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■松山孝志

続きまして、同じく改革・緑新の松山孝志であります。順次質問させていただきます。

 日銀の景況調査では、本年の1月から3月で景気は底を打ったと報告されております。しかし、秋の今も業況感はマイナス88.8と依然悪化を続けております。
 よって、雇用に関しては、有効求人倍率が0.42、失業率は5.7%、およそ350万人もの人が働きたくても職がない社会となっております。何とか雇用を維持するための雇用調整助成金の受給にかかわる休業等実施計画届け受理状況における対象者数は、昨年7――9月期が月3,000人平均であったものが、ことし1月には88万人、2月には187万人、3月は238万人と200万人を超えて以降、200万人台半ばで高どまりとなっております。昨秋より社会問題となった派遣切りによる失業問題に加えて、正規従業員にも人員整理が及んできた結果の失業率の数字であります。
 長引く不況は、当初打ち出された雇用対策が現状でも有効かどうか見るために、一つは、失業前がどのような雇用であったのか、また、失業期間、理由や、現在どのような立場の人か、これらについて調査があれば伺いたいと思います。

 二つ目は、ふるさと雇用再生特別基金、緊急雇用創出基金、これにより3年間にわたり雇用を創出するとのことでありますが、短期間の雇用であるため応募者が少なく、基金が余ってしまうのではないかと危惧のあった基金の使用状況、今後の活用計画について、また、どんな分野の雇用創出に力を入れているのか。具体的事業例も含めて伺いたいと思います。

 三つ目は、基金による雇用創出はつなぎ雇用を行うものでありましたが、期間終了後の再就職状況はどうなっているのか。これも調査があれば伺いたいと思います。

 四つ目は、雇用基金事業はあくまでも短期的な雇用であり、地域の安定的な雇用に結びつける上で課題となっている雇用のミスマッチに対して行政としてはどんな役割を果たしていくのか。これらを商工労働部長に伺います。

       

◎商工労働部長
 (黒田和彦)  

松山議員から雇用対策について4点ほど御質問がございましたので、順次お答えいたします。

 まず1点目ですが、求職者の失業期間、あるいは失業理由、どのような立場の人が多いのかという御質問でございます。
 失業期間につきましては、県別のデータがございませんので全国ベースで申し上げますと、完全失業者347万人のうち、失業期間3カ月未満が40.3%、それから3カ月以上6カ月未満が17.9%、6カ月以上1年未満が13.0%、1年以上が28.0%という状況になってございます。
 また、失業理由につきましては、これは長野労働局でございますけれども、7月分としまして、最近の雇用情勢の中の新規常用求職者の態様別状況というものを見てみますと、求職者の方々が7,132人おられます。そのうち離職者が5,114人、71.7%という状況になってございます。その離職者の皆さんの理由を見てみますと、いわゆる事業主都合により離職された方が2,385人、46.6%と一番多くなっております。そのほか、自己都合45.7%、定年が3.9%という状況になってございます。

 それから、二つ目の御質問でございますが、雇用関係の二つの基金の使用状況、それから今後の活用計画に関する御質問でございます。
 一方の基金でありますふるさと雇用再生特別基金、これにつきましては、積立額42億5,000万円のうち、これまで約16億2,000万円余を予算化いたしまして630人の雇用創出を見込んでいるところでございます。もう一方の基金の緊急雇用創出基金、これにつきましては、6月補正予算で積み増ししました73億8,000万円と合わせた積立額107億2,000万円のうち、これまで約24億2,300万円を予算化いたしまして2,816人の雇用創出を見込んでいるところでございます。
 また、今議会におきましても両基金合わせて10億円を超える補正予算をお願いしておりますが、今後もこれらの基金を活用しまして積極的に対応してまいりたいと思っております。
 また、雇用の分野のお話がございました。この基金の性格上、政策的に特定分野の事業に力を入れるということよりも、まず、より広い分野でできるだけ多くの雇用創出を図るということを目指しておりまして、これまでに県で95事業、市町村においては644事業取り組んでいるところでございます。
 ちなみに、集計結果ということになってしまいますけれども、雇用の状況を県の95事業について分野別に見てみますと、一番多いのが環境関係の22事業、2番目が産業関係の16事業、3番目が教育関係の13事業等となっているところでございます。

