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■寺島義幸
   
    

初めに、財政運営について伺います。
 先日公表された2008年10月――12月期のGDP速報値は、世界不況の影響から輸出、設備投資、個人消費が総崩れとなり、実質で年率換算12.7%の減と、第1次石油危機以来、戦後二度目の2けたの減少となりました。日本経済、そして世界経済は、いまだ回復に向けた兆しも見えず、まさに戦後最大の危機に直面していると言えます。
 このような未曾有の経済危機の中で、県では、急激な経済・雇用情勢の悪化、生活の不安に対応し、暮らしを守る予算として平成21年度当初予算案を編成されました。一層厳しさを増す財政状況の中で、平成20年度1月補正予算と合わせて、2月補正予算、21年度当初予算を一体的に編成し、国、県の緊急経済対策に対応して切れ目なく事業に取り組み、県内経済の安定と雇用の確保を図るとともに、選択と集中の考え方をさらに徹底して中期総合計画の着実な推進を図るという予算編成の基本的な姿勢は、県民生活の暮らしに主眼を置いたものと評価できると思います。

 さて、急速に悪化する経済情勢等に対応し、安全、安心の確保や生活に密着した社会資本の整備を中心に、平成20年度の補正で21年度当初予算での予定事業を前倒しして実施し、前倒し分と合わせて平成21年度予算では前年度と同程度の普通建設事業費が確保されています。
 バブル経済の崩壊以降、国を挙げて数次にわたり大型の経済対策が実施されてきました。公共投資の景気浮揚効果についてはさまざまな議論が行われているところでありますが、戦後最大の経済危機に直面している状況下で、需要創出のための公共投資の拡大についてどのように考えておられるのか。
 そして、そのような観点から、平成21年度予算の長野県の公共投資の水準についてどのように考えておられるのか。
 さらに、道路建設や河川整備など、国が地方自治体に負担を求めている直轄事業負担金でありますが、建設部では21年度230億2,100万円が計上されています。全国知事会では本来国が負担すべきとしています。税収減が続く現下の財政状況を考えると大変厳しいものがあると思いますが、直轄事業負担金についてどのように考えておられるのか。
 また、報道によれば、北陸新幹線工事で、建設資材の高騰を理由に県の負担額は約150億円ふえることが明らかになりました。新潟県や佐賀県の知事は増加分の負担に難色を示しているようであります。村井知事は、会見で、合理的な理由があれば負担すると受けとめられるような発言があったと聞きますが、もう少し具体的に、どのような理由があれば納得されるのか。あわせて知事に伺います。

 平成21年度当初予算と同時に、中期財政試算が公表されました。厳しい財政状況の平成21年度当初予算案を基礎とした中期的な県財政の状況を試算しておりますので、平成25年度には財政調整のための基金がほとんどなくなってしまうと試算されています。しかも、今後も、毎年度、追加の財源確保対策で50億円、効率的な予算執行で40億円確保するという前提での試算です。
 平成21年度予算の編成に当たっても、行財政改革プランに沿って財政の健全化に正面から取り組まれているところでありますが、必死の事業見直しでも、廃止事業で4億円、縮小事業で12億円、休止事業で1億円の合計17億円の財源が確保されたのみであります。これまで毎年事業見直しが行われ、もう見直すべき事業も見当たらないという声もお聞きする状況であります。
 今後も中期総合計画に沿って戦略的に施策を実行できる持続可能な行財政基盤を構築するため、引き続き歳入の確保と歳出の削減に取り組んでいくとされていますが、このような状況で今後も毎年度歳出削減を行っていくことは可能なのでしょうか。総務部長に見解をお伺いいたします。

 このような状況が続くと、長野県という一地方公共団体の努力では今後の厳しい財政状況を乗り切れない状況にありますが、地方財政制度の改革は一向に進みません。このため、安定した財源確保を含め、地方財政制度の一層の充実を国に求めていく必要があると考えますが、知事の御所見を伺います。

 次に、新たな雇用対策について伺います。
 長野労働局発表の最近の雇用情勢を見ると、長野県の有効求人倍率は昨年4月の1.13倍を山に下降の一途をたどり、最近の20年を見ても常に全国の有効求人倍率を上回る水準を維持していたものが、7月以降の急降下で全国水準と同じ0.72倍まで落ち込んでいます。全国的にも、また県内でも正社員を含むリストラのあらしが吹いている状況で、先行きに対して、閉塞感だけでなく、悲観的な見通しを抱かざるを得ない状況に追い込まれており、大変な状況であると思います。
 県では、この厳しい状況を踏まえ、12月24日に、知事、労働局長、県経営者協会長、連合長野会長の連名で雇用の安定に向けての緊急メッセージを発表し、県として早急に対応できる部分から手をつけるということで、1月に臨時議会を招集し緊急経済対策のための補正予算を成立させ、2月補正予算、21年度当初予算の編成を通じて県内各層に積極的な姿勢をアピールしてきており、国の政策のほうが後手後手に回っているという感が実感であります。
 しかしながら、知事も会見等で常に話されますが、地方自治体の財政は厳しく、特に県税の柱である法人2税は景気に大きく左右される税目であり、市町村よりも県のほうが自治体としての財政運営は厳しくなっており、国の財源対策がきちんと整わない限り県施策の充実には限界があるのも事実であります。

 そこで、国は、地域雇用創出推進費の創設を盛り込んだ地方交付税法等改正案を国会に提出しておりますが、地域雇用創出推進費の長野県への配分見通しや効果的な使途をどのように考えておられるのか。知事に御所見を伺います。

 また、本県の輸出依存型の経済構造が、サブプライムローンの影響に加え、原油高、円高のトリプル攻撃を受けていると評されますが、このことを突き詰めますと、現在のこうした経済構造において、激変緩和対策をとりながらも、積極的に内需型の経済構造に転換するようにしていかなければならないと考えます。常にマンパワーの不足が課題となっていた医療や福祉を充実させるということも当然視野に入れて、今回の雇用情勢の悪化を積極的にとらえ直し、財源とマンパワーをこうした分野に配分していくためのチャンスと考えることも可能ではないでしょうか。
 医師不足解消策は国策による部分が多いと思いますのでここでは触れませんが、医療や介護の現場で看護師不足、福祉・介護人材の不足が言われ続けて久しいことは言うまでもありません。特に、福祉・介護人材は、勤務条件が余り整備されてこなかったこともあり、好景気で企業の労働力が不足しているときに人材確保を図ることはかなり難しかったと考えます。産業構造を変えていかなければならない中で、こうした福祉現場の雇用環境をきちんと整え、マンパワーを移動させていくという政策が、これからの地域の力を高めることにつながると思うのであります。県の施策としてしっかりと位置づけ、将来に夢を持てるように積極的な対応をとることが重要と思いますが、知事にお伺いいたします。

 また、米国の金融不安に端を発した、1929年の世界恐慌にも匹敵すると言われる世界的同時不況は、輸出関連企業を中心に県内経済にもまさに大きな打撃を与えていることは先ほど申し上げたとおりであります。県内経済も、輸出関連業種に頼るばかりではなく、県内の経済構造自体も変えていく必要があると考えます。
 そこで、午前中、本郷議員からもありましたが、今話題になっている緑のニューディール政策でありますが、長野県版緑のニューディール政策を検討して、長野県の産業構造転換を誘導して新たな雇用創出を図り、県内経済を上昇させるためにはよい考えだと思いますが、あわせてお伺いをいたします。

 ところで、全国に先駆け、勤務先の事情で離職し失業した方々を応援するため、低利で生活資金を融資する勤労者生活資金緊急融資制度がさきの臨時議会で可決され、実施されています。先ほどお話のとおりであります。2月28日までに、労金を訪問し相談に来られた方が161件、電話等の相談が168件、計329件と多くの方々が相談をされました。しかし、申し込み受け付けになった12件のうち、審査中3件、辞退2件、不承認7件とまことに少ない状況であります。せっかく始めた制度が本当に困っている人の救済に結びつかず、逆に基準が厳し過ぎるなどと言われかねないことから、速やかな改善策を講じる必要があると思いますが、商工労働部長に伺います。

 次に、商工団体に対する支援の強化についてであります。
 現在、県は、商工団体のあり方について、一市町村一商工団体を基本として、市町村において併存している商工団体の統合、合併を推進しようと、統合、合併の進捗状況により補助金に差をつけるなどしている小規模事業経営支援事業を行っておりますが、先日、商工団体のあり方について、一市町村一商工団体を基本としつつ、地域の自主性を尊重するという新制度に移行しようとしていることが明らかになりました。
 聞けば、新制度は平成27年度から導入し、その間の5年間は新制度移行調整期間ということであります。しかし、これは、現状において小規模事業者にとってのよりどころである商工団体が依然として窮地に立たされているのです。私は、今このようなことをしているときではないと思います。先ほど来申し上げているように、100年に一度というような世界同時不況のあらしに襲われ、輸出関連企業の不況の影響がこれから内需関係企業に追い打ちのように大きな影響を及ぼそうとしています。今、国、県挙げて緊急雇用・経済対策をしているときであればこそ、小規模事業者の頼みの綱である商工団体に対し、より具体的な手厚い支援策を講じる必要があるのではないでしょうか。
 窓口相談、経営改善指導など、商工団体が指導力を発揮しなければならない大切なときであります。その商工団体ががけっ縁に立たされていては何にもならないと思うのであります。
 そこで、商工団体にしっかりとした具体的な支援策を、今こそ、今だからこそ必要であると考えますが、商工労働部長にお伺いいたします。

