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■野澤徹司
   
    

改革・緑新の野澤徹司でございます。毎日毎日、目にする世の中の不祥事。これは私たち大人だけが見るわけじゃございませんで、そのまま児童生徒にも伝わっていく。そのことが、大人を、また世の中を信頼しなくなってくる。こんなふうになってくるということを非常に憂えているわけでありまして、ましてや、これが教育の場にある者が行ったとなれば、その信頼感はどうなるかと。これは言うまでもありません。

 社会人としての常識、本当に倫理観の欠如、長年にわたるずさんな不正な公金関与を初めとして、聞いて驚くようなスピード違反から10年間もの無免許運転、そして、飲酒運転、わいせつ行為。人間として行ってはならぬこと、これさえもわからぬ人間が将来ある児童生徒の教育の場にいることは、まことに嘆かわしい限りでございます。

 私は、かつて不祥事の話をこの場でしたことがございますけれども、こんな話したくない、本当は。まさに憤っているわけでございまして、県教育委員会は、6月8日、「教職員による不祥事の根絶と信頼回復に向けて」との教職員への緊急メッセージを発し、そしてまた、先日の緊急会議で、相次ぐ不祥事根絶に向けた取り組み、これを異例の大会議を行って各地区に要請をした。その中で、教育長は、本県の教育界は危機的な状況にあるという認識を示されたと報道されております。こういうふうな状態に至るには、長期間にわたるいろいろな要因の積み重ねや、そしてまた絡みというものが必ずある。原因が必ずあるはずだと私は思うわけでございます。
 しかし、報道やこの会議の資料からは、この危機的な状況に至った要因とか原因というものをどうとらえられているかというのがどうも見えてまいりません。私は、この際、改めて、その要因、原因、そういうものをどういうふうにとらえられているのか。まず見解をお伺いいたします。教育委員長にお伺いいたします。
       

     

◎教育委員会
  委員長
 (矢崎和広)

 

今回の教職員の不祥事の要因、原因に関する御質問であります。
 今回のわいせつ行為、公金詐取、飲酒運転などの不祥事は、教職員としての責任感や倫理観の欠如と言わざるを得ません。こうした事案が続発していることに関しまして、県教育委員会として痛恨のきわみであり、教職員一人一人の自覚を促すため緊急メッセージを出したところであります。

 また、同時に、義務教育の服務監督権限を有する市町村教育委員会により主体的に取り組んでいただくため、教育関係者を集めた緊急会議を開催をいたしました。今後、学校長、市町村教育委員会、県教育委員会が連携して不祥事防止に取り組んでまいりたい、そんなように考えているところであります。
 御指摘の今回の連続した不祥事、これは、他に要因、原因を求めるまでもなく、教師としての自覚の欠如がすべてだと言わざるを得ません。そういう意味ではそうした自覚を持たせるための教育行政全般が問われている、そういうようにお答えをせざるを得ないかもしれません。

 しかし、一方、村石議員の御質問にお答えをいたしましたように、社会の変化に伴い地域や家庭が学校を支える力が弱まり、結果として学校に過重な負担がかかり、教師の孤立化を招いたり、多忙化につながっている面も否定できないというように私は考えているところであります。そういう意味では、教師が教育現場に専念できる環境整備、このことが県教育委員会の責務だと、そういうように考えているところであります。

       

■野澤徹司

教員の皆さんの倫理観の欠如がすべてだというようなお話がございました。それだけでいいのかなという気がします。それは、今委員長の答弁にあったように、本人たちの、あるいは職場の負担を減らす、そういうことがある、ストレスから来るものがあるんじゃないかと思うわけでございます。
 今回のような綱紀粛正・服務規律確保強化月間といういかめしい取り組みも結構でございますけれども、業務の改善だとか負担の改善という面からも職場環境の改善に向くことが必要だと考えます。

 昨年もそうですが、ちょうど今ごろの時期、消防の操法の大会の練習をやっております。朝、学校のグラウンドへ行ってみますと朝4時半から5時にいる先生がいる。これは毎年毎年見ているわけですね。そして、その皆さんに聞くと、前の晩から宿直だとか、あるいは徹夜でそこにいたというようなこともございました。そういうようなことも実際に見ておりますし、また、現場の先生たちにお聞きしますと、何が欲しいと言われれば人が欲しいとはっきり言います。
 また、保健室が教員の大きな支えというような、ついこの間の新聞記事がございました。こういうものを見る中では、私は職場の改善というものも非常に大きな要素じゃないかと思っております。

 実は、ハインリッヒの法則というのがある。これは、一番の使い方は、労働災害の場で一つの大きな事故のところには29件の軽微なものがある、その先に300件の冷やりとするものがあるというようなことが言われております。これを、最近はビジネスの世界でも、一つの大きなクレームについて、大失敗について、実は29件のお客さんからの簡単なクレームがある、その裏には300件ものはっと思うようなことがあるというようなことがございます。

 実際に、今、医療現場ではヒヤリ・ハットということをよく聞きます。まさに、その場でおかしいと思ったことをみんなで情報を共有して、そして問題を解決して事故を防ぐというようなことがございます。同じように考えれば、職場の中で本当にこのことをやっているのがいいのかどうか、あるいは慣例でやっているがいいじゃないかというようなことが、改善するべきがもっとあると思う。そのことはぜひつぶしておくべきじゃないかというふうに思うわけでございます。
 これから職場の改善に向けてどんなふうなお考えをとられるのか。教育長にお伺いいたします。

       

◎教育長
 (山口利幸) 

