように引き続き労働協約及び労使協定の締結に向けた話し合いを進めてまいります。
 また、病院職員とは、昨年から、職員懇談会や医療機能の向上に関する検討会、あるいは職員研修に関する検討会などを通じて議論する機会が幾度もありました。こうした取り組みを通じて、職員の中にも、独法化を契機に自分たちの力で病院をよりよく変えていくという気概が芽生えてきていることを肌で感じております。

 次に、収支計画における黒字化のポイントは何かという御質問をいただきました。
 まず、収入ですが、須坂病院における内視鏡センターの設置、各科医師数の増加、7対1看護体制の導入、また、駒ケ根病院の建てかえに伴う入院単価の高い病棟構成への変化など、病院機能の充実や病床利用率の向上を図ることにより医業収入の増加を見込んでおります。
 一方、経費ですが、自治体立病院は他医療機関に比較して医薬品等の購入価格が割高と指摘されております。これらの契約方法を見直すほか、医療機器等の再リースを活用するなどにより経費の削減を図ります。さらに、医療状況の変化に迅速に対応できる人員配置や自由度の高い契約手法の活用など、地方独立行政法人制度のメリットを生かした取り組みを行うことにより経常収支の黒字化を図ってまいります。

 次に、新たな医療充実策等について収支計画に反映しているのかとの御質問です。
 新たな医療充実策は現在国会で審議中であり、また診療報酬改定の詳細な内容は示されておりませんので、今回の収支計画には反映しておりません。今後、診療報酬改定等の内容が示されたときには改定のメリットが最大限享受できるよう速やかに施設基準を整えるなど、増収につながる取り組みを図ってまいります。

 次に、看護師確保策に関する御質問をいただきました。
 7対1の基準看護につきましては、今まで職員定数の課題があり、こども病院を除いた県立病院では対応できませんでした。しかし、独立行政法人化により定数規制がなくなりますので、各病院の看護の必要性に対応した体制を整えてまいります。看護師確保には看護師養成機関の協力が極めて重要であることから、病院事業局職員も、各病院の看護部長などとともに養成機関に出向いて看護師の確保の取り組みに向けまして全力を挙げているところであります。
 これに対しまして、各養成機関からは大変貴重な御意見をいただいております。学生は、7対1の基準看護、充実した研修システム、資格取得への支援などに取り組む病院、そして修学資金制度が整備された病院に魅力を感じているとのことです。
 県立病院が学生にとって魅力があり、就職先として有力な選択肢となるよう、積極的に看護師の確保対策に取り組んでまいります。
 以上です。

     

◎衛生部長
 (桑島昭文)
独立行政法人化後の負担金に関する御質問をちょうだいしてございます。
 県が法人に指示をいたしてございます中期目標におきましても、「県は病院機構の中期計画に予定される運営費負担金を適正に負担する。」としてございます。中期計画の期間中の運営費負担金は、平成22年度は52億8,000万円、平成23年度から26年度までは毎年51億円を病院機構へ支出することを予定してございます。
 知事の提案説明にもございましたとおり、法人移行後も将来にわたって質の高い医療を提供し続けることができるよう、病院機構の収支にかかわらず、中期的な見通しの上に立って県が一定の経費を負担してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
        
◎会計管理者
 (海野忠一)

浅川ダムの建設工事にかかわる低入札価格調査の状況についてのお尋ねでございます。
 低入札価格調査は、落札候補者の見積もり価格が予定価格の85%を下回った場合、適切な履行が可能かを調査するもので、受注希望型競争入札に係る低入札価格調査制度事務処理試行要領に基づきまして、見積もり価格の妥当性、施工実績から見た施工能力、技術者の資格及び経営状況について落札候補者から提出された調査資料をもとに分析、事情聴取などを行うものであります。

 調査結果につきまして順次御説明いたします。
 まず、見積もり価格の妥当性につきましては、県積算と落札候補者の見積もりを工種ごとに対比して調査、分析をした結果、設計図書に基づく必要な項目は漏れなく見積もられており、見積もり価格も下請予定業者からの見積もりに基づくなど根拠が明確でありました。
 工事の施工にかかわる直接工事費は県積算と比較して73%で、仮設工を除くと78%で見積もられており、主要な工種であるダム堤体工につきましては88%と著しく低価格な見積もりとは言えず、材料費や労務単価も県積算と大きな差が見られないものとなっておりました。
 落札候補者は、これまでの経験と実績により施工の効率化が可能としており、手持ち資機材の活用や現在施工中の他の工事現場から設備や人員の転用を図るとともに、近隣下請業者の活用による輸送コストの削減や作業効率の向上を図り、さらには現場にかかる経費以外の会社運営に必要な経費につきましては最低限の額を計上するにとどめるなど、コスト縮減の理由に合理性があり、見積もり価格に妥当性が認められました。
 また、下請予定業者、資材調達予定業者とも実績のある者が選定されており、実効性のある施工体制となっているものと判断いたしました。