 次に、県立病院の独立行政法人化について伺います。
 今定例会に評価委員会条例と定款、それぞれの案が上程され、既に質疑もありましたが、60年間の県立病院の歴史の中で極めて大きな改革につながることから、改めて伺います。
 平成15年4月にスタートした第4次長野県保健医療計画では県立5病院に地方公営企業法の全部適用をする旨うたっていましたが、計画策定後は経営形態の問題は余り議論されずに経過し、現在も県立病院は地方公営企業法の一部適用という扱いで経営を行っている経過があります。
 この間、国では、地方独立行政法人法を平成16年から施行するとともに、地方自治法の一部改正により指定管理者制度も平成18年9月から導入可能となるなど、自治体病院の経営形態については多様な選択肢が早急に整えられてきたことは御承知のとおりであります。本来は、こうした制度改正の機会をとらえてきちんと議論すべき問題だと考えていますが、既に時が大分経過してまいりました。
 こうした選択肢を本県の県立病院事業に当てはめて、どの経営形態が県立病院の担うべき医療機能を発揮する上でも効果的で、しかも効率的であるかをしっかりと判断することが重要であります。そして、県立病院をどのような経営形態にするかということは、県民に対する医療サービスを持続的に提供し続けるための手法や手段の話であることは異論がないと思います。
 そこで、行政機構審議会や民間協働専門部会での審議を通じて現在の県立病院の置かれた状況をかんがみると、地方独立行政法人に移行することが最もメリットがあるとの結論が導き出されたことも承知をいたしております。私としては、第4次保健医療計画にあったような全部適用への移行を放置せずに、計画を策定した当事者がきちんと取り組んでいれば、全部適用の評価もした上で新たな議論ができたと考えております。
 お聞きしますと、長野県以外の地方自治体では、全部適用でかなりの成果をおさめながらも、さらに地方独立行政法人という経営形態に移行したり、移行しようとするところが出ているとのことであります。そうであるならば、全部適用という経営形態には何らかの限界があるのでしょうか。これから経営形態の変更に取り組むのなら、その状況も踏まえた上で判断すべきであると考えますので、具体的に病院事業局長に伺います。

 現在、全部適用の自治体病院から地方独立行政法人に移行したり、移行しようとしているところの現況はどうなっているのでしょうか。また、なぜ全部適用から地方独立行政法人に移行するという選択をしていると分析されているのかについて病院事業局長にお伺いいたします。

 自治体病院という公営企業は、上下水道事業などと異なり、医療提供という点を見れば民間でも多くの病院がその役割を担っており、福岡県の県立病院は精神科病院を除きすべて民営化してしまったところもあります。しかしながら、医療問題は、知事が常々言われるように、県政最大の課題の一つであり、今まで築き上げてきた県立病院の機能をいかに向上させるのか、また、県立病院が2次医療圏に存在しない地域や遠隔の地域にもその成果が波及するという仕組みをどうつくっていくのかという視点が、どうしても必要不可欠であると思います。県立病院の経営形態の変更は、そうした視点を十分踏まえたものでなければならないと考えます。
 県立病院の地方独立行政法人化を県内医療の向上にどのようにつなげていこうとしているのか。改めて知事のお考えを伺います。

 次に、議案に対する附帯決議についてであります。
 平成19年12月議会において、森林づくり県民税条例案が果たす役割について、森林整備による二酸化炭素吸収源対策も含め、広く県民や森林所有者等に周知することや、均等割に係る税制改正等の大幅な変更が行われた場合はこれにあわせて配慮すべきなどとする2項目の附帯決議をつけて可決されました。
 また、平成20年2月議会においては、廃棄物の適正な処理の確保に関する条例案について、関係住民の不安を取り除くため今後の規則を充実することなど6項目の附帯決議をつけて可決されました。
 そこで、この二つの県条例施行に当たり、附帯決議の内容について今日までどのような対応をしてこられたのか。また、今後どのような取り組みをしていかれるのか。林務部長、環境部長にお伺いいたします。

 次に、中期総合計画についてであります。
 知事は、これからの長野県の将来像を県民の声をもとに描き、課題や目標を共有しながら、知恵と力を結集し、長野県づくりを計画的に進めていくため、今後5年間の県政運営のガイドブックとして中期総合計画を策定したと述べられています。したがって、この計画を着実に実行していくことが重要だとしばしば語られております。私もそのとおりであろうと思うわけであります。
 昨年4月から、この計画に基づき、さまざまな施策が展開されてきたわけですが、昨年春の時点では全く予想のできなかった急激な景気後退により県内経済はかつてないほどの厳しい状況となっております。こうした意味では、この計画は予想外の暴風雨の中での船出となってしまったわけでありますが、こういう厳しい環境であればこそ、みんなで知恵と工夫を出し合い、このあらしを何とか無事に乗り切って、目指す港に着かなければならないと考えます。
 そこで、改めて、この中期総合計画の実現に向けた見通しと知事の決意を伺います。

 次に、行政改革についてであります。
 村井知事は、当選後、すぐに行財政改革に着手され、平成19年2月には分権改革、行政システム改革、財政構造改革の三つを改革の柱とする行財政改革プランを策定されました。少子・高齢、人口減少社会の到来に加え、さまざまな社会情勢の変化が予想される中で、長野県行政が迅速かつ的確に対応しながら必要な行政サービスをより効率的に提供していくためには、行財政改革の実施が不可欠であります。
 行政組織の見直しについては、民間の場合と比較して、ややもすれば社会経済情勢の変化に対しておくれがちであるとも言われています。昨年秋からの急激な経済情勢の悪化もありますし、依然として医師確保対策が県政の重要課題であることなどを考えると、社会経済情勢は当初想定したとおりのものとは思いません。
 そこで、昨年からことしにかけての本庁、現地機関の再編で県組織の見直しは終了と考えておられるのか、それとも今後の社会経済情勢の変化に対応して不断に見直しを進めていくお考えであるのか。基本的な今後の方向性を知事に伺います。

 次に、少子化対策について伺います。
 国立社会保障・人口問題研究所の人口推計によりますと、2025年、平成37年でありますが、本県の人口は194万人まで減少し、高齢化率は30%を超え32%に達すると見込まれています。
 少子化の進行が社会システム全体にさまざまな重大な影響を及ぼすことは論をまたないところでありますが、人口減少と高齢化が一層進むことに伴い、将来の労働力人口の減少、中でも若年労働力が減少し、同時に消費者人口も減ることにより、経済や産業のみならず社会全体の活力低下がもたらされるわけであります。とりわけ、中山間地や農山村では人口減少がさらに急速に進み、消防や防犯などといった今まで地域社会が支えてきた活動が成り立たなくなり、やがて地域コミュニティーの崩壊という事態がもたらされるわけであります。
 また、高齢化率の上昇により医療、年金、福祉といった費用が急速に増大していく中で、これを担う現役世代の人口が減少していくため、社会保障制度における負担と給付のバランスを維持していくことが困難となっております。
 このように、少子化の進行は我々の社会を根底から徐々に弱体化させていくことが大きく懸念されます。そして、この背景として、子育ての負担や不安の増大、結婚や出産に対する価値観の多様化、仕事と家庭を両立できる環境の不十分さなど、さまざまな要因が上げられております。
 1.57ショックと呼ばれた1990年以降、国は、育児休業法の施行、エンゼルプランの策定、児童手当の充実、保育所待機児童ゼロ作戦などに次々と取り組んでこられましたが、なかなかその成果があらわれず、合計特殊出生率は下がり続け、直近の平成19年の数字でも1.34と、少子化になかなか歯どめがかからない状況となっております。本県もその例外ではなく、国よりは若干は高目に推移しているものの、同様に下がり続け、平成19年で1.47という現状になっております。
 私は、これ一つ実行すれば少子化傾向に歯どめをかけることができるという決め手は残念ながらないと考えているわけでありますが、さりとて放置され続けるわけにはいかない重大な課題であります。何とか歯どめをかけなければ、この国の将来は極めて危ういと思うのであります。

 私の地元、佐久市の岩村田商店街では、子育て村という事業を立ち上げ、子育て家庭を応援する取り組みを最近始めております。一つ紹介いたしますと、商店街の空き店舗を活用して岩村田寺子屋塾という学習塾を開設し、パソコンによる算数の学習や高齢者との交流による地域文化の学習などを通じ商店街全体で子育てを応援するとともに、親と子供が集まってくることにより商店街の活性化に結びつけようと取り組んでおられます。
 これはほんの一例ですが、地域の生き残りのためにも手をこまねいていてはだめで、みんなで子育てを応援していこうという機運が徐々にではありますが盛り上がってきていると感じるところであります。
 我々の生き方、家庭、企業や地域といった社会全体のあり方にかかわる問題でありますので、行政の力だけでは解決できることではないと承知をしておりますが、この問題にどのように取り組んでいかれるのか。少子化対策について知事の御所見を伺います。

