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 > トップ    > 議会だより  11月定例会[松山議員]

 

 

■松山孝志

おはようございます。早速ですが、雇用対策についてお伺いをいたします。
 完全失業率が、7月の5.7%をピークに、10月には5.1%とわずかではありますが改善に向かい、長野県の有効求人倍率も、8月の0.38倍を底に、10月は0.43倍と、こちらもわずかではありますが回復の状況に向かっているかに見えます。働かざる者食うべからず、こんなことは十分承知している人たちが、生計のために頑張ろうとしても職が持てない人がなお300万人強と、求職者には依然厳しい買い手市場の状況が長期化しております。
 こんなことから、現況からは引き続き行政としての雇用支援が必要と考えますが、支援の現状と追加しての新たな支援内容についてまず伺います。

 二つ目に、不況で職を失った人に雇用創出を図ることが社会における行政の大きな役割と考えますが、行政の直接的雇用による支援には限度があります。永続的に、また量的に雇用をつくり出していくには、民間の事業者を支援してこれからの雇用創出を図っていくことが必要になってくると考えますが、県として、既に制度を持たれていたものづくり産業応援助成金によって、今日までにどれだけの雇用創出の成果を上げているのか。伺います。

 三つ目に、さらにまた、長野県を活性化し雇用の創出を図るには企業誘致も大きな柱と考えるわけですが、単に誘致誘致といっても、どこの県でもやっていることですから、長野県に愛着を持っている経営者でもない限り、売り込みにはなかなか乗ってこないのではないでしょうか。
 そこで、長野県に進出しようかと思ってもらうために、長野県の特色を明確にした売り込みが重要ではないかと考えるわけです。その一つの方向として、長野県を研究開発企業の集積地にする、そういう方向で考えたらどうだろうか。研究所や研究開発型企業の誘致の取り組み実績や取り組み状況について現状を伺います。

 そして、もう一つ、ある企業の最近の事例ですが、研究開発の結果としての成果は形にしなければものづくりにはなりません。生産工場が新たに必要となりました。そこで、この企業は、研究開発は長野県内で行っていたのですが、工場は他県につくることになりました。企業誘致においても、工場の新設、増設においても、先ほど述べました長野県の特色だけではいま一つ足りないと考えます。魅力が必要です。そのために、今あるものづくり産業応援助成金の制度を魅力ある制度に改善、充実し、運用に当たっても親切で宣伝が行き届いたものにする必要があると考えるわけでありますが、いかがでしょうか。

 以上の4点について商工労働部長に伺います。 

       

◎商工労働部長
 (黒田和彦)  

松山議員から4点ほど御質問でございます。
 まず第1点目が、依然厳しい雇用情勢を踏まえて、雇用支援に関する御質問をちょうだいいたしました。
 依然として厳しい雇用情勢にあることは議員御指摘のとおりでございます。本来、経済は雇用と一体のものでありまして、雇用の確保のためには経済を回復させていく、このことが肝要であると考えております。このため、長野県としては、昨年12月以来、切れ目なく経済対策を実施し、需要の喚起と雇用の確保に努めてまいったところでございます。
 雇用対策につきましては、こういった民間部門に対する取り組みとあわせまして、行政部門におきましても雇用を創出するために、昨年度から、雇用創出関係基金を活用いたしまして雇用創出のためのさまざまな事業に取り組んでおりまして、10月22日現在、県、市町村を合わせまして3,439人の雇用を創出しているところでございます。
 今定例会において、新たに来年度予定する事業を前倒しにより実施する場合において、年度を超えて切れ目ない雇用が確保できるよう、2億円の債務負担行為をお願いしているところでございます。
 長野県新経済対策を着実に実施して県内企業での雇用の確保に努めながら、行政部門におきましても、各部局あるいは市町村とも協力して、一人でも多くの雇用の確保が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、ものづくり産業応援助成金による雇用創出の成果に関する御質問でございます。
 これまでに、33件、32企業でございますけれども、事業認定いたしまして、これらの企業による投資予定額は約940億円、新規の常用雇用予定者は約1,700人となっております。このうち、助成金を交付いたしました20企業において工場の新増設に伴い増加した常勤雇用者は全体で1,258人、1社平均60人でありました。この助成金の交付の条件では常勤雇用者数10人以上を雇う、そういうこととしておりますので、これを大きく上回る雇用を創出して地域経済に貢献しているものと考えております。この点、議員おっしゃるとおり、民間での雇用をつくり出すことが大変重要であるというふうに考えているところでございます。