 次に、施工実績から見た施工能力につきましては、過去に同種の施工実績があることを確認し、技術者の資格につきましては、入札公告で示された必要な資格及び施工経験を有する技術者が本工事に専任で配置できることを確認しました。また、経営状況につきましては、契約保証の状況、信用状況などを調査した結果、問題のないことを確認しております。
 これらの調査結果から施工履行可能と判断しまして、発注者であります長野建設事務所長へ報告したところでございます。
 以上でございます。

      

◎建設部長
 (入江靖)

建設部から2点回答させていただきます。
 まず、浅川ダム本体工事に際しての施工管理体制の強化に関するお尋ねでございます。
 ダムは、土木構造物の中でも特に重要な構造物であり、また県が実施する工事の中でも最も大規模なものとなります。したがいまして、多岐にわたる監理監督業務や掘削、コンクリート打設などの施工の各段階における専門的な知識に基づく判断が必要となってまいります。

 まず、監督職員の常駐管理につきましては、これまでも、ダム工事では、低入札であるかないかにかかわらず外部の現場管理業務委託を行い、監督職員を現場に常駐させることとしております。したがいまして、この点に関しましては低入札になったことに起因する費用の増はありません。
 また、専門知識に基づく判断といたしましては、今回、低入札となったことも踏まえ、施工段階で必要に応じてダム技術、地質など高度な知識を有する専門家の意見を聞くため、施工監視委員会を設置することといたしました。この委員会の費用につきましては、学識者の方々に支払う旅費や謝金などで年間数十万円程度と見込んでおります。この費用は県負担であり、補助事業予算を充てることを想定しております。

 次に、浅川ダム本体工事請負契約の変更に関する基準と下請体制に関するお尋ねでございます。
 まず、請負契約金額の変更に対するお尋ねでございますが、一般的には、土木工事を進める間に当初想定されない地質条件などが原因で工法や数量などに変更が生じる場合がございます。この場合は、契約約款の中で設計変更による請負金額の変更についての規定がございます。当然のことながら、この設計変更は安易に行われるものではなく、内容を十分に吟味して厳格な運用をするべきものであります。
 さらに、今回の浅川ダム本体工事は議会案件事項であるため、仮に想定外の要因により変更契約が生じる場合には改めて議会にお諮りすることになります。ただし、今回の入札に際して作成した設計図書につきましては、これまでに実施された地質調査など十分な事前調査に基づき作成されたもので、現時点において増額の契約変更を行うことは想定しておりません。

 次に、下請業者へのしわ寄せなどへの懸念に関するお尋ねでございます。
 浅川ダム本体工事につきましては、既に実施された低入札価格調査において落札者から提出された見積書を調査しました。その結果、下請予定業者から提出された工事予定金額が減額されることなく入札金額に計上されていることが確認できたことから、現段階では下請業者へのしわ寄せはないものと判断しております。
 また、契約後は、建設業法や長野県建設工事元請・下請関係適正化指導要綱に基づき、契約の適正な履行、適正な支払い状況の把握など、県内の下請業者にしわ寄せがないように随時立入調査や抜き打ち検査により確認や指導を行うなど、監理体制の強化を図ってまいります。
 以上でございます。

      

◎副知事
 (板倉敏和)

県内の消防の広域化についてお尋ねがございました。
 まず、県内の消防広域化の協議状況でございますが、平成20年1月に長野県消防広域化推進計画を策定以降、同年9月に中南信地域に、10月には東北信地域に協議会が設立をされまして、関係市町村による協議が行われてまいりました。
 本年1月14日に開催されました東北信地域の協議会では、将来的には東北信地域を一本化し消防広域化の実現を目指すものの、当面、平成24年度末までは段階的な消防の広域化を推進するものとする、なお、当面の消防広域化の枠組みについて平成22年10月を目途に一定の結論が得られるように進めると決定をされ、現在は関係市町村による調整が行われているものと理解をしております。
 また、2月8日に開催されました中南信の協議会では、将来ビジョンを取りまとめ、その上で関係市町村、議会、住民の判断を仰いでいきたい、将来ビジョン策定のための小委員会からの提案に基づく消防本部体制の方向性について各団体ごとに検討し、次の協議会に持ち寄って議論することにより協議会全体で確認をしながら段階を踏んで進めていくこととすると決定をされ、現在、検討が進められているというふうに聞いております。

 次に、消防広域化に対する県の姿勢ということでありますが、消防組織法におきましても「自主的な市町村の消防広域化を推進する」とされておりますので、今後とも関係市町村の協議による判断を尊重していく考えであります。その考えの上に立ちつつ、県といたしましては市町村消防の体制強化は非常に重要なことであると考えておりまして、現在、それぞれの協議会へ県職員を派遣をしております。今後も、助言や情報提供など必要な支援は積極的に行ってまいります。
 3点目の御質問でございますが、現場到着等を早めることが消防広域化の検討に当たっても重視すべきことではないかとのことでありますが、これは大変重要な視点であると考えております。消防広域化により複数の消防本部の部隊が同一本部の所属となりますので、効率的な初動体制や部隊運用が可能となり、現場到着時間の短縮が図られるなど、大きなメリットの一つであるというふうに考えております。
 なお、今回の消防広域化の推進は、現行の消防署所や消防吏員の削減を目的としたものではなく、今ある人的・物的資源をより有効に活用し、市町村の消防防災体制の一層の強化を目指すものと考えております。
 以上です。
     