 次に、観光振興についてであります。
 長野県の観光産業は、農業や精密機械の規模をも上回り、観光関連産業への従事者も県全体の1割以上となっており、まさに長野県の基幹産業の一つと位置づけられています。このような中で、県では昨年2月に観光立県長野再興計画を策定されました。観光消費額を3,241億円から4,000億円以上に引き上げ、観光旅行者数を8,756万人から1億人以上とし、外国人宿泊者数も18万人から倍増させるという高い目標が掲げられております。このため、もう1カ所、もう1泊、もうワンコイン、もう一度という行動目標を定め、八つの重点プロジェクトを推進するとされています。非常に意欲的な計画で高く評価できると思います。
 平成19年の観光地利用者統計によれば、NHK大河ドラマ「風林火山」や各種キャンペーンの実施などもあり、観光地利用者数は延べ9,073万人と前年比3.6%の増、観光消費額は3,311億円と2.1%の増と上々の滑り出しとなりました。
 しかしながら、平成20年には夏のガソリン価格の高騰や秋からの世界的経済危機の影響もあって、最近の観光地への入り込みは非常に厳しい状況にあるようです。平成20年1月から6月の観光地利用者数は前年同期比2.4%の減、観光消費額は0.8%の減という速報値が公表されておりますし、観光関係者からは年末から日を追うごとに厳しさが増しているとの声をお聞きします。
 そこで、現在の厳しい経済情勢の中でも、観光立県長野再興計画の目標達成が可能と考えているのか。また、そのためには今後どういった観光振興策を展開されていくのか。観光部長にお伺いいたします。

 次に、農業振興について伺います。
 本県の農業政策は、平成19年に策定された長野県食と農業農村振興計画に基づき、その推進スローガンである食と農業が織りなす元気な信州農業の実現に向けて、平成20年度からスタートしました。その際、知事は、農政部内に農産物マーケティング室を新設し、信州のオリジナル食品のブランド化、農業・農村ビジネスの振興を積極的に推し進めてこられました。
 一方、平成20年度の農業情勢は、食と農業農村振興計画の策定時に予想もし得なかった大変強い逆風が吹いたことも事実であります。燃油や飼料などの生産資材価格が急騰したことに加え、国民全体の生活防衛意識のあらわれとして、果実や花などの嗜好品的農産物はもとより、必需品である野菜や食肉までも著しく減退したため、生産者が高いコストをかけて懸命に出荷した農産物の価格が下落し、リンゴや牛肉に至っては例年にない流通在庫が生じているとも聞いております。国内経済の一日も早い立ち直りを万人が期待しているものの、残念ながら光を見出すことができない状況にあります。
 厳しい経済情勢下において、県内すべての農家に農業経営を継続する勇気を持ち続けていただくために、平成21年度のマーケティング政策の推進に当たっては、ブランド化戦略をさらに強化することに加え、一般野菜、果実などの農畜産物についてもその時々の需給や価格状況に即応して機動的な販売促進戦略を展開していただくことをすべての農家が強く望んでいると思いますが、知事にその対応姿勢を伺います。

 次に、米政策についてであります。
 平成20年産の主食用米の超過作付面積は、全国でおよそ5万3,800ヘクタール余でありました。長野県では、JAなど生産団体、県農政部、各市町村が懸命かつぎりぎりの調整努力をした結果、581ヘクタールの作付超過となったわけであります。その結果、事実上、長野県に配分された平成21年産主食用米の需要量は20年産に比べおよそ130トン削減されたわけであります。米しか適さない土壌条件の地域、大規模稲作の生産者、辛うじて米ならと頑張っている高齢農家、いずれの立場に立っても厳しさはさらに増したと言わざるを得ません。
 去る1月5日の石破農水大臣の発言は、飼料用米や米粉用米などの新規需要米対策を強化して需要バランスの回復に重点的に取り組む方針を示しつつ、これら21年産の水田フル活用政策の各都道府県における取り組み成果を22年産以降の米政策の台座とすることを暗に示唆しているものとも受けとめられます。
 そこで、これらの情勢を踏まえた平成21年産の米の生産調整の推進に当たって、県としての方針を農政部長に伺います。

 次に、長野県産リンゴは品質にすぐれ、特に晩生種の「ふじ」については、11月から年末までの最大の需要期に他の産地を寄せつけない強さを誇ってきたわけであります。また、近年、この最大需要期に青森産リンゴが進出していることに対処して、県では、中生種のシナノスイートやシナノゴールドなど、リンゴ3兄弟の生産拡大を推進しています。消費者や市場の反応も良好で、生産者の期待も広がっております。
 一方、近年のリンゴ栽培面積は、毎年、60ヘクタールから多い年には100ヘクタール以上減少しています。県では、減少の最大原因が生産者の著しい高齢化などによる活力低下にあるとして、食と農業農村振興計画の中にリンゴ矮化栽培の普及率を高める数値目標を定めているわけでありますが、生産者の間では、これまでの矮化栽培に比べて作業性や収益性がはるかに高い新矮化栽培への関心と期待が高まっています。
 生産者の関心の高さを踏まえれば、この新矮化栽培の普及を進めるため、県はどのように戦略的に推進していこうとしているのか。農政部長に伺います。

        

◎知事
 (村井仁)

 

議員から多岐にわたる御質問ございましたが、まず、財政運営につきまして公共投資について私の見解をということでございました。
 公共投資というのは、地方自治体が実施できる事業の一つのありようだと思っておりますが、地域の実需を喚起し、地域経済に一定の波及効果をもたらすという効果がある、このように認識をしております。大切なことは、暮らしの安全、安心の確保や地域経済の活性化のために、より有効な事業を十分に厳選して実施していくこと、それが大事なことではないかと考えております。
 この点を踏まえた上で、新年度の県予算におきましては、基金の取り崩しを余儀なくされている厳しい財政状況のもとで、可能な限り公共投資関連予算を確保し、生活に密着した社会資本の整備を進めることにしているところであります。特に、福祉、医療、教育、文化、交通安全施設、こういったものの整備やあるいは県有施設の耐震化、これを推進するための予算につきましては実質的には増額を図ったところであります。

 続いて、直轄事業負担金についてお尋ねをちょうだいしました。
 国の直轄事業に関する地方負担金は原則として廃止すること、このようなまとめが知事会で既になされておりまして、私はもとよりこれに基本的に賛成であります。しかしながら、長野県の現実を見てみますと、例えば南のほうで三遠南信自動車道、これは直轄で実施しております。そして、佐久のほうの中部横断自動車道の整備、さらには中信地区で中部縦貫自動車道の奈川渡周辺の改修、これにつきましてはことしの暮れくらいには何とか直轄でやってほしいというような強い要望がございまして、このような地方の強い要望に基づいて国が事業を行っているものがあるところから、国が実施する事業の一部を受益者としての県が負担すること自体が悪いとばかりは単純には言えないと、これが私の個人的な感想でございます。
 この負担金が問題とされていますのは、経費の中身が必ずしも明確でなくて、地方の懐にはお構いなしに一方的に国から負担を求められる、そういう側面があることが大きな要因ではないかと、このように考えております。したがって、十分に情報交換を行っていくことが肝要でありまして、さらには、何より肝心なのは、国と地方の役割のあり方の議論におきましても十分整理をしていく、そういう事柄ではないかと、こんなふうに思います。

 少し似たケースでありますけれども、最近話題となりましたのは、北陸新幹線の増額分の負担についてでございます。これについて御質問がございました。
 国土交通省及び独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構からの説明によりますと、整備新幹線の既着工区間の総工事費が4,100億円ふえた、そのうちで北陸新幹長野――金沢間は2,200億円ふえる、2,200億円の主な増額理由は、建設物価の上昇分、それから地質が悪い、あるいは耐震補強をしなければならなかった、こういったことだとされております。
 県がこういった情報に基づいて独自に試算した結果は、長野県の負担金の増額は約150億円程度と見込まれていることは事実でございます。
 しかし、現在は北陸新幹線全体の概要しか説明を受けていないわけでございまして、これを負担することの可否について判断をする段階になっていない。したがって、十分な説明があれば、それに十分に納得するならば、3分の1負担ということがあるわけでありますから、負担をしてもよかろうと言ったんですが、逆に、合理的な理由、十分に説明がなければ払わないという言い方をしても同じことであります。
 そういう意味で、今後、この機構から長野県内の各工区ごとに増額の具体的な内容や、それから理由などの説明を十分聴取いたしまして、その根拠が明確で適切なものかどうかを十分に吟味して判断をしてまいる、こういうつもりでございます。

 続いて、地方財政制度の一層の充実について御質問をいただきました。
 社会保障関係費がいずれにしましても大変年々増加している中でございまして、地方がみずから行う財政健全化努力によってその財源を賄うというのはほとんど不可能に近くなっている、これが私の認識でございます。県の場合、税収の中心は言うまでもなく法人2税でありまして、景気変動の影響を受けやすい、そういう財政構造であります。住民に身近な地方自治体が安定的に行政サービスを提供していくためには、結局のところ、税源の偏在性が少なく、安定的な税収が得られる地方消費税の充実を強く求めていくことが大切ではないかと私は考えております。
 あわせまして、国と地方の役割分担を見直して、そして権限の移譲に際しては必ず税財源もきちんと地方に移譲する、こういうことも国に強く求めていかなければならないと思っております。

 続いて、議員から新たな雇用対策についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 まず第1に、地域雇用創出推進費についてお尋ねをちょうだいしました。地域雇用創出推進費は、例えば間伐ですとか、あるいは学校の耐震化を初め、地域の知恵を生かした事業を推進して雇用をつくり出すための経費として、平成21年度及び平成22年度に限って基準財政需要額に算入される、このようにされております。地方交付税の算定を通じて、雇用情勢や経済・財政状況の厳しい地域に重点的に配分するということにされておりまして、地方財政計画において各年度全国で5,000億円計上されるものであります。
 現段階での総務省の試算によりますと、長野県分としては45億円程度が配分される見通しでありますが、地方交付税がそのまま45億円ふえるわけではありません。しかし、毎年減らされてまいりました地方交付税が、新年度は若干ではありますが前年度を上回る額を見込めることになったということは、これは私の立場で大変評価するところであります。
 新年度予算におきましても、こういった財源を有効活用させていただきまして、県内の実需を喚起し、雇用の創出を図るために、普通建設に係る事業費として前倒し分を含めて実質的には今年度を若干上回る額を確保したところでございます。

