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■下沢順一郎
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本日のトリでございます。改革・緑新の下沢順一郎でございます。よろしくお願いいたします。
まず初めに、長野県の警察行政についてお尋ねいたしてまいりたいと思います。
国家公安委員長を務められた村井知事の御努力があったからでしょうか、ここ数年改善されてきている検挙率が、さらに平成17年31.7%から平成18年42.2%へと劇的に伸びています。また、犯罪の認知件数も、平成14年の3万4,054件から平成18年の2万2,902件へと激減していますので、世の中が安定してきているのかなと、そのように思いますが、どうも巷間伝わってくるような事件はより悲惨なものになっている気がいたします。また、長野県でも、都会と同じような悲惨な事件か発生しております。
そこで、ここ数年間の県内の凶悪犯罪の発生状況と検挙状況並びに犯罪傾向について県警本部長にお聞きいたします。
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◎警察本部長
(石井隆之)
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凶悪犯罪の認知、検挙状況などについて御質問がございました。
議員御指摘のとおり、本県における犯罪情勢は、平成13年に刑法犯の認知件数が約3万5,000件と戦後最悪を記録して以降、犯罪抑止対策等の強化等により5年連続減少し、検挙率にあっても昨年42.2%と8年ぶりに40%台を回復するなど、統計数字から見た治安については回復の兆しがございます。しかし、殺人、強盗などの凶悪犯罪が多発するなど、犯罪情勢は依然として厳しい状況が続いていると認識をいたしております。
平成14年から平成18年までの5年間における殺人、強盗、放火、強姦といった凶悪犯罪の認知件数を見ますと、110件台から130件台とほぼ横ばいの状況にございます。検挙状況につきましては、毎年70%以上検挙し、過去5年間の検挙率の平均は約75%となっております。本年10月末現在では、106件の凶悪犯罪を認知し、うち82件を検挙し、検挙率は77.4%となっております。
また、凶悪犯罪の傾向でございますが、コンビニエンスストア店内における通り魔的な殺人未遂や家族関係に端を発した殺人事件など、社会を震撼させるような凶悪事件が、大都市圏と同様、県内でも発生している状況にございます。
以上でございます。
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■下沢順一郎
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凶悪犯罪が発生すると県民の不安は大きく、警察には一刻も早く犯人をつかまえていただきたいとの思いは皆共通です。
今月上旬、埼玉県川口市の女性殺害事件で逮捕された自称配管工の件も、職務質問した捜査員の機転で、容疑者の飲み干したコーヒー缶を拾い上げ、唾液のDNAを調べるため科学捜査研究所に回したところ、DNAは7月の強姦事件で被害女性の部屋から検出した体液と一致したことが決め手になったというものでした。
これからの捜査はDNA型鑑定などの科学捜査が極めて重要であると考えます。また、現在行われている刑事司法制度改革の3本柱のうち、国民的基盤の確立として国民の司法参加が目玉となっています。刑事裁判に国民が参加する裁判員制度が始まります。裁判員に納得いく判決を形成してもらうためには、警察としてもDNA型鑑定などの科学捜査を積極的に推進し、裁判員にもわかるように立証することが極めて重要であります。
そこで、長野県警のDNA型鑑定を初めとした科学捜査への取り組み状況について本部長にお聞きいたします。
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◎警察本部長
(石井隆之) |
DNA型鑑定など科学捜査への取り組み状況について御質問がございました。
科学捜査への取り組みでございますが、その代表的なものとして、個人識別を目的としたDNA型鑑定と指掌紋自動識別システムについて御説明を申し上げたいと思います。
DNA型鑑定につきましては、本県では平成8年に導入し、犯罪の捜査に活用しているところでございますが、DNA型記録を登録し検索するDNA型記録検索システムの整備と相まって、鑑定だけではなく、被疑者や広範な余罪の割り出しなどの検索が可能となっておりますし、身元不明死体の特定などでも効果を上げているところでございます。
鑑定件数につきましても、平成15年には32件であったものが平成18年には約22倍の706件と、DNA型の検出を行うフラグメントアナライザー等最新機器の導入により、ここ二、三年で飛躍的に伸びている状況にございます。こうした鑑定件数の激増に的確に対処するため、関係当局の御理解をちょうだいし、DNA型鑑定を行うクリーンルームの増設や、鑑定員の1名の増強配置を予定しており、施設体制の強化も図ってまいりたいと考えております。
