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<11月27日>  
■竹内久幸

順次、人事委員会勧告に関する質疑を行います。
 本日提案された給与条例改正案は、職員組合との合意に至らないにもかかわらず提案されたものであり、大変異例なものであります。
 そこで、まず、今後も組合との合意のない労働条件等の課題について、その判断を議会にゆだねるという手法を行うのか。知事に伺います。
 今回の人事委員会勧告に組合が合意できなかった理由を、地公労共闘会議が11月18日に行った声明で次の趣旨を述べております。
 県人事委員会は、県職員の給与等について、月例給は県内の公民較差が0.08%にもかかわらず、倍以上の削減幅となる人事院勧告に準じた0.19%引き下げ、一時金は全国都道府県のほとんどが国の人事院勧告準拠の勧告をしている中、0.7カ月削減は全国最大の下げ幅、年間の支給月数3.8カ月分も全国最低であり、国や他の都道府県との均衡を著しく失っています。
 しかも、全国でも突出した大幅な削減であるにもかかわらず、民間調査結果等についてデータも公表せず、十分な説明責任を果たしておりません。この勧告どおり実施されると、県職員にとどまらず、市町村職員、その他関係職員等へも波及し、大きな影響が予想され、地域の賃金相場、ひいては県内経済への多大な影響も懸念されます。
 最終交渉では説明責任を果たしていない人事委員会勧告の問題点を指摘するとともに、組合員の生活に与える影響や県内経済に与える影響、また、県立病院の医師等の確保への影響等を考慮した対応をするよう強く求め、未明まで交渉を行いました。しかし、県当局は人勧の扱いについては全く歩み寄る姿勢を見せず、合意に至ることはできませんでした。
 県当局と人事委員会勧告の取り扱いをめぐって労使合意に至らなかったことは残念ですが、その原因は、国の人事院勧告と著しく相違するばかりでなく、内容に矛盾のある県人事委員会勧告にあります。
 県は、合意を得ないまま給与条例改正案を県議会に提出する方針を決めましたが、県議会での慎重審議を求めるものでありますというものです。

 このように、職員の皆さんの胸に落ちないとされる県の人事委員会勧告について人事委員会委員長に何点かお尋ねをいたします。
 まず、月例給は、県内の公民較差が0.08%にもかかわらず、倍以上の削減となっている国の人事院勧告に準じた0.19%引き下げ、一時金は県内の民間調査をそのまま反映し、人事院勧告マイナス0.35カ月の倍の0.7カ月分引き下げなど、過去に例を見ない矛盾した勧告をどうして行ったのか。まず伺います。

 次に、全国都道府県の人事委員会勧告の中で、国が0.35カ月の引き下げ勧告に対し、本県は0.7カ月分引き下げと全国的に最高削減でありますが、次に削減幅が多いのは福島県の0.38カ月、残る都道府県は、国の人事院勧告か、それ以下の勧告内容となっています。
 そこで、他県の民間給与調査等の実態や動向などを把握した上での勧告なのか。伺います。

 また、勧告の基礎となる民間給与等の実態調査結果について、組合側からは説明責任が果たされていないと指摘されていますが、今回の勧告内容の他県との比較も含め、詳細な説明責任を果たすべきと思いますが、この点についても伺います。
 この勧告どおり実施されると、市町村職員や関係職員等への波及にとどまらず、県内事業所の賃金相場への影響、ひいては県内の消費低迷など、県内経済への多大な影響が懸念されますが、こうした経済への影響を考慮したのか。具体的な内容を伺います。

 次に、今回の勧告では、医師については基本給は改定しないとされていますが、ボーナス部分については対象となるのか。また、医師の手当を削減するに当たり、医師確保対策等これまで県が最重点課題として行ってきた政策的な検討が行われたのかもあわせて伺います。
 以上で1回目の質疑といたします。

     

◎知事
 (村井仁) 
このたびの人事委員会の勧告につきまして職員の理解を得られるように職員団体に対して誠意を持って説明し、交渉を重ねてきたところでありますけれども、残念ながら、職員団体から交渉を終結したいと、こういう申し出がございまして、県としては、これ以上交渉を続けても合意は困難である、このように判断をいたしまして、人事委員会勧告を尊重するという県の立場はかねてるる申し上げてきたところでありまして、それに従いましてこのように県議会に条例案を提出をいたしたところであります。
      
◎人事委員会
  委員長
 (市村次夫)