 3番目の研究所、研究開発型企業の誘致の方向での取り組みに関する御質問でございます。
 県で把握しております平成17年度以降の5年間の県内への研究所の立地件数は5件でありまして、このうち1件についてはものづくり産業応援助成金での支援を予定しております。
 議員から研究開発型企業の集積地にというお話がありましたけれども、ちょうど同じ趣旨で、本年8月に、長野県経営者協会から研究所、研究開発型企業の誘致の取り組みを強化すべきという御提言をちょうだいいたしました。現在、長野県経営者協会、長野県経済研究所、それから商工労働部を構成員といたします検討会を設置いたしまして、研究所の誘致に向けた施策等について検討を行っているところでございます。
 議員の御意見、あるいは検討会での議論や検討結果を踏まえまして、研究所、研究開発型企業の誘致に向けた取り組みを強化していく所存でございます。

 それから、最後に、ものづくり産業応援助成金制度の改善と周知に関する御質問でございます。
 景気の低迷によりまして設備投資が減少している大変厳しい状況の中ではありますが、御指摘のとおり、企業の設備投資に伴う大きな雇用創出が期待できますことから、研究所の誘致を含めまして、企業の設備投資に向けたインセンティブとなる魅力ある制度となるよう現在見直しを検討しているところでございます。
 制度の周知につきましては、県のホームページに掲載するほか、企業誘致活動のための企業訪問の際、あるいは県外での各種展示会などの機会をとらえまして広くPRを行っているところでございます。また、実際に立地を予定している企業に対しましては、立地の準備段階で工場立地法あるいは建築基準法などの手続を県を窓口としてされる際に、この制度のPRにも努めているところでございます。
 引き続き、企業誘致に向けた効果的な制度として活用されるよう、積極的に周知を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
               

■松山孝志

引き続き雇用支援が必要である状況から、現状とこれからの雇用創出の方法について伺ったわけでありますが、冒頭で買い手市場という言葉を使いました。これは、労働行政を仕切る立場の人に末端の行政の現実を知っておいていただきたいために使った言葉であります。会派で県民との対話集会を持った中で出された訴えです。ハローワークの対応が非常に冷たいというものです。

 また、別な例ですが、求人票を見て、ハローワークの紹介状を持って面接に行きました。労働基準法を無視するような条件が幾つも出されたため断ってきました。このことをハローワークに話すと、今は求人があっただけでありがたいと思えと言われ、さらに、おまえが政治家になって法律を変えればよい、こういうふうに言われたと。ハローワークのことですから県では対応できないところですが、貧乏は罪悪であると言って大変厳しい経営状況に置かれた企業であっても従業員の生活を第一に考えて経営に当たった経営者もいれば、求職難につけ込んだこんな経営者もいるわけであります。よい人ばかりではない世の中ですが、行政にいる者がこれでは、大変な問題です。県も労働相談の窓口を持っておりますが、こんなことがないように目を光らせてください。