 続いて、新たな雇用政策に関連しまして、福祉現場の雇用環境の整備と、それからマンパワーの移動についてお尋ねをちょうだいいたしました。
 少子・高齢化の進行によりまして労働力人口が全体として減少していく中で、県民のニーズに的確に対応できる質の高い福祉・介護人材を確保するということは、県の中期総合計画で言う生き生き暮らせる安全、安心な社会、こういうものを支える上でも不可欠なことであります。今後のニーズの増大というものを考慮すれば、経済・雇用情勢の変化に左右されることなく安定的に確保していくことが、地域の安心、ひいてはその地域の力を高めることにつながると考えております。
 福祉サービスの人材の確保が困難であるという現在の状況を改善するために、国は介護報酬の増額改定を初めとしてさまざまな施策を打ち出しております。県といたしましては、こうした施策を十分に活用する中で、福祉サービスが若者から魅力ある仕事として評価、選択されるとともに、従事者の定着が促進されるように、関係団体と連携をとりながら積極的な対応をしてまいりたいと考えております。
 三つ目に、新たな雇用対策として、長野県版緑のニューディール政策と呼べるようなものを進めるべきではないかという御指摘がございました。
 私も、環境・エネルギー分野というのは、今後、全世界で高い成長が見込まれる分野の一つでありまして、こうした分野で景気や雇用を拡大しようとするグリーン・ニューディール政策の日本版というのは私は大変いい話ではないかと思っておりまして、政府では本年3月末を目途に取りまとめを進めていると、このように承知をしております。
 環境・エネルギー対策という切り口で経済成長を促し、雇用面へも波及させていく、環境が経済を牽引するというような時代が明らかに来ていると思います。しかし、産業構造の転換というような本当に大きな政策というのは、私は、私の過去の経験から申しましても、あるいはよその国で現実に起きたことを見てみましても、国家戦略として取り組むべき課題でありまして、県としてこうした国の取り組みに期待をしながら、しかし長野県の産業特性を生かした振興策をたゆみなく検討をしてまいりたいと思っております。

 さて、4番目に県立病院の地方独立行政法人化等についてお尋ねをちょうだいしました。
 病院事業局長等からお答えを申し上げてからお答えしたほうが御理解よろしいかと存じますけれども、私の立場から総括的に申し上げさせていただきます。
 県立病院の地方独立行政法人化、これを県内医療の向上のためにどうつなげるかという問題意識でございます。今、私どもは、勤務医の不足などによりまして、県立病院ばかりではなくて、他の公立病院、赤十字などの公的病院、私立病院を含めて、地域医療を守る病院の機能の維持が本当に難しくなっております。私が就任以来、県政の最重要課題だとたびたび申し上げているところでございます。
 こうした中で、県立病院が地域医療に今後ともきちんと貢献していくためには、私は、いろいろ考えましたけれども、地方独立行政法人という仕組みを活用しまして、その利点を最大限に活用することによって病院の魅力を高め、医療従事者が集まってくるような病院をつくり上げていく必要があるのではないかと考えているわけであります。
 また、他の病院と連携しながらこの難局に対処していくという視点も重要でありまして、県立病院が有しております医療従事者や医療設備は大変貴重な公共財なんですけれども、今の経営形態は、これをオープンにして活用して、地域の輪に入ってみんなで地域医療を守っていくというような体制がとりにくいんです。
 例えば、一例をお話しますと、県立病院の医者は地方公務員であります。地方公務員というのは職務専念義務というものが課せられまして、例えば民間の病院で勤務するということは営利企業従事ということに該当してやれないんです。他の病院へ派遣するというようなことができない、こういう非常に不自由な形なんです。
 これは一例ですけれども、地方独立行政法人化すれば、こうした制約が取り除かれるので、他の病院や地域の診療所との連携が図りやすくなり、長野県全体の医療水準の向上につながる、このように考えておりまして、このような実質のところをよくごらんいただいて御検討を賜れば幸いと思っております。

 中期総合計画につきましてお尋ねをちょうだいいたしました。
 中期総合計画の実現に向けた見通しと決意でございますが、お尋ねいただいたわけでありますが、中期総合計画は、新たな時代にふさわしい長野県づくりを計画的、総合的に推進していくため、多くの皆様から御意見をいただいて大変時間をかけて策定したものであります。議員御指摘のとおり、現在は厳しい経済・雇用情勢に直面しておりますけれども、私は何としてもこの計画を実行していく、これが私の使命である、このように自覚しているところであります。
 現時点で4年後を見通すというのは困難でありますけれども、新たな政策評価制度なども活用しながら、状況の変化や課題を的確に把握し、適時適切に対応するとともに、県民の皆様の御理解、御協力をちょうだいしながら目標に向かって取り組んでまいりたいと存じます。

 行政改革について申し上げさせていただきます。
 県の組織の見直しと今後の方向性についてのお尋ねをちょうだいしたわけでありますが、私は、知事就任後、大変長い間放置されてきた県庁組織の見直しを行って組織全体としてのスリム化、効率化の要請にこたえるとともに、時代の流れに適応し、機能を果たすことのできる組織づくりに取り組んでまいったつもりであります。今回の本庁と現地機関の再編によりまして将来を見据えた組織に全体として再構築ができたと、このように考えております。
 県の組織というものは、一般的には、その継続性の観点、それから市町村やあるいは県民の皆様にとってのわかりやすさというような観点から、土台の部分は安定させて、頻繁に大きく見直すなんていうことのないように、そういうことは慎重に対応するべきものだと考えております。一方で、喫緊の課題や社会経済情勢の変化に県行政が迅速に対応するためには必要な組織改正も適宜行っていくべきでありまして、これまでも、観光部の設置、昨年2月の医師確保対策室の設置、この1月の消費生活室の設置など実行してまいったところであります。今後とも、見直しの姿勢は不断に持ち続け、適時適切に対処してまいりたいと考えております。

 少子化対策についてお尋ねをちょうだいしました。
 我々、いまだ体験したことのない少子・高齢化、人口減少の時代に入りつつあります。少子化は我々の社会のあり方そのものが問われている大変深い問題でありまして、これにできるだけ歯どめをかけるには、行政だけではなくて、企業、地域などが連携して、すべての子供と子育て家庭を社会全体で支えていくという姿勢が必要であります。
 こうした思いから昨年設立いたしました、ながの子ども・子育て応援県民会議と連携いたしまして、幅広い分野のネットワークを活用して、来年度から新たに地域の店舗等による子育て家庭優待サービスの提供や全県的な結婚支援ネットワークの構築などに取り組むことといたしております。また、病児・病後児保育など多様な保育サービスや産科、小児科の医師確保対策の充実を図るほか、子育てを応援するための平成22年度から5カ年の行動計画を策定し、部局横断的に少子化対策を推進していくつもりであります。

 最後に、農産物のマーケティング戦略についてのお尋ねをちょうだいいたしました。
 県産農産物のブランド化につきましては、県産ブランド食材の高級イメージが今後も維持されるように注意しながら、例えば有名レストランへのプロモーションなど、ターゲットを明確にして引き続き販路の確保に努めてまいります。
 一方、県の農業生産の主力品目でございます野菜、果実など一般農畜産物の販売戦略につきましては、県の農産物販売の大宗を担う農業生産者団体との連携によりまして、市場での私を含めたトップセールスや量販店での信州フェアなどを実施するほか、価格低落時における機動的な販売促進活動なども実施してまいります。
 また、東京、名古屋、大阪に設置しておりますマーケティング担当職員による情報の収集、発信を進めるほか、今年度は、雇用基金の活用によりまして、新たに大都市圏の量販店にキャラバン隊を派遣しまして県産農産物の販売促進に努めることといたしております。

        

◎総務部長
 (浦野昭治)

毎年度の歳出削減についてのお尋ねでございます。
 事務事業の見直しなどによります歳出の削減幅は年々小さくなってきてはおりますものの、行財政改革プランに基づきます適正な定員管理、あるいは給与構造改革の実施、さらには超過勤務の縮減などにより人件費の減少が見込めますし、繰り上げ償還などによります公債費負担の軽減といったことも行ってまいりたいと、こんなふうに考えておりますので、今後ともそうした歳出削減に取り組んでいく必要があると考えております。
 基金残高が年々減少するなど厳しい財政状況が続くと見込まれますけれども、職員が一丸となって、知恵と工夫を生かしながら引き続き歳出の削減に努めてまいるとともに、県と市町村との役割分担の明確化や民間などとの協働の推進などにも取り組みまして、効率的な行財政運営に努めてまいりたいと、このように考えております。

       

◎商工労働部長
 (荒井英彦) 

