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■野澤徹司
   
    

改革・緑新の野澤徹司でございます。何人かの議員から雇用問題が出されました。私は来春の高校卒業生に絞ってお聞きをいたします。

 本県の来春高校卒業の就職希望者に対する求人は7月末時点で1,792人、就職希望者は約2,700人余りということでございまして、約900人足りない。前年同期比で半減。記録が確認できる1992年以降で最少とのことであります。本当に大変に深刻な事態であります。
 県当局、教育委員会、県高校長会は、県内の各経済団体に求人確保、採用枠の拡大の要望活動を強力に行ってきておりますし、長野労働局長、知事、教育長連名で、県内の従業員規模15人以上の約7,000社に要請文を送られております。
 報道によれば、県経営者協会からは、厳しい状況の県内経済ではあるが、少なくても高校生の求人は何とか確保していく、そういう姿勢が示されたとのことであります。

 そこで、この7月末以降、現在までの動向、それから今後の見通しはいかがか。
 また、6月補正による、8月から来年1月までの間の約20名の就職活動支援員による就職活動支援事業での取り組みの状況、また現時点での効果、今後の見込みはいかがなのか。
 また、こうやって求人倍率が極端に低い、いわば買い手市場の現在、求人側の求める人材像と求職者のそれのギャップというものがこういう時期には非常に大きく問題になってくるんじゃないかというふうに考えておりますが、その認識はいかがでございましょうか。
 また、ギャップありとすれば、その払拭案はどうお考えでしょうか。まず教育長にお伺いをいたします。

      

◎教育長
 (山口利幸) 

 

来春卒業する高校生の就職に関する幾つかのお尋ねをちょうだいいたしました。

 まず最初に、経済団体等への申し入れ後の動向、そして今後の見込みに関するお尋ねでございます。
 4月15日、6月2日、9月1日に、経済4団体に対しまして、新規高校卒業者の就職枠拡大などの要請をしてまいりました。また、8月末には、知事、長野労働局長、教育長連名で、県内15人以上の約7,000事業所に対しまして新規高校卒業者への採用枠維持拡大の要請書を送付したところでございます。その中で、厳しい経済状況ではあるが、経済団体としても最大限の努力をしたいとの回答をいただいております。

 しかし、9月10日現在、教育委員会で調査をいたしました公立高校における求人状況を見ますと、各校におきます求人受け付け数は昨年度よりも40%から60%以上減少していると答えた学校が87校中45校と全体の52%に当たりますけれども、こういった状態でありまして、高校生の雇用条件は依然として極めて厳しいと言わざるを得ない状況でございます。
 教育委員会といたしましては、経済団体や関係部局への要請は必ずや高校生の就職につながるものと考えて、今後も引き続き要請してまいりたいと考えております。

 次に、就職活動支援事業の取り組みについてのお尋ねでございます。
 6月に県議会でお認めいただきました就職活動支援事業は、企業などで人事や労務を経験されたベテラン民間人を、支援員を強く希望した高校20校に配置したものでございます。近隣校32校を含め、生徒や学校の実情に即した求人開拓やキャリアカウンセリングなど、幅広い就職支援をしていただいております。
 支援員の活動につきましては、多くの学校から、就職を希望する高校生の面接や履歴書の書き方指導など細やかな指導をしていただくとともに、地元企業への就職開拓に懸命に取り組んでいただいており、大変ありがたいと、こういった報告を受けております。
 まずは県内経済の一日も早い回復が肝要ではありますけれども、支援員には、今後とも、高校生への就職指導とあわせ、各地域ハローワークの就職支援員や地域の商工会議所や商工会に在籍する経営指導員とも協力いただきまして、地域を挙げての求人開拓に取り組んでいただきたいと考えているところでございます。具体的な成果は今後にあらわれてくるものと期待しております。

 次に、人材像のギャップに関するお尋ねでございます。
 高校では、授業や進路指導、インターンシップ活動、職業講話、あるいは社会保険労務士会など専門家による労働講座などを通しまして、すべての生徒に望ましい職業観、勤労観を身につけさせ、社会で活躍できる人材として育てることに努めてきております。しかしながら、生活体験や職業体験の乏しい高校生にしっかりとした職業観、勤労観や企業の求める人材像を根づかせるには大変困難があることもまた事実でございます。
 また、高校ではまず基礎学力や基礎的職業能力の育成を図っていることから、企業から即戦力としての専門的能力を求められた場合、どうしてもギャップが生ずると思われます。
 県教育委員会といたしましては、ずく出せ修行などの就業体験、あるいは未来塾ながのなどの県のインターンシップ事業、そして各学校におけるキャリア教育を一層充実させることによって、より健全な職業観、勤労観の育成を図るべくこれからも尽力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