 次の質問で少子化対策について質問いたします。
 222万人をピークとして、2005年、219万6,000人、この先は予測値ですが、2010年、215万5,000人、2015年、209万5,000人、2020年、202万1,000人、飛んで2035年では、25年後のことですが、181万6,000人と、現状の推移のままで行けば長野県の人口はこのようになると推計されております。
 人口減少は長野県だけの話ではありませんが、どこでも少子化が減少原因であり、出生率で見ますと、長野県の数値ですが、1986年の1.86%をピークに、2008年には1.44%にまで下がってきました。出生率を全国で見ますと、トップは沖縄県の1.74%、47番目は東京都の1.02%、長野県は1.44%で全国13位であります。上位にあり、よかったという数字ではありません。人口を減らさないで長期的に維持できる水準は出生率2.07%が必要であり、どこの都道府県においても減少していることには変わりはありません。
 ちなみに、出生数で全国の過去、現在を見ますと、60年前の1949年、第1次ベビーブームと言われた年には270万人、出生率4.32%でありました。2006年には109万人、出生率1.32%、単純比較で年160万人もの減少となっています。長生きにより急激な減少を抑えてはいますが、21世紀半ばの様子を今のまま見た場合、今ここにいる人で見られる人はごく少ないと思いますが、何と活力のなくなった地域かと、今の時点で旗を振っている我々や行政の幹部を恨むことにもなりかねません。危機をそれぞれが感じてはいても、今の少子化対策が必ずしも的を得ていると思えるものでしょうか。出産後の社会的支援に重点が置かれたものと私には思えるものです。

 そこで、次の点についてお伺いします。
 少子化の要因についてどのように調査、分析しているのか、少子化対策について現在の取り組み状況と課題についてを企画部長に。
 そしてまた、少子化対策は、将来の日本、長野県の将来にわたる活力を維持していくためにも大変重大なことである。そこで、即効薬となる対策はないこともまた事実であります。長期的視点から少子化対策のビジョンが必要と考えているわけですが、今後の取り組みについて。これは知事にお伺いをいたします。

       

◎企画部長
 (望月孝光) 

少子化対策のお尋ねでございます。
 まず、少子化の要因に関する質問でございますけれども、これについてはさまざまな議論がございまして、なかなか簡単に答えが出るものではございませんけれども、県政世論調査の結果を見ますと、子育てに対して不安や負担を感じている人が約7割に上っておりまして、就業面では、女性が結婚や出産を契機に仕事をやめる割合、これが8割という形で高くなっております。また、結婚に関しましても、結婚や結婚適齢期にこだわらなくなったと考える人が約半数というような深刻な結果が出ておりまして、これらの背景といたしましては、核家族化や都市化によりまして地域のつながりが薄れ、子育てが孤立化しているということや、教育費などへの経済的負担が非常に大きいということ、そして保育や育児休業の取得など仕事と家庭を両立させる環境がまだ十分とは言えないことなどが挙げられております。
 そして、直接的には急速に進む晩婚化と非婚化とが我が国の少子化をもたらしている最大の原因と見られておりますけれども、いずれにいたしましても、結婚、出産、育児、教育、就業など幅広い分野におきましてさまざまな要因が複雑に絡み合って大変根の深い問題であると考えております。

 次に、少子化対策の取り組み状況と課題に対するお尋ねでございます。
 県におきましては、平成19年に少子化を考える懇談会を設置いたしまして、今後の対策に関する基本的な方向性について提言をいただくとともに、庁内の部局長をメンバーとする少子化対策推進会議を立ち上げまして、部局間で連携し、多様なニーズに応じた保育サービスの提供、小児救急医療体制の充実、放課後児童対策を初め、さまざまな少子化対策に知恵を絞りながら取り組んでまいったところでございます。
 しかし、少子化対策は行政の取り組みのみで対処できるものではないということでございます。そこで、昨年は、多くの県民の皆様の理解と協力をいただきたいとの思いから、幅広い団体や地域で子育て支援に取り組むNPOの皆さんに御参加いただきまして、ながの子ども・子育て応援県民会議を設立したところでございます。現在、協賛店舗による子育て家庭に対する割引サービス等の提供、それから結婚支援の全県的なネットワーク化、男性の子育て参加の促進、こういったことにつきまして県民の皆様との連携のもとに取り組みの具体化を進めているところでございます。
 子育て家庭の不安や負担の軽減、不足している産科・小児科医師の確保、あるいは働き方の意識改革や、休暇、保育の充実による仕事と子育ての両立等々さまざまな課題がございますけれども、県といたしましては、今後もこういった課題に県民の力をおかりしながら一歩ずつ着実に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