また、指掌紋自動識別システムにつきましては、これまで犯罪現場で採取した指紋と被疑者から採取した指紋の自動照合を行ってまいりましたが、本年1月から、指紋に加え、掌紋の情報を入力し情報検索機能を強化することにより、照合業務の効率化と識別能力を高め、窃盗犯捜査などに大いに活用しているところでございます。
今後とも、裁判員制度の導入など司法制度改革を見据え、より一層科学技術の捜査への積極的な活用を図り、わかりやすい立証に努めてまいる所存でございます。
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| ■下沢順一郎 |
ただいま、DNA型鑑定の件と指掌紋システムの件、両方御説明いただいたんですが、現在の捜査体制の中で十分足りているのか確認しておきたいと思います。
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◎警察本部長
(石井隆之)
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十分体制が足りているのかという御質問でございますが、先ほども申し上げましたように、DNA型鑑定につきましては激増しておりますので、今般、DNA型鑑定を行うためのクリーンルームを、従来1室でございましたが、1室さらに増強いたしまして2室とすることにしておりますし、鑑定の要員を4名から5名、1名増強することにいたしております。
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| ■下沢順一郎 |
今後も、ぜひ捜査上効果があって必要と思われるものについては積極的に導入を検討していただきたいと提案しておきたいと思います。
さて、私も、12月7日の夕方、高校の先生方とそれからPTA等とで駅前の防犯街頭パトロールを行いました。パトロール中、少年友の会の方々にもお会いいたしました。多くの方が少年たちを犯罪から守ろうと努力されていることに頭が下がります。
そして、このような方々の御努力とともに、刑法犯の認知件数の減少の一つの理由として青色防犯パトロールの活動が挙げられると思います。県下では、平成18年度12月末で97団体、車両555台ですが、全国レベルでは、1位は静岡県で122団体、1,735台、2位は愛知県で296団体、1,194台、3位は北海道で346団体、1,165台です。地域の安全を守っていくためには、このような青色防犯パトロールなどの自主防犯組織の活動が大切ではないかと思います。
そこで、長野県における青色防犯パトロール車の導入について、また、さらにこれを普及させていく考えについて県警本部長にお聞きします。
続いて、長野県警察緊急治安対策プログラムの検証によると、県警の基盤づくりの項目の中で、(1)として「人的基盤づくり」を挙げております。その中で、平成16年から平成19年までの間に350人の警察官を増員するとの目標を掲げていましたが、実際は230人の増員にとどまっています。したがって、計画達成のためにはまだ120名足りません。今後の増員について県警本部長のお考えをお聞きしたいと思います。
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◎警察本部長
(石井隆之) |
2点御質問がございましたので、順次お答えをしてまいりたいと思います。
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| ■下沢順一郎 |
青色防犯パトロールはぜひ今後も進めていっていただきたいなというふうに思います。
また、増員の件ですけれども、空き交番の解消につながっているというようなお話でしたけれども、まだまだ空き交番対策には足りないんじゃないかなというふうに思います。交番に行きましても、交番の方がいらっしゃらない交番は非常に多いというふうに感じるのは私だけですかね。
そういうことがございまして、ただいま県警本部長の方から警察官の増員については大変厳しいという状況の答弁がございましたが、このような行政改革の折ですから、この件に関しては息の長い取り組みが必要になるかと思います。しかし、検証結果では人口負担が666名ということでありまして、これは全国順位では第2位。第2位というのは、いい方からではなくて、悪い方から第2位ということでございまして、全国平均は512人ということでございます。
そこで、知事に、行政改革の折ではありますが、いまだ負担率の高い長野県警の状況において、どのように考えられるか。お聞きいたします。
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◎知事
(村井仁) |
長野県の警察官の負担が大変大きい、一人の警察官が何人の住民のお世話をしているかという数が警察官の負担人口ということで計算されているわけでありますが、666人、全国第2位ということであります。全国の平均が500人をちょっと超えるというようなことになっている中で、これは確かに大きな問題でございます。