竹内議員の御質問にお答えしたいと思います。
 まず最初に、月例給についての削減幅、それからまた一時金についてということでございますが、人事院勧告に準じた0.19というのは、調査の結果の0.08の倍ではないかというお話でございました。しかし、これはまさにそのとおりでありますけれども、これが実際の月額の給与に直しますと1,000円弱というようなことでございますので、この差をもってしてわざわざ新たに長野県独自の給与表をつくるというほどのことはないだろうということで、これはこのまま人事院の給与表に従ってやるということで0.19になったということでございます。

 それから、一時金についてでございます。
 先ほど議員の質問の中に民間調査という言葉がございましたけれども、これは決して民間に委託している調査ではございません。我が人事委員会の事務局員10名が、今回において申し上げますと、長野県内事業所、50人以上、902事業所がございます。その中から無作為で抽出いたしまして195社選定いたしました。さりながら、900分の195でございますから、例えば調査が例年にわたるような企業もある、あるいは、今回は特別のときだから勘弁してくれというような事業所も当然ございまして、実際にお答えいただいたのが169事業所でございます。したがいまして、この169事業所に対して事務局が手分けをして調査をして回った。このことを民間調査というふうに議員がおっしゃった内容でございます。

 そして、なぜ0.7カ月分かと。調査結果は3.78に対して我が人事委員会は3.8カ月というような勧告をしたわけであります。確かに数字の細かい問題はございますけれども、基本的に、実は、我々とすると、これは長野県の製造業のウエートが高いとかいろんな産業構造の事情がございますけれども、余りにも全国に比べて低いな、これが民間の実態なんだなと。
 そして、そもそも人事委員会制度というのは職員を守る立場にございます。今回、何をもって守るべきかと。やはり、ここは県民とともに痛みを分かち合ってこそ、長い将来にわたっての信頼感を得ることができるのではないかということで0.7カ月の引き下げを勧告したわけであります。これは人事委員会としても苦渋の選択ではありますけれども、しかし、長い目で見れば必ずこれが県職員の県民からの信頼を得る最良の道だと、こういう確信のもとでの勧告でございます。

 次に、御質問でございますけれども、都道府県の人事委員会勧告の中で本県が最高の引き下げになっているがという問題でございます。
 これは結果においてはそうでございました。私どもが勧告いたしました10月9日時点で、47都道府県のうち19都道府県からの勧告が出ておりました。この19都道府県のうちで一番低いことは承知はしておりました。しかし、他県との比較といっても、余りにも長野県の経済状態、その結果における民間の給与の状況がこうなんだということを今回ほど明快に出さなければならない時期はないんじゃないかということで、他県の状況、19が既に勧告した、まだ半分出ていない段階での勧告ということになったわけであります。

 それから次に、組合側から説明責任がなされていないと指摘されているということでございますけれども、この勧告の日に、知事及び議長、それからさらに、その後、組合の役員の方々にこの勧告書、我々が足で稼いだ調査結果を含めた、これをお渡ししているわけであります。これについて説明不足と言われましても、これ以上のものはという感じを実は我々は持っておりません。したがいまして、詳細なデータを加えて説明申し上げたことでございますので、これ以上の説明というのはあり得ないというふうに考えておるわけであります。

 それから、4番目の御質問として、この勧告の実施により、市町村職員やそれから関連職員等の影響、これは懸念されるがということでございました。もちろん、これは我々も非常に胸を痛めた点ではございます。さりながら、この給与勧告に当たって、基本的に、給与決定の根本基準をいたずらに動かすのはいかがであろうかということが判断の一つでございます。
 それからまた、経済の問題についてはやはりオーソドックスに経済対策でやるべきことでありまして、職員の給与の多寡によって経済政策というのはいかがなものかという考えももちろんございました。したがいまして、経済への影響という点は多大に委員会内で議論になったところでございますけれども、これに対する配慮はなしということでございます。

 最後に、医師についての勧告でございますけれども、期末・勤勉手当については医師にあっても他の職員と同じように引き下げるように勧告したところであります。昨今の医師確保の問題で、医師を求めるという点では大変マイナスに働くことは承知でございますけれども、しかし、給与については我々のこの制度でできる範囲で医師についての優遇を講じておりますので、一時金は医師といえどもやむを得ないのではないかということで医師も含めての勧告でございます。
 5項目にわたる御質問についてのお答えは以上でございます。
   

       