 それから、3点目の雇用創出事業で雇用した方の雇用期間終了後の再就職状況に関する質問でございますが、これらの二つの基金事業につきましては、いずれも雇用期間終了後の個人個人の再就職状況について追跡調査等々で把握することは、個人情報であるとか、あるいはプライバシーの問題もありまして、なかなか難しい状況であることをまず御理解を賜りたいと思います。
 県といたしましては、こうした基金事業で雇用期間が終了した方々に対しましては、今回、伊那と上田に設置いたしました緊急求職者サポートセンター、あるいはジョブカフェ信州における緊急雇用相談窓口等々の周知に努めるとともに、ハローワーク等との連携に努めながら、スムーズな再就職の支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

 それから、最後でございますが、雇用のミスマッチに対してどのような役割を果たしていくのかという御質問でございます。
 長野労働局の発表の新規求人・求職、この状況を見てみますと、例えば専門的・技術的職業におきましては求人が求職を大きく上回っております。また、事務的職業におきましては求職が求人を大きく上回る状況でありまして、求人、求職の条件が合わず雇用に結びつかない、いわゆる労働力需給のミスマッチが生じているところでございます。
 実は、こうしたミスマッチは何も不況のときばかりではなくて、有効求人倍率が高い時期においても生じるものということでありまして、このような状況を改善するためには、一つは、求職者の皆さんへの情報提供、あるいはきめ細かな相談、それから2点目が、常に産業界のニーズを把握しつつ、それに応じた人材育成を職業教育あるいは職業訓練を通じて図っていくということが重要であろうかと考えております。

 こういった観点から、長野県といたしましては、緊急求職者サポートセンター、あるいはジョブカフェ信州において情報提供あるいは生活・就労相談を行いまして、また、長野県工科短期大学校、あるいは技術専門校等における専門的な職業教育・訓練、あるいはさまざまな委託訓練等を通じまして人材の育成に努めているところでございます。
 また、同時に、雇用の吸収力のある産業の育成、これを図ることによりまして、雇用の場あるいはさまざまな雇用の機会、こういったものを確保していくことが必要であろうと思います。成長が見込まれる分野である環境、健康等の産業の育成であるとか、あるいは企業誘致、こういったものもまた重要であると考えております。
 以上でございます。

       

■松山孝志

雇用対策に関して、実は昨年の秋から派遣切りの雇用問題がありまして、現実にハローワークに求職に訪れている人の前が派遣社員であったという人の割合が、現実は、これは6月のデータでありますが、想像以上に少ないと、そんなデータがあります。当初につくった雇用対策の方法が現在でも有効であるのかどうか、その的確性をぜひ検証願いたいと思っております。
 また、もう一つのミスマッチにつきましては、今、0.42というような求人倍率でありますが、10年間、1を下ったことのない職種もあるわけでありまして、そういった中でどのようにこれからの人を育てていくのか。その辺が行政に課せられた課題かというふうに思いますので、お願いをしたいと思います。

 二つ目は、バリアフリー対策についてであります。
 昨年11月の議会おいて、長野県福祉のまちづくり条例、これは施行から10年以上経過して現在の社会情勢の変化に対応し切れていないのではないかということで見直しの考えの有無について質問させていただき、必要性について具体的に検討に入る旨の答弁をいただいております。いただきっ放しでは大変失礼でありますので、現在の検討状況と今後の方針についてお伺いいたします。
 また、条例を実効あるものにするためには、さまざまな分野での取り組みに対する助成制度も必要であり、関係部局間の連携が極めて重要と考えますが、その点についてはどのように進めていかれるのか。あわせて社会部長にお伺いします。
 また、次に、取り組みの具体的例として、公共交通機関である駅舎の整備は重要なウエートを占めており、バリアフリー法でも取り組みが義務づけられていることのようでありますが、県庁の置かれる都市としては不便な長野駅を含め、長野県の取り組み状況を企画部長にお伺いいたします。

       

◎社会部長
 (和田恭良) 

初めに、まちづくり条例の見直しの検討状況でございますが、条例の見直しの必要性を見きわめるため、これまで、本県条例に定める対象施設の範囲や整備基準のレベルにつきましてバリアフリー法や他県の条例、規則と比較検証を行いますとともに、届け出のありました建築物等の基準適合状況等について調査を行い、これをもとに関係課を交えて検討してまいりました。
 これらの検討の中で、本県条例の対象範囲はバリアフリー法と比べてそれほど遜色がないこと、出入り口やトイレ、駐車場など個別の用途で見た適合率は約8割と比較的高い水準にあり、届け出による手法でも一定の成果が得られていると認められること、全国の状況を見ると、より厳しい適合義務を伴う内容を持った条例に改正したり、別途制定した県は12県にとどまっておりまして、その位置づけもさまざまであること、条例の施行規則レベルでは他県の整備基準の中に本県より厳しいものが幾つか見られること、こういったことなどが主に明らかになっております。