ただ、先ほど県警本部長お答えしましたように、国の警察官増員のプログラムというのは一通りことしで終わったという形になっておりまして、どうしてもふやすということであれば県独自に警察官の数をふやす。具体的に申しますと、現在、政令定員という、国が各県何人と割り当てているのが3,288人でございます。長野県は独自に93人それにのせて、条例で3,381人の警察官を持つと、このように決めておるわけで、これをふやせばそれはふやすことはできるということであります。要するに、国が面倒を見ることはしないということになっているということであります。
これをどうするかという問題はなかなか頭の痛い問題でございますけれども、そういう中で、刑法犯の認知件数が減少し、また検挙率において全国平均を上回る実績を上げていただいているということは、県警本部、また警察官お一人お一人の御努力の成果であると私は感謝を申し上げる次第でございます。
長野県の行財政改革プランにおきまして5年間で約1,500人削減を計画している中で、警察部門はこれは削減の対象としないどころか、総体的には行財政改革プランでは63人の増員という計画になっておりまして、一定の配慮をしているところであります。さらに、警察官OBを交番相談員として現在98人配置をしている次第でございまして、厳しい財政状況のもとではございますけれども、情報収集や指令を総合的に行う総合指揮システムの高度化というのが警察におかれてこれから大きな課題になっておりますが、これにつきましても県として御支援を申し上げるということを考えておりますし、また、長年放置してまいりました警察署の改築につきましても既に着手をしたようなことでございます。
こうした支援をしていきながら、一方で県警でも組織や人員配置などの効率化の御努力をいただき、犯罪の、ないというわけにはなかなかいきませんが、少ない社会づくりのために引き続きお互いに力を合わせて努力をしてまいりたい、このように考える次第でございます。
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| ■下沢順一郎 |
先ほどの県警本部長も、そして今の知事の答弁でも、国が面倒見ることはないということでございますが、知事に再度お尋ねしたいと思います。
これらの数字につきましては、ある面では県民に対する安全、安心のサービスの度合いを示すものではないかなというふうに考えます。このように考えるときに、元国家公安委員長として、増員ができないというのは非常に残念至極で納得ができるものではないというふうに私は考えるものですが、これまでの御経験を生かして、国が面倒を見ることがないというところへ働きかけるおつもりはないか。再度お聞きしたいと思います。
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◎知事
(村井仁) |
これは申し上げるのを実は先ほどの御答弁の中で躊躇していたんでございますけれども、平成13年に私が国家公安委員長の職にありましたときは、実は、警察がいろいろな不祥事がございましたりしまして、非常に士気も衰え、つらい状況でありました。
しかし、そのときに、やはり警察官に対する余りにも過大な国民の要求だけが募ってきているような気もいたしましたし、そういうお願いをするならば、仕事をしろと言うなら、きちんと仕事ができるような環境の整備をしなきゃいけないと私は考えまして、例えばけん銃を非常に抑制的に使っていたのを撃てるようにしましたり、いろいろ思い切った措置をとったんですが、同時に、やっぱり慢性的に人が足りないということに気がつきまして、3年間で1万人増員という旗を掲げたわけであります。3年間で1万人というのは、めったにほらを吹かない村井がほら吹いたわけでありますから、これは大分反響があったんでございますけれども、まさか自分でもできると思わなかったんですが、追い風がございました。1万人増員どころか、1万2,000人くらい3年間でふえたわけであります。
それがだんだん効果を奏しまして、認知件数も減り、抑止がきいてきたということだと思います。そして、これはやっぱり急がなきゃいけないということで、さらなる1万人増員というのが行われまして、合計しまして2万を超える数字になりましたか、ちょっとそこは正確に覚えておりませんが、19年度でこの作業は終わったという経過がございます。
実は、それだけでしたら私もちろん警察庁に対しまして働きかけもいたしましょうが、実は、平成14年に警察官を長野県に80人増員したわけであります。そうしたら、そのときに、以前県会においでになった方は御記憶でいらっしゃいましょうけれども、警察官は向こうの建物の上の方でデスクワークしているのが大変多い、こんなことを警察官にやらせておく必要はない、こういう警察官はどんどん表へ出ていけと。県庁の建物の中に背広を着てそんなに仕事をしていない職員がたくさんいる、これを県警本部へ行って仕事をさせろ。さらに、何と言いましょうか、警察官を80人増員する、それはありがたいと。93人、要するに県が独自に負担しているから、そのうちの63人分は現金でくれということを言ってこられたわけです。それで、当時の警察庁と長野県の間で大変なトラブルになりまして、結果的にはそれは私が絶対認めないと言ったものでございますから、80人の増員は実現した。キャッシュで行くなんていうことはなかったわけでありますけれども、これは当時の警察庁にとりましては大変つらい体験でございました。