勤労者生活資金緊急融資制度の改善についてのお尋ねでございます。
 この融資制度は、失業した方への生活資金を融資するために、長野県労働金庫と協力しまして、1月15日から取り扱いを開始したところでございます。1カ月が経過いたしまして、先ほど議員からデータのお話がございました。本日現在の私どもの情報でございますけれども、電話や来店相談、これは346件でございまして、申し込み受け付けがトータル15件ありまして、融資実績が1件、それからさらに融資見込みのものが1件、それから現在審査中が4件、また就職が決まって辞退された方が2件、承認に至らなかったものが7件と、こういう状況でございます。
 ここに来まして実績が出てきておりますけれども、もう少し実績が上がるのではないかと私ども思っておりました。ただ、貸付金という性格からいたしまして、リスクを担保する保証機関の保証というものが制度上欠かせないものでございます。この保証機関の審査基準に沿って実行していくわけでございますけれども、もう少し運用面において利用のしやすいような制度に工夫できないか、県と労働金庫におきまして検討を始めているところでございます。

 次に、商工団体への支援についてのお尋ねでございます。
 景況が悪化する中、事業者の支援のために緊急経済対策に関する相談窓口を設置をしていただくなど、商工会また商工会議所の取り組みにつきましては深く感謝をいたしております。事業者からの多様な相談に応じるためには、地域の実情に精通し、長年にわたる経営改善普及事業の経験を有する経営指導員等の存在が大きいと認識をいたしております。特に、今日の経済状況下におきましては、事業者がこの危機的な状況を乗り越えていくために、商工団体は非常に重要な役割を担った指導者として極めて大切な存在であると考えております。
 そこで、県といたしましては、お話がありましたように、小規模事業経営支援事業費補助金、この制度の見直しを進めておりますし、さらには金融制度に係る情報の共有、あるいは関係機関との連携の促進を通じましてできる限りの支援を行ってまいりたいと、このように考えております。

     

◎衛生部病院
  事業局長
 (勝山努)

最初に、県立病院に対する地方公営企業法の全部適用に関する御質問ですが、この点につきましては、議員御指摘のように、行政機構審議会民間協働専門部会で、県立病院がとり得る経営形態の選択肢の一つとして検討されました。この形態は、県の組織の枠内で県立病院を知事部局から切り離し、事業管理者を置いて独立した企業経営を行おうとするものです。しかし、人事管理の基本原則は地方公務員法等の適用を受けるため、病院現場に即した雇用・勤務形態の構築に支障があるほか、診療報酬改定に対応して迅速な措置がとれません。また、先ほど知事からお答えしましたように、地域医療機関との連携をとる上でも制限があります。
 さらに、医療現場では専門資格を要する業務がふえておりますが、医師やコメディカルスタッフの専門資格取得に必要不可欠となっている修士や博士の学位取得も視野に入れ、大学院進学が可能となる勤務制度を構築することなども考えなくてはなりません。
 また、医師対策として極めて重要な女性医師の参入を促すため、短時間勤務制度など柔軟な雇用形態を積極的に導入していく必要もあります。
 こうした措置を講じていかないと、県立病院が果たさねばならない機能を担い続けることがますます困難になると考えておりますが、事を進めるためには全部適用では限界があります。
 次に、地方公営企業法の全部適用から地方独立行政法人へ移行する自治体病院についての御質問です。
 都道府県レベルですと、神奈川県が県立の6病院を平成22年4月に一般地方独立行政法人化すべく準備を進めております。また、三重県では、つい先ごろ、県立4病院のうち1病院を一般地方独立行政法人化し、残り3病院はそれぞれ民間譲渡、指定管理者、精神科病院は現状維持とする改革方針案を県議会へ示したと聞いております。県庁所在地の市では、那覇市が昨年4月に市立病院を一般地方独立行政法人へ移行いたしました。三重県立病院は平成11年と比較的早く全部適用へ移行しておりましたが、神奈川県立病院は平成17年4月に、那覇市立病院は平成15年の4月に全部適用に移行したところで、両者とも全部適用後5年で一般地方独立行政法人への移行を選択しております。
 私は、過日、板倉副知事や5県立病院の副院長の方々と一緒に那覇市立病院へ視察に行ってまいりました。ここは、病院側から市長部局に強力に申し入れをして地方独立行政法人化しておりまして、院長さん、事務局長さんなどの幹部の方々からいろいろ貴重な御意見を伺うことができました。
 同病院が地方独立行政法人を選択した理由は、地方公営企業法の全部適用では職員の定数管理の制限があるため7対1の看護基準がとれないなどの制度的な制約が多く、厳しさを増す医療環境に柔軟に対応できなかったからとのことでした。また、地方独立行政法人化により病院運営の自主性や弾力性が地方公営企業法の全部適用と比べて格段に増加した、医療機能を向上させるための人材確保がこの制度の導入によりようやく充実し、実際、医師数は増加し、看護基準7対1も達成できたというようにもお聞きいたしました。
 今回、実際に地方独立行政法人化した病院のお話を伺って、ますますこの制度を導入することの必要を感じた次第です。
 県立病院が医療機関として機能の維持向上を図っていくためには、地方独立行政法人化が最良の選択であると考えておりますので、何とぞ御理解賜りますようお願い申し上げます。
 以上です。

         

◎林務部長
 (轟敏喜)

森林づくり県民税条例の附帯決議についてお答えいたします。
 1点目の県民等への周知につきましては、昨年度の条例議決後と実際に税の徴収が始まる直前の2回、県内全世帯へリーフレットを配布いたしました。また、市町村の納税通知や新聞、テレビ、ラジオなどの各種広報媒体を活用し、広く県民の皆様に森林づくり県民税の果たす役割や実施する事業の内容についてお知らせしてまいりました。さらに、県内各地に里山整備のモデルとなる箇所を設定いたしまして目に見える形でPRに努めているほか、実際に間伐した森林の現地見学会を実施するなどの取り組みを実施しております。
 今後とも、より多くの県民の皆様に御理解、御協力をいただけるように、さまざまな取り組みにより周知をしてまいります。
 また、事業の成果につきましては、今後、県が行う政策評価に加えまして、県民会議や地域会議において成果の検証を行い、県民の皆様にわかりやすく御報告させていただきたいと考えております。
 2点目の均等割のみの課税対象者への配慮につきましては、今後の国の税制改正の動向を注視してまいりたい、そう考えております。

         

◎環境部長
 (白井千尋)

いわゆる廃棄物条例の議決時における6項目の附帯決議への対応について順次お答えいたします。
 一つ目の監視・指導体制の整備についてでございますが、平成21年度から10地方事務所に1名ずつ警察OBによる廃棄物指導員を配置するとともに、廃棄物監視指導課に2名の廃棄物監視員を新たに配置することにより監視・指導体制の強化を図り、不適切処理にはその防止も含めまして厳正に対応をしてまいります。

 二つ目の事業計画協議制度の運用についてでございます。
 これまで、パブリックコメントにより県民の皆さんあるいは事業者の方々の御意見を広くお聞きしながら、関連の規則、指針等を整備してまいりました。この中で、事業計画者が説明会を開催しなければならない周辺地域につきましては、物理的な距離のみでなく、自治会等地域のつながりに配慮した範囲とするよう、廃棄物の処理施設の設置等に係る指針というものをつくりまして示したところですが、その決定に際しましては、関係市町村長や住民の皆さんからの意見を踏まえ、地域の実情に即して事業者を指導してまいります。
 また、説明会が実質的なものになるよう、廃棄物の処理施設の設置等に係る説明会の開催に関する指針というものをつくりまして、その中で、立地場所の選定理由を説明することや誠実に住民の疑問に答えるよう定めたところでございます。
 さらに、事業計画者が配慮すべき廃棄物の最終処分場に係る環境配慮指導基準というものを定めまして、安全で信頼性の高い構造や維持管理に関する基準などを設けております。
 今後の事業計画協議制度の運用に当たりましては、これらを踏まえ、事業計画者に対して必要かつ十分な指導や助言を行うなど、適切に対応してまいります。

 三つ目の合意形成に至らない場合の第三者機関によるあっせん等に関しましては、公害紛争処理制度の活用について周知を図ってまいります。

 四つ目の廃棄物の排出抑制及び資源化の推進についてですが、本年度改定しました環境基本計画において、その目指す姿の一つの柱として廃棄物の発生抑制と地域の資源循環を基礎とした循環型社会というものを掲げるとともに、四つの長期戦略プロジェクトの一つとして活力ある資源循環型社会形成プロジェクトを位置づけまして、今後、各種施策を展開してまいります。

 五つ目の関係住民の不安の払拭という点についてですが、廃棄物処理施設の設置等の許可に当たっては、廃棄物処理法や環境影響評価条例等に基づいて厳正に審査してまいります。また、環境保全協定についても作成例を示すほか、事業計画者に対し積極的に締結を指導するなど、地域の状況を踏まえ、関係住民と事業計画者の相互理解が図られるよう努めてまいります。

 六つ目の公共関与による産業廃棄物最終処分場整備が必要になったときのための準備という点につきましては、将来、最終処分場の残余年数が逼迫した際の備えとして取得しました阿智村伍和地区最終処分場予定地を、地元の皆さんの協力もいただきながら、適切に管理をしているところでございます。
 これまで、3月の条例施行に向けまして、県民の皆さんあるいは事業者の方々に対して重ねて周知を図るなど準備を進めてまいりましたが、今後も、当該附帯決議の趣旨を踏まえまして、条例の適切な運用を図ってまいりたいと考えております。
 以上です。

         

◎観光部長
 (久保田篤)