■竹内久幸

知事にお聞きしたのは、今後も、組合との合意がないものがあった場合に、同じように議会に判断をゆだねるというようなことが大半になっていってしまうのか。要するに、今後の組合に対する姿勢をお聞きしているわけで、そこは再度お答えをいただきたいと思います。
 次に、知事は、中期総合計画において、県民所得全国レベルへの挑戦を目標に掲げ、しかも、県職員給与のあり方について削減はしないと公言してきましたが、今回の人事委員会勧告に対する対応はそのことと矛盾するのではないか。
 また、世界的な経済危機の中で、本県は、全国に先駆け、新経済対策を打ち出し、ことし1月の臨時県議会以降、次々に緊急経済対策を行ってきましたけれども、一方で、今回の全国的にも突出したマイナス勧告は、こうした本県の取り組みに水を差すものであり、矛盾するものではないか。

 さらに、今回の勧告による県内経済に与える影響予想額を県はどのくらいあると見込んでおられるのか。伺います。
 また、今回の本県の勧告が全国的に突出している内容であることをどのように受けとめているのか。知事に伺います。
 人事委員会制度は、そもそも公務員の労働基本権制約の代償措置であることを踏まえれば、今回の人事委員会勧告の視点は間違っていると思いますけれども、激変緩和措置や経過措置等を検討したのか。その具体的内容を人事委員会委員長に伺います。

 また、本県の人事委員会報告が他県と比較して大幅に突出していることを人事委員会はどのように分析しているのか。
 県人事委員会は、民間給与等の実態調査で169の事業所について回答を得ましたが、そのうち製造業が64%を占め、国の人事院調査と比較し各業種別のバランスが著しく異なる内容となっていますが、調査を行うに当たっての客観性はどのように判断され担保されたのか。人事委員会委員長に伺います。

       

◎知事
 (村井仁) 
  

まず、組合との対応ということでございますけれども、私はいわゆる労使の間の話し合いというのは大変重要なことだと思っておりまして、これまでも終始その点を大切にしてまいったつもりでございます。
 しかしながら、給与につきましての人事委員会の勧告という制度は労働3権を制約された公務員の労働組合にとりまして非常に大事な基準でございますから、その点を私はとりわけて大切にしたということをこの機会に改めて申し上げておきたいと存じます。
 交渉ですべて合意が得られれば、それにこしたことはありませんけれども、どうしても合意が得られない場合、それはあり得ることであろう。しかし、あくまで誠意を持って交渉する、これは当然のことだと改めて申し上げておきます。

 さて、職員給与の削減について御質問をちょうだいいたしました。
 基本的に、私は、たびたび申し上げておりますように、職員給与をカットするべきであるという議論は極めてひんぴんと過去も起きてきたわけでありますが、私自身、職員給与の引き下げというのは、消費の減退やあるいは関係団体への影響も含め、県内経済への影響が懸念される、これは慎重に扱うべきものである、こういう見解を常に述べてまいりました。この基本的な問題意識は何ら変わっておりません。
 しかし、今回の給与改定は勧告制度に基づいて職員の給与水準をあるべき適正な水準に改めるというものでありまして、財政上の理由等から給与カットをしろというような話とは趣旨が違います。
 そういう意味で、職員給与につきましては、先ほども冒頭申し上げましたように、地方公務員法におきまして、「社会一般の情勢に適応するように、随時、適当な措置を講じなければならない。」、このように定められておりまして、そのために人事行政の専門機関であります人事委員会に勧告権限が与えられているものでありまして、人事委員会勧告というものはこの制度の趣旨にかんがみ最大限に尊重するべきものであると、このように考えるものであります。

 二つ目に、経済への影響についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 職員給与の引き下げが県内経済に一定程度の影響を及ぼすことは当然予想されるところであります。県としましては、経済・雇用情勢等の悪化による県民生活や県内経済の不安を早期に解消し、暮らしや経済活動の安全、安心、安定を確保するために、これまでも積極的に経済対策を実施してきたところは議員各位御承知のとおりであります。こうした経済対策を継続して実施していくためにこの11月定例会にも新たな予算に盛り込んでいるところでありまして、引き続き適切な対応を努めてまいりたいと思っております。
 それから、県職員の給与等の引き下げによりまして県内経済にどのような影響があるかという影響額についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 給与、期末・勤勉手当の引き下げによります警察、教職員を含めた県職員約3万人の給与費の減少額は84億3,000万円余りであります。県内経済への影響を直近の長野県産業連関表、これを用いまして試算いたしますと、消費支出の減少額が61億円余り、それに伴う生産額の減少が71億円余り、合わせて県内経済には約132億円の影響がございます。このため、県内総生産は約0.14%押し下げられるものと推計をいたしております。
 このように、職員給与等の引き下げは県内経済にも少なからず影響を与えるものでありますが、引き続き実効ある経済対策の実施等によりまして県内経済の歩みを着実なものにするようにさらに努力をしてまいりたいと、このように思っているところであります。

