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 > トップ    > 議会だより  11月定例会[野澤議員]

 

 

■野澤徹司
   
    

おはようございます。諏訪湖漁業の再生について質問をいたします。
 諏訪湖の漁獲量は戦前は年間約1,000トンと言われています。約30年前の昭和55年に215トンあったワカサギは近年は10トン台、61トンだったコイは2トンに届かず、13トンあったフナはゼロ、また、昭和45年には計60トンあったシジミなどの貝類も今はゼロの状態であります。これが諏訪湖漁業の現状です。この中、治水工事などにより湖面の面積が少なくなり、漁場も狭くなった。このことは周辺の窮屈な土地の事情からやむを得ないというふうに考えます。

 さて、我が改革・緑新は、9月定例議会の後、諏訪地域で県民の皆さんとの対話集会を行いました。この際、強く出された意見として、現在の湖岸の内側につくられた人工なぎさ、これが漁獲量減に大きく影響しているというものであります。これも含め、以下、幾つかの対策についてお聞きをいたします。
 私は、人工なぎさに対するこの意見に疑問を持ちながら、現地を見てまいりました。なぎさというと遠浅の波打ち際というようなイメージでございますけれども、現状の人工なぎさはそうなっていない。これではかつての諏訪湖と随分違うなと、この意見に素人ながら納得をいたしました。
 そこで、流入砂などの利活用で遠浅の砂浜を整備し、漁業資源の復活を図る、これを一つの手段とすることは急務と考えますが、いかがでしょうか。建設部長にお願いをいたします。
 また、外来魚の駆除については、県水産試験場と諏訪湖漁協が電気ショックによる方法で試験を行った結果、予想以上の効果があったとのことであります。また、カワアイサなどの害鳥類の対策については、爆音機器を積んだ無人ボートを停泊させての撃退策、これが効果ありと確認をされています。この2点については、本格的な取り組みとなるとさらなる強力な支援策は必要と考えます。また、するべきだと思いますが、農政部長に伺います。
 数年前から急激に問題になっているヒシについてであります。
 実は、ヒシは外来魚のすみかにもなっており、エビや稚魚が大きな被害を受けているとのことであります。緊急雇用対策で、この秋、除去作業が行われました。しかし、除去の時期は春先が最適とされています。来春に、地域や関連団体と連携をし、県主導でぜひ大規模な除去作業を行うこと、これが必要だと考えます。
 湖底の無酸素状態についてであります。
 最近、この状況について県において詳細調査が実施をされており、その結果を待っておるところでございます。無酸素ということでございますから、当然、生物はすめないということでございます。魚類のえさである湖底の虫がすんでいないということであります。湖底の流れを生み、無酸素状態解消のために釜口水門での下段放流をとの要望もあり、私もこの壇上で訴えた経過もあります。しかし、シミュレーションの結果、これには否定的な見解が出されております。しかし、湖底に生物がすめないという状態のままでいいはずがありません。解消策として、機械的な手法など何らかの手だてが必要と考えます。
 以上2点について建設部長にお聞きをいたします。これで1回目の質問を終わります。
        

◎建設部長
 (入江靖) 

 