治安が悪いから警察官をふやすと言っているのに、金でよこせと言われた。こんなばかな話があるかというわけで翌年とめたわけであります。翌年、長野県は配分がとまったわけであります。この後遺症を、その後、何とか回復しようと努力をいたしました。昨年も私そういう動きはいたしましたが、もう時間が過ぎておりました。そういうことであります。
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| ■下沢順一郎 |
大変御苦労いただいたことに関しては敬意を表するところでございます。ただ、長野県の今の現状では警察官の数が足りないというところはほぼ間違いないところだと思いますので、先ほども申し上げましたが、息の長いことになりますでしょうが、ぜひ前向きに今後とも御検討いただければありがたいかなと重ねてお願いを申し上げておきたいと思います。
先ほど知事答弁で人員の配置の効率化というところにも触れておりました。そこで、県警本部長にお聞きいたします。
警察官の各警察署への配置人員が適切であるかということが非常に大切ではないかなというふうに思われます。ちなみに、長野中央署は、警察官1人当たりの管内負担人口は922人であります。そして、警察官1人当たりの発生件数は10件であります。長野南署は、同様の管内負担人口1,101人でありまして、発生件数は12件であります。上田署は、同様の管内負担人口は954人でありまして、発生件数は9件であります。松本署は、同様の管内負担人口851人でありまして、発生件数13件であります。これからすると、松本署が人口当たりの犯罪も多く、警察官1人当たりの負担が大きいことがわかります。
今後、警察官の増員が見込めない場合、犯罪の頻度によって人員の配置をするような調整も必要と考えますが、県警本部長、いかがでしょうか。
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◎警察本部長
(石井隆之) |
犯罪の発生頻度によって警察署間の人員調整が必要ではないかという御質問がございました。
警察署の配置定数を決定する場合は、もちろん管内における犯罪の発生頻度は大変大きな要素となってまいりますが、このほかにも、管内人口や面積、交番や駐在所の数、交通事故の発生状況、警察安全相談件数や110番の受理件数、警察事象や対象の有無など、いろいろな要素がございます。これらの要素を総合的に判断して決めているところでございます。その上で、毎年、これらの実績や状況を踏まえて、できるだけ警察署間の業務負担の均衡が保たれるよう各警察署の配置定数の見直しを行っているところでございます。御理解をお願いしたいと思います。
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| ■下沢順一郎 |
続きまして、県産農産物、食品の輸出の拡大についてお聞きいたします。
本年12月5日の日経新聞長野版に、「県産品、海外開拓の突破口」「台湾向け売り込み着々」「フェア盛況、次の一手に期待」と大きな見出しがございました。私も、長野県物産展を視察するため、台北の微風広場に行ってまいりました。
今回の信州フェアは、平成16年から始まり、4年目を迎えております。特に、11月24日から12月2日までの台北市及び彰化市の裕毛屋で行われたフェアは、昨年に引き続き2回目でありまして、11月29日から12月9日までの台北市微風広場は4年目となります。信州の特産品の即売をメーンに、信州ブランドの食材を提供してきました。そして、新聞からも非常に好評であった模様がうかがえます。
さて、私は、ここ数年、さまざまな出来事がある中で、他国で人間関係を築き、地道にやってきている成果が出だしていると感じましたが、農政部長も台湾に行かれたとのことですが、友好的で有望な市場である台湾についてどのようにとらえられるか。お聞きしたいと思います。
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◎農政部長
(白石芳久) |
県産農産物の市場として台湾をどうとらえているかというお尋ねでございます。
現在、台湾には長野県からキノコ、リンゴ、桃を中心に1,100トンの農産物が輸出されております。その中には、川上村のレタス、松川町のナシ、高森町の「市田柿」といった地域特産物も含まれておりまして、市町村みずからによる積極的な取り組みも始まってきております。
一方で、台湾への輸出の取り組みに関しましては、一つとして、国内の港渡し価格での取引が一般的な商慣行になっておりまして、国内市場との価格差が少ないということで産地や生産農家にとって輸出をすることによってその利益を得ることがしにくいということ、それから、台湾で未発生の病害虫に対する厳しい検疫制度がございまして、果樹では輸出用の果樹園の登録が必要だということなど生産農家や産地に負担とリスクがあるということ、それから、既に台湾市場には日本国内はもとより世界各国からの農産物があふれておりまして、激しい競争状態にあるということなど、多くの解決すべき課題がございます。
そうは申しましても、農産物の市場としての台湾につきましては、議員御指摘のとおり、親日的な国民性でありまして、総じて日本産の食べ物は高品質で安全だと受けとめられておりまして、多少値段が高くても購入する富裕層の方々が多いこと、果実の1人当たりの消費量が多いことに加えまして贈り物をする習慣がありまして、高品質な果実の需要が高い、それから、比較的輸送距離が近いこと等によりまして、有望な市場であるというふうに考えております。