教職員の負担の軽減、職場環境の改善についてのお尋ねでございます。
 これまでも、県教育委員会といたしましては、主幹指導主事が学校訪問の際、会議や校務分掌の見直し、学校行事の精選など、教職員の負担軽減、職場環境の改善に取り組むよう働きかけてきております。
 また、本年度は、教育委員会が中心になりまして、各種教育関係団体と連携いたしまして、教職員の負担軽減に向けて研究会や会議、調査、報告等の見直しを図ってまいりたいと考えております。

 さらに、各学校における具体的な方策といたしましてこれから幾つか申し上げたいと思いますが、まず一つ目としまして、外部からのクレームや苦情について窓口の一本化をし、管理職を中心にチームで対応するなど、特定の担任や特定の教員に過重な負担がかからないよう校内体制を整えること、二つとして、学校衛生委員会を十分機能させ、教職員のストレスや悩みを相談できる学校体制の整備を進めること、三つとして、長時間勤務による健康障害防止のため、職員健康管理医による面接指導の徹底を図ること、四つとして、管理職が中心になって、教職員同士がお互いに支え合い、気軽に声がけができるような職場の雰囲気づくりに努めることなどでございます。
 これらを市町村教育委員会や校長会に要請することを含めまして、教職員の負担軽減や職場環境の改善に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

        

■野澤徹司

事務量の軽減ということもございます。例えば、京都市教育委員会では、学校預かり金というもののネット処理のシステムを導入して、一つの学校で1年間に事務時間が800時間減ったという例がございます。こういうことも少しでも減らしていくというようなことを御配慮いただきたいなと思います。

 さて、高校での社会保障制度の教育でございます。
 学業を終えて社会に出る、そして仕事につく、そして社会生活を送っていく中で、法令遵守というものはとっても重要でございまして、特に最近のような雇用の不安定なときには大変なことでございます。しかし、この精神は一朝一夕にして築くことは大変でございまして、学校教育の中で教えない限りなかなかじかに身につくチャンスは少ないなというふうに思うわけでございます。
 特に、働く上で非常に重要と思われる最低限の社会保険だとか労働保険、あるいは労基法に関する知識や法令遵守について、社会に出る前に高校教育で体系的に理解をしていくことは極めて有益じゃないかと思うわけでございます。そして、その意味で、高校での一定レベルの内容を教えて社会に送り出す、この必要性は非常にあろうかと思うわけでございますけれども、そのことに対する御認識と教育現場での現状を教育長にお伺いいたします。

        

◎教育長
 (山口利幸) 

高校における社会保障制度の教育についてのお尋ねでございます。
 社会に出る前の高校生が基本的な社会保障制度や知識について学んでおくことは大切なことだと考えております。現在、すべての高等学校におきまして、公民科の「現代社会」または「政治・経済」のいずれかの科目におきまして社会保障制度等の仕組みや知識について学んでおります。
 その科目の中では、例えば労働者の権利と労働問題、社会保障と社会福祉という分野で、年間6時間程度、全員の高校生が社会保険、労働保険、あるいは労働基準法に関する知識や法令遵守について学習しております。また、家庭科の授業におきましても、生活設計と家計という分野で社会保障制度について学んでおります。

        

■野澤徹司

最近、東京、それから大阪、北海道、こういうようなところで、高校において社労士会が、プロの皆さんが雇用における法令遵守の精神とともに、労働保険教育というものを担当して好評を得ていると、こんな例を聞いております。
 今、お話があった公民科の教科書の内容と重複する部分はあるもの、その内容が個人の人生設計の上でどうかかわってくるかというものに焦点を当てて、具体的な仕組みや手続を教えるというようなことで非常に有用だというふうに言われております。
 高校生は既にアルバイトをして報酬を得る経験もありますし、また大学生になればもちろんそういう経験も出てまいりますし、また、二十歳での国民年金への加入義務、そしてまたその免除の申請内容、そういうものも出てまいります。また、終身雇用が崩れていくというような中で、個人がいろいろなことについて責任を持っていくというような立場からいくと非常に大切な教育じゃないかと思うわけでございます。
 ここに、大阪の府立高校の、大阪社労士会の学校教育特別部会というところの呼びかけがありますけれども、実は、こういう動きが県下でも一部の専門家からございます。学校の現場で専門家による出前授業のような形ででもぜひ検討ができないものか。お聞きをしたいと思います。

       

◎教育長
 (山口利幸)

社会労務士会等と連携しました専門家による授業についてのお尋ねでございます。
 本県におきましては、現在、多くの高等学校におきまして、卒業前の3年生を対象として、ハローワークによる労働講座、あるいは長野社会保険事務局による年金教育、税務署による租税教育などを行うとともに、社会保険労務士会や司法書士会から講師を派遣していただいて法律講座等の授業を実施しております。
 また、長野県NPOセンター発行のキャリア探索プログラム講師リストに社会保険労務士の方にも登録していただいておりまして、講師をお願いする場合もございます。
 今後とも、専門家のお力、そして現場での生きたさまざまな知識等もおかりしまして、高校での社会保障制度の教育が充実するよう努めてまいりたいと考えております。

          

■野澤徹司 大変な不祥事を起こした者は実はわずか0.1%ということでございますけれども、しかし、この0.1%の影響が非常に大きい。その一方では、ひたすら教育に励み、信頼をされている大多数の教職員の皆さんがいるわけでありまして、この人たちの努力が実り、早い時期にこの危機的な状況から抜け出せるような現場と県教委の取り組みを期待し、その成果に期待をして、私の質問を終わらせていただきます。

 

 

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