観光振興についての御質問にお答えします。
 まず、計画の目標達成についてであります。現在の観光を取り巻く状況は、計画策定時に比べ急激な景気後退により大きく変化しておりますが、観光立県長野再興計画の期間は平成20年度から24年度までの5年間であります。現在は計画の実施初年度であり、状況への変化に対応するため、先般も緊急経済対策の一環として県民宿泊促進キャンペーンを開始し、県内での観光の実需喚起を図っているところであります。現在の経済情勢を直視しつつも、施策に創意工夫を凝らしながら計画を着実に推進し、目標の達成に向けて何としても努力してまいりたいと考えております。

 次に、今後の観光振興策の展開についてであります。
 計画の2年目となります平成21年度におきましては、早期かつ重点的に取り組むこととした八つの重点プロジェクトを中心に、三つの項目について重点的に予算化したところであります。
 第1点は、受け入れ態勢の確実なレベルアップであります。食やホスピタリティーといった長野県観光の弱点をしっかりと補強してまいります。

 2点は、成長が見込まれる国際観光市場に向けた世界へのNAGANOの情報発信であります。国際コンベンションへの支援や飲食店、宿泊施設の評価ガイドでありますザガット長野の英語版作成促進など、的確に布石を打ってまいります。
 第3点は、県内周遊型観光の促進であります。この春以降開催される大型観光イベントの展開に当たっては、信州ぐるっとキャンペーンの実施により、観光旅行者にもう1カ所、もう1泊してもらえるよう工夫して取り組んでまいります。
 厳しい現状への危機感を持って、計画に掲げられた施策を、関係する皆様のやる気を応援し、手を携えながら、また状況の変化にも留意して、着実に進めてまいりたいと考えております。
 以上です。

      

◎農政部長
 (白石芳久) 

米の生産調整について県としての方針についてお尋ねございました。
 国におきまして、平成22年度に向け、米政策の見直しについての検討が行われている中ではございますが、本年産米の生産調整におきまして全国で過剰な作付が拡大した場合には、米価の下落を招き、農家経済に深刻な影響が出るおそれがございます。このため、県といたしましては、生産者団体、関係機関と連携し、生産農家の理解、協力をいただきながら、引き続き生産調整目標の達成に向け推進してまいりたいというふうに考えております。
 具体的な推進に当たりましては、過剰作付の発生地域では行動計画を策定いただきまして取り組みの強化を図るとともに、自給力向上のため国が新たに創設いたします水田等有効活用促進交付金、この積極的な活用によりまして水田のフル活用を進めてまいります。

 また、県独自の対応といたしまして、新たに多収米の低コスト生産実証事業、米粉の普及啓発事業により地域の取り組みを支援するとともに、地域水田農業推進協議会が行う新規需要米の生産から利用までの仕組みづくりを支援してまいります。

 次に、リンゴの新矮化栽培の戦略的推進に関するお尋ねでございます。
 この新矮化栽培につきましては、他のリンゴ生産県に先駆けて導入するため、平成16年から技術検討を重ねておりまして、平成19年度に栽培マニュアルを策定し、技術研修会の開催や県下9カ所での実証展示圃の設置により技術面での準備を進めてまいったところでございます。
 平成21年からはリンゴフェザー苗供給体制構築事業に着手いたしまして、新矮化栽培に不可欠なフェザー苗の供給体制を早急に構築してまいります。あわせて、このフェザー苗の大量生産を可能といたします台木生産集団の育成にも取り組むこととしております。

 また、県段階に関係機関・団体による新矮化栽培推進協議会を設置いたしまして、県内各産地の導入希望面積をもとにした新矮化栽培導入推進計画の作成、必要なフェザー苗の増産、需給調整などに取り組むとともに、新矮化栽培への改植については国及び全国団体の支援策を活用するなどによりまして、リンゴ生産者の期待にこたえてまいりたいというふうに考えております。

       

■寺島義幸

勤労者生活資金緊急融資制度については、困っている人が救済に結びつきやすいように運用の検討を早急にお願いします。
 商工団体の支援でありますけれども、ある意味では平時はいいのかもしれませんけれども、今はそれをそれとして、時限立法ではありませんけれども、期限を切ってでも人材を派遣してやるとかという手厚い支援を商工団体にしていただけるように御検討をお願いしたいというふうに思います。

 県警察署の再編配置について伺います。
 長野県の刑法犯認知件数は、平成13年をピークとして7年連続して減少し、現在も減少傾向を維持しています。しかしながら、現在の治安情勢を見ると、県民に不安を与える強盗や、通学・通勤経路など身近な生活の場で発生する子供、女性を対象とした性犯罪や、高齢者の生活資金をねらった振り込め詐欺などが後を絶たず、県民が肌で感じる治安の向上にはまだ課題が多い現状にあるとしています。
 長野県警察の一番の目的である長野県警察運営指針、すなわち県民の期待と信頼にこたえる力強い警察を実現するためには、警察力の向上が重要であると思います。
 警察力の向上には、優秀な警察官の確保、警察官の増員、警察装備の充実、効率のよい警察施設の配置、地域の治安維持のための司令塔である警察署の有効的配置など、多くの条件が考えられます。しかし、一方、現在の財政状況を考えると短期的にこれらの必要条件を満たすことはまことに困難であります。
 さて、平成20年度県政世論調査において、最近5カ年の治安情勢に関する認識について、悪くなったと答えた人が57.1%と半数以上に及んでいます。交番、駐在所の活動に対する要望については、第1位にパトロールの強化が挙げられ、事件・事故を未然に防いでほしいという県民の期待にこたえ得るパトロールを十分に行えていない実情がわかりました。
 そうした中、平成20年6月、長野県警察組織のあり方を考える懇話会が設置され、社会情勢や治安情勢が大きく変化する中で、長野県警察がその機能を最大限に発揮し県民の期待にこたえるため警察組織はいかにあるべきかについて提言が求められました。
 懇話会では、いかにしたら今ある限られた体制の中で、昼夜の別なく、より多くの警察官を街頭に出し、日常生活の安全と安心を高めることができるのかという観点から議論を進め、長野県警察組織の見直しの基本的な方針として意見書が本年2月に取りまとめられました。懇話会の意見書の内容を見ると、警察署の配置及び体制の見直しについて、現行の25警察署体制を見直し、警察署の総数及び管轄区域を現在の社会情勢や治安情勢に応じた適正なものに改めるべきであるとしています。県警察本部においては、懇話会の意見を受け、平成21年度内に警察署再編整備計画を策定すると聞いております。
 そこで、私は、警察署の配置は長野県の警察力を高めるという観点から検討することが重要であると考えます。警察署の管轄区域を、市町村行政や広域行政圏との整合性に配慮する余り、地域に密着した警察署が遠く離れてしまい、懇話会の中間意見に対するパブリックコメントにもあったように、周辺部が警察過疎地になってしまうことは結果において警察力を弱めてしまうことになると思います。交通安全活動や防犯活動は市町村行政や地域の関係団体との連携が大切であるということはよく理解できます。しかし、一方で、脈々と引き継いできた地域のきずな、観光立県長野としての地域特性、高速交通網整備の進展による地理的変化、市町村合併による地域のありようが地勢的に複雑化してきているなど、県下全体としての警察力の向上につながるような警察署の配置に配慮する必要があると考えますが、県警本部長の御所見を伺います。

 次に、教育についてであります。
 平成18年12月に施行された国の改正教育基本法を受け、昨年11月に「つらなる つながる 信州 人づくりビジョン」という長野県教育振興基本計画が策定されました。そこで、施策の基本的方向や今後5年間の施策の展開を見ると、一つとして、「知・徳・体が調和し、社会的に自立した人間の育成」、二つとして、「多様性を認め、共に生きる社会の実現」、三つとして、「社会全体で共に育み共に学ぶ教育の推進」というように3本の柱で説明がされております。
 それぞれ大切なこととは思いますが、平成8年に策定された、2010年長野県教育長期構想にもこの知・徳・体の調和のとれた人間の育成や高齢、少子化の社会を支え合い、ともに生きる時代認識、家庭、学校、地域がそれぞれの役割を再認識し、連携を図りながら教育力を高めることの重要性がうたわれており、従来からお取り組みいただいている延長線上にこの基本的方向や施策もあると考えます。この部分が教育の基本的な部分だと言えばそれまでですが、教育振興基本計画の目新しさが出ていないと感じます。
 教育委員長には、長野県教育の基本理念を常に学校現場と共有し、地域や家庭に向けての情報発信力を高めることに今まで以上に御尽力いただきたいと考えておりますが、長野県教育のあるべき姿について、今回の基本計画が特に重点として考えていることは何か。教育委員長にお伺いをいたします。

 子供の出生数が減り、地域や学校における子供の数が減っている現状では、高校の改革や再編に踏み出さざるを得ないという情勢は理解できるところであります。しかしながら、この改革や再編は長野県の教育理念との整合性がなければならないということは当然であります。今回、高校や特別支援学校の改革、再編が進みつつありますが、このことと振興基本計画との関係について教育長にお伺いいたします。

 教育は百年の計とも言われるほど、超長期にわたり県や地域の力を決めることになります。教育を取り巻く環境は急速に変化していると実感していますが、長野県教育として誇り得るものを、学校だけでなく、地域と一体となってつくり上げていってほしいと念願をいたしております。学校の再編はそのために与えられた経費という考え方もできると思いますので、再編して終わりということではなくて、長野県教育委員会として、今後も積極的に地域との連携や協力関係の構築を恒常的に図るよう対応していくべきと考えますが、教育委員長の御所見をお伺いいたします。
            