県といたしましては、県産農産物の販路拡大のマーケットを広く求めていくというような基本的な考え方に立ちまして、市町村や関係機関と連携をとりながら、積極的に海外にアピールし、輸出拡大に向けた取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。
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| ■下沢順一郎 |
他の国との関係は、人の交流とともに、物産品の交流がベースとなって、その後、経済交流の発展には大変な年月がかかり、さらに重要なことは互いの文化への尊重、敬意が必要なことであります。そして、この政策は、政府の農林水産物、食品の輸出の拡大、ビジット・ジャパン・キャンペーンなどの方針にも合致する有望な展開が望める政策であると考えるものであります。
台湾側から、6月1日には、チャーター便108人の学生が長野県青木村にホームステイしておりますし、その折、腰原副知事が出迎えられたと聞いております。台湾側に配慮したすばらしい外交だと思いますが、副知事は、このような交流に関して、また台湾に行かれた感想も含めて、どのような感じをお持ちでしょうか。
そして、三越を含めて台北市内のデパート、スーパーを回ってみましたが、なかなか長野県の食材を販売されている店舗はございませんでした。リンゴとか、それから「市田柿」とか、そういったものが主でございました。競争が非常に激しいなというふうに思ったと同時に、農産物を含めた物産の振興については北海道、青森に比べて何年もおくれているのではないかなというふうに心配になりました。それこそ、民間感覚で営業の必要性を痛感したわけですが、今後どのような県産農産物輸出戦略を考えているかをあわせて腰原副知事にお聞きしたいと思います。
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◎副知事
(腰原愛正) |
台湾に対します農産物の輸出戦略についてのお尋ね、それから交流についてもお尋ねをいただきました。
実は、私も、台湾政府及び台中の彰化県政府への訪問、あるいは2009年の国際青年会議所アジア太平洋地域会議の長野大会招致のため、ことし6月に台湾を訪ねさせていただきました。その際に、台北市及び台中のスーパーマーケットの状況を見てまいったところでございます。
店内の豊富な品ぞろえ、さらには店員の接客サービスには大変目をみはるものがございまして、それまで私が描いておりましたイメージとはとてもかけ離れた台湾の消費生活レベル、急速に向上したなと、こういったことを実感した次第でございます。
また、日本産の加工食品に加えまして、果物を中心といたします生鮮食料品も数多く、本当に豊富に並んでおりまして、台湾産に比較しまして日本産はコストがかかっているということで値段が高いんですけれども、日本産の高品質で、かつ安全、安心な商品、こういったものを購入してくださる富裕層の方々が多いんですね。そういうことに驚きを感じたところでもございます。また、週に一遍ないし2回は日本のものを食べてみたいという方々もかなりふえておられるんではないかと、こんなふうに考えたところでございます。
また、私初めてだったんですけれども、非常に親日的な国民性であるなといったことから、今後有望な市場になるのではないかと、かように率直に感じたところでございます。
台湾の消費者の皆様からは、長野県産のリンゴは高品質で品質にばらつきがないということでございまして、他県産と比較してもおいしいリンゴとの評価をいただいておりまして、台湾の流通業界のトップの方からも、リンゴを含む長野県産の農産物を進んで取り扱いたいというお話をちょうだいしているところでもございます。
議員御指摘のとおり、例えばリンゴにつきましては、現在の台湾におけます日本産リンゴの県別シェアは圧倒的に青森県産が占める状況となっております。これは概算でありますが、30対1の比率ですね、残念ながら。そんな状況でございます。これは、背景としては、長野県産のリンゴが日本の国内市場で他県産よりも高い評価を得てきたということもあったんではないかと。したがいまして、今までは海外市場に余り力を入れてこなかったと、こういうことが大きな要因ではないかと、こんなふうにも考えているところでございます。
しかしながら、国内での産地間競争の激化、あるいは少子・高齢化、嗜好の多様化、さらにはこのたび策定いたしました食と農業農村振興計画の目標値をクリアするためにも、これから新たな販路を開拓していかなければいけないと、こんなふうに考えております。また、先方からの引き合いも来ていることからも、台湾などの海外市場はますます重要な市場になってくるのではないかと考えている次第でございます。
したがいまして、今後は、長野県農産物を評価していただいております皆様方との関係を大切にしながら、台湾における県産農産物の販路開拓を進めてまいりたいと考えている次第でございます。