 引き続き、有識者や障害者などの利用者団体、さらに事業者団体等からも意見聴取を行いまして、条例ないし規則の見直しの方向性につきまして見きわめてまいりたいと、このように考えております。
 さらに、民主党において、バリアフリー法のさらなる改善が必要という認識も示されておりますので、こうした動向にも十分注意を払いながら検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、条例を実効あるものとするためにということでございますが、現下の厳しい経済情勢を考えますと、御指摘のように、社会における取り組みを促進するためには何らかの支援の必要性が出てまいりますし、各種助成制度等を有効に活用する上で関係部局間の連携は欠かせず、関係法令や制度が変わる場合にはその必要性がより大きくなります。より実効性のある仕組みとするための方策について、関係者の意見もお聞きしながら、今回の検討作業と並行して検討してまいりたいと、このように考えております。

      

◎企画部長
 (望月孝光) 

鉄道駅におけるバリアフリー化の取り組み状況についてのお尋ねでございます。
 平成18年に施行されました通称バリアフリー新法でございますけれども、これに基づきまして国において策定された基本方針、これによりますと、1日当たり平均乗降客数5,000人以上の鉄道駅について、平成22年度までにエレベーターの設置等バリアフリー設備の整備を実施することとされております。
 本県におきましては、これまで、市町村、鉄道事業者の協力を得まして、昨年度にはJR下諏訪駅、それとしなの鉄道の上田駅、これを整備いたしました。今年度は、JRの岡谷駅、長野電鉄長野駅で工事が進められております。さらに、本年6月県議会におきまして、県の新経済対策といたしまして、JR長野駅及び長野電鉄須坂駅についても1年早く前倒しして実施するということで予算の御承認をいただいておりますので、この2駅が整備されますと、これをもってバリアフリー法に基づく駅舎の整備についてはすべて完了する予定となっております。
 以上でございます。

       

■松山孝志

検討してみたら、どんな見直しを入れるのがよいかの段階で時間を要しているものと、そんなふうにとらえさせていただきました。新たな仕事をつくり出していくことにつなげるという意味からも、鋭意取り組んでいただきたいと思います。

 次に、今地域では仕事がなくて困っている状況であります。片や、災害を未然に防ごうとして予算措置をし、工事を始めれば危険予想した状態が起こり、工事途中のため余計に被害を大きくしてしまうという、大変住民に迷惑な、行政に皮肉な結果をもたらしたのが、諏訪地域で起きた8月の集中豪雨であります。
 近年のゲリラ豪雨に見舞われると大変危険である河川が地域にはたくさんあります。しかし、なかなか予算はつきません。経済対策につながる仕事をつくり出さなければならないこんなときでも、危険除去対策となる発想は出てこないのでしょうか。地域の山に囲まれた川は、一度整備された後、半世紀近く人の手がかけられておりません。木はすくすくと育ち、森林となるに至りました。しかし、しょせん川の中です。ゲリラ豪雨が来れば、木は根こそぎ下流に流され、橋げた等に引っかかった木は堤防をつくり、はんらんを起こします。
 危険予防に予算措置をして仕事をつくり出すことは一挙両得の手法としていかがでしょうか。建設部長の考えをお聞かせください。

       

◎建設部長
 (入江靖) 

河川の維持管理に関するお尋ねでございます。
 議員御指摘のとおり、河川内に繁茂した樹木や異常に堆積した土砂などは治水上大きな支障となるケースがあることから、日常的な河川巡視を行う中で危険度を判断し、周辺環境への影響なども勘案しながら、樹木の伐採、河床掘削等を実施しております。
 河川の維持管理に関する予算につきましては、一昨日、和田県議の質問にお答えしましたとおり、厳しい財政状況の中、県全体、部全体予算が減少する中でも維持管理予算は減らさず、近年では毎年県全体で5億円程度の予算を確保し、維持工事を実施しております。
 本年度におきましても、当初予算で県全体で5億8,000万円余を計上し、さらに今県会におきまして4億9,000万円余の増額をお願いしているところでございます。
 今後も、災害発生の防止に努めるべく、河川の維持管理につきまして積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

       