        

◎警察本部長
 (小谷渉) 

去る2月6日に長野県警察の組織のあり方を考える懇話会から意見書をいただいたことに関しまして御質問がありましたので、お答えをいたします。
 県内では、高速道路や新幹線などの高速交通網の整備、都市化、国際化の進展、市町村合併による市町村行政区域の変更等により、社会情勢が大きく変容しています。それに伴い、治安情勢も大きく変わりつつあります。
 一方、県内における警察署の配置は、昭和29年に現行の警察制度が導入されて以降、昭和47年及び平成14年に見直しが行われた以外には、大きな見直しはされていません。
 このたびの懇話会の最終意見書では、県内の治安情勢の変化や警察活動の実情を踏まえて、おおむね次のような指摘がなされました。
 一つ、限られた人員により最大の効果を上げるため、現行の25警察署体制を見直し、その総数及び管轄区域を現在の社会情勢や治安情勢に応じた適正なものに改めるべきであること。二つ、事件・事故等が極めて多い大都市部を除いて、市町村の行政区域を分断しないことを原則として警察署を配置すべきであること。三つ、警察署の管轄区域の検討に当たっては広域行政圏との整合についても配慮する必要があること。

 また、昨年11月の懇話会の中間意見に対するパブリックコメントでは、警察署管轄区域と市町村の行政区域の不整合に関して、町づくりを推進する上で大きな障害となっている、あるいは、火災や風水害等の発生時には二つの警察署に緊急連絡をしなければならず、大変苦慮しているなどの御意見が寄せられたと承知しています。
 県警察としては、県民の皆様の安全、安心を確保するためには、従来にも増して市町村や住民の方々とともに防犯活動、少年非行防止活動、交通安全活動等を進めていく必要があると考えており、これらの活動を円滑に行うためにも、このたびの懇話会の御提言を尊重する必要があると考えております。

 警察署の管轄区域については、警察法施行令第5条第3項に「警察の任務を能率的に遂行することができるように、人口、他の官公署の管轄区域、交通、地理その他の事情を参しやくして決定すること。」という基準が定められていることから、県警察では、この規定とともに、懇話会の意見書を踏まえ、治安情勢や交通条件などさまざまな地域の事情、そして地域住民の方々の御意見、御要望を十分しんしゃくしながら、議員御指摘の県下全体として警察力の向上につながるような警察署の見直し案を策定し、県民の皆様にお示しした上で、さらに検討してまいりたいと考えております。

        

◎教育委員会
  委員長
 (矢ア和広) 

長野県教育のあるべき姿について、今回の教育振興基本計画が特に重点として考えている点について何かというお尋ねであります。
 長野県教育振興基本計画におきましては、自立、共生、共育の三つの基本目標を掲げてありますが、知・徳・体の調和、学校、家庭、地域の連携による教育など、教育の不易な部分につきましては従来の長野県教育長期構想の基本的な考え方を踏襲をしています。
 特に重要な課題として考えておりますのは、この中でも、時代の変化に的確に対応し、新しい社会を主体的に切り開いていく、社会的に自立した人間の育成に社会全体で取り組んでいくことが重要だと、そういうとらえ方をしております。そして、すべての子供たちが社会的に自立することができるよう生きる力をはぐくむことが最も重要であり、そのために、基礎学力や思考力、判断力、表現力はもとよりでありますが、何よりもコミュニケーション能力を身につけさせることが重要であります。
 また、キャリア教育などを通じて目的意識や社会の一員としての意識を持てるようにすることも重要であります。これらは福祉、保健、雇用施策と連携していくことが必要不可欠であるというように考えております。
 本計画の理念を学校現場と共有しつつ、基本目標の実現に向け、県民や関係機関と連携しながら取り組みを進めてまいります。

 次に、学校再編における地域との連携や協力関係の構築に関する御質問であります。
 学校は、地域の人々に支えられ、ともに歩み、ともに育ってきました。地域との密接なつながりがあり、それを抜きに学校を語ることはできません。今回、決定した高等学校再編計画案は地域の理解を十分に得ながら進めてきており、まさに地域との連携のたまものであるというように考えています。再編計画決定後の実施計画の策定につきましても、地域の方々の御意見等をいただきながら進めていきますことを計画案の中で明示をさせていただいています。
 また、長野地区の特別支援学校の再編につきましては、特別支援教育連携協議会から再編案の御報告をいただいた段階であります。今後、県教育委員会として再編計画を策定をいたします。策定に当たっては、地域はもとより、障害者関係団体などとの意見交換を行い、合意づくりに努め、理解を得て進めてまいりたいと思います。
 学校再編につきましては、地域がどのような学校を望んでいるかどうか、そのことが基本であります。ある意味では、地域の町づくりと密接につながっているわけでありまして、地域の方々との共同作業の中で結論を出してまいりたい、それを基本にしていきたいというように思います。

        

◎教育長
 (山口利幸) 

高校や特別支援学校の改革、再編と長野県教育振興基本計画との関係についてのお尋ねでございます。
 高校や特別支援学校の再編につきましては、教育委員会におきましても重要な課題と認識しておりまして、教育振興基本計画にも位置づけているところでございます。
 高等学校の再編につきましては、少子化が進行する中で、生徒の学びの可能性を広げ、高校教育の質の維持向上を図るため、適正規模の確保と魅力ある高校づくり、学校づくりを推進することにより、一つ目の基本目標である「知・徳・体が調和し、社会的に自立した人間の育成」を目指そうとするものでございます。
 特別支援学校の再編につきましては、複数の障害種に対応が可能な特別支援学校の制度を生かし、重複障害など一人一人の教育的ニーズにこたえるとともに、地域化を進めることにより二つ目の基本目標である「多様性を認め、共に生きる社会の実現」を目指そうとするものと関係しております。
 また、再編計画の策定過程におきまして、学校関係者のみならず、地域のさまざまな方々の意見や議論を尊重してまいりました。このことは、「社会全体で共に育み共に学ぶ教育の推進」という三つ目の基本目標に沿うものと考えているところでございます。
 以上でございます。

        

          

■寺島義幸

いじめとか不登校を考えますと、私は心の教育とか価値観教育というものを新教育基本計画にはしっかりと位置づけていただきたかったわけであります。
 長崎県では、議会の指摘も受けたわけでありますが、この教育振興基本計画に道徳教育の推進や我が国に関する指導の充実という新しい項目が盛り込まれているんですね。国を愛する態度の育成や家族への感謝、父母や祖父母への敬愛、公共の精神を大切にする教育の推進ということが明確にうたわれているわけであります。
 私は、長野県においても、学習指導要領にも定められているわけでありますから、今後の教育施策にそういうことをしっかりと位置づけていただきたいと思います。

 次に、これからの長野県づくりについて伺います。
 歴史を振り返ってみますと、我が長野県は、奈良時代から信濃の国として現在の長野県とほぼ同じ圏域の姿で発展してまいりました。しかし、明治維新の廃藩置県により東北信と中南信に分かれると同時に、筑摩県に飛騨地方が加わり、アルプスをびょうぶのように挟んだ変則な姿になりました。その後、1876年(明治9年)、出火で筑摩県庁が全焼したのを機に、筑摩県から飛騨地方は分離され、岐阜県と合併、残った筑摩県は長野県と合併し、今日の長野県の姿ができ上がったのであります。今から133年前のことであります。当時の人口は現在の半分弱、約100万人でありました。当時の日本の人口は現在の3分の1程度でありますから、そのころからかなり大きな県であったことがうかがわれます。
 また、日本地図を広げて長野県を見てみますと、日本列島のほぼ中央に位置し、東京、名古屋、大阪といった大都市圏に近接し、太平洋側の東海地方と日本海側の新潟県や北陸地方とを南北に結ぶとともに、東日本と西日本をつなぐいわばかなめの位置にあるわけであります。
 そして、県歌「信濃の国」に歌われているように八つの県と接し、県境には急峻な山々がそびえ、それを源に流れる河川は大河川となって豊かな水を下流域にもたらし、太平洋や日本海に注いでいます。東西約120キロ、南北約200キロに及ぶ広大な県土は、四季折々の変化に富んだ美しい自然環境に恵まれ、山並みによって分けられた県内の地域は、地域によってそれぞれ独自性の強いすぐれた文化や産業、風土をはぐくんできました。このことから、かつてある学者は本県の姿を評して信州合衆国と呼んだのであります。

 このように、長野県は、地理的条件、美しい自然、個性的な文化、特色ある産業、暮らしやすい生活環境、未来に挑戦する意欲的な県民性など、多様ですぐれた資源や飛躍のためのポテンシャルを持っています。

