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■松山孝志        

おはようございます。一般質問も最終日となりました。私の質問は既に何名かの方々から今議会で出されております。またかと思われますが、そのことは承知で、それだけ県民の関心が多いものと勝手に判断をさせていただきまして、切り口を変えて重なる質問をさせていただきます。
 最初に、医師確保についての質問に入らせていただきます。
 医師不足というふぐあい内容を前に、それはなぜ近年出現したのか。ふぐあいがあれば、それはなぜ起きたのか。原因をなぜなぜと追いかけるのが習性となっております。この手法で解明を試みますと、これは、予測し、予防行政の方法をとることが不足したわけではない。日本の行政方針が、人に安全な社会、安心して住める地域、安定した住民生活を求めることを基本としてきたのではなく、人も物も同基盤の消耗品として見られてきた結果からではないでしょうか。
 医者の数は将来足りるのか。僻地には行ってくれそうもないから、自治医大をつくって養成することにしよう。その後、これではトータル余りそうだから減らす方向としよう。このことは、1970年時点で、人口10万人当たり、日本110人、OECD120人で余り大きな差ではなかった。そういう時代に1県1医科大学の考え方が打ち出され、自治医科大学も創設されてきました。それでも、10年後、日本130人に対しOECD180人と差があらわれてきました。しかし、このとき、行政方針は、医療費亡国論を打ち出し、医学部入学定員を削減する方向に転換してしまいました。それが、今日に至り、日本200人に対しOECD310人と差が歴然とし、今日の日本には明らかな医師不足が起こったのです。
 今、全国で14万人が不足と言われます。医師の自然減は起きない、そういう仮定で年間4,000人の養成数、これが現在の卒業生の数でありますが、これで今の14万人の不足を埋めますと35年かかる計算になります。方針転換から25年の間の養成数不足が真の原因であったんです。
 このことは、グランドデザインを変えなければ解決に向かわないと、さきの知事の答弁でも認識されておられると伺わせていただきました。しかし、恒久対策を何十年も待つわけにはいきません。応急対策の手を打たなければなりません。
 そこで、現状、県行政としてどのような取り組みをしてきたのか、取り組もうとしているのかの点について、以下、4項目を伺います。
 まず一つ、県内の医師不足に関し、どのように認識しているのか。また、医師不足の解消に向け、信州大学医学部卒業生の県内定着率を高めていく必要があると考えますが、どのような取り組みを行っていく考えか。あわせて、県と自治医科大学卒業生の県内への配置状況について。
 二つ目は、県内の医師不足の解消のため県外からより多くの医師、研修医を県内に呼び込む必要があると考えます。県外から来る産科医師等については医師研修資金があります。研修医の呼び込み、定着に関してどのような取り組みを行っているのか。
 三つ目は、国は地方への医師派遣を目的とした緊急臨時的医師派遣システムの制度をスタートさせています。これの活用の現状についてであります。
 四つ目は、直接、不足との関係は薄いかもしれませんが、こういった状況の中でも小児緊急医療体制の確保を図るため、諏訪地方には諏訪地区小児夜間急病センターが開設されました。ここに県はどのようにかかわり、またこれをどう評価しているのか。
 以上、四つの点について衛生部長に伺います。

        

◎衛生部長
 (渡辺庸子)

 