諏訪湖の漁業再生に関しまして数点御質問いただきました。順次お答えさせていただきます。
 一つ目、諏訪湖の水辺整備に関するお尋ねでございます。
 御質問の人工なぎさを含む諏訪湖の水辺整備につきましては、学識経験者の方々、漁業関係者の方々を含む諏訪湖の水辺整備に関する検討委員会での議論を踏まえ、平成7年に策定いたしました諏訪湖の水辺整備マスタープランに基づき、同年から関係者の方々との協議を行いながら事業を実施しております。
 整備手法につきましては、地域住民や観光客などの利用状況や自然環境の状況により箇所ごとに整備手法は異なってまいりますが、漁業資源の復活あるいは保全という観点からしますと、基本的には、水際に捨て石を行うことなどにより水生昆虫や魚類のすみかを積極的に設けることで対応する方針で整備を進めてきております。
 事業の進捗状況といたしましては、現在までに、諏訪市から下諏訪町、岡谷市湊地区に至る湖岸北側を中心に整備を行い、おおむね8割の水辺整備が完了しております。現段階で大きな方針の転換は可能かどうか厳しい状況にございますが、今後も、学識経験者、漁協関係者など関係者の意見をお聞きしながら、諏訪湖の利用促進、魚類など動植物の生息環境保全を目標に、水辺整備並びに整備後のモニタリングを進めてまいりたいと考えております。
 続きまして、ヒシの除去に関するお尋ねでございます。
 近年、諏訪湖で繁茂しておりますヒシは、水中の窒素、燐を吸収するなど水質浄化に一定の役割を果たすとされておりますが、異常な繁殖となりますと船の運航への支障や悪臭の発生など、その影響が多岐にわたっております。
 県といたしましても、腐食したヒシが大量に湖内に残ることにより水質の悪化につながるおそれがあることから、本年度から、緊急雇用創出事業を活用し、ヒシの刈り取りを実施しているところでございます。
 御質問の刈り取り時期ですが、本年度は、腐食するまでの間のヒシの浄化機能を最大限活用し、かつ腐食して種を落とす前までに刈り取るとの趣旨から、夏から秋にかけての刈り取りといたしました。湖面を利用する方々から、もっと早い時期に刈り取るよう御要望をいただいていることは承知しております。
 来年度につきましては、ヒシの水質浄化という視点も踏まえ、刈り取り時期を含め、関係の方々と連携を密にしながら、地域の皆様とともに適切な刈り取りを実施してまいりたいと考えております。

 続きまして、諏訪湖の貧酸素状態の解消に関するお尋ねでございます。
 昨年来、特に漁業関係者の方々から諏訪湖の貧酸素状態が魚類の生息に悪影響を与えているのではないかとの御意見をいただいていることは承知しております。
 建設部が所管いたします諏訪湖の環境対策といたしましては、先ほどお答えしました水辺整備のほか、昭和44年から水質浄化を目的として湖底の泥を取り除くしゅんせつ事業を進めてまいりました。このしゅんせつ事業により水質改善に一定の効果が見られたこと、さらに、これ以上の残土処分が難しくなったことから、平成15年度の再評価において中止との方針になったところでございます。現在、新たな浄化対策を模索している段階であり、本年度、この検討の一環として、諏訪湖の溶存酸素量の現状調査を実施しているところでございます。
 今後は、この調査結果に基づき、諏訪湖浄化等推進協議会などの場において関係者との協議を行い、動植物の生息環境保全の観点、さらには水質浄化の観点から、貧酸素対策の必要性、有効性について検討を行ってまいりたいと考えております。
      

◎農政部長
 (萩原正明) 
諏訪湖の外来魚駆除及び鳥類の撃退についてのお尋ねでございます。
 実は、平成20年に地元の関係者の方から御提案を受けまして、電気ショッカーボートの有効性だとか助成事業の活用につきまして県と諏訪湖漁協で検討を重ねてまいったところであります。その結果、駆除の有効性が確認されたことから、諏訪湖漁協では、国の補助事業を活用いたしまして、本年度、電気ショッカーボートを導入することといたしたところでございます。
 県といたしましては、新たに導入いたしますボートを活用した駆除につきまして技術的な支援を行うとともに、外来魚等食害防止対策事業を活用いたしまして駆除に対する経費についても支援をしてまいりたいというふうに思っております。
 また、漁協が行っておりますカワウ、カワアイサの追い払いに関しましても、同事業によりまして引き続き支援をしてまいりたいというふうに思っております。
 以上でございます。
    