       

■野澤徹司

まさに大変なことでございまして、ともかく幅広いいろいろな取り組みの中でぜひ求人の開拓を進めてもらいたいなと、こんなふうに思います。来年の春には少しでも多くの生徒が社会へ巣立っていくような、そんなことを願っています。
 幸いにして商工会議所の経営指導員というお話がございました。ここには会議所の会頭さんもいらっしゃいますので、ぜひその辺のところもまた大きく期待をしたいところでございます。

 さて、採用の際、重要視をするのは、実は知的能力が高い人物より心の能力の高い人物、また、集団で仕事をする楽しさ、難しさを理解できる人材、チャレンジ精神を持ち、辛抱強く粘り強さがある人材、コミュニケーション能力はすべての基本、こんな人材が欲しい。その上で、中高生時代に基礎学力と基礎体力をしっかりと養ってほしい、得意分野を見出してほしい、明るく積極性を持って生活してほしい。こういう県内経済団体トップのコメントを読んだことがございます。
 このような人材を育成するために、家庭、地域、学校、その他あらゆる場で取り組みが必要と考え、また、本県の産業界を背負うようなすばらしい人材が生まれることを期待していきたいと考えるところでございます。

 さて、私は、かねてから、ものづくりの人材育成、そして教育設備の充実や環境整備を訴えてまいりました。またかと言われるかもしれませんけれども、よろしくお願いをいたします。
 2月議会の質問の中で、地域の企業人の中から、自身の経験を生かして人材育成の手助けをしたい、こういう動きがあると紹介をいたしました。私の地元、岡谷のあるロータリークラブでは、ものづくりに携わる若者の育成を支援し、未来の日本の製造業を担う創造的エンジニアの育成を目指すとした出前講座を、岡谷工業高校と岡谷技術専門校を対象として取り組みを始めました。先ごろ行われた第1回の岡谷技術専門校での出前講座の中では、製造現場で求められるたくみのわざはだんだんと限られてきている、また、同じものを繰り返し量産していればいいという時代はもう20年前に終わった、今はアイデアと工夫の時代であり、製品開発の重要性や、一番大切なのはそれに対する情熱と執念という訴えがありました。若くして業を起こし、歩んできた人々の貴重な経験から来るものであります。

 それらを進めていく上での設備がどうなのか。今補正予算で岡谷市にあります工業技術総合センターへ世界最高レベルの機器の導入、あるいは技術専門校への新鋭設備の導入は、本県産業の先行きを見た上での施策として高く評価をいたします。
 一方、産業教育の高校のレベルではいかがでございましょうか。ここ4年の産業教育設備整備の状況を見ますと、今年度は予算額6,100万円余り、要求額の87%となっており、大きな伸びが見られます。平成19年12月の私の質問に対し、知事から極めて前向きな答弁がありました。その答弁によるものだと感じておりますけれども、ただ、今申し上げたように、4年の中での設備の更新の状況は、23年使用、24年、26年、35年、中には42年使用というものが実はありました。こういうことを見ますと、まだまだ学校現場にはこのようなものもあると。もっともっとあるんじゃないかと推察をいたします。そういう意味では、まだまだ設備の改善の状況は十分ではないというふうに感じるわけでございます。

 第2期長野県科学技術産業振興指針を策定するための骨子案では、例えば製造業の課題として、県内事業所の減少や付加価値が低い構造等が挙げられ、そのための新たな産業の例が示されております。多くの課題を抱えた本県の産業の未来を考えるときに、そしてそれを背負って立つ若者がものづくりに誇りを持ち、また張り合いを持って育っていくために、さらなる産業教育設備の拡充を図るべきと考えますが、教育長の見解をお伺いいたします。

       

◎教育長
 (山口利幸) 