■松山孝志

一挙両得の発想をぜひ河川整備に願うものであります。
 次に、県は、県が出資等を行っている県土地開発公社、県社会福祉協議会、健康づくり事業団、県農業担い手育成基金など43の外郭団体を対象に、県出資等外郭団体改革基本方針に基づく平成20年度の評価結果を公表しました。これによりますと、財務内容を含む事業の実施段階の評価項目で12団体がAからDの4段階評価で最低のD評価となっており、その内容は、3期以上連続の赤字決算が11団体、債務超過が1団体であります。
 営利団体ではありませんし、県民のために行っている事業であるから最終的に赤字は県から補てんされる、みずからの経営責任ではないという思いが、これら団体の、さらに今は赤字ではない団体においても、責任者たちの気持ちの中にこういったことがあるのではないでしょうか。かつて、このような団体の経営内容を見させていただいた経験からそのように思うものであります。民間企業であれば倒産目前です。

 そこで、県としては、出資する外郭団体に対し、ツケを県民に回さないで、今後どのような対策を講じていくのか。総務部長に伺います。

      

◎総務部長
 (浦野昭治) 

外郭団体の事業評価に関するお尋ねでございます。
 事業評価につきましては、平成20年の1月に改訂をしました改革基本方針に基づきまして外郭団体の見直しを着実に推進していくということで、20年度から実施をいたしております。
 3期以上連続して赤字決算の団体の財務内容を分析をいたしますと、赤字であってもその額が少額であるとか、あるいは保有資産が十分ございまして財源は確保できるといったような理由で、事業の継続に特段の心配がないところが大半であるというふうに思っております。事業量の減少によって経営状況に厳しさを増している団体もございますけれども、差し迫って深刻な問題があるという団体はございません。
 県としては、特にそのためにと言ったらいいかと思いますが、それぞれの団体の毎年度の評価などをもとにして経営状況を十分に把握をいたしますとともに、改革基本方針に沿った改革の取り組みをしっかりサポートしていきたいと、こんなふうに考えております。

       

■松山孝志

どんな外郭団体が県民のために必要か、この点からメスを入れていただきたいというふうに思っております。

 最後の質問に入ります。最後の質問は、新たな政権への知事の対応力についてお聞きするものであります。きのうの最後の質問者への知事の対応力には、前におりましたのでよく見えて感服いたしました。
 さて、本題でありますが、今回の総選挙に当たり、各政党のマニフェストについて、知事は、具体的に表現され、国民に厳しい話も出るようになり、成熟してきたと評価されております。政党のマニフェストについては、選挙時の約束であり、変更せず実施すべきとの考え方がありますが、これについて知事はどのように考えられておられるでしょうか。
 加えて、今まではかつて築いた国とのパイプが力となり、国との良好な関係から、県政運営は安定していると評価されてきております。ここで国政が大きく変化した現状において、今後、さらには来年以降を含め、どのように対応していかれるのか。お聞かせを願います。

     

◎知事
 (村井仁) 

   
    

マニフェストについての考え方、そして政権交代が起こった後の国政との対応というようなことでお尋ねをちょうだいいたしました。
 政権交代がなされた以上、選挙公約でもございますマニフェストに沿って政策が実行されるというのは私はそれは当然のことだと思っておりますが、実際に政策を進めてまいる段階になりますと、財源問題ですとか、あるいは予想し得ない社会経済情勢の変化ですとか、こういうものに直面せざるを得ないのが当然でございます。

 また、公約の方向性というものが従来のものと異なる場合には、急激に政策の方向に沿って施策の中身を変えていくというのがなかなか現実には難しいということがあるわけでございます。
 行政というのは、私も今実際担当しておりまして感じることでもありますし、国ならばもっとそうなんでありますけれども、さまざまな課題や事業という荷物を積んだ大きな船のようなものでございまして、そういう意味で、急にとまったり、急にカーブを切ったりすると大変影響するところが大きいと言わざるを得ないと感じております。
 新政権には、政権公約を基本として押さえながらも、県、市町村を初め関係者のさまざまな声を十分に聞いて、地方分権や行政の継続性の観点にも配慮しながら、決して公約至上主義というようなことに陥ることなく、国民の福祉のための政策を着実に進めていただきたいと存じます。

 国政との関係について申しますと、昨日、倉田議員にもお答えしたとおりでありまして、これまでも、与党、野党を問わず、議論ができる人間関係は築いてきたという自負は持っておりまして、新政権のもとにおきましても事実と論理に基づいて同様に対応してまいりたいと、このように思うところでございます。

      

■松山孝志 マニフェストに書かれたものを変えていくことが許されないというのはおかしな話、その時々の状況に応じてよりよいものを求めていくのは当然のことだと。これは私も賛同するところであります。
 これからどういう世の中をつくっていくのか、これには大きな責任があると思いますので、ぜひとも皆さん方の御協力によりこれからを乗り切らせていただきたいと思います。これで質問を終わります。

 

 

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