 最後に、勧告の受けとめにつきましてでありますが、このたびの国家公務員の減額幅を大きく上回る引き下げ勧告は、当然、関係方面に大きな衝撃を与えたものと認識はいたしております。これは、また一方では、しかし、輸出関連の製造業に依存している長野県産業の大変厳しい状況が反映されたものと考えるものでありまして、こうした状況にございます県内経済を一日でも早く回復できるように引き続き経済対策に集中をしてまいりたい、このように考えるところであります。

       

◎人事委員会
  委員長
 (市村次夫)

 

御質問の中で、人事委員会制度は労働基本権制約の代償措置である、しかるにというお話でございますけれども、お答えとしては、であればこそ今回の一時的なと我々は考えておるのでありますけれども、痛みというものが長い目で見れば職員の県民に対する信頼につながると確信をしておりまして、そういう意味で、代償措置であるからこそこういう勧告をしたというふうに申し上げるのが正しいと思います。

 さらに、激変緩和措置やそれから経過措置等を検討したかというようなことでございますけれども、何さま今回の場合には給与というよりも一時金の問題でございますので、経過措置とかそういうことは特に考えてはございません。したがいまして、我々は、地方公務員法に定める情勢適応の原則というものがございますけれども、これに基づいて今後も勧告をしていくつもりでございますので、当然、民間給与水準が下がる場合もあれば上がる場合もある、両方の場合に情勢適応の原則を当てはめていくということでございます。

 次の御質問でございますけれども、人事委員会の勧告が他県と比較して大幅に突出しているということでございます。
 先ほども申し上げましたように、あるいは知事の答弁にございましたように、製造業のウエートが大きい、詳細に調べますと、輸送機械、電気機械、一般機械の3業種が長野県の鉱工業生産指数に占める割合が70%と全国に比べると突出して高い。そして、しかも、こうした業種が輸出のウエートも高いというようなことで、こうした情勢になったのであろうというふうに分析しております。
 それから、最後に、人事委員会の民間企業の実態調査では製造業が64%を占め、国の人事院調査と比較して各業種間のバランスが著しく異なるということでございますが、ここでもう一つ調査のことをつけ加えますと、長野県はそういうわけで今回169事業所をやりました。これを、47都道府県それぞれが50人以上の事業所から適切な数を選んで調査を行っております。この積み上げが国の人事院の調査ということで、国の人事院の調査と各県別の調査が別にあるのではないということを御認識いただきたいと思うわけであります。

 そういう意味で言うと、業種のバランスということをおっしゃっているのかと思いますけれども、バランスをあらかじめ決めて調査対象を決めるというよりも、無作為抽出のほうがより実態を反映するのではないかと今のところは考えております。
 ちなみに、母集団事業所、つまり、902事業所を産業、組織、あるいは企業規模で13クラスに分けて、その中から無作為に抽出を行って調査対象を決めるというようなやり方をとっております。
 したがいまして、将来もしこれ以上の客観性が考えられる方法があったら改めることにやぶさかではございませんけれども、現在ではこれが最も客観性を伴っているのではないかなというふうに信じております。
 御質問に対するお答えは以上でございます。

    

■竹内久幸

人事委員会委員長は、今回の勧告が原因で本県の消費が低迷し、さらに景気が悪化した場合に、その責任をどのように考えているのか。その姿勢を伺います。
 今回の勧告に対して手当への市町村の対応は、現在のところ、国勧告が62市町村、県勧告が1村、独自の判断が6市という状況となっておりますけれども、このばらばらな状況を招いたことを人事委員会委員長はどのように受けとめておられるか。