また、交流につきましては、昨年の秋だったでしょうか、彰化県、これは台湾のちょうど台中付近にあるわけでございますが、そこの卓知事を団長といたしまして、県議会の議長さん、そして県議会の複数の皆様方、さらには経済界の皆様方、御夫人も同行されている方もおられましたが、90名余の皆様方の親善訪問団が県庁を訪問してくださいました。知事と親しく交歓をしたわけでございます。しかも、それは、チャーター便を飛ばしてくださいまして松本空港へ直接入ってきたと、こういうことでございました。その使節団の主たる目的は、これを契機に、大いに経済交流、あるいはお子さんの交流等文化の交流もしようということでございまして、これが大きなきっかけになったところでございます。その後、御指摘ございましたホームステイ等もございました。数回にわたりましてチャーター便を飛ばしてくださっているところでございます。
私は、これから末永い交流を持続させていく一番のかぎは互恵だと思います。お互いに恵みを与える、お互いに恵みを感じ合う、このことなくして長い交流はできないと、このように思っているわけでございまして、私は、向こうからせっかく飛ばしてくださったチャーター便に今度はこちらから帰る便にいかに乗っていただくか。どうしても滞在期間が数日あるものですから、飛行機は一度帰ります。それで、もう一度来ると、こういうことでございますので、この辺もこれから力を入れていかなきゃいけないと、かように思う次第であります。
以上であります。
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| ■下沢順一郎 |
御丁寧にありがとうございました。互恵という言葉、本当にいい言葉だなというふうに思います。
外食がほとんどの台湾の都市部におきまして、台湾から日本への観光客は年間130万人、そして日本から台湾へは110万人と言われております。台北の平均年収は、現地談によりますと218万円、そして資料によりますと2万8,000ドルというのもございました。いずれにしてもかなり親日的でございます。この件からしても、台湾は非常に有望な市場だと考えられますが、本県の観光振興に生かすべく、先ほど腰原副知事おっしゃったとおり、チャーター便の活用も含め、そして観光客の誘致、修学旅行誘致、物産品販売など積極的に行うべきだと考えますが、板倉副知事の見解をお聞きしたいと思います。
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◎副知事
(腰原愛正) |
台湾からの観光客の誘致についてでございます。
台湾は、従来から観光客誘致活動を積極的に展開をしてまいった地域でございまして、県内での台湾からの来訪者の宿泊者数は、平成18年でございますが、7万7,585人と、韓国、アメリカをしのぎ、最も多くなっているところでございます。台湾からの誘客につきましては、具体的に申しますと、人気が高い立山黒部アルペンルートを核とした旅行商品に加えまして、スキーや温泉といった魅力ある資源を生かしてプロモーションやエージェント等の招聘を継続的に実施をしてまいります。
教育旅行の誘致でございますけれども、本県では、教育委員会との連携のもとに他県に先駆けまして学校での生徒の交流を実施してきた結果、年々増加傾向にございます。今年度は11月末現在で19団体、895人の受け入れを行っております。今後も、教育旅行関係者や取り扱いエージェントへの現地説明会、教育旅行関係者の招聘を実施をしてまいります。
物産品の販売でございますが、関係部局が連携することにより、これまで開催しております現地での観光物産展を継続的に発展させ、長野の知名度を高めながら、台湾からの誘客により効果が出るように行ってまいります。
こうした台湾からの誘客に当たりましては空の玄関口として信州まつもと空港を利用した国際チャーター便の運航が大変有効でございますので、航空会社へ就航を働きかけるとともに、信州まつもと空港の受け入れ態勢の充実にも努めてまいります。
今後とも、台湾との交流を大切にいたしまして、本県への台湾からの誘客に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
以上です。
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| ■下沢順一郎 |
会派におきまして福岡、大分の方に視察に行った折にも感じましたけれども、やはり海外に目を向けているということは非常に必要だなとつくづく思った次第です。九州は、丸ごと台湾、東南アジア方面に向けて販売戦略を考えておりました。地理的な条件があるとはいえ、国内販売だけの視点では今後の農業戦略は語れないということであります。そして、このような海外展開を考える場合、持続させることが必要であり、そしてその結果が長野ブランドの確立ということにつながり、そのためには的確な人材の配置が重要になります。今後の展開においても十分御留意の上、取り組まれるように要望したいと思います。
それから、一言だけ。最近、高速道路で非常に車の無灯火というのが多いなと、トンネルの中で多いなというふうに思います。非常に危険ですので、県警本部長、ぜひ御注意をお願いいたしたいと思います。
以上、ありがとうございました。
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