◎知事
 (村井仁)

ただいま御答弁申し上げました中で、健康福祉部の設置について、現地機関との連携も含め、具体的にどのようなことが県民サービスの向上につながるかというお尋ねがございましたが、答弁漏れがございました。おわび申し上げます。
 改めてお答え申し上げます。この組織改正をさらなる県民サービスの向上につなげてまいりますためのポイントは、現在の社会部、衛生部にまたがる課題への的確な対応と、それから、議員からも御指摘ございましたが、本庁と現地機関との連携である、このように認識しているところであります。
 保健医療と福祉が連携した取り組みの具体例といたしましては、例えば認知症対策を健康長寿課に、それから母子保健と児童虐待対策をこども・家庭課に一元化して対応窓口をわかりやすくしたこと、それから、保健医療と福祉にまたがる地域ケア体制の整備に向けて、リハビリ機能のあり方や急性期医療から在宅生活に至る医療・福祉施設間の連携などにつきまして現地機関とも連携しながら一体的に検討を行う地域・在宅ケア推進事業を実施していくこと、さらには、県の保健、医療、福祉サービスを利用者の視点からわかりやすく解説したポータルサイトであります「暮らしの安心ガイド」を組織改正に先立って2月5日に既にオープンしまして情報発信を充実したことなど、こういった工夫がございます。
 保健医療と福祉分野の連携につきましては、保健福祉事務所の設置が先行いたしましたけれども、健康福祉部の設置によりまして本庁、現地の体制の足並みがそろうことになり、これよりまして本庁と現地の連携がより緊密になり、迅速な意思決定も可能になることから、保健福祉事務所との連携のもとで県民サービスの着実な向上につながるものと、このように考えるところであります。

       

■竹内久幸

それぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございました。最後に何点か御要望だけ申し上げて質問を終わりたいと存じます。

 県立駒ケ根病院の事故につきましては調査中であるということでございまして、状況を見ながら県として今後しっかりとした対応を行っていただきますように要望を申し上げておきたいと思います。
 それから、当初予算では臨時財政対策債の増額発行を余儀なくされているわけですけれども、厳しい経済環境のもとで、そのことは仕方がない対応だと思います。これだけ景気・雇用情勢が厳しい現状の中で、厳しい県財政のもとでも経済対策のための財政出動を行っていくことは県民生活を少しでもよくしていくために欠かせない対応であるというふうに思っております。
 さきの臨時県議会で可決された緊急経済対策と当初予算に盛られた対策の早期実施と、今後も、景気・雇用情勢を見きわめながら、その必要性によっては6月議会への対応も十分検討していただくことを御要望を申し上げておきたいというふうに思います。
 次に、中期総合計画の進捗状況につきましては、掲げた達成目標が心配される課題を中心に質問をし答弁をいただいたわけでございますけれども、達成目標が危ぶまれる原因や対策を絶えず検証されて邁進いただくことを御要望を申し上げておきたいと思います。

 交通基本法への対応については、本県が抱えるバスや電車の生活路線維持確保や生活交通確立への根幹にかかわる課題の今後を左右することが予想されますことから、私たちも頑張りますけれども、県においても、課題を整理し、法律への位置づけを政府に働きかけていただくことを要望しておきたいと思います。知事からは、各都道府県にも計画をつくらせ、負担を強いるケースが多いというふうな御指摘もありましたけれども、そうしたことも注意しながら対処をお願いを申し上げたいと思います。

 浅川ダムについては、今議会に提案された関係議案が可決されるかどうかが政府の判断基準になるということだと思います。その意味で、今議会で議案等についてしっかりと説明責任を果たされるよう要望をしておきたいと思います。

 障害者支援につきましては、厳しい経済情勢のもとで、しわ寄せはしてはならず、守らなければならない課題としてしっかり受けとめていただいて、雇用対策等についてはしっかり取り組んでいただきたいと存じます。

 また、発達障害児者の支援や若年脳損傷者の方への支援策については、発達障害児についてはある程度の施策が出てきていますけれども、それでも大変取り組みに歯がゆい思いをしているというのが率直な状況でございます。また、同時に、若年脳損傷者の方への支援策についても、救済措置の絡みについて県としてもさらに強く国に新たな位置づけを求める取り組みをしていただきたいなということをお願いを申し上げておきたいと思います。その上で、新年度、協議会等で検証していくということでして、ぜひ位置づけができますように積極的な取り組みを最後にお願いを申し上げておきたいというふうに思います。

 知事の政治姿勢については今のところ何も言うことはございませんので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上で代表質問を終わります。ありがとうございました。

     

 

 

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