 また、人事委員会は第三者機関で独立した機関といっても、今回の勧告内容は、県が目指す中期総合計画の目標や緊急経済対策との整合性など、唐突に突出した勧告を出すには県民生活への影響が大きいため、何らかの県当局へのアプローチがあってもしかるべきで、もしそのことが行われていないのであれば、県は、中期総合計画に定める目標達成や、この間行ってきた緊急経済対策の趣旨に反するとして勧告に従わなくても法的に問題はないのではないか。総務部長に伺います。
 特に、人事委員会は、さきにも指摘したように、今回の勧告について詳細な資料を示しておらず、県民や職員に説明責任を果たしていません。この点、丁寧な説明責任を果たしていれば組合側の理解や職員の理解も進んだのではないかと思いますが、組合との交渉に当たってこられた総務部長に御所見を伺います。

 最後に、先ほど来、人事委員会委員長に答弁をいただいておりますけれども、詳細な部分については残念ながら時間の関係上さらに詰めることができません。ただ、言えることは、人事委員会の性格そのものが、公務員に対する代償措置として客観性を持って行う。つまり、民間であれば組合との合意ができないものについては、言ってみれば手当の改定とか勝手にできないわけでして、公務員の皆さんの身分を守るため、公平性を担保するために人事委員会があるということを改めて認識をいただきたいということでございます。
 つまり、大幅な手当の削減とか、激変が伴う場合には、それに対する激変緩和措置とかそういうものをきっちりと論議をして、対応を含め、勧告に示していくということが人事委員会に求められる役割であるということをぜひ御理解をいただきたいわけでございます。
 そうした観点も含めて、さらに総務委員会において人事委員会委員長に御出席をいただき、そして詳細な内容についてさらに御議
論をいただきますことを最後に皆さんにお願いをいたしまして、私の質疑を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

       

◎人事委員会
  委員長
 (市村次夫)

この後、総務委員会で詳しいことは申し上げるということでございますが、今は直接私に対する御質問でしょうか。景気についてということでございますね。景気については、先ほど来申し上げましたとおり、職員の待遇というようなことでどうこうということではなくて、やはり別の景気対策というものが必要なんだろうというふうに考えております。
 それから、市町村の対応について種々な状況があるということでございますけれども、これはそれぞれ市町村長の状況の判断というものがございますので、それについては我々は特に申し上げることはございません。現に私どもも国とは違って長野県の勧告を行っているわけでございますから、その点についてはそれぞれの特殊事情ということでございます。
 それから、再三おっしゃっております詳細な資料ということでございますが、これ以上詳しく申し上げると調査対象企業がどこの企業であるかがわかってしまうという問題がございますので、どうしてもその辺が歯切れの悪さにつながっていることは御容赦願いたいということでございます。
    

      

◎総務部長
 (浦野昭治)

人事委員会勧告の法的な位置づけに関するお尋ねでございます。
 職員の給与につきましては、地方公務員法におきまして、生計費並びに国、他の地方公共団体の職員及び民間事業の従事者の給与等を考慮して定めなければならないと、こんなふうに規定されておりまして、人事委員会はこうした事情をしんしゃくされ勧告されたものと、こういうふうに考えております。
 人事委員会の勧告には法律上のいわゆる拘束力といったものはございませんけれども、勧告を受けました長、それから議会は、この制度の趣旨にかんがみまして、最大限これを尊重すべきものと、このように考えております。
 給与改定に係ります人事委員会勧告の取り扱いに当たりまして、県内経済への影響を考慮するといったことはこの法の趣旨とするところではないかと、こんなふうに思っております。
 それから、今回の勧告についての説明というお話でございましたけれども、勧告は先ほど申し上げたような趣旨で人事委員会から行われたと、こんなふうに思っております。
 私どもといたしましては、職員団体の交渉におきまして、これまで以上、勧告の実施について県の立場を十分に説明し、また職員の理解が得られるように誠意を持って交渉に当たってまいったところでございます。

            

<12月2日>

 
■竹内久幸

まず、ハローワークでのワンストップサービスの取り組みについて伺います。

 国は、経済・雇用情勢が依然として厳しい中で年末を迎えることから、年越し派遣村を教訓とし、求職中の困窮者等がたらい回しにされることなく、一つの窓口で必要な支援にたどり着けるため、職業相談・紹介とともに、住宅手当や生活福祉資金貸し付け、臨時特例つなぎ資金貸し付け、生活保護制度相談等がハローワークで行えるワンストップ・サービス・デイを11月30日に首都圏で行いました。
 そして、試行結果を踏まえ、より広範囲のハローワークでのワンストップ・サービス・デイの年末年始の開催や定期開催について、都道府県に対し、管内市町村、社会福祉協議会等関係機関に対して周知いただき、この事業が地域的広がりを持った形で実現するよう要請をいたしております。
 この事業は、ハローワーク窓口に設けられた生活相談ブースに案内された求職者は自治体職員、社協職員による相談を即決で受けることができることから、年末を控え、依然、経済・雇用情勢が厳しい本県においても取り組むべきと思いますが、本県で実施する場合の県としてのかかわりや取り組みの内容について知事に伺います。