産業教育設備の改善、充実に関するお尋ねでございます。
 平成20年10月の長野県産業教育審議会答申におきまして、高等学校における将来のスペシャリストの育成は基礎・基本の専門教育が重視され、そのための施設設備の維持、充実を図ることが必要であること、設備の耐用年数を考慮し、必要な機能を維持するための新たな整備システムの検討が重要であることなどの提言をいただいたところでございます。
 これまで、インターンシップやデュアルシステムなどで地元の企業との交流を通じた教育を行うとともに、企業の御厚意により設備をお譲りいただくことや、あるいはリース方式により機器の更新を導入するなど、さまざまな手だてにより設備の充実に努めてきたところでございます。

 また、このたびの国の緊急経済対策等を活用し、工業高校における特別装置の更新も予定しております。
 産業教育審議会答申におきまして、各学科の多様な専門分野を追求する基幹校と地域の産業事情等と密接に関連した特色校が連携して教育の質を向上させていく必要があるとの御指摘もいただいておりますので、それぞれの役割にふさわしい設備の充実を図ってまいりたいと考えております。
 大変厳しい財政状況の中でございますけれども、予算の制約もございますが、さらにさまざまな工夫を凝らしながら設備の充実に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

       

■野澤徹司

新規学卒者は将来の地域や産業を支える重要な人材であります。働く場所がなく、やむなくふるさとを離れることになると、高齢化がますます進むなど地域社会の将来に大きな影響を及ぼします。若いときの就業を通じて知識、技能の習得の機会を得られないことは、本人はもとより、社会にとっても大きな損失であります。生まれた年により社会人としてのスタートに大きな違いが出る、このことは大きな問題であります。関連部署の連携で、次年度以降も視野に入れた総力を挙げての取り組みを切望いたします。

 連日報道されるタレント、スポーツ選手、学生などによる薬物事犯、次から次へと出てきております。もはや私たちの身近でいつでも起こり得る、そんなことではないかというふうに感じておるところであります。一般住民ばかりではなく、子供たちの話題にもなるなど、その社会的反響は非常に大きなものであります。
 そこで、最近の県内の薬物事犯の現況について警察本部長にお尋ねいたします。
 あわせて、薬物乱用防止の啓蒙活動等の取り組みの状況についてもお伺いをいたします。
       

       

◎警察本部長
 (小林弘裕) 

薬物事犯のお尋ねについて順次お答えいたします。

 初めに、県内における薬物事犯の検挙状況について御説明いたします。
 過去5年間を見ますと、変動はあるものの、年間に約90人を検挙しており、そのうち覚せい剤事犯が約85%を占めております。また、年間の平均押収量は、覚せい剤が約300グラム、大麻が約400グラムという状況であります。
 本年の状況を見ますと、8月末までに51人を検挙しております。そのうち、少年2人を含む覚せい剤事犯は38人、これに次いで大麻事犯8人、押収量は、覚せい剤約35グラム、大麻約260グラムとなっております。

 近年の傾向を見ますと、大麻事犯の検挙が増加傾向にあり、本年8月は松本市内で約80本もの大麻を栽培していた30代の男性を検挙しているほか、MDMAなどの合成麻薬の流通が確認されるなど、県内の薬物情勢は極めて厳しい状況にあるものと認識しております。
 また、議員御指摘のとおり、芸能人や大学生による薬物事犯が大々的に報道されるなど、全国的に覚せい剤など違法薬物の若年層や一般市民への広がりが懸念されておりますことから、全国警察において芸能プロダクションと相互に協力して薬物対策を推進することとしております。

 次に、薬物乱用防止の取り組み状況について御説明いたします。
 警察では、薬物乱用防止対策として、中学生、高校生など若年層を対象に模擬薬物などを展示した車両の活用による薬物乱用防止教室の開催及び、県など関係機関・団体と連携して薬物乱用防止講習会の開催、さらには防犯ボランティアとの連携による広報・啓発活動などを行っております。
 今後とも、供給の遮断と需要の根絶を柱として、引き続き関係機関・団体と連携して啓発活動に努めるなど、着実に諸対策を進めてまいる所存であります。
 以上でございます。

      

■野澤徹司 今、県内の薬物事犯のお話を伺いました。だんだんと信州でも心配な事態が起こっているなとつくづく実感をしたところでございます。
 さて、私の地元、岡谷市ではMEMSと呼ばれる微細加工技術の普及を図るべく、信州大学が研究室開設の動きがございます。ものづくりの新たな分野を担うすばらしい人材がこういう中で育っていくように願いながら、また、将来ある若者が薬物に走らぬような、そんな明るい社会ができるように、また明るい社会となるように願いながら、私の質問を終わらせていただきます。

 

 

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