■野澤徹司

建設部長のお話の中で、湖岸の整備でございますけれども、要は、今のような人工なぎさという形のものじゃなく、砂浜というものをつくっていかないといかぬなということでございますので、その辺をよく御認識をいただきたいなというふうに思います。
 さて、先般、私ども会派で、宍道湖における水産業振興策について現地調査を行いました。シジミがほとんどという宍道湖では、現在、漁業者数300、年間漁獲高30億、一漁業者の平均年1,000万円ということでありました。これの維持確保のための水産振興策に、諏訪湖と同様、貧酸素対策を初めとして漁業環境の改善や資源回復に向けた取り組みを行い、水産業の安定を目指しております。
 しかし、宍道湖で味わったシジミは、かつての諏訪湖産とは大違いであります。いかに諏訪湖のシジミがうまかったかということをしみじみ感じてまいりました。
 今、諏訪湖周辺を回ってみますと、今さらながら、漁獲量豊富だった時代と大きな変化でございます。現在の釜口水門のあたり、あるいは県道岡谷茅野線の位置は、かつては遠浅でシジミを初めとする貝類の宝庫でした。県水産試験場諏訪支場の周囲は、かつては湖、それが今は陸の中でございます。渋のエゴと呼ばれたフナの産卵場所は、今や4,000万円の金を生み出したクリーンレイク諏訪になっております。
 周囲の整備が進んだ今、もう一度、諏訪湖の漁業が輝きを取り戻し、観光客を魅了し、そして地産地消、これも漁業にも広げる、何よりも漁業がなりわいとして成り立つ、そして漁業と治水と観光、この三つのバランスがとれた湖、第2次環境基本計画で言う人と生き物が共存する湖、これが目指すべき諏訪湖の姿だと私は思っております。
 諏訪の湖には魚多し、民の稼ぎも豊かにて、このように戻るためにも、ぜひ関連部門が今まで以上に連携をして諏訪湖漁業再生に取り組まれることを切望いたします。

 県営住宅についてお聞きをいたします。
 平成22年度から県内の世帯数が減少に転ずるとの予測から、県営住宅の戸数は非常に減少してきております。一方、この大不況の中、住居問題はまことに深刻でございまして、私のところにも何とか県営住宅へというような深刻な相談が急増をしております。入居年数も長く、なかなかあきはない、あいているところは便が悪く、移動の手段も大変なこの困窮している人たちには現実的には無理であります。
 私の近所には、県営、市営の団地が幾つもあります。長年のその人たちとの交流の中で、最近はコミュニティー機能が急速になくなってきているというのを実感をいたします。災害や緊急時の連絡や伝達、これさえも心配をされておりますし、現にそういう事態があったというようなこともよそで聞いております。
 一方、周囲を見ると民間のアパートなどいっぱいあるわけでございまして、これを県営住宅としての検討は、この大不況時で、しかも住宅に困窮している人が多い、こういうときの対応策としてどうかと思っておるのであります。また、長い目で見ると住宅地でのコミュニケーションの確保も図られ、また緊急時などの対応にも結びつけることも考えられます。
 一昨日の毛利議員の一人親世帯への同様の話について、社会部長からは、関係団体からの要望もあり、検討をするとの答弁がありました。
 民間アパートなどを県営住宅として使用することについて担当部としてどういうふうにお考えになるか。建設部長に改めてお聞きをいたします。
        

◎建設部長
 (入江靖) 
県営住宅の民間の空き家等の活用に関するお尋ねでございます。
 借り上げ公営住宅は、土地取得費、建設費などの初期投資を必要としないメリットがある一方、直接建設方式と比べ収支が悪いなどのデメリットもございます。平成8年の公営住宅法の改正により民間の空き家等を活用した公営住宅の供給が可能となりましたが、現在、全国で導入しているのは8道府県にとどまっています。
 現在、県では、松本市の南松本団地や岡谷市の小井川団地などのように従来郊外にあった団地を生活の利便性の高い市街地へ集約し建てかえを行う、議員の質問の趣旨に合致するような取り組みも行っているところでございます。
 今後は、県営住宅の応募状況、立地条件などを踏まえながら、公営住宅供給のあり方についてメリット、デメリットを含め研究してまいりたいと考えております。
       
■野澤徹司 今、非常に困っているという人があるわけでして、そういう意味では、先ほど申し上げましたように、使えるものは使って、ともかく救ってやるという視点も必要だというふうに考えます。ぜひ、そういう視点でまた物を考えていっていただきたいなと思います。
 また、今、岡谷市小井川団地という話が出ましたけれども、私の地元でございまして、決して郊外ではございません。すばらしく住みやすいところでございます。そういうところで新しくすばらしいものができる反面、また困っている人もいるという実態をぜひ御理解をいただきたいというふうに考えるところでございます。
 最後に、ぜひ諏訪湖へ来ていただいて、そして諏訪湖畔を歩いて、諏訪湖の魚を食べて、それで温泉に入って帰っていってもらう、こういうような諏訪湖にしたい、こういうふうにも思っております。1周歩くとまさにいい汗をかいて、温泉がぴったり、それでお酒もおいしい、諏訪湖の魚もうまい、こんな場所になりたいと、こんなことを申し上げまして、質問を終わります。
    

 

 

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