 次に、介護職員の処遇改善交付金について伺います。
 県は、国の緊急経済対策による介護・福祉職員の処遇改善交付金の10月30日現在の申請状況を公表いたしました。それによると、対象事業所の申請率は、全国平均で介護が約72%であるのに対し本県が67%、障害が全国平均約60%であるのに対し51%といずれも低く、全国で36番目となっています。
 まず、この原因はどこにあると把握しておられるのか。社会部長に伺います。

 次に、申請しない理由についてのアンケート結果では、今後予定あるいは検討しているが46.7%ある一方で、申請しないとした事業所のうち、その理由を、追加費用負担が23.1%、対象の制約のため困難が19.2%としており、この制度の問題点も浮き彫りになっております。
 しかし、今後、実施する事業所としない事業所との人材確保の格差が広がっていくことも懸念されることから、100%に近づけていく努力も問われますが、今後の取り組みについてもあわせて伺います。
 また、これまでに申請された事業所の処遇改善内容の内訳はどのようになっておるか。さらに、今回の申請状況の把握から、県としてこの制度の問題点をどのように分析されておられるか。あわせて伺います。

 次に、県の医療従事者の処遇改善について伺います。
 県は、介護老人保健施設を含む県立5病院を来年4月から地方独立行政法人化するとしておりますが、自治体病院の役割である地域医療を引き続き確実に行っていくためには、医師、看護師を初めとした医療職種の人材確保が重要であります。
 しかし、現状では、医師や看護師の欠員は多いと言われ、特に独法化した場合でも木曽や阿南病院等の人材の確保は厳しい見通しであると言われております。また、退職予定者に対し、来年度、採用予定者が充足できない状況にあるともお聞きしており、このままではどこかの病床閉鎖もあり得るのではないかと心配になります。
 そこで、医師、看護師の現状での全体の欠員の状況、特に木曽と阿南病院の現状と今後の見通し、今年度退職予定者数と採用の見通しについて勝山病院事業局長に初めて伺います。
 また、独法化スタート時点での人材確保の見通しと、医師、看護師等の処遇改善をどのようにされるのか。あわせて伺います。
 以上で1回目の質問を終わります。
  

          

◎社会部長
 (和田恭良)

介護・福祉職員の処遇改善交付金に係る制度の抜本的改善について国への要望ということでございました。
 これまでも、さまざまな機会で、県独自、あるいは全国の団体等を通じて要望してまいりまして、例えば全国知事会では、ことしの10月の7日でございますけれども、21年度の補正予算におけることということで改善意見を提出しておりますけれども、介護職員のみでなく、看護職員やケアマネジャー等介護に係る職員を広く対象とすべきと、こういう意見を出させていただいておるということでございます。
 今後、さまざまな機会があると思いますので、そうした機会をしっかりとらえまして強く要望してまいりたいと、このように考えております。

      

◎教育長
 (山口利幸)

まず、オリンピック基金に関するお尋ねでございます。
 基金を運用する長野オリンピックムーブメント推進協会では、今年度の助成事業が終了しますと基金残高が3億円を下回り、来年度は今までどおりの助成事業ができなくなることから、今年度をもって助成事業を終了し、来年度、協会の清算手続を行う意向であるとお聞きしております。
 ムーブメント推進事業終了後の本県冬季スポーツ振興に向けた対応につきましては、現在の県の財政状況では年間4億円といった基金と同様の規模の支援を今後も県が継続して行うということは大変に困難であると言わざるを得ないわけでございますけれども、長野オリンピックの人的、物的、あるいは環境資源等、有形無形の多くの遺産を将来に継承することにつきましては県としての責務であると考えております。
 今後の支援のあり方等につきましては、関係市町村、競技団体等と連携しながら具体的な協議を進めておりまして、来年度予算にどのように反映できるかも含め、現在、鋭意検討しているところでございます。