       

◎知事
 (村井仁)
長期的な視点から見て少子化対策のビジョンが必要だという御議論でお尋ねがございました。
 少子化問題、これは日本のみならず多くの先進諸国が抱える共通の課題でありまして、ヨーロッパの国々では、1970年代以降、出生率が低下傾向へと向かったわけでありますが、90年代に入ってからは出生率回復へと転じた国も、例えばフランスですとかスウェーデンですとか、あらわれております。一方、近隣の東アジアの主要国におきましては、日本の出生率をも下回る超少子化ともいえる状況も発生しております。例えば、シンガポール、あるいは台湾、あるいは韓国、いずれも日本を下回っているということであります。
 我が国では、1989年に合計特殊出生率が急落して1.57ショックというようなことが言われたわけでありますが、それをきっかけに政府も少子化対策に取り組み、有効な手だてを模索しながら今日に及んでいるということでありまして、新政権で取りざたされている子ども手当というのもその一つの対応というふうに承知しております。
 少子化対策というのは我が国の将来を左右する国策ともいうべきものでありまして、また、その原因もさまざまな複合的要素が絡むものでありますから、県が独自で少子化対策の長期ビジョンを描くことというのはこれはなかなかそう簡単ではありませんし、またその効果において問題があろうかと思っております。
 そうは言いながら、県の中期総合計画の中でも挑戦プロジェクトの一つに「出産・子育てにやさしい県への挑戦」というのを掲げておりまして、また、現在、来年度から向こう5年間の次世代育成支援のための、ながの子ども・子育て応援計画策定に向けまして作業を進めている次第でございます。
 直ちに効果があらわれる対策というのは、にわかに見出しがたいわけでありますけれども、地道な取り組みを続けるということがやがては成果をもたらすという思いで着実に少子化対策に努力をしてまいりたいと、こんなふうに考えているところでございます。
            
■松山孝志

即解決できることではないよというふうにとっていただいているわけでありまして、当然、長期の準備が必要だというふうにだれでも考えられることだというふうに思います。
 そこで、要因について私がお聞きしたんですが、明確な要因分析というのはなかなかできないのがこの中でありましょうが、実はこの要因分析を私なりに衣・食・住という中からやってみたわけであります。
 衣・食というのは、そうは言っても現代の中でそれなりに選べる範囲、それなりに対応できる範囲というものが幅広いかというふうに思うんですが、住についてはなかなかこれが難しい。余り安さを求めるととんでもないということになりますし、高ければ当然手が届かないわけです。ここで、現実に出産に入れる人たちの状況がどうなのかということになりますと、例でありますが、月収実収は17万円であり、民間アパートに暮らしている、アパート家賃が7万円、差し引き幾らか。とても子供が欲しいという思いには二の足を踏まざるを得ない。

 生計を立てる基本を衣・食・住の中で見て、住が大変だなという思いをするわけでありますが、さらに、民間家賃、今7万円と言いましたけれども、2LDK程度のものです。これを県営住宅のようなところで見ますと、いわゆる公的な住宅で見ますと、3DKクラスで長野県の場合1万4,000円から2万2,000円であり、民間との比較からすれば5万円ぐらいの差が出てくるわけであります。この差をどうやって埋めていくのか。現実にはアルバイトによって埋めているというのが実態であります。
 下條村は、要因分析を行って村としての対策をして少子化を防いだという問題があります。長野県としても、そういった方向で公共事業にも取り組むと、そんな姿勢が必要ではないかというふうに思いましてこの件についての質問をさせていただきました。
 時間いっぱいでありますので、以上をもって質問を終わらさせていただきます。ありがとうございました。

   

 

 

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