信州大学及び自治医科大学に関する質問にお答えします。
 県内におきましては、中核病院でさえ医師が不足する等、医師不足は大変深刻な事態と認識しております。県内唯一の医師養成機関であります信州大学医学部卒業生の県内定着率を高める必要があることは議員御指摘のとおりでございまして、県といたしましては、定着率を高めるため、来年度からの信州大学医学部での10名の定員増にあわせまして、医学生への奨学金の拡充を予定しております。
 次に、自治医科大学についての御質問についてでございますが、自治医科大学は僻地・地域医療の確保、向上のために全都道府県が共同出資して設立したものでございまして、県では毎年運営費を負担しております。また、自治医科大生及び卒業生とは定期的な意見交換を行いまして、キャリアアップや配置の希望などさまざまな御意見をお聞きしております。県内での配置状況につきましては、義務年限を履行中の医師4名が僻地診療所等に、12名が公立病院に勤務しており、地域の医療を支えております。
 医師の確保、地域医療の充実のため、信州大学医学部、自治医科大学の卒業生が将来にわたり長野県内で働いていただけるよう取り組んでまいります。
 研修医の確保、定着についての質問にお答えいたします。
 県外からの研修医を呼び込む対策として、東京など大都市圏で開催される医学生及び初期研修医を対象とした臨床研修病院の合同説明会に参加いたしまして、県内の病院とともに、県内で研修を行うよう呼び込みを行っております。その際に、産科、小児科、麻酔科の後期研修医確保対策としての研修奨励金支給事業など、県の対策につきましてもあわせて周知を行っております。
 研修医の定着につきましては、初期研修医から後期研修医へと、後期研修医から専門医へと引き続き県内に定着していただくために、臨床研修病院の魅力づくりを支援する臨床研修病院緊急支援事業を実施しております。今後も、県内の臨床研修病院と連携し、研修医の確保、定着に努めてまいります。
 国の緊急臨時的医師派遣に関する質問にお答えいたします。
 この制度につきましては、救急医療等公的な役割を担う中核的な病院であること、2次医療圏内に当該医療を代替する医療機関がないこと、派遣の期間が原則として6カ月であること、派遣が終了した後に医師を確保するためのアクションプランをつくることといった厳しい派遣要件がございまして、派遣実績は5道府県のみでございまして、派遣を希望する医療機関にとってはハードルが高い制度と認識しております。また、派遣する側の国といたしましても国立病院機構、日本赤十字社などに要請しておりますが、派遣する医師をプールしておくことは困難な状況と聞き及んでおります。
 国におきましては、地域の実情も踏まえ、長期間にわたり医師不足地域に医師派遣がなされることなど、実効性ある運用を図られることを期待しているところでございますけれども、県といたしましては、地域における医師不足を解消するために、全国の医科大学、公的病院等と連携、調整し、緊急避難的に地域へ医師を派遣するシステムの構築を国に対して要望しているところでございます。
 諏訪地区小児夜間急病センターについての質問にお答えいたします。
 県では、お子さんの急病時の対応に不安を覚える若い保護者が安心して受診できるとともに、病院勤務の小児科医の負担を軽減するため、地域の開業医等の協力により運営しておる夜間の小児初期救急医療施設の運営費を県単独事業として支援しております。諏訪地域におきましても本年6月に諏訪地区小児夜間急病センターが開設され、11月までの半年間で当初予想の2倍を超える2,547名の方が利用しております。諏訪地区の病院長からは、多くの方がセンターを利用しており、病院の小児科医の負担軽減にもつながっているとする声をいただいておりまして、県といたしましても所期の目的にかなっているものと評価しております。
 以上です。

      