 次に、冬季国体の開催地選定についてのお尋ねでございます。
 財団法人日本体育協会におきまして、特定の自治体に経費負担が集中することを回避し、計画的に開催準備ができるよう、関係方面との調整が進められてきたところでございます。その結果、スキー、スケート、アイスホッケーの3競技について、それぞれ開催可能な都道府県を五つのグループに分けまして、開催を輪番制とします。そして、各都道府県の開催頻度がおおむね10年に一度を基本とする具体案がまとめられたところでございます。
 この輪番制に基づきまして、平成22年には北海道で、平成24年には岐阜県、愛知県での開催が決定されたところであります。長野県は、岐阜県、愛知県と同じグループに属していますことから、一巡目の平成22年から26年の5年間につきましては本県での開催はない予定となっております。
 以上でございます。

       

◎環境部長
 (白井千尋)

県下一斉ノーマイカー通勤ウイークについての御質問でございます。
 県下一斉の取り組みは今回が初めてであったにもかかわらず、多くの事業所、市町村等に御参加をいただき、感謝をしているところでございます。
 今回の実施結果からは、それぞれの事業所の皆様がさまざまな工夫をして参加していただいたことがうかがえます。必ずしも公共交通機関の利便性が十分ではない本県にあって、相乗りや自転車の利用などにより通勤車両の減少に取り組まれた方も多くございました。また、送迎バスの運行や自転車の貸与など従業員が参加しやすい環境を整えた事業所や、商店街で商品の割引、飲食のサービスを行うなどユニークな取り組みをした地域もございました。
 事業所からいただいた報告では、今回の県下一斉の取り組みがマイカー通勤縮減のきっかけとなったという御意見や、期間終了後も企業独自に取り組みを継続、定着させたいと、そういう前向きな御意見も多く寄せられております。
 その一方、公共交通機関の運行時間など利便性の向上や、このような取り組みの実施時期、それから回数に関する御意見などもあわせていただいたところでございます。
 今後、今回の取り組みの成果といただいた御意見を踏まえまして、本事業を拡充の上、継続実施し、バス・鉄道事業者等とも連携をいたしまして、マイカー通勤縮減が県民生活において定着いたしますよう努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

      

◎林務部長
 (轟敏喜)

未来へつなぐ森林づくりの各事業の取り組み状況についてお尋ねをいただきました。
 まず、企業等からの支援を得て地域の森林整備等を推進しようとする森林の里親促進事業についてでございます。
 本年度は、企業等へ制度の説明や活動の事例紹介などを行い、新たに9件の契約が締結され、さらに10件について今年度中の契約に向け準備を進めております。こうした活動により、現在、43件の森林の里親契約に基づき、各地で森林整備やさまざまな交流活動が展開されております。
 また、12月中旬には、多くの企業が参加して東京ビッグサイトで開催されます環境関連のイベントに出展をし、本県の取り組みをアピールするなど、今後とも情報発信に努め、新たな契約を獲得してまいりたいと考えております。

 次に、森林の里親契約により整備した森林の二酸化炭素吸収量を認証する地球温暖化防止吸収源対策推進事業についてでございます。
 平成20年10月に、長野県森林CO2吸収・評価・認証制度を策定し、昨年度は4件8社の皆様に対し認証書を交付いたしました。本年度は、11月末現在で昨年度を大きく上回る10件14社から認証の申請があり、現在、指定調査機関によります現地調査が行われているところでございます。今後、長野県の森林CO2吸収評価認証委員会において現地調査結果報告書に基づき審査を行い、2月中を目途に認証してまいる予定でございます。
 最後に、カーボンオフセットシステム構築事業についてでございます。
 昨年度より、有識者による長野県カーボンオフセット検討委員会において仕組みづくりに向けて研究を重ねてまいりました。その研究結果を踏まえ、本年度は、伊那市のNPO法人が運営主体となり、木質ペレットストーブ活用によるカーボンオフセットシステムについて全国に先駆けて国の制度への登録申請を行っており、今月中には認められる見込みとなっております。今後は、このシステムの運営が適切に行われるよう支援してまいりたいと考えております。
 以上です。

     