 初の民選知事となった林虎雄知事以降の我が長野県の歩みは、戦後復興を経て、昭和40年代の高度経済成長とその終えんを象徴する第1次石油ショック、昭和50年代の安定成長、昭和末期から平成にかけてのバブル経済とその崩壊、そして失われた10年という世紀末を経て現在へと目まぐるしく変遷してまいりました。この間、大きな歴史の荒波にもまれながらも、県民の英知とたゆみない努力により今日までの長野県の発展を導いてきたのであります。
 しかし、今、本県は歴史の大きな転換点に立っていると思います。平成16年には県内の人口はこれまでの増加から減少に転じ、我々がいまだ経験したことのない、また世界に先進モデルもない本格的な少子・高齢化、人口減少の時代に突入いたしました。
 かつてのような消費拡大、経済拡大という右肩上がりの時代は、もはや望みにくい時代となったのです。追い打ちをかけるように、昨年末以来、100年に一度とも言われる未曾有の世界同時不況が県内をも襲い、県民の生活や雇用にはかり知れない不安をもたらしています。言うなれば、峠の上に立ってどの道を進んでいこうかと考えているときに、突然猛烈なあらしが襲ってきた、さてどうしたものかと立ちすくんでいる旅人とでもいった姿でありましょうか。
 私は、政治の命題は、働きたいという人がいたら、すべての人が働くことのできる社会をつくること、働きたくても働けない高齢者や障害者の方には公が福祉という施策で支援する、皆で支え合い、助け合う社会をつくることにあると考えています。経世済民という言葉があります。働いて社会のために税金という形で還元する。これにより、福祉や教育、また社会資本の整備につながっていく。人は一人だけで生きられるのではなく、多くの人に支えられ、また支え合いながら社会をつくっていく、このことが基本にあらねばならないと思うのです。
 物の豊かさばかりを追い求めるのではなく、こうした豊かな心や価値観を求め、共有し合う県民が安全に安心して生活できる地域づくり、長野県づくりが今求められていると思うのです。子供たちや若者が将来に夢や希望を持ってこの長野県で暮らしていく。そして、そのことが長野県の明るい未来につながっていくものと確信をいたしています。
 私は、現在の極めて先の見通しづらい不透明で不安な時代であればこそ、県民が夢や希望を持って未来に向かって歩みを進めていくことのできる旗印が今の時代には必要だと考えています。

 そこで、前県政の混乱をきわめた時代に策定された「コモンズからはじまる、信州ルネッサンス革命」とサブタイトルのつけられた「未来への提言」という、県民にも私にも理解しづらい長期ビジョンにはきっぱりと区切りをつけ、どのような長野県をこれから目指していくのか、すべての県民によくわかるような長期ビジョンを示していくことが必要ではないかと考えますが、知事の御所見を伺います。

        

◎知事
 (村井仁)

長期ビジョンについて御質問をちょうだいしました。
 現在の中期総合計画でございますけれども、これは、少子・高齢化、そして人口減少の加速やグローバル化の進展、こういった長野県を取り巻く大きな時代の潮流を踏まえまして、将来を展望しながら、議会の御議論を十分ちょうだいし、策定したものだと認識をしております。
 計画の策定に当たりましては、127項目における具体的な数値目標を入れるなど、県民の皆様にごらんいただければわかりやすいものにするように努めますとともに、2,000件を超える県民の皆様の御意見あるいは御提言を幅広くお聞きして計画に反映するという努力をしたと思っております。
 計画の期間は5年間でありますけれども、しかし、その中には、例えば「健康長寿ナンバーワン確立への挑戦」、あるいは「次代を担う多彩な人材育成県への挑戦」など、中長期的な視点に立って七つの挑戦プロジェクトを掲げて取り組みを進めている次第でございまして、私は、こういったことは、現下の厳しい経済・雇用情勢にありましても、先行きを見通すことは困難ではありますけれども、この挑戦プロジェクトというのは実行をするように努力をしなければならない。中期総合計画を県民、職員一丸となって推進することによって、すべての県民が将来にわたって夢や希望が持てる、そういう長野県づくりを進めてまいることが私の努めだと、このように認識しているところでございまして、議員の御提言、大変力強く拝聴をさせていただきました。

        

■寺島義幸

中期計画の七つの重点プロジェクトが中長期を目指したものであるという答弁でございました。ということは、「未来への提言」は失効しているという理解ができるわけでございまして、ただ、旗印が欲しいわけであります。重点プロジェクトは目的を達成するための目標であることは確かでありましょうけれども、こういう時代、人口減少社会で右肩上がりの経済がもう望みにくい時代であります。言い古されているわけでありまするけれども、物の豊かさから心の豊かさを求めてということが大事な時代なのではないでしょうか。
 私たちの愛する子供たちや未来の子供たちの時代のために、県民が誇りや希望を持って未来に向かって歩みを進めていく、そういう意味の新しい旗印、目的というものが必要ではないかということを申し上げておきたいというふうに思います。

 最後に、教育委員長、知事に所感を聞いてみたいと思います。
 実は、九州に林覚定という住職がおられまして、その方が講演をされたわけであります。大変感銘を受けましたのでお聞きいただきたいわけなんですが、28歳のお母さん、女性の方なんですが、この方が自分の子供のころを思い出して書いた作文であります。それを林覚定さんが披露されました。大手の新聞にも掲載されたというふうに聞いておりますが、教育委員長と知事にその感想を伺います。

「 私は4人姉妹の長女として育ちました。小学校3年のとき、友達が、私の家は大きなおひな様を買ったよと教室で自慢した。そして、自分に聞いてきた。あなたの家は4人も女の姉妹がいるから、さぞかし立派なおひな様があるでしょうねと聞いてきた。自分の家は貧しくて人形を買うお金がなかったので、返事に詰まって、ないという答えが素直に言えなくて情けない思いをしながら家に帰ってきた。そして、そのことをお母さんに正直に話しました。そしたら、お母さんは、うちにはかわいいおひな様が4人もいるから、お母さんは人形なんてなくてもいいんだよと言ってくれました。とても自分はうれしかった。
 そして、涙を洗っておふろから出てきたら、びっくりした。居間の一間窓のところにふろしきを敷いてひな壇に見立て、ふろ上がりの湯気の立つ私たち4人を並べて座らせた。近くで見詰めたり、離れて見詰めたり、私たちの髪の毛や寝間着を整えてくれた。そして、どの子が一番かわいいかなってお母さんが聞いてきたから、私たちは精いっぱいのすまし顔でお母さんを見詰めた。お母さんは、腕組みをしながらながめていたが、みんなかわいい、うちの子供たちはどの家の人形よりも一番かわいいと言ってくれた。とても自分たちは満足しました。
 そして、折り紙で着物をつくり、顔を張りつけて、大きな段ボール箱に段々に張りつけた。これが我が家のひな人形となって、何年もの間、桃の節句を祝ってくれた。高価な人形よりも、このふぞろいの人形のほうが私たち姉妹にはうれしかった。お母さんは、私たちにお金で買えないものをふんだんに与えてくれた。私たち子供の心をいつも明るく受けとめてくれました。感謝の思いを込めて、今書きます。」

こういう作文であります。
 教育は人づくりであります。将来の長野県づくりも人づくりの部分が多いと思います。教育委員長、知事、どのような御感想をお持ちになられたのか。お伺いします。

          

◎教育委員会
  委員長
 (矢ア和広)

私たちは戦後の混乱の中で少年時代を過ごしました。今の議員のお話も身につまされるような気がするわけでありまして、私は姉が4人いて、最後に男1人でありましたので、似たような光景がうちにもありました。
 昔、子供が何か悪さをしたときに、悪いことをしたら父さんに怒られる、悪いことをしたら母さんに泣かれるという中で私たちは自分を律してきたわけでありまして、そういう意味で、そういう父さん、母さんが今もっとふえなければいけない。そのことによって子供が鍛えられていくんだろう、そんなように思います。

       

◎知事
 (村井仁)

先ほどの議員の御指摘の中で、心というものを忘れてしまったような物質優先の世の中になったことを嘆かれるようなくだりもありました。私は、まさにそういうことだと思います。
 このごろ物があり余るような世の中になった結果は、余りにも人の心というものがおろそかにされているように思います。愛情を注ぐということは、ある意味では手間のかかることですし、それなりに知恵を絞らなきゃならない、あるいは全人格的に取り組まなければならないことだと思います。
 私は、今のお話の中に出てくる母親の対応というのは実にすばらしい。オバマさんが、ある集会で、イラクの戦いは無駄であったということを申しましたら、その中にイラクの戦場で子供を失った母親がいまして、その母親が私の子供は無駄死にだったというんですかと、こう言った。そしたら、オバマさんは、演説をやめて、その女性のところへ行って静かに声をかけたという、どういう声をかけたか、その言葉のくだりまで私正確に覚えておりませんけれども、多分、あなたのお子さんのしたことは決して無駄でないという意味のことをパーソナルに言われたんだと思いますけれども、私はそういうものと似たものを今連想いたしました。

 いずれにいたしましても、例えば長野県の将来構想というところでもそうなんですけれども、私は、実は、七つの挑戦プロジェクトをつくるときにも、物質的な豊かさということに余り重きを置きませんでした。長野県の豊かさというものは全国並みのことであればいいというところを目的にいたしました。日本で一番豊かなところにするというような目標をあえて立てませんでした。それは、私は、もっと別の価値を大事にしなければいけない、そのように思ったからであります。
 先ほどのお答えともあわせまして、今のお話を伺っておりまして、本当に大事なのは心ということであり、人と人とのつながり、愛情ということではないかということを感じております。

         

■寺島義幸 このような親子の関係が本当の心の豊かさなのかなと改めて感じたわけであります。いじめ、不登校とかが少なくなるのではないのかなというふうに思うわけであります。
 自分だけを大切にする利己主義ではなく、相手の個人を大切にする真の意味の個人主義を求めなければならない時代であると思います。ありがとうとかおかげさまというような感謝の心をしっかり持った心豊かな人づくりが求められていると思います。県づくりは人づくりでもあります。人々から愛される心豊かな人間性を持った多くの人々や家族が集う地域社会を、長野県づくりを知事初め力強くつくっていただけますことを申し上げさせていただきまして、終わります。
   

 

 

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