松山孝志

国の緊急派遣システムの制度につきましては、さまざまな難因があるというふうにお聞きはしております。しかし、せっかくある制度で、今も予算的には、国の方ではこの部分にも30億ぐらいの予算を充てるような形で検討がされております。そこで、ぜひとも、そういう難しい部分が取り除かれるような制度になるように県としてもさらに働きかけをしていただきたいというふうに思っております。
 続きまして、道路特定財源についての質問に入らせていただきます。
 これも既に質問された件でありますが、暫定税率がなくなった場合、平成19年度の長野県の道路事業費はどうなっていたのか。私なりの概算試算によって述べさせていただき、今までの質問とは別視点で考えを伺いたいと思います。
 長野県の地方道路特定財源として入ってくる19年度の予算は、軽油引取税で217億、自動車取得税で29億、地方道路譲与税で47億、石油ガス譲与税で4億、合計297億であります。県が出しています1,000万の単位のところまで行きますと1億ぐらいの差が出てこようかと思いますが、億の単位で四捨五入させていただきますのでそういう数字であります。そこで、これを暫定税率がないということで試算をいたしますと、それぞれのところが当然減りますが、石油ガス譲与税だけは暫定税率ではありませんから、わずかな額でありますが足しますと、297億の入るべき税金が163億に減ってくるわけであります。
 ところが、全体の道路事業費というのは、これに、国からの補助金を足しまして、そしてわずかではありますが県の一般財政からの支出を足しまして、およそ六百数十億という形があるわけでありますが、実は、石油税と言われる中から入ってくる部分は163億のうち、現実にはそれまでに県債で抱えてきた事業費があるわけであります。この返済に回っている分は、ここからおよそ153億が引かれますので、残って投入できるのは10億というような数になって、先日も土木部長の方からこういったことで回答がされているわけであります。
 そのようなことで、今度、全体の国庫補助も含めて、国の関係も当然、税金の方は半分になるわけですから、そのまま今までと同じように補助をくれるというわけではなく、手前勝手に考えて半分はもらえるものだということでの試算をしますと、それでも減る分が300億ぐらいになるわけでありまして、これで果たしてどうしていくのかが、これから、道路特定財源、ここにある暫定税率の問題をどうしていくのかが問題になってきますが、ところが、県政世論調査では、道路整備においては生活道路の改良に対する要望が強いという結果が出ております。当然のことながら、この要望は議員の皆様方も十分承知をされておられますから、日ごろは先頭に立って生活道路の改良のための取り組みをされておられるものと思います。それゆえに、9月議会では暫定税率の維持に向けて意見書を採択してきました。
 私どもの改革・緑新の会派でも、これを受けて、議会後に長野県選出の全国会議員のところへ要請に参りました。一方で、実は道路整備は税金のむだ遣いの権化のようにもとられております。そのように見られるところは投入の仕方にチェックを入れなければならないことも抱えていると思いますが、真に必要な生活のための改良は地域の安全と利便性や活性化のために行われなければならない重要課題です。
 しかし、身近な道路の改良にも道路特定財源が充てられていることを認識されていない方々も少なくないと思われます。予算が組めなければ、今までもなかなか進まない課題解決がますます遠のくばかりです。生活道路の整備や既存道路の維持修繕の責を負う道路管理者としても、広く県民の道路特定財源に対する理解を深めるように取り組んでいくべきと考えます。取り組む方法や、さらに暫定税率がなくなった場合の道路事業費の概算からどの程度の事業とならざるを得ないか。土木部長にお伺いします。

       

◎土木部長
 (原悟志)

道路特定財源の理解を深める取り組みということでお答えをいたします。
 議員御指摘のとおり、道路特定財源は道路の整備、維持管理に不可欠であり、仮に暫定税率が廃止されるなど財源が不足する事態となれば、身近な生活道路を含めて、整備はおろか維持管理さえままならなくなるおそれがあります。このため、県といたしましても危機感を持って対応してきたところでございます。
 道路特定財源の必要性につきましては、これまでも、市長会や町村会、さらには道路整備の御要望に来られた皆様にも御説明をしており、さらには県議会へも会派等からの御要請に応じて説明に伺っております。特に、来春期限切れとなります暫定税率につきましては、その存廃が県民生活に大きな影響を与えることから、知事みずからが先頭に立ち国や与党に強く訴えかけ、メディアにも取り上げていただいたところであります。
 一方、道路行政に直接携わる者としましては、暫定税率の期限切れを前にしたこの時期での過度な主張はかえって誤解や反発を招くおそれもあり、県民、国民への直接の働きかけにはおのずと限界がございます。常日ごろから特定財源が生活と密着に関連していることを地道に訴えていく必要がある、このようなことを認識しているところでございます。
 そのような中、先月、東京都心で道路整備や道路特定財源の必要性を訴えた泰阜村の行動は時宜を得たものであり、広くマスコミにも取り上げられたところであります。願わくは、議員の皆様を初めとして、道路整備に御理解のある地域のオピニオンリーダーの方々に御協力をいただければと思うところであります。
 私どもも、道路管理者として、透明性の確保やコスト縮減を図りながら、県民の皆様の共感が得られるような道づくりと維持管理に努めてまいるとともに、的確に機会をとらえて道路特定財源の必要性など正確な情報をお伝えしていきたいと考えております。

      