■竹内久幸

長野オリンピックムーブメント基金枯渇の対応につきまして、この基金の存在によりまして、この間、県は、それまで各種大会に支出してきた補助金を支出しなくて済んできたという経過がございます。したがいまして、この基金が枯渇しますと、例えば長野オリンピックマラソンを初めとしましてさまざまな大会等について大きな影響が予想されるわけですけれども、ぜひとも来年度予算への反映について、積極的に知事部局と連携をしながら、対応していただくことを強く要望を申し上げておきたいというふうに思います。
 それから、冬季国体につきましては、状況はわかりましたので、状況を見て提案を判断いただきたいなというふうに要望しておきたいと思います。
 それから、ノーマイカー通勤ウイークの取り組み結果と今後の対応につきまして改めてお伺いをいたします。
 今後、県民の日常の通勤での他の通勤手段への転換、先ほど若干お話はいただいたわけですけれども、それから参加事業所数をさらにふやしていく努力というものが欠かせない課題であると思うわけですけれども、その点、今後の取り組みについて環境部長並びに企画部長にお伺いをいたします。

      

◎環境部長
 (白井千尋)

この取り組みに参加事業所数をどのようにふやすのか、あるいは今後の取り組みについてという御質問でございます。
 先月末に、バス、電車の事業者や、国、それから関係団体にお集まりをいただきまして、今回の結果を報告いたしますとともに、来年度の取り組みや参加事業所からいただいた御意見や御要望などを検討をさせていただきました。
 今後とも、こうした場を通じまして、今回以上に多くの参加者が得られるよう、実施時期や公共交通機関の協力体制の検討などを行っていきますとともに、県環境保全協会や経営者協会などの経済団体を通じまして事業所へ働きかけをより一層強めてまいりたいと考えております。
 いずれにしましても、この取り組みは温暖化防止のために継続してマイカー通勤を減らすということにございますので、今回の取り組みを契機としまして、通勤手段をマイカーから他の手段へ移行するように普及啓発、課題の検討を進めてまいる所存でございます。

      

◎企画部長
 (望月孝光)

ノーマイカー通勤ウイークの取り組み結果を踏まえて、これを日常の通勤等に、一定の期間だけではなくて、どうやって取り組んで生かしていくかというお話だと思いますけれども、御案内のように、本県の地理的あるいは地形的な条件の中での交通機関の交通事情というものを考えますと、なかなか難しい問題であると思っているわけでございます。
 こうした中で、今回のウイークにおきましても、マイカーから公共交通機関への転換という形で行いましたのは先ほどの議員の御指摘にございましたように2割弱にとどまっているというところでございます。
 一方、今回、交通事業者のあらかじめ協力を得まして、通常水曜日のみ使用できるバス・電車ふれあいデーの特別割引回数券、これをこのウイーク期間中毎日利用できるようにしましたところ、回数券の売り上げが前年同月と比べまして約3割増加したといった状況も出ております。こういった取り組みもマイカー通勤からの転換に一定の効果を上げているのではないかなと考えている次第でございます。
 また、啓発が非常に重要でございますので、今回のようにマイカーからの転換につきましては県内事業所に対して広く呼びかけるといったことも必要だと思います。また、今回実施された事業所の取り組み結果あるいは状況といったものにつきましても、広く県民や事業所に情報提供するといった、非常に地道ではございますけれども、継続してやる取り組みも重要ではないかと考えております。
 また、10月に実施いたしました公共交通県民大会におきましては、こういった公共交通の利用促進に積極的に取り組まれた4団体を表彰しておりますけれども、こういった取り組みもきっかけづくりになると思っておりますので、県のホームページに早速掲載して周知に努めているところでございます。
 いずれにいたしましても、こうした一つ一つの取り組みの積み重ね、これが公共交通機関へのマイカーからの転換、あるいは参加事業所の増加、こういったものにつながると思いますので、今回、御協力いただいた行政あるいは交通事業者から構成しております長野県の公共交通活性化協議会、ここへも今回の結果を詳しく報告いたしまして、さらに効果的な施策があれば検討してまいりたいと、このように考えておりますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。

       

■竹内久幸

丁寧な答弁、ありがとうございました。ノーマイカー通勤ウイークの取り組みについては、バス利用が5.4%という低い水準であったわけですね。身近なところに恐らくバスという交通手段がなかったんではないかということが憶測として言えるわけですけれども、しかし、このデータというのは今回出た結果として大変貴重なものだというふうに私は受けとめておりまして、今それぞれの地区において法定協議会などで、全国一多い数をやっているわけですけれども、そうしたところからメスを入れて、今回の結果をどこに原因があるのかということに生かしていくということもしっかり検証をいただきたいということをお願いをしておきたいというふうに思います。
 未来へつなぐ森林づくり施策につきましては、森林県である本県として全国のモデルとなるような、先駆けて行っているということですけれども、さらに積極的な取り組みと成果を期待いたしまして、あと1分ありますけれども質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

   

 

 

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