■松山孝志

言うだけでなく、もっと必要だということを日常の活動の中で周りの人にも説明していきたい、そういった責任も与えられたというふうにとりまして、ぜひともまた県の方でもなお一層の御努力をお願いしたいというふうに思っております。
 最後に、過疎対策についての質問に入らせていただきます。この件も既に質問されておりますが、改めて伺います。
 過疎地域であっても、そこに暮らす皆さんの心安らぐ、住みなれたところで暮らし続けたいという高齢者の生活の方法について県も必要な支援を行っていくべきであると考えますが、過疎地域の住民への支援の現状と今後の展望について、過疎地域の数が全国でも上位にある長野県の知事として、全国知事会の過疎対策特別委員会の委員長、また全国過疎地域自立促進連盟の会長として就任された決意とあわせてお伺いします。
 また、いわゆる限界集落では将来的に集落の消滅も懸念されるところでありますが、消失するに任せることなく、長期的視点に立って対策を講じていくべきと思いますが、これにつきましても知事の見解をお伺いします。

       

◎知事
 (村井仁)

松山議員から、過疎対策につきまして、いわゆる過疎地域への支援の現状、それから今後の展望等々について、また私の決意についてお尋ねがございました。
 御指摘のとおり、過疎地域に暮らす皆さんの住みなれた地域に暮らし続けたいという思い、これは大切にしなければいけないことだと思います。この考えは、県、市町村とも当然共有しているものであります。
 県におきましては、市町村、住民の声を聞きながら、過疎対策の指針となるべき方針を策定し、総合的かつ計画的な過疎対策を実施してまいったところであります。4次にわたる昭和45年以来の法律の制定によりまして、例えば、県により市町村道や下水道を整備するいわゆる過疎代行制度というのがございまして、大変効果を上げてきていると私は認識しております。また、過疎対策事業債の発行、過疎債でございます、あるいは補助率のかさ上げの措置、さらには課税免除などの税制措置など、多くの分野で支援措置が行われまして、個性を生かした過疎地域の振興を図り、一定の成果を上げてきたと思っております。
 しかしながら、人口の減少、急速な高齢化の進展などによりまして地域社会の活力低下が大変懸念される状況でございまして、過疎地域の抱える課題というものが本当に深刻なものになっている、また多岐にわたっているということを私も痛感しております。
 現行の過疎地域自立促進特別措置法、これは平成22年3月末の失効まであと2年余りということになりました。過疎地域が持つ多様性を反映した新たな過疎対策、どうあるべきか、新たな法律をどうしていくか。いずれにいたしましても、よく議論をしなければならない、そういう時期に来ていると思っております。
 このような時期に、全国知事会の過疎対策特別委員会委員長、また全国過疎地域自立促進連盟の会長という立場に推されました。全国の過疎を抱える自治体、そしてそこに暮らす皆さんの思いがかなえられるように全力を尽くしてまいりたいと思っております。
 過疎対策に関連しまして、限界集落という言葉が出てまいりました。先日、木内議員にもお答えいたしましたように、市町村におきましては、特に山間地域にある高齢者を中心に構成されているような小規模集落につきまして、住民の生活、健康、さらには集落の機能をどのように維持していくか、これまで以上に重大な問題として深刻に受けとめておられる問題だと思います。
 市町村は、限られた財源の中で、自助、共助、公助の補完性の原理を前提としながら、住みなれた土地に住み続けたいとの住民意向も尊重しながら、地域の実情に応じてさまざまの施策を苦労しながらやっておられるというふうに理解をしております。議員御指摘のとおり、集落の消失を防ぐことはもちろん大事なことでありますが、先般、限界集落という概念を提唱された大野教授とも懇談をした際に御示唆いただいたことでありますが、限界集落になる前の段階で手当てを講じていくということが重要だという御議論がございました。私も全く同感でございまして、集落対策につきましては一義的には市町村が主体となっていくことでありますけれども、市町村と連携を図りながら、この課題についても検討していかなければならない、また対応策を吟味していかなければならない、そんなふうに感じているところであります。

        

松山孝志 最後の知事の答弁は2回目でありますので、私も再確認をさせていただきました。私自身も非常に憂えている部分でありまして、消滅しない前の、すべて物事は限界において手を打つということではなく、その事前に予測して予防措置をとるということの方法が最もよい方法だというふうに思っております。
 以上をもって本日の私の質問は終わらせていただきます。

 

 

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